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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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     Senseless



    (2008)イギリス
    出演…ジェイソン・ベア、エマ・キャシャーウッド、
         ジョー・フェラーラ、トビー・マーロウ
    監督…サイモン・ハインド
    ★★☆



〔ストーリー〕
 通産省に勤めるアメリカ人エリートビジネスマンのエリオットは、ブリュッセルに滞在中に何者かのグループに拉致されてしまう。目覚めるとそこは、白い壁に囲まれた部屋。寝室に浴室、水のペットボトルと、彼が生活するための環境が用意され、部屋のあちこちにはカメラが仕掛けられていた。やがて、犯行グループがエリオットに接触する。そして彼らのおそろしい計画を聞いたエリオットは、必死に脱出を試みようとするのだが…!!


 スリラーに分類されている作品なんですが、これはもう、完全にホラーですね。
ストーリーを簡単に要約しますと、イイ男を拉致・監禁! はじめは紳士的な態度でやさしくするかと見せかけて、いきなり残虐非道な拷問を決行! この拷問、徐々にエスカレートしていきます…(ひいぃぃぃ)、ほんと、かなり救いようのないお話なんです。

 …と、まあ、のっけから脅してしまいましたが、ストーナ・フィッチという作者による同名小説を元に、サイモン・ハインドが映画化しました。主役のエリオットには、以前「The Tattooist」(2007)で紹介しました、人気急上昇中のジェイソン・ベア。FOXの新ドラマにも大抜擢されたようですね。彼がいじめられると聞いただけでも、「エー、かわいそう!!」と、女子の嘆く声が聞こえてきそうなんですが。

 じつは、わたしもはじめはたかをくくっていました。だって、なんといってもジェイソン・ベアですし、犯行グループにはなぜか美人(エマ・キャシャーウッド)が混じっているしで、「ま~、それっぽいソリッド・シチュエーション? たまに心理劇が入っちゃう?」 みたいなものかなーと、勝手に思っていたんですが…

 …と・んでもないですよ、コレは!

 この拷問というのが、見るからにおそろしいんです。かわいそう。もうやめて。だれか助けてあげて! というくらい、ひどいもの。ですから、ジェイソン・ベア目当てにこの作品を選んだ方は、たぶん痛い目に遭うと思います。要注意!
 エリオットは富裕なビジネスマン、仕事でブリュッセルに滞在中、翌日には帰国、というときに誘拐されてしまいます。これが、身代金目的の外国人誘拐事件ならまた話が変わってくるんですが、なんと、EU(ヨーロッパの経済統合)に反対する政治目的のグループでした。そして、エリオットをいたぶる様子をインターネットに配信して、“エリオット解放基金” なる名目の下に、世界中からお金を集めようという算段なんです。

 内容だけ見ると、かなり陰残で過酷な作品のようですが、他者の悪意や暴力をいっしんに背負ってしまうエリオット視点で語られているので、素直に好感が持てます。監禁日数は総じて40日間(!)。タイトルにもあるように、彼はひとつずつ感覚を奪われていくのですが… となると、結末がなんとなーく、(イヤイヤながら)想像がついてしまいますよね。ひいぃぃぃ、ひどいよー!!

 暴力によって肉体・精神を徐々に蝕まれていくエリオットは悲惨としかいいようがないのですが、それでも耐えるしかない、耐えてしまう、人間の強さと弱さがうまく表現されています。監禁されている身なので、当然彼の思考は内側にむかっていきます。また、「思想」や「宗教」を盾に他者を平気で傷つける人間の冷酷さ、愚鈍さというのは、まさに鳥肌もの。仮面を被った犯行グループに人間性はなく、観客はエリオットに共感してくのですが…

 題材が衝撃的でかなり深い世界観を描けたかと思うと、すこーしばかりもの足りないのが残念でした。でも、ジェイソン・ベアはがんばっていたと思います。ラストで一応救われたような気分になるんですが、現実の世界では、ここから再生していくということがいちばん大変なことなんでしょうね。










 囚われの身となってしまった
 エリオット(ジェイソン・ベア)!







 幼少時代のいじめられた
 思い出…






 犯行グループのひとり
 (ジョー・フェラーラ)。
 ふざけたお面を被っています。







 恐怖の拷問ショーのはじまり!
 (…エーン、ひどいよおぅぅ!





 肉体的に、精神的にボロボロに
 なってしまうエリオット…
 はたして彼に救いは訪れるの
 でしょうか…?!







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ものすごく…
興味深深な内容ですが、痛いの苦手なんで、指の隙間から見てしまいそう…。
というか、こういうことは現実にありそうです。
政治的思想とか宗教対立とかご立派なこと言っておいて、結局は人殺しであることに変わりありません。テロって言い方もなんだかなぁ…
ユキまま 2008/11/28(Fri)21:53:34 編集
現実に起こりそうです。
ネット配信というとブラックサイトを思い出しました。
好青年がいたぶられていたらアクセス数は
鰻登りにアップするでしょうね。この作品では個人的
な復讐ではなく政治的な意図と資金集めが目的
なんですね。他者の悪意と暴力を一身に背負う
という運命がホント怖いです。
奈良の亀母 2008/11/29(Sat)19:27:47 編集
同情なしでは観れません
>ユキままさん
わたしも直視できないシーンが多々ありました…
キャプはおとなしめですけど、じっさいにはとてもひどいことになっています。といいますか、かわいそすぎです!!
「ホステル」の拷問は楽しかったんですけどねー、なんででしょう? やっぱりイイ男だから…? いえいえ、具体的すぎるからなんでしょうね。
こんなことすれば身体は傷つく、ってごくあたりまえのことなんですが。
それから、「テロ」って言葉が核心を突いてないというのは、わたしも同感です。どうせなら、「殺人鬼」とか「サディスト」って言葉のほうが、よっぽど現実に近い気がします。
ななみ 2008/11/30(Sun)19:32:09 編集
現実にも
>亀母さん
「ブラックサイト」も非常~に、イヤな映画でしたね!
リアルと虚構が一緒くたになってしまう精神というのも、いまの世の中では他人ごとではなくて、そこがまた寒々とするお話でした。
この作品では外側からの描写はいっさいないんですが、じっさいにこんなことが起きたら、やはり話題になるんでしょうね。いろんな意味で。
「犠牲者の立場」オンリーな内容が、見ていてすごくこわかったです。映画とわかっていても、役者さんが痛みに涙を浮かべるシーンはリアルすぎでした…
…そういえば、現にひどい映像が出まわっていますもんね…!
ななみ 2008/11/30(Sun)19:45:35 編集
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