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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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   The Disappearance
        of Alice Creed


(2009)イギリス
出演…マーティン・コムストン
エディー・マーサン
ジェマ・アータートン
監督…J・ブレイクソン
★★★


〔ストーリー〕
 ダニーとヴィクのふたり組は、精密な計画を立ててひとりの若い娘を誘拐する。彼女の名前はアリス、誘拐目的は、富裕の父親から多額の身代金をせしめようというもの。計画は入念をきわめて、下準備も万端、この企みは成功するかに思えたが…やがて、三者をめぐる不思議な心理劇が展開するようになり…


 アンカーベイが放つ、低予算佳作スリラー。
 傑作とまではいかないんですけど、なかなかの出来でおもしろいです。おもしろいんですけど、もしかしたら、好き嫌いのわかれる作品かもしれません。

 ええと、UK版とUS版とで、だいぶ雰囲気が異なるようです。わたしが観たのはUK版だったのですが、US版だと、ヒロインのアリス視点になるのでしょうか。じつにシンプルなストーリー、登場人物も三人きりと、これまたシンプルな作りですが、オープニングから緊張感があってひきこまれます。

 ダニー(マーティン・コムストン)とヴィク(エディー・マーサン)のふたり組が、ホームセンターなどでさまざまな用具を買いあさるところからはじまります。ウレタンを用意したり、厚手のカーペット、ベニヤ、それらを使ってバン内部を覆ったり、アパートの一室を覆ったり。窓を塞ぎ、騒音吸収マットを敷きつめて、誘拐に使うアシや監禁部屋を用意していたんですね。

 ほかにも手錠、ロープ、名称はわかりませんが、悲鳴が出ないようにするバンドのついたボール! いいですねー、これでいっきに盛りあがります! で、ふたりのターゲットとなるのは、放蕩娘のアリス(ジェマ・アータートン)。

 覆面してアリスを拉致、あっという間にバンに連れこんじゃいます。監禁部屋のベッドに縛りつけて、全裸にひんむいちゃう。そこをカメラで写真に撮って、父親にメールで送りつけようというもの。前もって準備していたおかげで、この誘拐はスタートも順調、簡単に成功するかに思えたのですが…

 えーと、心理劇なんですけど、これがどういった種類の心理劇なのか書いちゃうと、おもしろさが半減してしまうかもしれません。あー、なるほどね~、その手もあったのね! という内容です。

 ダニーは歳若く、ヴィクのほうが主導権がありまして、ネクタイもうまくつけられずに、ヴィクに手伝ってもらうところなんか、「あんた、ぜったいミスするでしょ!」 と、つっこみたくなります。ほかにもつっこみどころが多々ありまして、うーんと、とりあえず、ささいなことでもひっぱりますよね! んで、おおげさに盛りあげますよね!!

 オープニングがすっごくよくて、どんな心理劇か判明したとたん、脱力しちゃうかもしれないんですけど…
 でも、三人の役者さんの演技がすばらしく、とくにアリス役のジェマ・アータートンがよかったです。キャメロン・ディアスを小柄にした感じでしょうか。マスカラが涙で溶けていくと、どんどん幼くなっちゃう。幼いながらも、セクシーだったりする。

 あんまり書くとネタバレしそうなので、このあたりでやめておきます。
 こういう自滅的な内容って、登場人物がぜったいハッピーにならないだろうなー、という予感はしちゃいますけどね。よって、結末からじわじわきます。こういう作品を映画館で観たりすると、泣いちゃうのかもしれません。

 ラストがやや乱暴で、物足りなかったかな? …というのは、気のせいですか?
 でも、全体的には濃密な内容でおもしろかったです。映画好きの方ならわかっていただけるかと。











ダニーとヴィク。








哀れ、
アリスの運命は…!!








トイレするふりをして、
チャンス到来!!








このふたりの関係も、
重要なのです。










あら…ら…?
この雰囲気は…??







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   Epitaph


(2007)韓国
出演…ク・ジン
キム・ボギョン
リー・ドンギュル
監督…チョン・ボムシク
チョン・シク
★★★


〔ストーリー〕
 妻に先立たれ、娘とふたり暮らしの病院長。その娘さえも、ある晩事故で失ってしまう。生きがいを失くした彼が思い出すのは、過去のできごと… 1946年、インターンとして勤めはじめた病院で起こった、不可解で不気味な事件とは…??


