個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
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Non si sevizia un
paperino
(1972)イタリア
出演…フロリンダ・ボルカン
バーバラ・ブーシェ
トーマス・ミリアン
監督…ルチオ・フルチ
★★☆
〔ストーリー〕
イタリアの小さな田舎町。娯楽のない場所でいたずら盛りの少年たちのすることといったら、煙草を吸ったり、知的障害者をからかってみたり。そんな平和な日常のなかで、ただひとり、黒魔術を使って複数の人間を呪う人物がいた…!!
やがて、呪いの効力が発揮されたかのように、ブルーノ少年が行方不明になる。彼の家には身代金を要求する電話が入り、警官たちは犯人とおぼしき人物を逮捕することに成功するが…
「Lo squartatore de New York」(「ザ・リッパー」1982)がおもしろかったので、とうとう「マッキラー」も鑑賞してしまいました!
この作品、フルチ監督のなかで唯一(?)ストーリー性のある映画… そんな定評があるんですけど、けしてそれだけではなかったので、非常に大満足です。あ、ついでに、ジャーロではないです。そこもまた、おもしろくなっている一因ではないかと思います。
フルチ監督自身も、この作品を撮っていたころを自分の最盛期と見なしていたようで、ストーリーもよく練られていて、破綻しているところがちっともありません。そして興味深いのは… まずは、内容のほうから説明させていただきますね~
オープニングがなんとも不気味で、のちの波乱を予期させます。髪を振り乱した女性(フロリンダ・ボルカン)が、素手で地面を掘っているんですが、なんとそこから、幼児の白骨遺体が出てきます…!!
そして、ナゾの人物が黒魔術を行っているシーンが挿入されます。どうやらその人物は、3人の人間を呪いたいらしく、3体の黒い蝋人形に針をずぶり、ずぶり! と、突き刺していくのですが…
舞台となっているのはイタリアの小さな田舎町。あんまり繁盛してなさそうな売春婦(歳食ってるし、でぶだし)が車でやってくるような、なんにもないところです。そこへ、いたずら好きの悪ガキ3人組、ブルーノ、アントニーノ、ミケーレが登場。彼らは知的障害者のジョゼッペという男性をからかったりするのですが…
けれど、その晩ブルーノは行方不明になってしまいます。身代金を要求する脅迫電話までかかってきて、警察はこれは誘拐事件だと判断、捜査を開始します。しかし、記者のアンドレア(トーマス・ミリアン)だけは、身代金の額に疑問を抱き、単純な事件ではないと考えます。
この作品の見どころはなんといっても、ふたりの女優さんの存在にあります。ひとりは、金持ちの道楽娘パトリツィアを演じる、バーバラ・ブーシェの思いきったヌード!
パトリツィアはあるスキャンダルのために、ミケーレ少年の家に身を寄せているのですが、まだ子供っぽい男の子をつかまえて、全裸で誘惑するってのはどうですか。これはイタリア人の夢なんですか。
きれいな裸体をこれみよがしに見せつけながら、「どう? わたしに触ってみたい?」なんてからかう、悪い大人のオンナ… やっぱり男性の夢なんでしょうねえ。
たいして、もうひとりは、タイトルにもなっているマッキラー。呪術師の妻で、(おそらく、以前精神障害を患っていたと思われる)マッキラーを演じるのは、フロリンダ・ボルカン。冒頭の幼児の遺骨を掘っていた女性は、このマッキラーだったのですね。そして、マッキラーがだれかを呪うたびに、殺人事件が起きてしまうのです…!!
いくら丁寧に練られているといっても、犯人はすぐにわかってしまうんですが… それでも、この雰囲気とか、独特の間といいましょうか、残酷さと陰残さのなかにも詩的な断片がありまして、結果としてフルチの最高作という評は頷けます。伏線もかなりよくできているんですよ。とくに、前半の細かいシーンや、配役にもじつは深い意味があったりしましてね…♪
前半はサスペンスタッチで進み、中盤から鬼のような残酷描写でフルチ色全開!! それから、殺害されるのが子供ばかりというのも、めずらしいホラーかもしれません。
イタリアの白い家並みがどこまでもつづく風景、田舎町だからこそ起こるおそろしい群集心理といったテーマもふくまれていて、そういう意味では、もっともリアルなフルチ作品かも?
ラストシーンがとんでもないことになっていまして、(…これをOPにもってきたのが、「Sette note in neto」(「ザ・サイキック」1977)だそうです)グロテスクだけではない、ただの趣味の悪いホラーでは終わらせないんだから~! 的な余裕や気概みたいなものが、わたしは好きです。「ザ・サイキック」も観てみたいです!
3体の蝋人形の
意味は…??
