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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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  Somos lo que hey



(2010)メキシコ
出演…フランシスコ・ヴァレリオ
ミリアム・バルデラス
アドリアン・アクーレ
監督…ジョージ・マイケル・グラウ
★★★


〔ストーリー〕
 ある日突然街中で、男性が倒れて死んでしまう。彼の死因はどうやら、心臓発作だったらしい。
父親が突然死したと知ったその家族、妻とふたりの息子、娘たち4人は、途方にくれてしまう。なんと、貧しい一家は子供たちを育てるために、人肉に手を出していた!! 食糧を調達する役目だった父が死んでしまった以上、これからは、自分たちでどうにかにしなければならないが…


 メキシコの不思議な人喰い一家ドラマ。
メキシコっていうと… うん、あれだ!!

 タイトルから、ニューロティック・ホラーかなと思ってたんですけど、(英題では、「We are what we are」)、カニバルホラーだったのですね。わりとシリアスなドラマでして、カニバル要素はあんまりないです。そう残酷じゃないから、映画好きな人たちにもうけいれやすそうです。

 お話は、とある男性が街中で突然死しちゃうところからはじまります。彼は、ショーウィンドウのなかのマネキンに心を奪われて… じゃなくて、ショーウィンドウに映った自分自身にショックをうけてたんですね。で、そのまんま、ズキンとなって、倒れて死んじゃう。

 そのころ、スラムな界隈に住んでいる家族たち、母アドリアナ(アドリアン・アクーレ)と長男アルフレド(フランシスコ・ヴァリレオ)と次男(名前、ド忘れ!!)、末娘のサビーナ(ミリアム・バルデラス)。
夫がもどってこないことを心配する母は、兄弟たちに、父のかわりに店をひらくようにと強要します。父は一応時計職人でしたが、それだけではとてもではないが、食べていけません。おまけに、新しい地主を名乗るオバサンから、場所代を払わないやつは置いておけないと、追いだされてしまう。そして、とうとう父の訃報を知ることになり…

 唯一の稼ぎ手(というか、食糧調達役だった)父親が死んじゃった手前、いままで人肉を食べてきた家族たちはどうするのか?? そういうお話。ですから、ホラー… じゃないんですよねー、なんか、不思議な雰囲気のドラマなんです。

 まず、彼らがなぜカニバリズムになったのか?
というか、カニバリズムの必然性が、さほど感じられず… うーんと、必要に迫られて、とか、あくまで趣向、とかわかりやすいのじゃなくて、なんか、もうすでに生活の一部だから、みたいな前提のもとにストーリーが進んでっちゃうので… あれれれ? 緊張感とか、緊迫感とか、そういうのも感じられない。
もしかして、彼らは人間とはべつの種なのでは? なんて、深読みさえしちゃう曖昧さなのです。

 で、さほどリアリティもなくて、ホラーでもなくて、なんでけっこう評価が高いのかというと、家族のドラマはまあまあ、思春期の息子・娘たちの成長(というか、父が死んだことによって迫られる自立の過程)が、けっこうよく描かれている。

 おもしろいなと思ったのは、人喰いって、いままでは対象がホラーな被害者(都会からやってきた旅行者とか、道に迷っちゃったドライバーとか…)いきあたりばったりだったんですけど、この作品では、ちゃんと選んでます!!
この選び方も、自分より弱そう~ とか、襲いやすそう~、というのではない。ようは、セックス・シンボルなのです!!!

 これはちょっと、新鮮ですよねー。でも、考えてみれば、好みじゃない人間なんて食べたくないかも… っていうか、おいしそうじゃないかも!! 脂ぎったきちゃないオッサンとか、ぜったい食べたくないですもん。三段腹のきちゃないオバサンも、ぜったい口に入れたくないと思うー。

 ママのアドリアナは、ヒステリックでちょっとこわいです。
長男のアルフレドはマジメで不器用、次男は感情的で暴力的。そして、末娘のサビーナは…

 メキシコっていうと、わたしはもっともこわい犯罪国家ってイメージがあります。ホラーな事件や死体なんて、日常茶飯事みたいな。だから、人喰い程度では、たいして衝撃的な題材ではないのかもしれません。それだから、カニバリズムの殺人鬼も、悩める一市民として描かれているのかも…?

 煮えきらない感がやたらウズウズするんですが、これはこれで楽しめます。それから、ラストはホラーでス・テ・キ あなたがカニバル好きでも、文学好きでもあっても…












手前が次男、不器用すぎる長男。




カニバルだけど、
悩める乙女。









ママ、こわいよ!!










兄妹たちは悩んだ末に…








ハント、
無理やり決行!!!







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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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