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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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    Dread



(2009)イギリス
出演…ジャクソン・ラスボーン
ショーン・エヴァンス
ハンネ・スティーン
監督…アンソニー・ディブラシ
★★★


〔ストーリー〕
 大学生のスティーヴンはカリスマ的な魅力のある、クウェードと知りあう。彼は “恐怖の研究” につかれていて、彼の話にひきこまれ、いつしかガールフレンドのシェリルと協力することに。ボランティアで研究対象となってくれる人たちをつのり、カメラの前で悲惨な体験、もっともおそろしいできごとを語らせる。しかし、クウェード自身に他人にはとても話せない、恐怖のトラウマ体験があった…


 祝!! バーカーの 『腐肉の晩餐』 の映画化です!!

 バーカー作品て、映像化するとションボリしたことになってしまうのが多いんですが、これはイイ!! なかなかの上出来作だったので、今後の活躍が期待大の監督さんのひとりになるんじゃないでしょうか。

 アンソニー・ディブラシ監督、「The Plague」「ヘルゾンビ」2006)「The Midnight Meat Train」「ミッドナイト・ミート・トレイン」2008)「Book of Blood」(2008)のプロデューサーと、バーカー作品にばかりかかわってきた人のようです。で、今回満を持して、『腐肉の晩餐』を自らの手で撮ったわけなんですが、これが思いのほかよくできてます。あの短編をここまでの映画にしたなんて、かなりのセンスがあるとみました。

 一応、内容をよく知らない方のために。
 『腐肉の晩餐』 は〈血の本〉シリーズの表題作になっているひとつでして、ベジタリアンの女性を監禁して、生肉を食わす! そんな無茶な実験を決行する物語であります。

 これだけだったら、長編映画にするにはきびしいかな? と、思えますけど、そこはディブラシ監督、カッコイイ青春映画に撮ってくれました。ホラー度はやや低めかもしれませんが(バーカー原作にしてはね)、痛々しい青春ドラマになってまして、結末もオリジナル。テンポもよく、やたらコマーシャルで、今風の映画に仕上がっているんですよ。

 主人公の青年スティーヴンを演じるのは、ジャクソン・ラスボーン。喪女が盛りあがっているようです。クウェード役にはショーン・エヴァンス。これだけでも絵になっちゃうのに、登場人物のほとんどが美男美女というステキな設定です。あと、オリジナルのキャラクターも登場します。

 スティーヴンは幼いころに交通事故に遭い、家族を失っていました。(あれ? と、思った方、そうなんですよ~、耳が聞こえないトラウマを抱えているのは、彼ではないんですね!)
 そして、クウェードもまた、だれにもいえない深刻なトラウマが。幼いころに目の前で両親を斧で惨殺されるという、シャレにならない過去を隠しもっておりました。

 クウェードは暗い過去を克服するために、恐怖の研究をはじめます。適当に被験者を募集して、カメラにむかってトラウマ、いままで体験したもっともおそろしいできごとを語らせるというもの。
 スティーヴン自身も暗い過去をかかえていますから、クウェードの研究に魅せられ、協力するようになります。協力者はほかに、ガールフレンドのシェリル(ハンネ・スティーン)、同級生のジョシュア(ジョナサン・リードウィン)。

 オリジナルのキャラは、大学構内の本屋で働くアビー(ローラ・ドネリー)という女性です。彼女はとてもいい娘なんですが、顔の半分が醜い痣でおおわれていました。

 イギリス人特有のハイセンスな映像、スピード感、音楽にくわえて、役者さんたちも迫真の熱演。クウェード役のショーン・エヴァンスは、原作ほど変態でも個性的でもないんですけど、冷酷で悩める青年に仕上がっていて、主役のジャクソン・ラスボーンに負けず劣らずイイ男

 物語の大部分は苦い青春ドラマ、ラスト20分を切って、ようやく 「腐肉」 が出てくるといった構成なんですが、それでもなんでしょう、やけに真新しさを感じました。原作を知っていても、これは意表をつかれるラストなんじゃないですかね?
 
 …この結末、じつは賛否両論あるようなんですが、原作を知っていても、知らなくても、じゅうぶん楽しめると思います。あ、やっぱりわりとホラー度あるほうですかね。前半はスティーヴンに感情移入して、なぜか後半からクウェード派に?

 美男美女がそろっていても、容赦しませんよ!
ラスト、こっちが真正のラストなんじゃないかっていうくらい、ホラーしています。











 
スティーヴン役のジャクソン・ラスボーン。
いい目の保養でしょ







クウェード役のショーン・エヴァンス。
こっちも捨てがたいの!








クウェードはカリスマに
暗い蔭を背負う男です。







スティーヴンは彼の話に
ひかれ、研究を協力する
ことになるのですが…








シェリル役のハンネ・
スティーン。










アビー役のローラ・
ドネリー。








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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
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女性
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 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

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