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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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  La casa dalle
finestre che ridono


(1976)イタリア
出演…リーノ・カポリッキオ
フランチェスカ・マルチアーノ
ピーナ・ボリオーネ
監督…プピ・アヴァティ
★★★


〔ストーリー〕
 教会のフレスコ画を修復するために、とある田舎町に招かれた青年ステファーノ。おなじ船に乗っていた美人・フランチェスカは教師で、ホテルで知りあったふたりは、しだいに惹かれあっていく。フレスコ画は殉教者を描いたもので、身体中をナイフで刺されるという凄惨な内容だった。ステファーノを推薦した友人アントニオは、「この町はどこかおかしい」と、不安をこぼす。そして到着そうそう、ホテルに不気味な電話がかかってくる。「フレスコ画に手を出すな」という、不気味な脅し文句をうけるのだが…??


 どうも最近、新作を観る意欲が湧きません。。そこで、カルト映画漁りばかりしてました。おもしろい作品があったので、いくつか。

 未公開作品なんですが、「笑む窓のある家」というタイトルが定着しているみたいです。さすがにクラシック、カルトで未公開となると、情報がなかなか入ってこないんです、ううー、なにぶんド素人ですから… なので、こんなおもしろい作品があったなんて、ぜんぜん知りませんでした!

 監督のプピ・アヴァティのフィルモグラフィをざっと見ると、「追憶の旅」「いつか見た風景」「恋は結婚式のあとで…」などなど、青春ものや恋愛ものが多いみたいです。が、これはあくまで日本の流通イメージ。もともとこの監督さんは、神秘主義によって頭角をあらわした方なんだそうで、国内では、恐怖映画の第一人者の呼び声が高いんだとか。だから、「Zeder」「ゼダー/死霊の復活祭」1983)「L'arcano incantatore」「オーメン黙示録」1996)なんて作品もあったりするのです!

 お話は、とある小さな町の教会のフレスコ画を修復するため、ステファーノ(リーノ・カポリッキオ)が招かれるところからはじまります。この町には船で渡るんですが、同乗者に美人(フランチェスカ・マチアーノ)もいました。彼女は教師としてこの町にやってきて、ホテルもいっしょ。馴れない土地で、なんとなく肩身のせまい同士、しだいに仲よくなっちゃいます。

 ステファーノが修復する絵は、殉教者を描いたものなんですが、これがちょっと例を見ないくらい残酷で具体的なもの。(↓)下の写真でもわかるとおり、グッサグサに刺されまくってます。この絵を描いた画家は、およそ20年前に死んだんだとか。さっそく修復にとりかかるステファーノですが、その晩から奇妙なできごとが。ホテルに電話がかかってきて、「フレスコ画には触れるな!」と、警告をうけるのです。

 じつは、教会の司祭にステファーノを紹介したのは、友人のアントニオ。しかし、アントニオの様子もどこかおかしく、なんだか見張られているみたいに周囲を気にします。そしてその晩、とうとう事件が起こってしまいます…!!

 観終わった感想は、ストーリーがとても丁寧、ワンシーンもその繊細さが伝わってくるほど気を使った印象。ですが、この時期イタリアン・ホラーというと、あの巨匠だったり、この巨匠だったり…
この監督さんは、その系のホラー監督さんではありません。ですから、残酷描写もなく、そのへんが紹介されなかった理由なんでしょう。うーん… 非常に残念です!

 なのですが、これはいま観てもじゅうぶんおもしろいし、 視覚で観客をつかむホラーじゃなくて、丹念にエピソードを積み重ねた結果、最終的にどーん! と、恐怖がやってくるホラー。知的で品のいい画ばっかりですが、邦題にもなってる “笑む家” の悪夢的イメージは強烈な印象を残します。

 そう思って安心して観ていたら… うあぁ!!
この結末は、ひさしぶりにゾクッときました! 知的で品がいいけど、けっこうこわいよ!! 軽いショックで頭がボーっとなっちゃったし!!

