個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
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The Signal
(2007)アメリカ
出演…ジャスティン・ウェルボーン
アネッサ・ラムジー
A・J・ボウエン
監督…デヴィット・ブラックナー/
ダン・ブッシュ/ジェイコブ・ジェントリー
★★★★
〔ストーリー〕
大晦日の夜、テレビを観ていたベンは、突然画面が奇妙な映像に変わるのを目撃する。恋人のマヤは、そろそろ夫の元に帰らなければいけないと、家に電話しようとするが、携帯電話も通じない。なにかの電波障害だろうか? ベンと別れて地下駐車場にむかったマヤだが、血だらけの男と、背後から迫ってくる不気味な男という、こわい体験をする。だが、アパートに帰りついても、殺気立った空気は変わらなかった。自宅では、夫のルイスが友人ふたりを招いて、映らないテレビを直そうとしているところなのだが…
こんな映画だったとは思いませんでした!
サンダンス映画祭で話題を呼んだそうですが、まず、コンセプトが変わっています。“エクスキュジート・コープス” 「Exquisite corpse」(…注:ポピー・Z・ブライト嬢の作品ではありませんよ!)と呼ばれる、連作プレー方式で作られています。つまり、最初の監督がある程度まで話を進めると、次の監督がそこから引き継ぐ、というものなんですね。
コンセプトからカルトしてますから、内容のほうも大衆むけホラーとは一線を画しています。莫大な費用をつぎこんでるわりには、中身もインパクトも薄くなってしまうホラーとはわけがちがうゼ! そんな意気込みが伝わってくる、快作となっています。
*まず、導入部から事件が起こるまでをマヤの目でスリリングに担当した、デヴィット・ブラックナー監督。
夫がいる身なのに、ベン(ジャスティン・ウェルボーン)と過ごすマヤ(アネッサ・ラムジー)。切ない三角関係が提示されます。そこへ、TVの奇怪なぐにゃぐにゃ映像が。この正体が「恐怖」とも知らず、外に出たマヤは早くも異変に遭遇します。
アパートに帰ってからも、異変は徐々に拡散していくよう。人々が怒鳴りあっている。ささいなことでケンカをしている。自宅では、やはりおかしな映像しか流さないTVを前に、夫の友人たちが悪戦苦闘しているのですが…
…と、ここまでは、かなりホラーな雰囲気です。また、あらすじからも連想できるように、ジェイムズ・ハーバートの 『霧』 や、S・キングの 『セル』 のようですね。“狂人電波” に感染した人々が暴れまわり、殺しあい、いちばんこわいのは、ああ~、やっぱり “生きてる人間” でした!! という、お馴染みのパターン。
*2番手を担当したダン・ブッシュ監督が描いたのは、寝取られ亭主のルイス(A・J・ボウエン)の大活躍!
ここでいきなり、コミカルなテイストに。(最近の若い監督さんは、ユーモアのセンスがバツグンなんですよね~)、この方もその例に漏れず、おおいに笑わせてくれます。わたしのいちばんのお気に入りは、おひとよしでおバカなクラーク役のスコット・ポイスレス♪
…場面は変わって、突然ガイキチになっちゃった夫を思わず殺しちゃった人妻・アンナの家に移ります。クラークはその隣人さんです。そこへ、とっくにプッツン感染してるルイスが到着。期待通りのひと悶着を起こしてくれます。(ルイスにガソリンを 「シュッ、シュッ!」(← まるでいじめっこ)と吹きつけられたときの、クラークの「あぅ、あぅ…!」顔は必見です~)
*最後に、マヤを探すベンを主軸にアツいラブストーリーに仕上げた、ジェイコブ・ジェントリー監督。
ベンと(おひとよしでやっぱりおバカ)クラークは、消えたマヤを求めて街をさまようんですが、周囲は閑散として、まるで「28 ays Later」(2002)の冒頭シーンのよう。はたして、ベンはマヤを見つけて無事脱出することができるんでしょうか…??
…と、このように、3人の監督が分担してるんですが、ストーリーは見事につながっています。センスと才能のある若手監督さんたちがアイデアを出しあうと、古参の作家さん、(ギャラの高い)脚本家連中なんかより、ずっと新鮮でおもしろいものが撮れちゃうんですねー。わたしはポスターから、勝手にシリアスなパニックものと誤解していたんですが、これぞまさしくカルト映画! という出来でした。そのあたりが、「Night Of The Living Dead」(1968)に通じるものがあるかもしれません。
ベン役のジャスティン・ウェル
ボーン。ほぼ無名の役者さん
ですが、カッコイイですね~。
嫉妬深い夫・ルイス役の
A・J・ボウエン。
この方もかなりの芸達者です。
マヤ役のアネッサ・ラムジー。
ナゾの電波にあっさり洗脳され
てしまう人と、そうでない人が
いるのも、現代人のリアリティ。
唯一の正常者は…
「なんだよぉぉう、
こっちくんなよぉぉう!!!」
マヤを探して三千里の
ベンとクラーク(右)。
頭にアルミフォイルなどを
被せて、一応自衛手段を
とってみたり~(笑)。
(2007)アメリカ
出演…ジャスティン・ウェルボーン
アネッサ・ラムジー
A・J・ボウエン
監督…デヴィット・ブラックナー/
ダン・ブッシュ/ジェイコブ・ジェントリー
★★★★
〔ストーリー〕
大晦日の夜、テレビを観ていたベンは、突然画面が奇妙な映像に変わるのを目撃する。恋人のマヤは、そろそろ夫の元に帰らなければいけないと、家に電話しようとするが、携帯電話も通じない。なにかの電波障害だろうか? ベンと別れて地下駐車場にむかったマヤだが、血だらけの男と、背後から迫ってくる不気味な男という、こわい体験をする。だが、アパートに帰りついても、殺気立った空気は変わらなかった。自宅では、夫のルイスが友人ふたりを招いて、映らないテレビを直そうとしているところなのだが…
こんな映画だったとは思いませんでした!
