個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
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El traspatio
(2009)メキシコ
出演…アナ・デ・ラ・レゲラ
ホアキン・カシオ
アレヤンドロ・カルヴァ
監督…カルロス・カレラ
★★★☆
〔ストーリー〕
メキシコ北部のシウダー・フアレスという辺境の町では、被害者が女性ばかりという連続殺人が多発していた。メキシコ・シティからやってきた女刑事ブランカは、事件を解決しようと捜査を指揮することに… おなじころ、いとこのマラガナを頼って田舎から出てきたフアニータという少女。シウダー・フアレスには日本企業の工場があり、そこで働こうと夢と希望をかかえてやってくるのだが…
ようやく観ることができました。英語タイトルでは「Backyard」、いろいろなところで話題になっているようです。これはじっさいにメキシコ北部で起こっている事件を題材にしていまして、硬派な社会派スリラーとなっています。
シウダー・フアレスという町は、北米とメキシコの国境付近にある町なんだそうです。そして、数年前までは日本企業の大工場がたくさんあったのも事実。でも、コスト削減のために、アジア諸国に労働をもとめるようになり、シウダー・フアレスは大切な利潤を失ってしまいます。映画の題材となっている問題も、いま現在もつづいているという、たいへんシリアスで重い作品です。
女刑事のブランカ(アナ・デ・ラ・レゲラ)は、都会からやってきたキャリア組。辺境の町で多発する犯罪を一挙解決しようと、理想に燃えています。そして着任そうそう、若い女性の遺体を発見することに。遺体は性的暴行をくわえられたうえに、身体を傷つけられているという残酷なものでした。
おなじころ、17歳の少女フアニータがいとこのマラガナを頼ってやってきます。マラガナは日本企業が誘致した工場で働いていて、彼女もそこに職をもとめようとしたのです。田舎町から出てきたフアニータ、最初は環境にとまどいますが、だんだん仕事になれてきて、マラガナや同僚たちを真似るように。着飾って、パブを出入りして、そこで地元の青年と知りあい、仲よくなるのですが…
わたしはこの映画を観るまでよく知らなかったんですが、先進国の大企業が、メキシコからアジア、インドへ労働地を乗り換えたとき、こんな傷も生まれてしまったんだなーと、たいへん勉強になりました。以前から問題になっていたことですが、先進国の労働搾取(低賃金、長時間勤務、劣悪な環境)って、わたしたち、ふだんはまったく気づかないものですよね。でも、この身のまわりにあるもの、そのほとんどが、そうした遠い国のひとたちの労働の手によって生産されたもの。つまり、彼らを搾取していることに手を貸しちゃってるのは、どうしても避けられない。だって、国産ばかりにこだわっていたら、ぜったい生活できないですもん。
シウダー・フアレスでは日本企業の進出によって人口が増加、犯罪も増加して、その矛先がいちばん弱い立場にいる女性にむかってしまうという、深刻なお話です。ときどきCBSでもやってますけど、現地でどんな犯罪が起ころうと、労働者が巻きこまれようと、企業は知らんぷりなんですよ。あまり報道されませんが、それこそ映画以上に悲惨な事件がいっぱりあるんです。
ブランカとフアニータの対照を物語の軸にすえて、そこにDJのペラルタ(ホアキン・カシオ)、シウダー・フアレスの市長が登場し、ブランカは政治的思惑に翻弄されていきます。彼女の努力は空まわりするばかり… やっと犯人検挙かと思えた、その人物とは…??
シリアスなんですけど、とても重要で重い内容をあつかっていると思うんですけど、ここまで描く必要があったのかな~ というくらい、具体的で残酷な映画になっています。これ、馴れていないひとが観たら、ぜったい嫌悪感がさきにたってしまうと思う。
エンドロールで「ある数字」が何度もカウントされるんですが、これまた重く、シリアスすぎる。こういう問題って、あらゆる途上国にありますよ。でも、自国で解決しようと積極的にならないと、いつまでたってもくりかえされちゃう気がします…
非常に重たく、暗鬱な気になりますけど、現代世界のテーマをあつかっているという意味では、とても重要な映画だと思います。
書き忘れましたが、ヒロインのブランカは、「ナチョ・リブレ/覆面の神様」(2006)で修道女だった美女です。あまりの別人っぷりに、なかなか気づきませんでした~!
田舎から出てきた少女、
フアニータ。
一方、都会からやってきた
ブランカ。
また遺体が
発見された!!
犠牲者たちがつぎつぎ
増えていき…!!
