忍者ブログ
個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
[323]  [322]  [321]  [320]  [319]  [318]  [317]  [316]  [315]  [314]  [313
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

    Ghost in the Machine



(1993)アメリカ
出演…カレン・アレン
クリス・マルケイ
テッド・マルクス
監督…レイチェル・タラレイ
★★☆



〔ストーリー〕
 住所録を入手しては、そこに記載された家族を惨殺していく狂気の殺人鬼カール。ある日、彼が勤める家電製品店に、そうとは知らないテリーとジョシュの母子がやってくる。新しい情報処理ソフトに夢中になって、アドレス帳を置き忘れてしまうテリー。それを手に入れたのは…
 そして、内なる狂気に突き動かされるように、ある晩カールは車を暴走、墓地に突っこんで意識不明の重態となり病院へ運ばれるのだが…

 
 90年代というと、やたらとバーチャルものが流行って、いかがわしいCG処理が映画界に多用されていた時期でもありました。この作品は、そんななかでもお気に入りのひとつです。

 邦題は「ヴァイラス/インターネットの殺人鬼」。…あ、同タイトルの「Virus」「ヴァイラス」1999)とは似ても似つかない内容です。(← こちらは、硬派でマジメで、ちょっと地味~なSFサバイバル・ホラーです)。今回ご紹介します作品は、「The Lawnmower Man」「バーチャル・ウォーズ」1992)とけっこう雰囲気が似てるかもです。製作年も近いですしね。トンデモ設定がまた、非常によく似ています。トンデモ・ストーリーもまた、90年代ならではの暴走っぷりで、なかなかイカしているんですよ。

 ヒロインのシングルマザー、テリーを演じるのは、「インディ・ジョーンズ」シリーズでおなじみのカレン・アレン。彼女がアドレス帳を置き忘れてしまったことから、それが無差別殺人鬼の手にわたってしまい、彼に狙われるようになってしまう… というよくあるストーリーなのですが、そこに仮想現実を追加しまして、当時は最先端だったと思われるCG映像がてんこもりとなっています。とあるフツーの殺人鬼が、実体を持たない “最強のモンスター” に変身しちゃう理屈がまた、ありえなくてトンデモすぎるのです。

 殺人鬼カール(テッド・マルクス)は、ある晩車を暴走、ゲラゲラ笑いながらそのまま墓地に突っこんで、意識不明の重態となっちまいます。病院に運ばれて、そこでMRI検査を受けている最中に、いきなり落雷。と同時に、彼は臨終してしまいます… ですが、落雷時の異常な電流過多によって、MRIがデータ化した彼の脳の情報(…なんのこっちゃい?)をネットに飛ばしてしまい(…だから、な、なんのこっちゃい?!)、彼の邪悪な意識だけが電子社会に生き残って、ヴァーチャル界の悪霊と化してしまうのです… うーむ、あなおそろしや、90年代ムービー!!

 フツーに考えてみても、MRIが人間の意識までデータ化するなんてありえないんですが、そこはそこ、うさん臭いホラーに徹しているところが潔いです。この悪霊ちゃん、副題では「インターネットの殺人鬼」なんてついてますが、なぜか電線や電気コードまでも自由に行き来して、罪のない人間をばかばか殺していきます。ついでに、コンピューター機器が組みこまれていないはずの電化製品(…人がスイッチで作動させるやつね)まで、なぜだか自在に稼動できちゃうし! なんでもありじゃんか~、こんな最強、どうやって退治するの? と思っていたら、ちゃんとできちゃうんですね。だって、トンデモ映画ですもん

 カールの異常性もしっかり描かれていて、冒頭のある一家を惨殺するエピソードもおもしろいです。悪霊と化してからのカールの第一犠牲者のシーンがまた、気合入っています。残念なのは、この残酷度がすこしずつあがっていくと、「ファイナル・デスティネーション」シリーズみたいにさらに盛りあがったんですけどねー。

 いま観てみると、バカバカしい娯楽作として片づけられそうですが、当時の電子社会にたいする不安や警戒が露骨に表現されていて、それが現在では、「ネットを悪用する側の人間」、「そうした人間に操られてしまう社会」… といったことに恐怖のテーマが移行してきたんだな、と、よくわかります。

 あと、監督のレイチェル・タラレイは、「Freddy's Dead: The Final Nightmare」「エルム街の悪夢/ザ・ファイナルナイトメア」1991)を撮った方ですね。最近はもっぱら、テレビドラマの監督というイメージがありますが。












殺人鬼カール(テッド・マルケス)。
殺害方法もバラエティに富んでます。
ジョークも通じるヤツですよ!








ひとり、恐怖の真相を
突き止めてしまうブラム
(クリス・マルケイ)!








ついに実体化した
カールの怨霊は…!!








身体を持たない
モンスター相手に、
勝算はあるのでしょうか…?!
 






PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
ねこじかんです

ホームページ制作浮気調査ホームページ制作会社 東京浮気調査ホームページ制作 千葉ホームページ制作ブログパーツ 動物

最新CM

[03/28 PatlealaRag]
[02/29 あぐもん]
[02/29 あぐまn]
[01/11 わかりません]
[01/01 クロケット]
[10/23 ナマニク]
[10/23 ナマニク]
[10/20 nasu]
[10/17 奈良の亀母]
[10/16 ななみ]
気になる新作!

*A Lonely Place to Die

*Super 8

*Insidious

*The Woman

*Rammbock

*Season of the Wich

*Red Rising

*The Violent Kind

*Red White & Blue

*11-11-11

*The Feed

*Nang Phee

*Scream of the Banshee

*Dylan Dog: Dead of the Night

*Misteri Hantu Selular

*The Silent House

*Who Are You

*I Didn't Come Here to Die

*Famine

*I'm not Jesus Mommy

*Monster Brawl

*Some Guy Who kills People

*Falling Skies

*The Wicker Tree

*Hisss

*ChromSkull: Laid to RestⅡ

*Father's Day

*Drive Angry

*Fertile Ground

*Wake Wood

*Mientras Duermes

*Hobo with a Shotgun

*Atrocious

*KaraK

*Penunggu Istana

*Borre

*The Broken Imago

*Madison Country

*Viy

*Jenglot Pantai Selatan/Beach Creature

*Urban Explorer

*Los Infectados

*Isolation

*2002 Unborn Child

*The Pack

*El Incidente

*Rat Scratch Fever

*4bia
最新記事

(10/16)
(10/11)
(10/07)
(10/04)
(10/01)
(09/30)
(09/29)
(07/17)
(06/29)
(06/19)
ブログ内検索

最新TB

みなさまの足跡
アクセス解析
バーコード
忍者ブログ [PR]

Graphics by Lame Tea / designed by 26℃