いたずらっ子、
世にはばかる!
悪い大人代表、
パトリツィア。
マッキラー役の
フロリンダ・ボルカン。
ミケーレ少年に
迫る魔の手!!
神父さんも誘惑
しちゃう
パトリツィア。
(うしろで退屈そうに
してるのがアンドレア)。
フルチ監督にしては
めずらしく(?)
警察が有能で
人間的です。
paperino
(1972)イタリア
出演…フロリンダ・ボルカン
バーバラ・ブーシェ
トーマス・ミリアン
監督…ルチオ・フルチ
★★☆
〔ストーリー〕
イタリアの小さな田舎町。娯楽のない場所でいたずら盛りの少年たちのすることといったら、煙草を吸ったり、知的障害者をからかってみたり。そんな平和な日常のなかで、ただひとり、黒魔術を使って複数の人間を呪う人物がいた…!!
やがて、呪いの効力が発揮されたかのように、ブルーノ少年が行方不明になる。彼の家には身代金を要求する電話が入り、警官たちは犯人とおぼしき人物を逮捕することに成功するが…
「Lo squartatore de New York」(「ザ・リッパー」1982)がおもしろかったので、とうとう「マッキラー」も鑑賞してしまいました!
この作品、フルチ監督のなかで唯一(?)ストーリー性のある映画… そんな定評があるんですけど、けしてそれだけではなかったので、非常に大満足です。あ、ついでに、ジャーロではないです。そこもまた、おもしろくなっている一因ではないかと思います。
フルチ監督自身も、この作品を撮っていたころを自分の最盛期と見なしていたようで、ストーリーもよく練られていて、破綻しているところがちっともありません。そして興味深いのは… まずは、内容のほうから説明させていただきますね~
オープニングがなんとも不気味で、のちの波乱を予期させます。髪を振り乱した女性(フロリンダ・ボルカン)が、素手で地面を掘っているんですが、なんとそこから、幼児の白骨遺体が出てきます…!!
そして、ナゾの人物が黒魔術を行っているシーンが挿入されます。どうやらその人物は、3人の人間を呪いたいらしく、3体の黒い蝋人形に針をずぶり、ずぶり! と、突き刺していくのですが…
舞台となっているのはイタリアの小さな田舎町。あんまり繁盛してなさそうな売春婦(歳食ってるし、でぶだし)が車でやってくるような、なんにもないところです。そこへ、いたずら好きの悪ガキ3人組、ブルーノ、アントニーノ、ミケーレが登場。彼らは知的障害者のジョゼッペという男性をからかったりするのですが…
けれど、その晩ブルーノは行方不明になってしまいます。身代金を要求する脅迫電話までかかってきて、警察はこれは誘拐事件だと判断、捜査を開始します。しかし、記者のアンドレア(トーマス・ミリアン)だけは、身代金の額に疑問を抱き、単純な事件ではないと考えます。
この作品の見どころはなんといっても、ふたりの女優さんの存在にあります。ひとりは、金持ちの道楽娘パトリツィアを演じる、バーバラ・ブーシェの思いきったヌード!
パトリツィアはあるスキャンダルのために、ミケーレ少年の家に身を寄せているのですが、まだ子供っぽい男の子をつかまえて、全裸で誘惑するってのはどうですか。これはイタリア人の夢なんですか。
きれいな裸体をこれみよがしに見せつけながら、「どう? わたしに触ってみたい?」なんてからかう、悪い大人のオンナ… やっぱり男性の夢なんでしょうねえ。
たいして、もうひとりは、タイトルにもなっているマッキラー。呪術師の妻で、(おそらく、以前精神障害を患っていたと思われる)マッキラーを演じるのは、フロリンダ・ボルカン。冒頭の幼児の遺骨を掘っていた女性は、このマッキラーだったのですね。そして、マッキラーがだれかを呪うたびに、殺人事件が起きてしまうのです…!!
いくら丁寧に練られているといっても、犯人はすぐにわかってしまうんですが… それでも、この雰囲気とか、独特の間といいましょうか、残酷さと陰残さのなかにも詩的な断片がありまして、結果としてフルチの最高作という評は頷けます。伏線もかなりよくできているんですよ。とくに、前半の細かいシーンや、配役にもじつは深い意味があったりしましてね…♪
前半はサスペンスタッチで進み、中盤から鬼のような残酷描写でフルチ色全開!! それから、殺害されるのが子供ばかりというのも、めずらしいホラーかもしれません。
イタリアの白い家並みがどこまでもつづく風景、田舎町だからこそ起こるおそろしい群集心理といったテーマもふくまれていて、そういう意味では、もっともリアルなフルチ作品かも?
