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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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    The Illusionist


2006)チェコ/アメリカ
出演…エドワード・ノートン
ジェシカ・ビール
ポール・ジアマッティ
ルーファス・シーウェル
監督…ニール・バーガー
★★★


〔ストーリー〕
 20世紀初頭のオーストリア。奇術に魅せられた青年アイゼンハイムは、幼馴染みのソフィーとしだいに心を通わすようになる。しかし、アイゼンハイムは貧しい指物大工の倅で、ソフィーは支配階級の娘。身分差のため、無理やり引き離されてしまう。
 十数年後、ウィーンで謎の奇術師として活躍する彼の舞台に、ソフィーがやってくる。思いがけない再会に心を揺らすふたり。だが、彼女はレオポルド皇太子と婚約したばかりの身だった…


 厳密にはホラーではないのですが、すばらしい作品だったので、(ついでに、エドワート・ノートンのファンでもあるので)、レビューさせていただきます!
これとちょうどおなじ時期に、「The Prestige」(2006)なんて作品もありました。あちらが超豪華キャスト勢揃いだったのにくらべて、こちらはノートンとポール・ジアマッティ以外は、ほとんど知られていない役者さんばかり…

 …でも、作品としてはぜんぜん遜色ありません!
思えば、「プレステージ」も、けっこうホラーな内容でした。「プレ~」が、舞台の裏側をとことん描いた、超現実的な大掛かりマジックだったのにくらべて、この作品はほどよく品のよい、あくまで映画的なアプローチをする奇術モノ。

 それでいて、リアリティでいったら、こちらのほうがなぜか上という雰囲気です。

 原作は、スティーヴン・ミルハウザーの 『幻影師・アイゼンハイム』
物語は、警察官僚ウールを演じるポール・ジアマッティの回想で幕をあけます。

 …再会をはたしたアイゼンハイムとソフィー、ふたたび激しく燃えあがってしまうのですが、婚約者のオーストリア皇太子(ルーファス・シーウェル)は、非常に嫉妬深い人でした。婚約者の心変わりをぜったい許すはずがありません。このままでは、ふたりの命さえ危ないかもしれない…

 アイゼンハイムとソフィーは逃げる準備をするのですが、ここで思わぬ事態に巻きこまれてしまいます…!

 この映画の見どころは、やはり、アイゼンハイムのイリュージョンにあるわけですが、それらのシーンははなから現実離れしたCGという演出です。これでしらけるかとお思いでしょうが、じつはその逆で、イリュージョニストが観客に見せる幻想(=幻覚?)なので、まるきりニセモノには感じられないのです。いいえ、どちらかというと、ありえる部類に入ってしまう展開になっているのです。
 
 観客たちの見ているものがほんとうに起こっていることなのか、集団催眠なのか、はたまた、なにかのトリックなのか… 真実はどれなんだろう… と、考えたところで、アイゼンハイムの目的って、いったいなんなんだろう…??
ここまで考えが及んだころには、見事に彼の術中にはまってしまっている、というわけです。

 エドワード・ノートンのはりつめた演技力が、とにかくすばらしいです。ジアマッティの警官もはまり役ですし、ソフィー役のジェシカ・ビール、レオポルド役のルーファス・シーウェル、ともに健闘しています。
鑑賞後がすがすがしくて、さらに高感度アップです!










穏やかな暗さと神秘性が魅力
のアイゼンハイム。
奇術の腕は超一流です。 









未来の皇太子妃は、かつて
愛を誓った女性でした!












警察官僚のウールは、レオポルド皇太子と
懇意な仲なのですが…







舞台の上で再会してしまった
ふたり。さて、アイゼンハイム
の胸中は…?







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エドワード・ノートン
エドワード・ノートンとジェシカ・ビールが出演というだけで見てみたいです。
ノートンは「真実の行方」と「ファイトクラブ」のインパクトある演技に魅了されました。「アメリカンヒストリーX」はとてもノートンとは思えない姿で驚きましたね。
クロケット 2008/02/20(Wed)00:45:06 編集
クロケットさん♪
「真実の行方」と「ファイトクラブ」もすごくよかったんですけど、「アメリカンヒストリーX」はホントよかったです!
この作品で、役者さんてすごいな~と感心しました。
たいていの人は薬物で筋肉増量するらしいんですけど、この人はガチで鍛えたそうなんです。
ななみ 2008/02/20(Wed)23:17:31 編集
しっとりとした良い作品でした。
警官の役の人がホント良かった。
皇太子と真の友となれていたら皇太子も
あんな惨い最期を遂げなくてもよかったかも。
頭はきれてもああいうタイプは政治には向きません。
奈良の亀母 2008/12/12(Fri)12:04:14 編集
大人の恋愛
>亀母さん
亀母さんもご覧になられたのですね!
ジアマッティ(警官役の人)は、このあと「シューテム・アップ」で超変態な殺し屋を演じていて、その演技の幅の広さにびっくりしてしまいました。
皇太子もなんだかかわいそうでしたよね。
わたしはアイゼンハイムが作ったロケットがお気に入りです。
ななみ 2008/12/12(Fri)21:51:05 編集
無題
「穏やかな暗さ」と書いておられましたが
ノートン様には暗い気品とでもいうオーラが
ついて回りますよね。深夜放映の「25時」という
作品を観たのですが、アイゼンハイムが歩いて
いる!と思ってしまいました。現代のNYなのに。
「私達を消して!」「一緒にいたい」という願いが
切実でした。「ジョジョの奇妙な冒険」の悪役である
ディオも貧民出身という出自を超えるには「人間を
やめるぞ!」と石仮面を被らなければなりませんでした。ライバルの孫であるジョースターは奇術大好き
人間です。アイゼンハイムが愛のためでなく政治的
な野心のために、その技を用いたらラスプーチン
のようになっていたかも知れませんね。
奈良の亀母 2008/12/13(Sat)13:08:59 編集
ノートンの魅力
>亀母さん
ノートンには独特の気迫のようなものがありますよね。それと、もちろん気品も。
「25時」という作品は知りませんでした。アイゼンハイムが歩いているなら、わたしも観てみたいです!
それから、奇術というとジョジョ! ジョジョというと、奇術! 「ジョジョ」以前の作品で、手品少年が主役の漫画があったと思うのですが…それもおもしろかった記憶があります。
才能のある人が道を逸れてしまうと、とんでもない詐欺師や独裁者になっちゃったり、でも、愛や他人のために使うと、伝説が生まれますね。絶対後者のほうがいいですよねー。
ななみ 2008/12/13(Sat)17:17:09 編集
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