 例によって例のごとく、登場人物の名前がまったくわかりません、すいません!!
 邦題では、「奇談」でよいのでしょうか~

 新作がどうも滞りがち(?)なようなので、観たかったんだよね、これ! シリーズをいこうかと思います。えーと、最近の韓国ホラーは盛り下がるいっぽうなんですが、このころはわりかしおもしろい作品が多かったようです。この作品も、ずっと以前から気になっていたのですが、今回やっと鑑賞することができました。病院を舞台にした、オムニバス・ホラー。

 主人公の青年(ク・ジン)は、インターン中の医学生。彼が勤務することになった病院は女性院長がいまして、とある外科チームに配属されます。そこには腕利きの外科医(リー・ドンギュル)、若くして脳外科の旗手となった医師(チェ・ジェファン)、先輩の美形女医(キム・ボギョン)、おなじくインターン仲間の学生たち…

 なのですが、インターンをはじめて早々、事件が起きます。なんと、日本人兵士ばかりを狙った連続殺人が横行していまして、またひとり犠牲者が…!! いみじくも、そのころ湖から少女の遺体があがります。彼女は胸を切り裂かれていました…

 あらすじを読んだ時点で、ヒヤッとする部分がふくまれているのかなーと、心配しちゃったんですが、そんなことはありませんでした。とりあえず、日本人がたくさん出てきます。といっても、みなさんカタコトの日本語なので、違和感アリアリなんですけどね。

最初のお話。
 青年ク・ジンは少女の遺体のうつくしさに惹かれて、彼女の絵を描いたり、話しかけたり。指輪が落ちたと思ったら、少女の指にはめようとしても、サイズがちがいます。これ、どこから落ちてきたんだろう? そしてある晩、不思議なすすり泣きを聞いてしまいます。泣き声が聞こえる部屋にむかってみると…??

つぎのお話。
 外科医リーのもとに、交通事故に遭った9才の女の子が運びこまれてきます。彼女はいったん回復したかと思えて… 毎晩、不可解な発作と痙攣をくりかえすようになってしまいます。彼女はなにを見て、そんなにおびえているのか? 少女と会話するようになって、事故が起きた経緯が知れてくると… そこには死んだ美人の母親、継父の日本人男性が登場するのですが…

最後のお話。
 脳外科医のファジンは、じつは女医のキムと恋人同士。研究も順調に進み、キムとの関係もうまくいっているように思えましたが… ある晩、彼女のおっそろしい秘密を知ってしまうのです!!

 簡単なストーリー説明をしますと、こんな感じです。
 感触としましては、ホラーというより、イメージ先行の上質な映画みたいです。画面のひとつひとつが絵のようにきれいで、印象的なシーンがたくさんあります。で、幻想的な内容なのかというと、そうでもなく…?

 まず、冒頭の幽霊が登場するシーンが秀逸なのですよ。へんなこけおどしやわざとらしさがまったくなく、ごく自然に、ふっと画面に入ってくる。この自然さが、逆にこわいんです! 幽霊のリアリティって、自然なのがいちばんですもんね。

 ほかにもやたらおっかない幽霊とか(意味不明のあえぎ? が妙にこわかった!!)、お約束のどんでん返しとか(このへん、若干くどいです)、ドラマティックな展開がてんこもりで楽しいです。あと、アジア映画って、欧米ホラーがエフェクト重視なのにくらべて、あくまで役者主体ですよね。時代遅れといえばそれまでなんですけど、そのため、殺害シーンがやたらキョワかったりします。キョワイよ~、真に迫りすぎてるよっ!!

 わたしの知識はまったくにわかですので、くわしいことはわからないのですが… どーも、出演者のひとりがお亡くなりになっているみたいです。韓国の芸能界って、自殺が多いですもんね。これは彼の遺作となってしまったのでしょうか…?

 でも、映画の出来はなかなかのものだと思います。オムニバスといっても、一応ひとつの作品としてつながっていまして、ときどき時間軸がごっちゃになる。結末も合理的できれいです。
 妙にもの哀しくて、幽霊の描き方や死の観念なんかが現実的。観ておいて損のない作品だと思います。










左から、
青年ク・ジン、
女医のキム、
外科医のリー。









また日本人兵士が
殺されちゃったよ!!








少女の背後に
迫るものは…?!?










