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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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   A Nightmare on
      Elm Street


(2010)アメリカ
出演…ルーニー・マラ
カイル・ガルナー
トーマス・デッカー
監督…サミュエル・べイヤー
★★★

〔ストーリー〕
 あの超人気作を完全リメイク。
エルム街に暮らす高校生たちを襲う、悪夢の正体とは?? ディーンはおなじ悪夢に悩まされていて、不眠症気味。深夜のダイナーで相談に乗っていたクリスの目の前で、彼は突然自ら命を絶ってしまう…!!


 ご存知、「エルム街の悪夢」のリメイク作です。けっこう以前から話題になってまして、まあ、評価もそれなりなんですが、どうしましょうかねー、う~ん、最初にズバッと書いちゃいますか!

 あのですね、
 もし、記念すべきフレさんデビュー作を観たことがないという方がいましたら、こちらのリメイクを観ずに、オリジナル作品を観たほうがぜったいいいと思います!!

 レビューしといてこんなこというのもアレですが、もーう、なんだかな~、最近のハリウッドは安易にリメイクしすぎ! いくらてっとり早く回収できちゃうからって、これはないんじゃないのかなと、思っちゃいました。
とはいえ、一応作品としてはちゃんとまとまってます。キャラクターの名前も、なんだか聞きおぼえのあるものばかりですし。

 幼なじみのディーン(ケラン・ラッツ)の突然の自殺に、ショックをうける友人たち。クリス(ケイティ・キャシディ)は彼の葬儀で、不思議な少女の幻覚を目撃する。ボーイフレンドのジェシー(トーマス・デッカー)、ナンシー(ルーニー・マラ)、クウェンティン(カイル・ガルナー)は、クリスの話をただの気のせいと片づけようとするが…

 まず、この作品が、過去の “フレさんシリーズ” に入っていたとしてもぜんぜん違和感ないくらい、テイストがまったくおんなじです。一作目のシリアス路線を忠実にひきついで、なにからなにまでトレースしちゃってます。お風呂場でうたた寝しちゃったら、足のあいだから手がニュ~ッと出てくるあの有名シーンまで、おんなじなんですよ! んで、それはおそらく、ファンを裏切らないため? という考えもわかるんですが、いちばん重要な部分が…

 フレさん… フレさんの活躍が、あ、あんまりないじゃないですかー!!!

 フレさんばかりでなく、せっかく勢いのある若い役者さんたちを集めているというのに、彼らもあんまり見せ場がありません… あーれー? この監督さん、いったいなにをやりたかったんだ! と、怒りたくなってしまいますが、オリジナルにはない部分もたしかにありました。

その①
 フレさんの人間性が描かれている!!
オリジナルでは、フレさんは生存していたときから、なんかもう都市伝説の一部と化しておりましたが、こちらのフレさんはより人間ぽいです。人間の弱さが出ていてよかったです。ここらへんは評価すべき点。

その②
 フレさんがナンシーに執着する理由がちゃんとある!!
これもよかったです。上記のフレさんの弱さと関係してるんですが、ここを、もうちょっと深く追求しちゃってもよかったですよー となると、かなりシリアス路線にいっちゃいますが… わたしはそれもいいかなと思いました。

その③
 ラストの展開がちょっぴり新しかった!
新しいといっても、ほんの一瞬のことなんですけどね。でも、わかりやすくて逆によかったです。ホラーは下手に説明するよりも、こういう一瞬の作用が大事なんだなと。ちょうどぼーっとしていた(?)ところを、「あっ!」 と、目が覚めました。

 …ということでして~、
 これから鑑賞予定の方は、あんまり期待しないほうが無難かと思います。トーマス・デッカー目的にしろ、カイル・ガルナー目的にしろ、もちろんフレさん目的にしろ… なぜに、彼らがあまり活躍しないのだ?? と、不満に思いだしたらきりがないです。

 ストーリー重視するとか、ゴアを高めるとか、一点狙いでいったほうがおもしろい作品になったんじゃないですかね? などと、ズブな素人がつぶやいてみました…
 なんですが、監督のサミュエル・べイヤーがびっくりするほど男前なんで、こっちは一見の価値ありかもしんないです。でも、いくら色男だからって、採点を甘くしたりしないんだからっっ!











目覚めるとそこは、
不気味な教室??









ナンシーに襲いかかる
魔の手!!