ラストシーンがとんでもないことになっていまして、(…これをOPにもってきたのが、「Sette note in neto」(「ザ・サイキック」1977)だそうです)グロテスクだけではない、ただの趣味の悪いホラーでは終わらせないんだから~! 的な余裕や気概みたいなものが、わたしは好きです。「ザ・サイキック」も観てみたいです!
3体の蝋人形の
意味は…??
いたずらっ子、
世にはばかる!
悪い大人代表、
パトリツィア。
マッキラー役の
フロリンダ・ボルカン。
ミケーレ少年に
迫る魔の手!!
神父さんも誘惑
しちゃう
パトリツィア。
(うしろで退屈そうに
してるのがアンドレア)。
フルチ監督にしては
めずらしく(?)
警察が有能で
人間的です。
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有名らしいですね
>ユキままさん
うちの近所には、アングラ系?のレンタル屋さんがけっこうありますので、唐突に懐かしホラーに出会えたりします。アブナイ作品も多いです。TUTAYAにも置いてあるといいんですけどね~
映画はいっぺんに時間をとらなきゃいけないから、忙しい人にはむずかしいですよね。その点、本はいつでも読めるから便利ですね。
うちの近所には、アングラ系?のレンタル屋さんがけっこうありますので、唐突に懐かしホラーに出会えたりします。アブナイ作品も多いです。TUTAYAにも置いてあるといいんですけどね~
映画はいっぺんに時間をとらなきゃいけないから、忙しい人にはむずかしいですよね。その点、本はいつでも読めるから便利ですね。
イエイエ…
>盆踊りさん
バーバラ・ブーシェさん…ぼけてしまってますが、映画ではきれいでした。うしろ姿もきれいでした♪
盆踊りさんですから、たぶんご覧になっているかと思います。忘れちゃってます…?でも、ラストシーンはインパクト大ですから、youtubeで思い出すかもしれませんよ!
バーバラ・ブーシェさん…ぼけてしまってますが、映画ではきれいでした。うしろ姿もきれいでした♪
盆踊りさんですから、たぶんご覧になっているかと思います。忘れちゃってます…?でも、ラストシーンはインパクト大ですから、youtubeで思い出すかもしれませんよ!
ねこじかんが・・・
ねこじかんが変わってびっくり(^o^)丿
うちのチーにも見えます・・・・
今、猫たちはヘリコプターのおもちゃに夢中で・・
面白いですよ・・・
youtube観てみます・・・どもm(__)m
うちのチーにも見えます・・・・
今、猫たちはヘリコプターのおもちゃに夢中で・・
面白いですよ・・・
youtube観てみます・・・どもm(__)m
黒猫さんが…
>盆踊りさん
表示されなくなってしまったので、ねこじかんを変更しました。
ああ、そういえば、チーちゃんに似てますね!
うちの初代にも似てるかもです。
ヘリコプターのおもちゃってのはなんでしょう。なんだかすごーくおもしろそうですね。凝ってるおもちゃですか?
うちのチビは、動くものならなんでも飛びついてきます。百円ショップで買えるポンポンが好きです!(安上がりなねこだな~)
それから、「マッキラー」は原題で探さないと出てこないかもです。
表示されなくなってしまったので、ねこじかんを変更しました。
ああ、そういえば、チーちゃんに似てますね!
うちの初代にも似てるかもです。
ヘリコプターのおもちゃってのはなんでしょう。なんだかすごーくおもしろそうですね。凝ってるおもちゃですか?
うちのチビは、動くものならなんでも飛びついてきます。百円ショップで買えるポンポンが好きです!(安上がりなねこだな~)
それから、「マッキラー」は原題で探さないと出てこないかもです。
ちっこい…?
>盆踊りさん
ラジコンヘリでしたか、それはねこたんも興奮しちゃってたいへんでしょう♪
って、盆踊りさん、またまたアメリカ進出ですね!!
うらやましいですね~、そちらのお天気はよいですか?
いいなー、優雅な旅行満喫、そして海外といえばやはり、DVD、DVD!!
「トワイライト」と「REC」のリメイクは日本でも人気作ですよね。さっそくゲット、おめでとうございますー
新作も気になるところですよね、いろいろ吟味してください、わたしの代わりに…!!
ラジコンヘリでしたか、それはねこたんも興奮しちゃってたいへんでしょう♪
って、盆踊りさん、またまたアメリカ進出ですね!!
うらやましいですね~、そちらのお天気はよいですか?
いいなー、優雅な旅行満喫、そして海外といえばやはり、DVD、DVD!!
「トワイライト」と「REC」のリメイクは日本でも人気作ですよね。さっそくゲット、おめでとうございますー
新作も気になるところですよね、いろいろ吟味してください、わたしの代わりに…!!
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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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