 未公開として埋もれさせるには、あまりにもったいない質の高さです。機会がありましたらぜひ、ご覧になってみてください。
ちなみに、「ゼダー/死霊の復活祭」は、キングの『ペットセマタリー』の元ネタではないかという噂があるんですが… 真偽をたしかめるわけじゃありませんけど、こっちも観てみたいです!!










主人公のステファーノ。
うしろが問題の絵。








こんなかわいい女教師と、
知りあいになっちゃうわけ
で!








修復をつづけていくと、
なにやら不気味な絵が
出てきましたが…?









おなじくよそ者感覚に悩む、
運転手のマルコ。










ステファーノは消えた画家
の謎にとりつかれてしまい…







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見ましたあ~
…イタリア語版で…

全然意味が分からん…(おいおい)
ただホラーってよりサスペンスですね、しかも古い。だからちょっと期待はずれ。公開されなかったってのもわかるかな。雰囲気はいかにもイタリアものの雰囲気がでてるんですけどね。

ってなわけでちょっち評価できなかったバンコク愚連隊でした…
あ、見たのはようつべですけどね。

ではまた
バンコク愚連隊 2011/05/10(Tue)01:26:27 編集
はじめまして
こちらの感想を読んで、いつもホラー映画の海外版DVDを購入する時の参考にさせて戴いてます。

「笑む窓」は知る人ぞ知る的な隠れた傑作ですよね。
早く日本でもソフト化してほしいものです。

「笑む窓」並みのショッキングなラストのイタリアンホラーをお探しなら、アルド・ラド監督のデビュー作「SHORT NIGHT OF GLASS DOOLS」(1971)、ミムジー・ファーマー主演の「PERFUME OF THE LADY IN BLACK」(1974)辺りがオススメですよ。
どちらもトラウマ級の怖さがある、未公開の隠れた傑作です。
ティタヌス 2011/05/11(Wed)08:16:30 編集
つべ最強
>バンコク愚連隊さん
な、ななんですと??つべにあるんですかー、
すごいですねー、最近のつべはなんでもあるんですね!!
イタリア語のみの視聴は、ちょっときびしいかもしれないです。わたしもどーにかこーにか、やっとこさ内容についていけるハードさでしたから。
ネタバレしますと、生贄はアントニオ、フランチェスカ、主人公のだれでもよかったわけで…
そのへんが、悪ふざけといいますか、姉妹の邪悪さを表現しているような~
もうちょっと!派手なシーンがあれば、日本公開になったかもしれないです。内容がしっかりしているだけに、だいぶ惜しい作品でした。
しかし、つべすごいですね!!(← またひっぱる!
今度おもしろい作品がないかどうか、さがしてみます!
ななみ 2011/05/12(Thu)21:17:20 編集
ティタヌスさん♪
こちらこそ、はじめましてです!!
そして、コメントどうもありがとうございますー!!
DVD購入の参考に、とかおっしゃられてしまいますと、わたしも恐縮してしまいます~、あの、どうかそんな、下手なレビューですので参考にしないでください…(汗