ジェシー役の
トーマス・デッカー。









クリスに襲いかかる
フレさん!!










じつはフレさんには、
悲しい過去が…
















さあ、特別授業のはじまりですよー
(フレさん役には、ジャッキー・イール・ハーレイという役者さんです。まあ、一応フレさんですよ!)






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   Nine Miles Down



(2009)イギリス/アメリカ/ハンガリー
/オーストラリア
出演…エイドリアン・ポール
ケイト・ノタ
メラディス・オストラム
監督…アンソニー・ウォラー
★★★

〔ストーリー〕
 サハラ砂漠の採掘場で、地下9マイルあたりに不思議な空洞を発見。研究チームはこの発見に沸きたつが、ある日突然連絡が途絶えてしまう。警備会社から派遣されたジャックは、ひとり砂嵐のなかを採掘場に赴くが… 研究員はひとり残らず姿を消し、壁には不気味なメッセージが。ここでいったいなにが起こったのか??


 エヴェレット・デ・ロッシェ脚本ということで、これも楽しみにしていた作品のひとつ。なんか、日本版ホラーフェスでも上映されて、出来がいいと話題になっていたようです。ロッシェ脚本のホラーはこわさはいまいちなのですが、ストーリーがやっぱり一風変わっていておもしろいです。

 舞台はサハラ砂漠。ここに採掘場を建設して、数人の科学者チームで地質学的な研究をおこなっておりました。その過程で、地下9マイルあたりに不思議な空洞が発見されます。これはいったいなんだろう? と、知的好奇心に沸きたつ科学者グループ。調べてみると報告してきたのち、連絡を絶ってしまいます。そこで、警備会社から派遣されたジャック(エイドリアン・ポール)が、ひとり砂嵐のなかを車を飛ばして、採掘場へと赴くのですが…

 こういうのって、なんかキングの『デスペレーション』ぽいなと思っていましたら、ほんとにそんな内容でした。研究チームはひとり残らず消え失せ、壁には不気味なメッセージや気味の悪い絵、床に呪術的なサークルを描いて、その中央にジャッカルの絵が…

 んで、当然地下9マイルの空洞がなんだったのか、という話になっていくんですが、そうです、これもみなさんの予想どおり。奈落の底は “イド” なんですねー。そして、そこから地獄の叫びのような人声が聞こえてきて、それはジャック本人の暗黒にもつながっていき…

 ここに、たったひとりの生存者ジェニー(ケイト・ノタ)という研究員が登場して、物語をいい感じに複雑化していきます。ジェニー演じる女優さん、かなりキレイです、存在感もありますし、超美脚の持ち主!!

 登場シーンからしてステキなんですが、ジャックが本部に問いあわせたところ、チームに女性なんかいないという返事がかえってきちゃいます。え? どゆこと? つまり、彼女はうそをついてるんだろうか? けれど、ジャックの精神状態もだんだんあやふやになっていくと… 現実と妄想が入り乱れて、なにがホントのことなのかわからなくなってきちゃいます。

 お話じたいもすごくよくできていて、さすがロッシェ脚本、腕のいいところを見せてくれるなと思いました。この方、あんまりホラーな部分を強調するよりも、こういう不思議系のお話で力を発揮するんでしょうね。わたしも好きです。ロッシェってだれ? という方には、いちばんのオススメ作品かもしんないです。つまり、こういうちょっと変わった雰囲気の作品を書く方なんですよー

 ケイト・ノタがすごくよくて、主役のエイドリアン・ポールもそう悪くはないんですけど… ひとつ難点をあげるとすると、あんまり緊迫感はありません。これで緊張感があったら、それこそすごい作品になったと思うんですけどねー、残念! それとも、最初からそういうのは狙っていなかったのかな。結末もわりとあやふやな部分を残してまして、そこが作品の味わい深さにもなっているんですよ。

 こういう特殊な舞台で起こるホラーって、「物体X」みたいな怪物ものか、パラノイアものになるかのどっちかなんですけど… さあ、この作品はどっちだ!? 楽しみながら観ちゃってください。これはわりかし期待しててもじゅうぶん楽しめる佳作です!








砂嵐のなか、
問題の採掘場へ。






天気がよくなってみても、
謎は深まるばかり…





この女優さん、
すごくイイ!!
どの表情もきまってる。











この採掘場には、
どんな秘密が隠されているのか…??