サンダンス映画祭で話題を呼んだそうですが、まず、コンセプトが変わっています。“エクスキュジート・コープス” 「Exquisite corpse」(…注:ポピー・Z・ブライト嬢の作品ではありませんよ!)と呼ばれる、連作プレー方式で作られています。つまり、最初の監督がある程度まで話を進めると、次の監督がそこから引き継ぐ、というものなんですね。
コンセプトからカルトしてますから、内容のほうも大衆むけホラーとは一線を画しています。莫大な費用をつぎこんでるわりには、中身もインパクトも薄くなってしまうホラーとはわけがちがうゼ! そんな意気込みが伝わってくる、快作となっています。
*まず、導入部から事件が起こるまでをマヤの目でスリリングに担当した、デヴィット・ブラックナー監督。
夫がいる身なのに、ベン(ジャスティン・ウェルボーン)と過ごすマヤ(アネッサ・ラムジー)。切ない三角関係が提示されます。そこへ、TVの奇怪なぐにゃぐにゃ映像が。この正体が「恐怖」とも知らず、外に出たマヤは早くも異変に遭遇します。
アパートに帰ってからも、異変は徐々に拡散していくよう。人々が怒鳴りあっている。ささいなことでケンカをしている。自宅では、やはりおかしな映像しか流さないTVを前に、夫の友人たちが悪戦苦闘しているのですが…
…と、ここまでは、かなりホラーな雰囲気です。また、あらすじからも連想できるように、ジェイムズ・ハーバートの 『霧』 や、S・キングの 『セル』 のようですね。“狂人電波” に感染した人々が暴れまわり、殺しあい、いちばんこわいのは、ああ~、やっぱり “生きてる人間” でした!! という、お馴染みのパターン。
*2番手を担当したダン・ブッシュ監督が描いたのは、寝取られ亭主のルイス(A・J・ボウエン)の大活躍!
ここでいきなり、コミカルなテイストに。(最近の若い監督さんは、ユーモアのセンスがバツグンなんですよね~)、この方もその例に漏れず、おおいに笑わせてくれます。わたしのいちばんのお気に入りは、おひとよしでおバカなクラーク役のスコット・ポイスレス♪
…場面は変わって、突然ガイキチになっちゃった夫を思わず殺しちゃった人妻・アンナの家に移ります。クラークはその隣人さんです。そこへ、とっくにプッツン感染してるルイスが到着。期待通りのひと悶着を起こしてくれます。(ルイスにガソリンを 「シュッ、シュッ!」(← まるでいじめっこ)と吹きつけられたときの、クラークの「あぅ、あぅ…!」顔は必見です~)
*最後に、マヤを探すベンを主軸にアツいラブストーリーに仕上げた、ジェイコブ・ジェントリー監督。
ベンと(おひとよしでやっぱりおバカ)クラークは、消えたマヤを求めて街をさまようんですが、周囲は閑散として、まるで「28 ays Later」(2002)の冒頭シーンのよう。はたして、ベンはマヤを見つけて無事脱出することができるんでしょうか…??
…と、このように、3人の監督が分担してるんですが、ストーリーは見事につながっています。センスと才能のある若手監督さんたちがアイデアを出しあうと、古参の作家さん、(ギャラの高い)脚本家連中なんかより、ずっと新鮮でおもしろいものが撮れちゃうんですねー。わたしはポスターから、勝手にシリアスなパニックものと誤解していたんですが、これぞまさしくカルト映画! という出来でした。そのあたりが、「Night Of The Living Dead」(1968)に通じるものがあるかもしれません。
ベン役のジャスティン・ウェル
ボーン。ほぼ無名の役者さん
ですが、カッコイイですね~。
嫉妬深い夫・ルイス役の
A・J・ボウエン。
この方もかなりの芸達者です。
マヤ役のアネッサ・ラムジー。
ナゾの電波にあっさり洗脳され
てしまう人と、そうでない人が
いるのも、現代人のリアリティ。
唯一の正常者は…
「なんだよぉぉう、
こっちくんなよぉぉう!!!」
マヤを探して三千里の
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頭にアルミフォイルなどを
被せて、一応自衛手段を
とってみたり~(笑)。
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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
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