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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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   The New Daughter



(2009)アメリカ
出演…ケヴィン・コスナー
イバナ・バケロ
サマンサ・マシス
監督…ルイス・ベルデロ
★★★

〔ストーリー〕
 シングルファーザーのジョンは、ティーンエイジャーの娘のルイーサ、幼い弟サムとともに郊外の邸宅に引っ越してくる。そこは森に囲まれた、閑静な住宅だった… が、ある日姉弟が古墳らしき盛り土を発見したことから、すこしずつ日常が崩れはじめる。ルイーサはしだいに不気味な振る舞いをするようになるのだが…??


 この映画、イバナ・バケロちゃんの成長だけを見るための映画です。
 それ以外の見どころは、あ、あんまりないかもしれません…!!

 …なんて、これだけの感想じゃまずいかなーと思いつつ、それとなくストーリー説明しておきますか。ストーリー説明といっても、よくあるパターンなんですけどね。

 シングルファーザーのジョン(ケヴィン・コスナー)が、娘のルイーサ(イバナ・バケロ)、弟のサム(ギャトリン・グリフス)と新しい家に越してきます。そこは森に囲まれたすてきな邸宅で、3人は母の死を乗り越えて、新生活をはじめようとするのですが… その土地、じつは呪われた場所だったのですよね~!! という、もう何千回もくりかえされてきたよーなお話。ですが、着眼点はまあまあだったんですけど。

 ルイーサは思春期にさしかかり、ちょっと反抗的。いっぽうサムは、かわいい甘えたい盛り。
 越してきて間もなく、ふたりは森のなかで古墳らしき小高い丘を発見します。それをすぐさま父に報告、ジョンも見にいくことに。しかし、なぜだか(?)サムは浮かない様子で、その場所を敬遠していました。いっぽうルイーサは、この発見にわくわく。彼女はどうやら、その場所をすっかり気に入ってしまった様子なのです。

 見どころのイバナ・バケロちゃんですが… おそらく、ファンの方も多いと思うのですが、すっごい美人に成長しちゃいましたよー しかも、この子ってば、美少女子役のなかではずば抜けて存在感ありますよね!! なにこのコ!! イイじゃないの!!
 演技のほうも、文句のつけどころがないくらい堂々としています。もしかしたら、今後そうとう出世しちゃうんじゃないのかなあ、と思わせちゃう貫禄さえそなわっているんです。

 タイトルにもあるとおり、まだ子育てに馴れていないお父さんが、思春期にさしかかった娘の振る舞いにとまどい、「娘にいったいなにが起こったんだろう? こういうことは、ごくふつーの娘の成長過程で起こることなんだろうか??」 などと、いろいろ悩んじゃう。そのお父さん目線から見た、New Daughter、別人のようになっちゃった娘なんです。このとおり、着眼点はよいのですよ。

 はあ~、でもなあ…
帰結があまりにふつーすぎた!!!

 これだけ大スターが出演しているにもかかわらず、非常ーに、なんといいますか、薄い内容(??)の作品となっております。淡白すぎ。ありがちすぎ! この、父と娘の関係を、もうちょっとつっこんでくれたらよかったのになあと、わたしは勝手に残念に思っちゃったんですが。

 でもまあ、観て損のない作品だとは思います。
娘の変化にとまどい、グーグル先生に質問しまくり(!)のケヴィンお父さんが、妙に愛らしかったです。
 もちろん、バケロちゃんの小悪魔的な魅力と演技力にも注目。この子は近い将来、ほんものの大物女優になると見た!!

 ということで、今回はわりとサラッとご紹介~
 一般的に好まれそうな、無難なホラー作品だと思います。












最近のバケロちゃんは、
こんな感じだ!!











子育てに奮闘する、
お父さんのジョン。









ルイーサはすこしずつ、
おかしくなっていき…??









車を運転中、
何者かに襲撃された!!






















ケヴィンお父さんは、愛する娘を救うことができるのか…??!!