うぎゃー!!
こういう気が変に
なりそうな恐怖って、
好きですよ!








   Ha phraeng



(2009)タイ
出演…小関亜希子
田中・ティラネェー・雄輝
監督…バンヨング・ピツァンタナンクン
パウィーン・パリキトタナンヤ…
★★★

〔ストーリー〕
 人気のホラー・オムニバスシリーズ第二弾。今回は、悪夢に巻きこまれてしまった主人公たちの5つのストーリーが展開されます。どれも意外な結末が待っていておもしろいです。


 タイの人気ホラー・オムニバス映画、「Phobia 2」です。
 前作もそれなりにおもしろかったんですけど、作品のクオリティにばらつきがありました。で、今回はどれも作品レベルが高くておもしろいです。そして、オムニバス映画としても、かなり成功している部類に入ると思います。

〔1話め〕
 僧侶の修行をうけることになった、十代の少年。母と意思の疎通もうまくいかず、少年本人はいじけてばかり。森のなかに入って数日過ごすことになるが、そこは幽霊たちの通り道だった。食事をしてはならないという規則を破り、捧げ物に手を出してしまった少年だが…

〔2話め〕
 バイクの事故で足を骨折した青年。病院に運ばれて入院となるが、相部屋になったのは危篤状態の気味の悪い老人だった…

〔3話め〕
 タイを旅行中の日本人(バ)カップル。ヒッチハイクでトラックに乗せてもらうが、運転手の男は怪しい振る舞いを見せて、やたらめったらこわい雰囲気。いっぽう助手席の若い男は、なにかに怯えている様子だった…??

〔4話め〕
 車の販売店に勤めるシングル・マザー。めでたく契約… と思ったら、以前車を売った女がどなりこんでくる。女性いわく、「新車と聞いていたのに、事故車を売りつけた!」と、いいはるのだが…

〔5話め〕
 ホラー映画でスクリーンデビューすることになったアイドル女優。ゴースト役の女は具合が悪そうで、咳をしてばかり。スタッフのひとりが気遣い、彼女を病院に連れていくのだが…

 「Phobia」は前作もそうだったんですけど、オムニバスとしてのつながりがあって、だから作りもしっかりしていておもしろいんですねー。意外な結末があると書きましたが、そのどれもが(!)陰険で後味が悪いです。とくに、のっけからやたらシリアスな内容なんて、けっこうひきました… いえ、おもしろいんですけどね!

 唯一、最後の話がコメディ調ですごく楽しいんですけど… ラストで冗長になっちゃった。ああ~、残念! ということで、個人的なオススメ・ストーリーは、3話めの勢いがあるタイプですかね。こういうのって、無条件で盛りあがっちゃいますよねー

 これはみなさんも安心して楽しめるオススメ作だと思います。すごーく後味の悪いのとか、バッドエンドが気にならない! という方なら、ぜひぜひ。この調子だと、また続編が作られそうですね。楽しみです!









僧侶の修行をする少年。
その理由は…







入院したのはいい
けれど…?








ひいぃぃ、うしろ!!







ぎゃー!!!
タイヤに子供が…!!








ゴースト役の女優。
こわいぃぃ!!







   Linkeroever



(2008)ベルギー
出演…エリーン・クッペン
マシュアス・ショーナーツ
シエン・エッジャー
監督…ピーター・ヴァン・へス
★★★☆


〔ストーリー〕
 長距離ランナーのマリーは、競技場のシャワールームで、アーチェリー選手のボブと知りあう。試合に負けて落ちこむマリーだが、ボブとだんだんいい雰囲気になっていく。しかし、またもや体調を崩すという悲劇が襲う。試合に出られなくなったマリーは現実逃避するように、ボブが暮らす公営団地に移り住む。そこは、マリーが暮らす町とは川むこうに位置する左岸にあった…


 インテリジェンスなオカルト・ホラーと話題のようです。わたしもずいぶん悩んじゃいました。結末がちょっと、あれって感じなんです。でも、よくよく考えてみたら、一応筋は通っているのかなーと。

 ベルギー・ホラーもはじめてかもしれないですね。外国映画はとかく、ストーリーが複雑でおもしろいです。ホラー度はそれほどでもありませんが、ドラマがしっかりしています。人物描写にも妙に生活感があるというか、ときに生々しくて人間ぽかったり。

