個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
Die Welle
(2008)ドイツ
出演…ユルゲン・ヴォーゲル
ジェニファー・ウルリヒ
マックス・リーメルト
監督…デニス・ガンゼル
★★★
〔ストーリー〕
高校教師のライナーは、独裁政治をテーマにした歴史の授業を受け持つ。しかし、現代の子供たちはさほどそのテーマに興味を示さず、いまという時代にそんな極端なことは存在しえないと熱意がない。ライナーは、「それでは実践してみないか?」と、“このクラスの期間中、ここにいるだれかを絶対的な指導者にする” ことを提案。多数決で決まったその指導者とは、ライナー自身だった…
英語タイトルは「The Wave」、じつはこの作品は、“The Third Wave” というアメリカの高校でじっさいに行われた実験をもとにしています。実話の、人間心理に関する実験を題材にした映画というと、「Das Experiment」(「es/エス」2001)が思い出されるんですが、こんな話があったなんて、わたしもはじめて知りました。ちなみに、この事件は当時授業を指導した教師本人の手により本が出版され、世界中でそれをもとにした演劇やドラマなどが作成されているそうです。
“The Thrid Wave” とは、第三帝国にちなんでつけた、生徒たちのプロジェクト名。1967年のニューヨーク州パロアルトのとある高校で、ひとりの生徒が、「ナチの躍進は、現代社会では起こるはずがない」と発言します。それを聞いた教師は、「ほんとうに現代のアメリカには専制体制は成立しないだろうか?」 という疑問をもとに、集団意識操作の実験をスタート。生徒たちはそれぞれ役割を担い、行動を制限され、服装も一律化するなどして(制服ということですね)、5日間という期間を決めて実践行動を行いました。
すると、彼らはあっさり感化されてしまい、“The Thrid Wave” に熱狂する生徒たちが多数続出。事態をおそれた教師は、すぐさま実験を中止することになりました。こうしたじっさいに起きた事件をもとに、ドイツの高校に舞台を移しかえたのが、デニス・ガンゼル監督の本作です。
映画のなかでは、教師のライナー(ユルゲン・ヴォーゲル)が「指導者」役を担います。彼は服装を白いシャツに決めたり、全員で挨拶することにしたり、彼らの名称(プロジェクト名)を決めたりして、しだいに生徒たちも彼のカリスマにつりこまれていきます。(制服、それに授業のまえの挨拶なんて、日本人のわたしたちからすると、まったく当たりまえのことのように思えていたんですけど。。。じつは、非常にきわどいことだったんですね…)
女生徒のひとり・カロ(ジェニファー・ウルリヒ)は、ライナーの提案にどうしても賛同できず、挑戦的な赤い服を着て登校してしまいます(こういう女の子、いいですよね!)。でも、同級生たちは彼女が思っていた以上に、ライナーの発言を真剣に受けとめているのでした…
最初は遊び半分に思えたプロジェクト、しだいに結束が強くなりだして、仲間意識が芽生えていきます。それは集団への帰属、ひいては自己の考えを見失うこと。仲間ではないと見なした相手にたいしては、敵対心が生まれたりもするのです。
学生時代から集団行動や〈〇〇時間テレビ〉なんかに、どーしても違和感をぬぐえなかったわたしには、その理由がよくわかって、とてもとても納得できました。たとえば、おなじ色の服を着て一緒に行動したがる少年グループなんかや、いじめ問題なども、ファシズムのごく小さな規模なのだと理解できるのです。
「エス」とくらべると、衝撃度はやや落ちるかもしれませんが、非常にクレバーで、もろく、危険な人間心理を丁寧に描いた佳作。オススメです。
ライナー
(ユルゲン・ヴォーゲン)
は独裁体制が成立する
かどうか、実験を行うこと
を生徒に提案します。
カロ役のジェニファー・
ウルリヒ。
ひとり当惑するカロ、
BFのマルコや友人たち
は、どんどん熱中!
オタク少年のティム
(フレデリック・ラウ)は、
しだいに“The Wave”に
依存するようになって…
背後に見えるのが、彼らの
シンボル・マークです。
いつの間にか、信者が
こんなに!!
ライナーが最後に下した
決断とは…??