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   5150,
  Rue Des Ormes

(2009)カナダ
出演…マーク・アンドレ・グロンディン
ノーマン・ダマー
ミレーネ・サンソブール
監督…エリック・テシアー
★★★★

〔ストーリー〕
 映画学校の進学が決まったヤニック。学校近くにアパートを借りて、恋人のジョシーとも夢いっぱい。新しい生活場所を撮影しようと、カメラ片手に自転車に乗っていると… 突然猫が飛びだしてきて、ヤニックは転倒してしまう。自転車のチェーンははずれ、両手も血まみれに…
 運よく近隣に暮らす男性にわけを話すと、男性は気立てよく、「ちょっと待っていなさい」と、家のなかに姿を消す。両手を洗いたいことをいい忘れたヤニックは、「すいません、ムシュー!」と、声をかけながらなかに入ってしまうのだが…


 ホラーの新しい可能性が発見できましたよ!!
これはすーごくよかったです。巷では、“監禁拷問ホラー” となっていますが、拷問なんてほぼありません。本国のベストセラー小説を映画化したもようです。

 近年の外国産ホラーの活躍は、アメリカとくらべて抜きんでているものがありますが、こちらはいっさいゴア、スプラッタなし。でも、すばらしい出来なんです~~、おそらく原作小説が、しっかりした内容なんだと思われます。役者さんの演技もみんなよかったです。
 ついでに、英題では「5150 Elm's Street」となっていますが、フレさんとはなんの関係もありません!

 主人公のヤニック青年(マーク・アンドレ・グロンディン)は、映画学校の入学を許可されて、恋人とも大喜び 映画監督になる夢をはたすべく、学校近くのアパートを借ります。「3ヶ月でもどってくるなよ!」というパパの忠告にも、「だいじょうぶ、ぜったいうまくやるから!」と、約束するヤニック。引っ越しそうそう、カメラ片手にあたりをサイクリングしてみます。

 と、そこへ、かわいらしい小さな女の子が。女の子は悪ガキにサンドイッチをパクられてしまい、ヤニックがとりかえしてあげます。彼女はどうも(?)自閉症気味らしいのですが。母親はふくよかでやさしげな女性で、ヤニックに感謝しきりです。

 いい気分のまま、自転車に乗っていると… 突然目の前を黒猫が。驚いたヤニックは、無理な恰好から転倒してしまいます。自転車も両手も悲惨なことに…でも、よかった、カメラは壊れていませんでした。壊れた自転車をひきひき、近所の男性ジャック(ノーマン・ダマー)に助けをもとめます。ジャックはタクシー運転手だといい、こころよく手を貸してくれるというのですが…

 この後、血だらけの手を洗いたくて、家のなかに入ってしまったヤニックにとんでもない災難が降りかかっちゃう、というお話。一応ホラーなんですけど、これはホラー苦手な人でもじゅうぶん楽しめる内容です。まず、ホラーにありがちな、極端に誇張されたキャラクターが存在しない!これに、おおと、感動してしまいました。

 そういえばー、ベストセラーと謳われるホラー小説って、けっこうリアリズム追求が多いですもんね。こちらも骨太です。お子ちゃまホラーとはちがうと。そのため、まるで一冊の小説でも読んでいるような、しっかりとした観ごたえのある作品になっていました。しかも、奥が深いです。

 ヤニックが助けをもとめてしまった家は、まず家長のジャックから狂っていたのですね。その狂い方というのも、見た目にわかるおかしさではなく、ほんもののサイコなのです。彼には狂った理念、理想と正義があって、そのためには殺人さえいとわない。
 しかも、この考えにどっぷり影響されてしまったティーン・エイジャーの娘、キャサリン(ミレーネ・サンソブール)がいました。キャサリンは父の影響にくわえて、とても暴力的だったのです…