 一応ストーリー説明です。
 陸上選手のマリー(エリーン・クッペン)は長距離ランナー、コーチからも期待される秘蔵っこ。ある日、練習を終えてシャワー室のロッカールームにいると、すっぽんぽんの男性がやってきます。彼はボブ(マシュアス・ショーナーツ)といって、すっぽんぽんボブいわく、「…あの、その、友だちが服を隠しちゃったみたいなんだよね… タ、タオル貸してくれない?」
 これまたカッコ悪い出会いです!! ですが、いくらカッコ悪くても出会いは出会い。タオルをゲットしたボブ、それを洗って返すからと、さっそくつぎの約束をとりつけます。

 約束の日、マリーは大会に負けてしまいます。といっても、2位という好成績だったんですが、彼女自身は納得がいかない。そこでコーチといい争ってしまい、落ちこんだところをボブ登場。ボブはアーチェリーの選手なのですが、見かけも好青年、マリーと意気投合します。

 さっそくデートのお約束! ご機嫌ルンルン のマリーですが、デートのために靴を新調しようとして、そこで倒れてしまいます。彼女は重度の貧血に陥っていて、くわしく検査するためには、つぎの試合出場は無理だといわれてしまうのです…

 絶望しちゃうマリー。マリーは母(シエン・エッジャー)とふたり暮らしで、母親からも期待されていたのですね。やさしいボブに甘えて傷ついた心をいやし、ついにふたりは恋人同士に。試合のこと、コーチのこと、母親の影響から逃れるように、ボブの暮らす公営団地に同棲生活をはじめるのですが… その団地は、マリーの住んでいた地所とは川むこうに位置する左岸にあったのです…

 英題では「Left Bank」、この、地所に関係したオカルティックなドラマが展開されるわけなんですが… オカルト展開も不気味おもしろいんですけど、マリーが等身大の女性として描かれていて、わりと文学的な趣きがあります。ボブとの関係にのめりこんでいく姿なんか、ひりひりした感じもあったりして、見ていて妙にせつなくて痛々しかったり。ボブも最初はいいやつなんですけど、パーフェクトなボーイフレンドではないんですよ。そんなもろもろの悩みをかかえて、不気味なこわさがじわじわ~っと…

 じつは、その団地には以前ひとりの女性が行方不明になっていたのです。彼女の手紙を偶然手に入れたマリー、行方不明になった女性の恋人だったという、デレク青年(トム・デ・ウィスペラー)と連絡をとることになるのですが… そこからどんどん、不可解な事件に巻きこまれてしまい…??

 …こんな感じで、途中までけっこうこわいんですけど、ラストであれ~っ!!
うーん、説明不足な感もあるんですが… なかなか奥の深いお話、とだけ書いておきます。人によっては、ここで評価がわかれるかもしれませんかね?

 ですが、わたしはこういう不思議系のお話は好きなので、最後まで楽しめました。デヴィット・リンチとか好きな人なら、理解していただけるんじゃないでしょうか。
 アメリカン・ホラーはカラッと明快ストーリーが多いですが、外国ホラーは最後までもやもや、霧のなか… その霧のなかに、いろんな恐怖や人生や問題が内包されているわけですよ!












左岸に建つ公営団地3棟。ちょっと不気味な雰囲気です。










ボブとマリー。









最初は静かですてきな
場所だと思っていましたが…









迷信深い母親は、
なにかを感じとり…?








そしてマリー自身に
忍びよる恐怖とは…??







   Bad Dreams



(1988)アメリカ
出演…ジェニファー・ルービン
ブルース・アボット
ディーン・キャメロン
監督…アンドリュー・フレミング
★★★

〔ストーリー〕
 カルト教団の集団自殺が発生。炎につつまれた館から、ひとりの少女が救出される。しかし、彼女は昏睡状態にあった。それから13年後。奇跡的な回復で、シンシアは目覚める。しかし事件当時の記憶の曖昧で、医師のアレックスのもと、グループセラピーをおこなうことになるが… シンシアの悪夢はここからはじまるのだった!!


 邦題では「シンシア」、または「悪夢の惨劇」です。この作品、もうずいぶんむかしにレンタル店で見かけ、結局借りずじまいで見失ってしまっていたものです… が、今回めでたく鑑賞することができました! 期待どおりにおもしろかったです!