死んだ娘に魅入られ
ちゃったク・ジンは…









おそろしい過去が、
つぎつぎと明らかに!!!







   Must Love Death



(2009)ドイツ
出演…サミ・ロリス
マノン・カール
ジェフ・バーレル
監督…アンドレア・シャープ
★★★


〔ストーリー〕
 ギタリストのノーマンは、ただいま失恋中。元カノの職場のダンス教室に拳銃を持っておしかけ、「いまから自殺しちゃうから!」と、脅しても、ちっとも相手にされない。
 おなじころ、TVドラマのちょい役のジェニファーは、主演男性と熱愛中… かと思いきや、彼は彼女のことをぜんぜんわかってくれない。ジェニファーはデートの途中で抜け出して、車を飛ばしていると… ノーマンを轢いちゃった!! これが運命の出会いとなりましてー


 ホラーなんですけど、ロマンスが主体です。
 目先を変えてみると、こんなに新鮮で楽しくなっちゃう! という、いい例の映画ですー。

 監督はドイツの方でして、一応作品がたくさんあるんですが、今回はじめてアメリカ受けを意識した作品のようです。まず、タイトルからして、おっと思っちゃいますよね。このタイトルを裏切らない、ロマンティックでせつないラブストーリー… じゃなかった、ちょっとコミカルな拷問映画!

 簡単なストーリー説明をしますと~
 上記の説明だけでは、なにがなにやらわからないかと思います。主人公のノーマン(サミ・ロリス)とヒロインのジェニファー(マノン・カール)の出会いは、じつは過去のお話でして、この後、ノーマンは深く傷ついてしまうことになるのです。で、ネットで知りあった自殺願望の連中たちと、いっしょに死のう! という計画をたてるのですが…

 ノーマンが約束の山小屋にのこのこ出むいていくと、そこで待っていた連中は… じつは、人を殺してみたいという、アブノーマルな趣味の人たちだったのですよー!! といった、設定はなかなか刺激的なんです。

 ノーマン役のサミ・ロリスが、繊細すぎる男性を演じてまして、どうも、最近休業中のお笑いタレントの方とかぶってしまって仕方なかったです。あー、気のせいか、顔も似ているかもしれません!
 男性って、恋愛にはほんとに弱いんですねー。失恋に深く傷ついちゃって、銃を持ち歩くようになっちゃうノーマン。もちろん、暴力的な意思はなく、これは自殺願望のためなんですが、当然踏み切れません。

 そのころ、デートの途中で逃げだしてきたウェイトレス兼女優のジェニファー。ジェニファーはノーマンを車で轢いちゃうのですが、これがふたりの出会いとなって… 新たな恋がはじまっちゃうのです

 ロマンティックが主体ですが、ホラーの部分もしっかりありまして、拷問シーンはそれなりに痛いです。その拷問シーンよりもつらかったのは、動物は殺さないで~!!!!
 で、ノーマンを拉致した連中はというと…
冷酷なショーン(ジェフ・バーレル)、変態ゲアリー(ピーター・ファーカス)、美人のリサ(ルーシー・ポール)。

 そういえば、わが国でも実際に似たような事件がありましたよ。あ~、こわい。みなさんも、ネットでたやすく知りあったからって、のこのこ出かけていっちゃいけませんからね!!

 このほかにも、カーセックスしているカップルとか登場しまして、美人が出ているわりには、拷問シーンが足りないかな? と、不満はあるんですが。とりあえず、映画としては十二分に成功していておもしろいです。ノーマン役のサミ・ロリスの功労ですね。

 ときどき小ネタもはさんできて、(といっても、ホラー好きでなければあまりピンとこないかも?)コメディな部分もあるのですが… 全体的には、いたってきまじめなロマンティック・ホラー。

 痛々しい拷問あり、ハラハラ・ドキドキの死闘もあり、ハッピーなラブあり…
 (画像がすくないのが残念なのですが!)主人公がミュージシャンということもあって、全編流れている軽快な音楽も楽しかったです。これもオススメ!!












たそがれてます。
サミ・ロリス。









ジェニファーといい感じ
になるのも束の間…








サイコキラーに
拉致られちゃった!!








で、ネイルガンの正面
には、哀れな彼氏!!