 あんまり書いちゃうとあれですので、これ以上は省くことにしますが、このほかにもふたり、重要なキャラクターが登場します。このふたりは、ヤニックに同情的なんですねー。といいますか、ノーマルな考えの持ち主なんです! とくに、このうちひとりは積極的にヤニックを助けようとするのですが、なかなかうまくいきません。そして、ヤニックはジャックにある条件をもちかけられます。この賭けに勝ったならば、自由にしてあげる、というのですが…

 ヤニック青年も、サイコなジャックもすごくよかったです! とくに、ジャックがときに、哀れみさえ感じさせる人間像としてしっかり描かれているところに、う~んと、思わずうなっちゃいました!
 ヤニックが監禁されてしまったのは、二階に男性が倒れているのを目撃してしまったからなのですが… じゃあ、なぜジャックはすぐにヤニックを殺さないのか? これにも、意味があるのです。それはジャックの理念と、あともうひとつ、屈折した父親心理なのですね~

 賭けの内容ですが、画像があるので書いちゃいますか。(↓)このとおり、ジャックはチェスの大会で優勝しつづけている天才プレーヤーなのですよ。そして、なぜチェスなのか? これにも、深ーい意味があるのデス!

 いままでにない展開だなと思ったのは、ヤニックの心象風景が描かれていた点。これは囚われの身の心理をあらわすとともに、チェスプレイヤーの孤独でもあるのですよ。チェス板にむかいあったとき、自分と、相手しか存在しない。集中力が極限に達した瞬間、すべての感情、恐怖から解放されて、そこに彼にしか見えない風景が出現するのです。

 さきが読めない展開にくわえて、けっこうハラハラする場面もあったりして、非常に濃い内容でした。キャラクターの存在じたいもよかったですね。結末も深く、ちょっと考えさせられてしまいます。
 ホラーはグロだけじゃない! これは超オススメな映画です!













心やさしい青年、
ヤニック。









ジャックの娘の
キャサリン。









囚われの身となった
ヤニックは…







ジャックはチェスのゲーム
を持ちかけます。
条件は、たった一回
勝ったら自由にする!
















ヤニックに力をあたえる、この女性たちの正体は…???







   The Human
     Centipede
(First Sequence)

(2009)オランダ
出演…ディーター・ラザール
アシュリー・C・ウィリアム
アシュリン・イェニー
監督…トム・シックス
★★★

〔ストーリー〕
 ドイツを旅行中のリンゼイとジェニー。深夜にホテルを出発するが、途中で車のタイヤがパンクしてしまう。まわりは薄暗い木々ばかり。言葉も通じない。地元の男性に卑猥な言葉をかけられ、危機を感じたふたりは、なんとか自力で助けを呼ぶことに。しかし、森のなかでどしゃぶりに見舞われてしまう。やがて、木立のむこうに瀟洒な邸宅から光がもれているのを発見するのだが…


 あまりに鬼畜なド変態すぎて、ひきまくり必至!!
 マッドなお医者さんは、人間ムカデを作ってみたかったのー

 …いやはや、まいりました。
 ストーリーを聞いた時点で、一風変わったホラーだなと、期待していたのですが… これはもう、期待以上でした。そこまで鬼畜すぎなくても、というくらいえげつない内容でした。ついでに、変態度もトップレベルに達しております。こんなもの、オススメしていいのかな…? と、若干疑問も残るのですが…(汗)、まあ、一応真新しい変態さんだったので。それとなくご紹介。

 監督のトム・シックスは、ずいぶん若い新人さんです。これまでにも作品がいくつかあるんですが、どれもホラーではないようです。で、なーんで急に、こんな鬼畜ド変態ホラーを撮っちゃったんだろ? なんか、思いっきし大きな心境の変化でもありましたの?? …などと、わたしが不安に思うことではないですかね? とにかく、内容からしてブッ飛んでおりまして、これはあちこちで話題になるはずです。