 80年代ホラーは非常にバラエティに富んでいて、起承転結もはっきりした作品が多いです。くわえて、サイコのさきがけとなった心理学的なものとか、夢に関係するものが多い。この作品もそんなひとつ。そして、隠れた良作でもあるのです。

 冒頭は、ラルフ(ディーン・キャメロン)を名乗るカルト教団の指導者が、信者たちを道連れに焼身自殺をするところからはじまります。こういうのも時代ですよねー、これよりちょっと以前に、やはりアメリカではおなじような事件が多発していました。理想主義がとんでもない方向にいっちゃった例ですね。

 ラルフは信者たちにガソリンをかけて、信者たちといえば、彼の言葉になんでもうっとり。もう完全に洗脳されちゃってます。若い女性もいれば、家族連れ、赤ちゃんも(!!)… そんななか、シンシア(ジェニファー・ルービン)という少女がいたのです。そして館は大爆発、奇跡的にシンシアだけ救出されます。でも、彼女は昏睡状態にありました。

 それから13年後。神様のはからいか、シンシアは目を覚まします。この13年のあいだに、シンシアは類まれな美女に成長しておりました。だけど、事件のことはどうしても思い出せない。なにぶん、子供のうちに洗脳されちゃったからなんだなと、世間は同情します。そして、彼女の治療を担当することになった精神科医のアレックス(ブルース・アボット)のもと、グループセラピーをおこなうことになるのですが…

 見どころはまず、やはりシンシア役のジェニファー・ルービン。この世にこんなかわいいひとがいるのかってくらい、愛らしいです、美人です! もう、彼女の美貌が見れるだけでも、この映画のもとはとれちゃったくらいですかね。

 それ以外にも、セラピー仲間の患者たちが個性的で、キャラのドラマ性も立ってます。セラピー仲間が殺されていくくだりで、そのワンパターンかと思いきや、えーっ、それでいいの? と驚いちゃうシーンも。ようは、脚本の作り方がうまかったんですね。時間的にもコンパクトにまとまっていて、いま観てもかなりの良作。

 で、これだけの美少女が出ていて、この高品質で、なんであまり記憶に残ってないのか? さっきも書きましたけど、このころはほんと、こんなタイプの作品が山ほどありました。きっとフレディみたいなアクの強い映画に押されちゃったんでしょうね~

 ヒロインが眠れる森の美女ということで、ラストもまあ、予想ついちゃいますが、ときどきちょっとしたひねりがくわえられてあって、最後までぜんぜん飽きさせませんでした。あと、この時代のホラーを観かえしてみると、「そーか、これがアノ作品に使われたんだな!」とか、「あ、このシーンも…!」などと、いろいろな発見があって楽しかったです

 これはみなさんにもオススメ!! と、書きたいところなんですが…  いまのところ入手困難のようです、残念です。でも、埋もれた良作としておぼえておくのはいいかもしれません。
 ちなみに監督のアンドリュー・フレミング、これがデビュー作でして、このあと「The Craft」「ザ・クラフト」1996)を撮ることになりました… といったら、どんな感触かわかりますかね?









美少女シンシア。
かわいすぎるっ!!








カルト教団のリーダー、
ラルフ。








まじめな青年、
医師のアレックス。









シンシアを襲う悪夢は…










ぎゃー!!!
死してなおも
ストーカーするラルフ!!








   Jue ming pai dui



(2009)台湾
出演…ブライアント・チャン
クリスチャン・ブロディ
ヴィヴィ・ホー
監督…ケヴィン・コー
★★★


〔ストーリー〕
 運転手として働く青年。ある日ボスの帰りを待っていると、夢のような美女と遭遇する。美女は彼がなにげなく読んでいた雑誌の表紙を飾る、ファッションモデルだった。彼女とボスがつきあっていることを知って、ショックをうける青年… 彼らと自分とでは、住む世界がちがうのだろうか? 偶然ボスの車からパーティーの招待状を発見した彼は、くすねてしまう。そしてその夜、めかしこんでパーティー会場へとむかうのだが…


 台湾初の本格スラッシャーと話題のようです。えーと、英語だと「Invitation Only」というタイトルになってます。

 じつはこの作品、日本人の女優さんが出演してらっしゃるんですよ、観ててびっくりしました。女優さんといいましても、あっち関係の女優さんらしいのですが、すごい美人さんなんでこれまたびっくり。小澤マリアさん。男性の方ならご存知ではないですかね? なんか、中国とかインドネシアあたりでは、知名度ナンバーワンの絶大な人気のある美女なんだそうです。