   Dark House



(2009)アメリカ
出演…ジェフリー・コムス
ミーガン・オリー
ダイアン・サリンジャー
監督…ダリン・スコット
★★★


〔ストーリー〕
 演劇学科の授業中に、ウェルストンという男性があらわれる。彼は以前、悲惨な殺人事件があった館〈ダーク・ハウス〉を買いとり、新世代のお化け屋敷としてはじめたいという。そのお披露目ショーに、演劇科の生徒たちに協力してもらいたい。しかも、ひと晩三百ドルという高額な報酬で。
 学生たちは当然承諾、翌日〈ダーク・ハウス〉を訪れるが… ひとり、クレアだけは忌まわしい思い出をかかえ、恐怖にふるえていたのだった…!!


 あ、これも〈FrightFest〉参加作品なんですね。
 ジェフリー・コムスのご機嫌な演技が楽しい 賑やかなお化け屋敷ホラーです。

 コムスさんは、それこそもう、いろんなホラー作品に出演されているわけですが… ぶっちゃけピンからキリまで、なかにはアチャーという作品もあるわけです。なんですが、今回、またまたアタリが出てしまいましたよ!
  これはとってもおもしろかったですー

 物語は、3人の少女がいわくつきの館へ探検にむかうところからはじまります。仲間は尻ごみしちゃうのですが、ひとりの少女だけ、意地をはって館のなかへ。そして、そこで目にした恐怖の光景は…!!

 それから14年後。
 演劇科の学生クレア(ミーガン・オリー)たちのもとへ、なんか異常にテンションの高いオジサン(ジェフリー・コムス)があらわれます。コムスさんいわく、「おれ、すんごいお化け屋敷作っちゃったんだよね!!」 「どうせだから、ド派手に打ちあげたいんだよね!!」 「それで、おまえら暇な学生、協力しろ!!(あ、もちろん、金も払うから!)」 といった内容です。

 高額な報酬につられて、学生たちはのこのこ〈ダーク・ハウス〉にむかっちまいます。

 この、コムスさんの宣伝文句はダテではなくて、えらい進化したお化け屋敷になってます。3Dホログラムを多用していまして、コンピューターに入っているお化けの種類はなんと、二千種! ホログラム装置が館のあちこちに仕掛けられていて、これがリアルなお化けを作りだしちゃう、とのこと。ようは、〈ねずみランド〉の「なんちゃらマンション」のグレードアップ版ですかね?

 お化けの種類が多いのが、まず楽しいです。
 コムスさんも、ほんとに楽しそう(!)に演じてらっしゃいまして、観ているこっちも、なぜかニコニコ しちゃいます。
 でも、この館にはシャレにならないくらい、おっそろしい過去がありまして… クレアだけが、その秘密を知っていたのです。それから、ほんとにほんとに本物の亡霊も巣くっていましたのよねー!! という、まあ、ありがちなお話なんですが。

 わりとチープっぽい、賑やかなテンションのストーリー展開でして、このままお気楽で楽しいホラーでいくのかな~と、思ってましたら…
 後半からあらら、シリアス路線に入ります。んで、冒頭のいろんなシーンがきっちり集約されていきまして、結末もなかなかキレイです。うーん、ここでもうひとひねりあったなら、かなり飛躍できちゃったんですけど!! と、一応、なにものねだりをしてみたり!!

 でも、非常に楽しいホラー映画だと思います。後半から、シリアスな展開なのですけどね。

 これは〇〇好きにもオススメ! …って、書いたら、ネタバレしそうなので、みなさんにオススメ!! ということにしておきましょう。
 あと、コムスさんのご機嫌演技もよかったのですが、見どころはなんといっても、お化け役のダイアン・サリンジャー(ポスターの女の人)!! あんた、がんばりすぎだよ! というくらい、狂っちゃってマス。


















なにも知らない、学生たちは…




今週のお気に画像!
「ね?ね?
おれ、超すごくね?」








たしかにすごいです。
キシャー!!









ヒャッハー!!









なぜか窓があきません!













このへんは
まだ、余裕の
表情ですが…







   Hunger



(2009)アメリカ
出演…ロリ・ホーリング
ジョー・イゲンダー
ローラ・アルビン
監督…スティーヴン・ヘンジェス
★★☆


〔ストーリー〕
 ジョーダンが目覚めると、そこは暗闇。近くから女の叫び声、男の声もする。恐怖にふるえるジョーダンはやがて、声の主たちと接触すると…明かりが点灯、そこはどことも知れない穴蔵だった。ジョーダンとおなじく、ほかの四人も気がついたらこの場所にとじこめられていたのだ!
 穴蔵の隣にはべつの空間があり、そこにはドラム缶にたっぷり汲まれた水が。おそろしい実験がはじまろうとしていた…!!!