 ドイツを旅行中のアメリカ美人、リンゼイ(アシュリー・C・ウィリアム)と、ジェニー(アシュリン・イェニー)。車で移動中に、タイヤがパンクしてしまいます。しかも、そこは人通りのすくない林道でした。どうしよう? 助けを呼ぶにも、電話がありません。と、親切なオジサンが横に停まってくれたと思いきや… 言葉が通じないのをいいことに、卑猥な冗談でからかっていたのでした。ふたりはすっかりこわくなって、車から降りれなくなってしまいます。

 いやがらせをするオジサンがいなくなって、やっとひと息ついたふたりは… 無謀にも、車を降りて自力で助けを呼びにいこうとします。これがいけなかったのですよー、ああ、ホラーの運命の別れ道って、ホント残酷! 雷雨に見舞われ、ようやく森をぬけたむこうには、立派なお屋敷が。ふたりはなんの疑いもいだかずに、駆けこんでしまいます。

 その邸宅には、医師のへイター(ディーター・ラザール)が住んでおりました。へイターはふたりの出現にとまどうものの、「まあ、入んなさい」と、家にあげてくれます。「助けも呼んであげよう」と、電話もかけてくれるし…
 安心したリンゼイとジェニーは、彼からもらった水を飲んでしまうのですが…!!!

 マッドなお医者さんホラーは数あれど、ここまで徹底した変態なお医者さんははじめてかもしれないです。
 だって、既存のマッドなお医者さんには、それなりの理由があって自分を正当化していたわけですよ。娘の傷ついた顔をとりもどしたい~ とか、不老不死になった手前、死ぬわけにはいかない~ とか…

 でも、こちらのへイター医師は、そーんな生やさしいもんじゃありません!!
 ただ! たんに! 人間ムカデを作りたかったの!! ただそれだけ!!

 これを潔いと呼ぶのか、シンプルでいいじゃないと褒めたらいいのか… よくわかりませんが(汗)、こんな単純なマッドホラーを、すごーく真面目に、完璧シリアスに撮ろうと考えた監督! あなたがいちばんびっくりですよ!

 てっきりこんなお話じゃあ、B級臭プンプンなんだろうなと、思っちゃうでしょう? これがぜんぜん(!!)シリアスすぎて、逆にひくんです。胸くそ悪いです。あー、たんに気分が悪いのと、生理的嫌悪の両方です。役者さんたちも、いたって真面目に演じていらっしゃる…(あたりまえか!)そこが2番目にすごいところだなーと、ズブな素人のわたしは感心しちゃいましたが。

 注目すべきは、もちろんマッドなディーター・ラザール。ギョロ目が爬虫類を思わせて、表情ひとつとってもキョワイ! そのへんの殺人鬼なんかより、よっぽどこわい雰囲気あります。なかなかのバケモノっぷりで、怪演を見せております。

 かわいそうなリンゼイとジェニーも熱演してましたけど、自称日本人ヤクザの青年・カツロー(アキヒロ・キタムラ)さんがインパクトありました。近ごろの日本人の役者さんも、海外作品でも物怖じしなくて対等にわたりあってますよね。うんうん、うれしいですよ!

 奇抜な内容にくわえて、シリアスすぎて、救いもなくて、ほんとひくんですが… ディーター・ラザールの怪演はとにかくすごかった!  一見の価値ありです。 こんな映画を撮っちゃうなんて、やっぱりこの監督さん、私生活でなにか大きな問題でもあったのでしょうか…???
 正直いって、オススメはできませんが(あまりに気持ち悪い内容のため~)、ホラーにくわしい方の感想がぜひとも聞きたい作品です。









真性イカレ〇ンチの
お医者さん、
へイター。









この後に起こる、
悲劇も知らずに…!!







こんな子供の落書きみたい
の持ってこられて、
さあ、
手術をはじめるよ~
なんていわれてもー!!!







あああああ!!!
ついに悪魔の所業が…!!
(これより画像自粛)








ひいぃぃぃ、
だからキョワイ、
キョワイってば!!







