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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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    The Dead Girl


(2006)アメリカ
出演…ブリタニー・マーフィー
パイパー・ロウリー
トニ・コレット
監督…カレン・モンクリーフ
★★☆


〔ストーリー〕
 身体の不自由な母親と暮らすアーデン。ある日、自宅のそばで少女の死体を発見する。アーデンは少女のネックレスをこっそり持ち帰り、警察に通報するが…
 ひとりの少女の死をめぐって、5人の女性のそれぞれの人生が描かれる、ショート・ムービー。


 ホラーではないんですけど、ちょっといいかなーと思いましたので、レビューです。

 まあ、上記のあらすじからもわかるとおり、監督さんも女性ですから、これはフェミニズム映画なんですよね。
 ある売春婦の殺害事件と、事件にかかわった5人の女性の人生の一瞬をきりとった内容なのですが… ショート・ムービーって馴染みがなくて、消化不良の部分が多いんじゃないのかな? とか、思ってたんですが、出来のいいものもあるんですね。

 感触からいってしまいますと、すごく良心的。殺人がテーマなわりには、暗黒な部分は描かれません。それもそのはず、この監督さんは最初から、フェミニストの立場として “女性たちの生と性” を描くことが目的だったようです。えーと、ストーリー説明からいきましょうか。

 第1話〈The Stranger〉
 身体の不自由な母親とふたり暮らしをする、未婚女性のアーデン(トニ・コレット)。遺体の第一発見者になったことで、世間から注目を浴びることになります。母親は冷酷で横暴、端的にいいますと、『キャリー』 のママみたいな意地悪すぎる人、アーデンはつらい生活を強いられていたのですが…

 第2話〈The Sister〉
 検死官のリー(ローズ・バーン)は、若い女性の遺体が運びこまれてきたことから、10年前に行方不明になった姉のクリスタではないかと疑う。しかし、母親のメローラ(パイパー・ロウリー)は、クリスタの生存をかたくなに信じて耳を貸そうとしない。クリスタがいなくなったことで、リーはじゅうぶんな愛情を注がられず、いまだに精神安定剤を服用する日々なのだが…

 第3話〈The Wife〉
 つづいて、中高年の夫婦の物語。ルース(メアリー・ベス・ハート)は、夫カール(ニック・サーシー)との関係に悩んでいた。カールは毎晩車で出かけ、彼女とまともに話をしようともしない。ある日、カールの事務所に入ったルースは、奇妙なものを発見するが…

 第4話〈The Mother〉
 とうとう娘の遺体の身元確認をすませ、手続きを終えたメローラ。娘が住んでいたアパートに出むいてみると、そこにはルームメイトで売春婦のロゼッタ(ケリー・ワシントン)がいた…
 
 第5話〈The Dead Girl〉
 クリスタ(ブリタニー・マーフィー)が殺害されるまでの一日。

 …とまあ、こんな感じの流れで、物語が淡々と進んでいきます。
たぶん、こういう事件て、世界中に腐るほどあって、それほど注目も浴びずに忘れられていくんでしょうね。でも、事件の当事者たちからすると、人生を左右するほど大きなショックだったり、決定的な分岐点だったりするわけです。

 1話目からしてものすごくフェミニズム、3話目も、うーん、やっぱりそうなのか…と、あらためて実感しまして、さて、いちばん大切な、被害者に焦点をあてた最後のス
トーリーなんですが。
 これが、肝心の部分をすっかり省いちゃってるんですよね。そりゃ、ホラーじゃありませんから、必要ないといわれればそれまでですけど… これが「Looking for Mr. Goodbar」「ミスター・グッドバーを探して」1977)みたいな結末だったら、だいぶ印象が変わったと思うんですけどねー。

 なんとなくきれいごとすぎる感がなくもないですけど、ありふれた事件の関係者たちの心情を丁寧に、それでいて、あまり力の入っていない雰囲気がいいなと思いました。デッドガール役のブリタニー・マーフィーが、破天荒でやたらキュート。土屋アンナさんみたいです。男だったら確実に惚れそうです。










アーデン役の
トニ・コレット。







泣き顔が印象的な、
ローズ・バーン。








ルースは夫のある秘密
を知ってしまい…!!







メローラ(左)が、
死んだ娘の
アパートを訪ねると…







生前のクリスタ
(ブリタニー・
マーフィー)。







 
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私は
トニ・コレットさん好きです。
Wikiで見てみたら、けっこう私の好きな映画に
出ていたのでこれまた驚きました。
『ミュリエルの結婚』ではまん丸の女の子だったのに
今はげっそり…って感じですね
(両方とも役作りでしょうけど)。
ユキまま 2009/05/04(Mon)12:12:43 編集
トニ・コレット
>ユキままさん
トニ・コレットさん、ほんとにいろんな映画に出てますね!
わたしもぜんぜん気づきませんでした…映画によってガラリと印象が変わるなんて、さすが女優さん。
この作品だと、痛々しいほど不器用な女性を演じていました。
素の彼女はうつくしいですね。
ななみ 2009/05/04(Mon)19:34:58 編集
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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
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 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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