 キャラクターの名前をすっかり忘れてしまいまして、Imdbにも載ってないんで、こんな曖昧なストーリー説明になってしまいましたが…
 これもなかなかおもしろかったですー、初の本格スラッシャーという名に恥じない、力の入った作品になってました。

 主人公の青年(ブライアント・チャン)は、ボス(クリスチャン・ブロディ)の運転手。ハイソな世界に憧れて、ファッション雑誌や車の雑誌で夢を見る日々。ある日、ビルの前でボスを待っていると… 道のむこうから、信じられない美人(小澤マリア)がやってくるではありませんか~、ワオ!
 美人はチャンが偶然手にしていた、ファッション雑誌の表紙とおなじ顔。これまたワーオ! チャンは無邪気な田舎出の青年なので、ひと目で彼女を好きになってしまいます。

 しかし、彼女はすでにボスのお手つきになっていたのです… これまたショックです。
 ボスを自宅まで送る帰り道、彼らと自分とのどうしても埋められない身分差に悩むチャン… 自分のような貧乏人は、あんな美女とつきあうこともできないんだろうか? 偶然ダッシュボードのなかにパーティー招待状のカードを発見した彼は、思いあまってそれをくすねてしまいます。

 その夜、一張羅を着こんでさっそくパーティー会場にむかうチャン。華やかに着飾った美女たちに気おされていると、親しみやすい女の子(ヴィヴィ・ホー)と知りあい、仲よくなります。パーティーも盛りあがり、主催者のヤン社長(ジェリー・ホーング)の計らいで、スポットライトを浴びて紹介までされちゃって… カジノでも大当たり、なんだかいろんなことにツキまくり! 昼間見かけた美女もやってきて、ついに彼らはいい仲に…

 けれども、ハッピーでゴキゲンなのはここまで、じつは彼がこのパーティー会場に招かれたのは、けして偶然ではなかったのです…!!というよーな、アノ系のお話です。

 こんな感じの導入部でして、よくあるお金持ちの娯楽パターンとして、殺人ショーの餌食にされちゃう罠だったと。チャンのほかにも餌食が数人いまして、仲よくなった女の子もそうだし、成功してそうに見えたリッチなオジサンも、リッチなお姉さんも、気取ったお兄さんたちも、じつはみーんな身分を偽っていて、こっそりパーティーに忍びこんだ一般人だったんですねー。

 ありがちなパターンにくわえて、真新しいこともひとつもありませんけど、この映画を撮るにあたって、たぶん製作陣はいろんなスラッシャー映画を研究したんじゃないかな? そんなふうに思えるツボのはまり方がわたし的にはよかったです。たとえば、閉じこめられた倉庫のドアに大きな穴があいてるんですが、鍵がかかっている。これ、どーうしてものぞきたくなるじゃないですか… んで、のぞいちゃうと~、つぎのイヤーな展開も予測できちゃうじゃないですかっ!!

 小澤マリアさんはおっぱい動員なんですけど、ヒロインの女の子もかわいくてよかったです。主人公のチャンくんも、最初は頼りないんですが、どんどん逞しいヒーローになっちゃうくだりもおもしろい。んで、ラストはあの傑作の有名シーンも登場したりと! どの傑作かは書きませんけど、ホラー好きの方ならぜったいチェックしている有名作です。うーん、やっぱりいろんなスラッシャーを参考してますね。

 殺人鬼の正体が最初からわかっているという点では、スリルはすくないですが、勢いがあってよかったです。あと、グロ描写もガンガンがんばっています。台湾スラッシャーってどんなもんかと思ってたんですけど、これはなかなかエグイですよ、やることもけっこう残酷だし。

 ストーリーはじつにシンプル、ひねりもへったくれもありませんが、こういうストレートなホラーもたまにはいいと思います。この作品の出来だと、今後も台湾ホラーを期待していい勢いがありますよ!










スノッブ世界に憧れる
チャン青年。







エキゾチック美女と
再会







ヒロインのヴィヴィも
かわいい







彼らが集められた、
真の理由とは…?








ここから脱出できる
勝算は…?!?!









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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
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女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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