   A Nightmare on
      Elm Street


(2010)アメリカ
出演…ルーニー・マラ
カイル・ガルナー
トーマス・デッカー
監督…サミュエル・べイヤー
★★★

〔ストーリー〕
 あの超人気作を完全リメイク。
エルム街に暮らす高校生たちを襲う、悪夢の正体とは?? ディーンはおなじ悪夢に悩まされていて、不眠症気味。深夜のダイナーで相談に乗っていたクリスの目の前で、彼は突然自ら命を絶ってしまう…!!


 ご存知、「エルム街の悪夢」のリメイク作です。けっこう以前から話題になってまして、まあ、評価もそれなりなんですが、どうしましょうかねー、う~ん、最初にズバッと書いちゃいますか!

 あのですね、
 もし、記念すべきフレさんデビュー作を観たことがないという方がいましたら、こちらのリメイクを観ずに、オリジナル作品を観たほうがぜったいいいと思います!!

 レビューしといてこんなこというのもアレですが、もーう、なんだかな~、最近のハリウッドは安易にリメイクしすぎ! いくらてっとり早く回収できちゃうからって、これはないんじゃないのかなと、思っちゃいました。
とはいえ、一応作品としてはちゃんとまとまってます。キャラクターの名前も、なんだか聞きおぼえのあるものばかりですし。

 幼なじみのディーン(ケラン・ラッツ)の突然の自殺に、ショックをうける友人たち。クリス(ケイティ・キャシディ)は彼の葬儀で、不思議な少女の幻覚を目撃する。ボーイフレンドのジェシー(トーマス・デッカー)、ナンシー(ルーニー・マラ)、クウェンティン(カイル・ガルナー)は、クリスの話をただの気のせいと片づけようとするが…

 まず、この作品が、過去の “フレさんシリーズ” に入っていたとしてもぜんぜん違和感ないくらい、テイストがまったくおんなじです。一作目のシリアス路線を忠実にひきついで、なにからなにまでトレースしちゃってます。お風呂場でうたた寝しちゃったら、足のあいだから手がニュ~ッと出てくるあの有名シーンまで、おんなじなんですよ! んで、それはおそらく、ファンを裏切らないため? という考えもわかるんですが、いちばん重要な部分が…

 フレさん… フレさんの活躍が、あ、あんまりないじゃないですかー!!!

 フレさんばかりでなく、せっかく勢いのある若い役者さんたちを集めているというのに、彼らもあんまり見せ場がありません… あーれー? この監督さん、いったいなにをやりたかったんだ! と、怒りたくなってしまいますが、オリジナルにはない部分もたしかにありました。

その①
 フレさんの人間性が描かれている!!
オリジナルでは、フレさんは生存していたときから、なんかもう都市伝説の一部と化しておりましたが、こちらのフレさんはより人間ぽいです。人間の弱さが出ていてよかったです。ここらへんは評価すべき点。

その②
 フレさんがナンシーに執着する理由がちゃんとある!!
これもよかったです。上記のフレさんの弱さと関係してるんですが、ここを、もうちょっと深く追求しちゃってもよかったですよー となると、かなりシリアス路線にいっちゃいますが… わたしはそれもいいかなと思いました。

その③
 ラストの展開がちょっぴり新しかった!
新しいといっても、ほんの一瞬のことなんですけどね。でも、わかりやすくて逆によかったです。ホラーは下手に説明するよりも、こういう一瞬の作用が大事なんだなと。ちょうどぼーっとしていた(?)ところを、「あっ!」 と、目が覚めました。

 …ということでして~、
 これから鑑賞予定の方は、あんまり期待しないほうが無難かと思います。トーマス・デッカー目的にしろ、カイル・ガルナー目的にしろ、もちろんフレさん目的にしろ… なぜに、彼らがあまり活躍しないのだ?? と、不満に思いだしたらきりがないです。

 ストーリー重視するとか、ゴアを高めるとか、一点狙いでいったほうがおもしろい作品になったんじゃないですかね? などと、ズブな素人がつぶやいてみました…
 なんですが、監督のサミュエル・べイヤーがびっくりするほど男前なんで、こっちは一見の価値ありかもしんないです。でも、いくら色男だからって、採点を甘くしたりしないんだからっっ!