「笑む窓」はわたし好みの作品でした!
あの結末は、ちょっと予想外でしたよね。ほんとに驚いちゃいましたし。
ティタヌスさんオススメの2作品も、たいへん参考になりましたです、うれしいですー♪♪
どちらもトラウマ級のこわさ…ゴクリ、じつはわたし、ミムジー・ファーマーの主演作品はすべて未見なのです。これはぜひとも!鑑賞したいと思います。
トラウマ級の…ゴクリ…
ななみ 2011/05/12(Thu)21:24:38 編集
つべと英語以外
つべって結構古い映画から新しい映画からアップされてたりします。ただ新しい映画は削除されやすいのと有料版への誘導に早く入れ替えられちゃうからタイミングを逃しちゃうと見れなくなっちゃいます。
あと英語版は削除早いけどそれ以外の言語って結構残るんですよね。(苦笑)(Part1とかついてると削除されちゃうけどParte1だと残りやすいとか…)ですから「スペイン語版で英語字幕つき」とかって結構重宝してますよ♪
バンコク愚連隊 2011/05/15(Sun)07:16:52 編集
意外な宝庫でした!
>バンコク愚連隊さん
「Parte1」の裏技はすっごく役立ちそうです、ありがとうございます!!
いまざっと検索してみたんですが、けっこうありますね。わたしは「魔鬼雨」を見つけて、すこし興奮してしまいました!知らなかったですー、こんなにカルト映画の宝庫になってたなんて…
なんだか、つべ鑑賞にはまっちゃいそうですよ。外国映画も多いですね。インドホラーもいっぱいありました。全部字幕つきだといいのに…
おもしろいものがあったら、レビューしちゃうかもしれません!!
ななみ 2011/05/16(Mon)20:41:27 編集
無題
つい最近では古い映画ですが「エンティティ 霊体」、新しい目で「ナイト・オブ・ザ・チキンデッド」(トロマの奴ですが)を見ました。エンティティは昨年検索したときエンディングしかなかったのにその後フルバージョンがアップされてた、なんてこともあるのでこまめに見返してみるといいですね。
バンコク愚連隊 2011/05/17(Tue)04:27:20 編集
惜しいのは検索に手間どる!
>バンコク愚連隊さん
「エンティティー」は、バストがぺこぺこするシーンが妙に記憶に残ってます!
「ナイト・オブ・ザ・チキンデッド」(すごいタイトル)はどんな映画なんでしょ?でしょ?
トロマはふざけてるわりには、わりとおもしろかったりして好きです。海外のマニアの方がアップされてるみたいですね。あと、めずらしいテレビ映画もあったりして、つべっていつの間にこんな便利になってたんですかね!!
まとめサイトがあればいいのに…ですよね~
それから、一作丸々アップできるのもはじめて知りました。(part1って区切らずに)
ななみ 2011/05/19(Thu)20:30:37 編集
無題
「ナイト・オブ・ザ・チキンデッド」については「マニアックなホラー映画の館」さんのところに簡単な紹介と画面写真あります。(http://www.mondo-gore.com/zombie19.html)本当の題名は「Poultrygeist」ですね。新しくオープンしたフライドチキン屋の敷地のせいで呪われてフライドチキン食べた人たちがニワトリみたいなゾンビになって襲ってくるって映画でふ。
一作丸まるつべにアップってのは最近出てきた方法ですね。助かります。検索は確かに大変。長い題名の映画ならまだやりやすいけど、1単語の題名だと関係ないのがバンバンひっかかって…(汗)
あ、あと極端にエロいのはつべにアップできないようですね。もっともエンティティやチキンデッドでは胸おっぴろげなので楽しめますが(おいおい)
(バタリアン(英語版)の墓地での裸踊りシーンとか削除されてるしぃ)
バンコク愚連隊 2011/05/20(Fri)01:47:07 編集
ニワトリゾンビ
>バンコク愚連隊さん
「ナイト・オブ・ザ・チキンデッド」、ばかばかしそうで楽しそうですねー♪
ニワトリゾンビと聞いて、ネズミゾンビがあったの思い出しちゃいました。ゾンビ系はやり尽くしちゃったから、いろいろ模索してる感じがしますね。
そうそう、検索は関係ないのもひっかかるからたいへんです。極端なエロいのもダメなんですかー!あ、でもログインする画面だったら、そこそこ見れたような…(いい加減情報ですみません~、あとで確認します)、
「バタリアン」の裸踊りシーンも削除されちゃうなんて、やりすぎですよね。でも、子供も気軽に見ちゃうから、そういう意味でダメなんでしょうか…
あと、邦画も最近のはないですねー。
ななみ 2011/05/21(Sat)22:40:10 編集
ネズミゾンビ
先日ネズミゾンビもしっかりようつべで見させていただいてまふ♪
バンコク愚連隊 2011/05/22(Sun)02:29:18 編集
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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

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 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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