(2008)ドイツ
出演…ユルゲン・ヴォーゲル
ジェニファー・ウルリヒ
マックス・リーメルト
監督…デニス・ガンゼル
★★★
〔ストーリー〕
高校教師のライナーは、独裁政治をテーマにした歴史の授業を受け持つ。しかし、現代の子供たちはさほどそのテーマに興味を示さず、いまという時代にそんな極端なことは存在しえないと熱意がない。ライナーは、「それでは実践してみないか?」と、“このクラスの期間中、ここにいるだれかを絶対的な指導者にする” ことを提案。多数決で決まったその指導者とは、ライナー自身だった…
英語タイトルは「The Wave」、じつはこの作品は、“The Third Wave” というアメリカの高校でじっさいに行われた実験をもとにしています。実話の、人間心理に関する実験を題材にした映画というと、「Das Experiment」(「es/エス」2001)が思い出されるんですが、こんな話があったなんて、わたしもはじめて知りました。ちなみに、この事件は当時授業を指導した教師本人の手により本が出版され、世界中でそれをもとにした演劇やドラマなどが作成されているそうです。
“The Thrid Wave” とは、第三帝国にちなんでつけた、生徒たちのプロジェクト名。1967年のニューヨーク州パロアルトのとある高校で、ひとりの生徒が、「ナチの躍進は、現代社会では起こるはずがない」と発言します。それを聞いた教師は、「ほんとうに現代のアメリカには専制体制は成立しないだろうか?」 という疑問をもとに、集団意識操作の実験をスタート。生徒たちはそれぞれ役割を担い、行動を制限され、服装も一律化するなどして(制服ということですね)、5日間という期間を決めて実践行動を行いました。
すると、彼らはあっさり感化されてしまい、“The Thrid Wave” に熱狂する生徒たちが多数続出。事態をおそれた教師は、すぐさま実験を中止することになりました。こうしたじっさいに起きた事件をもとに、ドイツの高校に舞台を移しかえたのが、デニス・ガンゼル監督の本作です。
映画のなかでは、教師のライナー(ユルゲン・ヴォーゲル)が「指導者」役を担います。彼は服装を白いシャツに決めたり、全員で挨拶することにしたり、彼らの名称(プロジェクト名)を決めたりして、しだいに生徒たちも彼のカリスマにつりこまれていきます。(制服、それに授業のまえの挨拶なんて、日本人のわたしたちからすると、まったく当たりまえのことのように思えていたんですけど。。。じつは、非常にきわどいことだったんですね…)
女生徒のひとり・カロ(ジェニファー・ウルリヒ)は、ライナーの提案にどうしても賛同できず、挑戦的な赤い服を着て登校してしまいます(こういう女の子、いいですよね!)。でも、同級生たちは彼女が思っていた以上に、ライナーの発言を真剣に受けとめているのでした…
最初は遊び半分に思えたプロジェクト、しだいに結束が強くなりだして、仲間意識が芽生えていきます。それは集団への帰属、ひいては自己の考えを見失うこと。仲間ではないと見なした相手にたいしては、敵対心が生まれたりもするのです。
学生時代から集団行動や〈〇〇時間テレビ〉なんかに、どーしても違和感をぬぐえなかったわたしには、その理由がよくわかって、とてもとても納得できました。たとえば、おなじ色の服を着て一緒に行動したがる少年グループなんかや、いじめ問題なども、ファシズムのごく小さな規模なのだと理解できるのです。
「エス」とくらべると、衝撃度はやや落ちるかもしれませんが、非常にクレバーで、もろく、危険な人間心理を丁寧に描いた佳作。オススメです。
ライナー
(ユルゲン・ヴォーゲン)
は独裁体制が成立する
かどうか、実験を行うこと
を生徒に提案します。
カロ役のジェニファー・
ウルリヒ。
ひとり当惑するカロ、
BFのマルコや友人たち
は、どんどん熱中!
オタク少年のティム
(フレデリック・ラウ)は、
しだいに“The Wave”に
依存するようになって…
背後に見えるのが、彼らの
シンボル・マークです。
いつの間にか、信者が
こんなに!!
ライナーが最後に下した
決断とは…??
PR
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
INDEX
最新CM
[03/28 PatlealaRag]
[02/29 あぐもん]
[02/29 あぐまn]
[01/11 わかりません]
[01/01 クロケット]
[10/23 ナマニク]
[10/23 ナマニク]
[10/20 nasu]
[10/17 奈良の亀母]
[10/16 ななみ]
リンクなみなさま♪
気になる新作!
*A Lonely Place to Die
*Super 8
*Insidious
*The Woman
*Rammbock
*Season of the Wich
*Red Rising
*The Violent Kind
*Red White & Blue
*11-11-11
*The Feed
*Nang Phee
*Scream of the Banshee
*Dylan Dog: Dead of the Night
*Misteri Hantu Selular
*The Silent House
*Who Are You
*I Didn't Come Here to Die
*Famine
*I'm not Jesus Mommy
*Monster Brawl
*Some Guy Who kills People
*Falling Skies
*The Wicker Tree
*Hisss
*ChromSkull: Laid to RestⅡ
*Father's Day
*Drive Angry
*Fertile Ground
*Wake Wood
*Mientras Duermes
*Hobo with a Shotgun
*Atrocious
*KaraK
*Penunggu Istana
*Borre
*The Broken Imago
*Madison Country
*Viy
*Jenglot Pantai Selatan/Beach Creature
*Urban Explorer
*Los Infectados
*Isolation
*2002 Unborn Child
*The Pack
*El Incidente
*Rat Scratch Fever
*4bia
最新記事
(10/16)
(10/11)
(10/07)
(10/04)
(10/01)
(09/30)
(09/29)
(07/17)
(06/29)
(06/19)
ブログ内検索
最新TB
アーカイブ
みなさまの足跡
アクセス解析