 うわぁ、これまたイヤ~な映画です。(褒めてます!)
 ありきたりなタイトルなんですけど、なかなか不気味な一作でした。

 ええと、Youtubeに新作ホラーのレビューをUpしている、筋金入りのホラーオタクなオジサンがいまして、(「Midnight Spookshow」とか、いったかな?)、その方のレビューを見ていたら、なんとなく気になった作品です。

 「Hunger」とくると、吸血鬼モノかなー とか一瞬思っちゃうんですけど、こちらはそのまんま、“飢餓感” がテーマです。
 で、とじこめられ系、飢餓感とくると、思い出しちゃうのはMyトラウマ小説、ガイ・バートの 『体験のあと』
 いやー、これほんっと、気持ち悪かったです。たぶん映画より、百倍気持ち悪いと思います。(← って、映画観てませんけど!)

 こういう、人間の生身の本性が出てきちゃう心理系(もちろんグロあり)は、ひたすら気色悪いだけなんですが、ホラーとしてのテンションがけっこうあったりして、素直におもしろかったです。
 簡単ながら、ストーリー説明から。

 ジョーダン(ロリ・ホーリング)が目覚めると、そこは真っ暗闇です。すぐ近くからは、女性の悲鳴が聞こえます。ほかにも、パニクっちゃってる男性の声、あわあわしちゃってる声… ようするに、ジョーダンたち男女5人は拉致されちゃって、よくわかんない場所に監禁されてしまったのですね。まあ、「CUBE」みたいなオープニングだと思っていいでしょう。

 で、明かりが点灯すると… そこは地下室っぽい、いや、地下室というより穴蔵で、細い通路を進むと、もうひとつべつの穴蔵に出ます。そこには、ドラム缶四つに水がたっぷり溜められていて、ステンレスのコップも人数ぶんの5つ。
 もとの穴蔵には、30刻みのタイマーのようなものが。これ、24時間経過するごとに、ひとつずつカシャン、カシャンと、移動していくわけです。よーするに、30日間水だけで耐えてみろと!!!

 ポスターの文句によりますと 、「健康な人間は、水さえあれば30日は耐えられる」 んだとかなんとか… ほんまかいな!
 イエイエー、ぜったい無理っす!!! わたしだったら、確実に二週間で死ぬと思います!!

 で、この極限状態ですこしずつ壊れていく彼らを観察しようと、モニタチェックしている男性がいます。おっそろしいですねえ。悪趣味ですねえ。あー、こういう映画って、ほんときしょい! (でも、好きなんですけどね!)

 文章にすると、やたらシリアスな感じですが、最初はそんな悲壮感はないんですよ。といいますか、30日もとじこめられちゃってるわりには、5人ともけっこう健康的(?)に見えます。
 …なんですが、現実感はあんましないのかな? と、思っていると… いきなり悲壮感バリバリになっちゃったり、おっそろしいことになっちゃいます! わりと波に変動がありますね。一貫してシリアスに撮っていたら、もうすこし話題を集めたのかも。

 犯人も最初から顔が出ちゃってるので、不気味さを欠くという致命的な短所があります。まあ、この犯人、たんなるKittyGuyではなく、知的な学者さん風に描かれているので、これはこれでアリかもしれません。結末間近になると、なぜか親近感が湧いてきちゃうという、妙な作用もあったりしてね。

 正直ラストがもうひと盛りあがりほしかったところですが、低予算をうまく利用したホラーだと思いました。映画はやっぱり、お金じゃなくて構成なんですよ!

 あと、〈FrightFest〉というイギリスのFilm4フェスというのを、はじめて知りました。ほかにもおもしろそうな作品がいっぱいありそうなので、おいおい観ていきたいなと思います。











ヒロインのジョーダン。











なんとか脱出しようと
がんばるのですが…









事故った少年が手に
するものは…???









あー、
なんで赤いの、
なんで赤いのようっ!!









だから、なんでそんな
口が赤いのようっ!!!
こあいよ~!!!