そのころフアニータは、
地元の青年と恋に
堕ちるのですが…
(2009)メキシコ
出演…アナ・デ・ラ・レゲラ
ホアキン・カシオ
アレヤンドロ・カルヴァ
監督…カルロス・カレラ
★★★☆
〔ストーリー〕
メキシコ北部のシウダー・フアレスという辺境の町では、被害者が女性ばかりという連続殺人が多発していた。メキシコ・シティからやってきた女刑事ブランカは、事件を解決しようと捜査を指揮することに… おなじころ、いとこのマラガナを頼って田舎から出てきたフアニータという少女。シウダー・フアレスには日本企業の工場があり、そこで働こうと夢と希望をかかえてやってくるのだが…
ようやく観ることができました。英語タイトルでは「Backyard」、いろいろなところで話題になっているようです。これはじっさいにメキシコ北部で起こっている事件を題材にしていまして、硬派な社会派スリラーとなっています。
シウダー・フアレスという町は、北米とメキシコの国境付近にある町なんだそうです。そして、数年前までは日本企業の大工場がたくさんあったのも事実。でも、コスト削減のために、アジア諸国に労働をもとめるようになり、シウダー・フアレスは大切な利潤を失ってしまいます。映画の題材となっている問題も、いま現在もつづいているという、たいへんシリアスで重い作品です。
女刑事のブランカ(アナ・デ・ラ・レゲラ)は、都会からやってきたキャリア組。辺境の町で多発する犯罪を一挙解決しようと、理想に燃えています。そして着任そうそう、若い女性の遺体を発見することに。遺体は性的暴行をくわえられたうえに、身体を傷つけられているという残酷なものでした。
おなじころ、17歳の少女フアニータがいとこのマラガナを頼ってやってきます。マラガナは日本企業が誘致した工場で働いていて、彼女もそこに職をもとめようとしたのです。田舎町から出てきたフアニータ、最初は環境にとまどいますが、だんだん仕事になれてきて、マラガナや同僚たちを真似るように。着飾って、パブを出入りして、そこで地元の青年と知りあい、仲よくなるのですが…
わたしはこの映画を観るまでよく知らなかったんですが、先進国の大企業が、メキシコからアジア、インドへ労働地を乗り換えたとき、こんな傷も生まれてしまったんだなーと、たいへん勉強になりました。以前から問題になっていたことですが、先進国の労働搾取(低賃金、長時間勤務、劣悪な環境)って、わたしたち、ふだんはまったく気づかないものですよね。でも、この身のまわりにあるもの、そのほとんどが、そうした遠い国のひとたちの労働の手によって生産されたもの。つまり、彼らを搾取していることに手を貸しちゃってるのは、どうしても避けられない。だって、国産ばかりにこだわっていたら、ぜったい生活できないですもん。
シウダー・フアレスでは日本企業の進出によって人口が増加、犯罪も増加して、その矛先がいちばん弱い立場にいる女性にむかってしまうという、深刻なお話です。ときどきCBSでもやってますけど、現地でどんな犯罪が起ころうと、労働者が巻きこまれようと、企業は知らんぷりなんですよ。あまり報道されませんが、それこそ映画以上に悲惨な事件がいっぱりあるんです。
ブランカとフアニータの対照を物語の軸にすえて、そこにDJのペラルタ(ホアキン・カシオ)、シウダー・フアレスの市長が登場し、ブランカは政治的思惑に翻弄されていきます。彼女の努力は空まわりするばかり… やっと犯人検挙かと思えた、その人物とは…??
シリアスなんですけど、とても重要で重い内容をあつかっていると思うんですけど、ここまで描く必要があったのかな~ というくらい、具体的で残酷な映画になっています。これ、馴れていないひとが観たら、ぜったい嫌悪感がさきにたってしまうと思う。
エンドロールで「ある数字」が何度もカウントされるんですが、これまた重く、シリアスすぎる。こういう問題って、あらゆる途上国にありますよ。でも、自国で解決しようと積極的にならないと、いつまでたってもくりかえされちゃう気がします…
非常に重たく、暗鬱な気になりますけど、現代世界のテーマをあつかっているという意味では、とても重要な映画だと思います。
書き忘れましたが、ヒロインのブランカは、「ナチョ・リブレ/覆面の神様」(2006)で修道女だった美女です。あまりの別人っぷりに、なかなか気づきませんでした~!
田舎から出てきた少女、
フアニータ。
一方、都会からやってきた
ブランカ。
また遺体が
発見された!!
犠牲者たちがつぎつぎ
増えていき…!!
そのころフアニータは、
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堕ちるのですが…
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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
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かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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