勢いで載せた、
監督のスティーヴン・ヘンジェス。
(ほんとはこれを載せたくて、レビューした
のでした~、ちゃん、ちゃん







   Black Death



(2010)イギリス/ドイツ
出演…エディ・レッドメイン
ショーン・ビーン
カリス・ファン・ハウテン
監督…クリストファー・スミス
★★★☆


〔ストーリー〕
 ペストが大流行していた中世イギリス。町中のいたるところに死者の山が積まれ、絶望に暮れるなか… とある、ひと筋の希望の話を司祭たちは聞く。それは、黒死病にまったく影響されない奇跡の村があるという。この村を探索するため、修道士のオズモンドは騎士ウルリック、彼の傭兵部隊といっしょに旅に出る。しかし混迷する国内には、さまざまなおそろしいできごとが待っていた…!!!


 ホラー界の超希望の星! いま、ノリにノリまくってるC・スミス監督の最新作!!
 エディ・レッドメインファンも要注目です~!!

 ふう~、なんとスミス監督、今回は中世が舞台なんですよ。で、あんまりホラーっぽくない内容にくわえて、ホラー要素もそれほど多くなく… だいじょうぶかなーと、心配していたんですが、この監督に関していえば、まったく無用だったようです。

 ストーリーを簡単に説明しますと、ペスト大流行時の14世紀のイギリス。中世ヨーロッパというと、暗黒時代ですよね。魔女狩りが、とくに黒歴史なんでしょうか。そんな混迷時に、自分たちもいつ死ぬかわからないとおびえる日々… そこへ、希望をいだいてもいいお話が舞いこんでくるのです。それは、ペストにまったく影響されない奇跡の村があると。

 事態を重くみていた大司教は、この村に探索をむかわせることにします。若き修道士のオズモンド(エディ・レッドメイン)を擁護するのは、騎士ウルリック(ショーン・ビーン)とその仲間たち。なにも知らないオズモンドはウルリックにビビりますが、とりあえず、命を護ってくれそうな強そうな人たちです!

 まず、ショーン・ビーンは甲冑が似あいます。もともと強面なので、こういう役がぴったりなのかもしれません。
 エディくんも非常によいのですが、声だけ残念! あのー、こんなかわいい顔してるのに、かすれているうえに妙に耳障り?(…ファンの方、ごめんなさ~い!)なので、エディくんがしゃべりだすと、え? だれしゃべってんの? と、馴れるまでに多少時間がかかります。

 傭兵部隊の面々も個性派ぞろいで、彼らは奇跡の村の探索に出るのですが… その旅は、けっしてなまやさしいものではなかったのです…!!!

 えーと、てっきりゴシック・ホラーになっていくのかなと思ってましたら、そこは現代ホラーばかり撮ってきたスミス監督、やはり現代に通じる不滅の人間テーマでした。
 で、すごく重いです!! 重いな~、映画じたいも重厚な作りでして、そういう雰囲気に惑わされがちですが、これって人類の歴史そのものなんだな、といった内容です。あんまりネタバレしないほうがいいですかね。

 カリス・ファン・ハウテンの妖しい魅力も健在、結末はひたすら痛々しい。あと、語りがだれなのかも注目しながら観てください。そのへんのところ、ドラマ作りがほんとうまくできているなと、またまた感心しちゃいました。

 かなりイイ内容なんですけど、これはもしかしたら、ホラーとして観ないほうが適切な映画だと思うんですけど…? これだけ褒めてるにもかかわらず、なぜか評価がいつもといっしょです… (あり??)

 うーん、なんていったらいいんでしょう、スミス監督はわたしも大ファンなので、つい期待してしまうんですよ。で、この方の才能だったら、もっと! すごいものが撮れるはず!! と、勝手に思いこんじゃうのかもしれません。(…ですから、あまり参考にしないでください!)

 ボーっとしながら観れるホラーも楽しいですけど、いまの時代は、それだけじゃみんな満足できないんでしょうね。最近のホラーはストーリーが骨太な傾向なので、演じる側の役者さんたちにも張りあいがありそうです。











ペストの兆候は、
腋下の血瘤!!









オズモンドには、
恋人の少女が…








一応うちとけた、
オズモンドとウルリック。









戦闘シーンも、
迫力満点!!














このメンバーで、探索にむかうわけです。
(…あら、右から二番目がかっこいいじゃない






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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
ねこじかんです

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