目覚めるとそこは、
不気味な教室??









ナンシーに襲いかかる
魔の手!!









ジェシー役の
トーマス・デッカー。









クリスに襲いかかる
フレさん!!










じつはフレさんには、
悲しい過去が…
















さあ、特別授業のはじまりですよー
(フレさん役には、ジャッキー・イール・ハーレイという役者さんです。まあ、一応フレさんですよ!)






   Nine Miles Down



(2009)イギリス/アメリカ/ハンガリー
/オーストラリア
出演…エイドリアン・ポール
ケイト・ノタ
メラディス・オストラム
監督…アンソニー・ウォラー
★★★

〔ストーリー〕
 サハラ砂漠の採掘場で、地下9マイルあたりに不思議な空洞を発見。研究チームはこの発見に沸きたつが、ある日突然連絡が途絶えてしまう。警備会社から派遣されたジャックは、ひとり砂嵐のなかを採掘場に赴くが… 研究員はひとり残らず姿を消し、壁には不気味なメッセージが。ここでいったいなにが起こったのか??


 エヴェレット・デ・ロッシェ脚本ということで、これも楽しみにしていた作品のひとつ。なんか、日本版ホラーフェスでも上映されて、出来がいいと話題になっていたようです。ロッシェ脚本のホラーはこわさはいまいちなのですが、ストーリーがやっぱり一風変わっていておもしろいです。

 舞台はサハラ砂漠。ここに採掘場を建設して、数人の科学者チームで地質学的な研究をおこなっておりました。その過程で、地下9マイルあたりに不思議な空洞が発見されます。これはいったいなんだろう? と、知的好奇心に沸きたつ科学者グループ。調べてみると報告してきたのち、連絡を絶ってしまいます。そこで、警備会社から派遣されたジャック(エイドリアン・ポール)が、ひとり砂嵐のなかを車を飛ばして、採掘場へと赴くのですが…

 こういうのって、なんかキングの『デスペレーション』ぽいなと思っていましたら、ほんとにそんな内容でした。研究チームはひとり残らず消え失せ、壁には不気味なメッセージや気味の悪い絵、床に呪術的なサークルを描いて、その中央にジャッカルの絵が…

 んで、当然地下9マイルの空洞がなんだったのか、という話になっていくんですが、そうです、これもみなさんの予想どおり。奈落の底は “イド” なんですねー。そして、そこから地獄の叫びのような人声が聞こえてきて、それはジャック本人の暗黒にもつながっていき…

 ここに、たったひとりの生存者ジェニー(ケイト・ノタ)という研究員が登場して、物語をいい感じに複雑化していきます。ジェニー演じる女優さん、かなりキレイです、存在感もありますし、超美脚の持ち主!!

 登場シーンからしてステキなんですが、ジャックが本部に問いあわせたところ、チームに女性なんかいないという返事がかえってきちゃいます。え? どゆこと? つまり、彼女はうそをついてるんだろうか? けれど、ジャックの精神状態もだんだんあやふやになっていくと… 現実と妄想が入り乱れて、なにがホントのことなのかわからなくなってきちゃいます。

 お話じたいもすごくよくできていて、さすがロッシェ脚本、腕のいいところを見せてくれるなと思いました。この方、あんまりホラーな部分を強調するよりも、こういう不思議系のお話で力を発揮するんでしょうね。わたしも好きです。ロッシェってだれ? という方には、いちばんのオススメ作品かもしんないです。つまり、こういうちょっと変わった雰囲気の作品を書く方なんですよー

 ケイト・ノタがすごくよくて、主役のエイドリアン・ポールもそう悪くはないんですけど… ひとつ難点をあげるとすると、あんまり緊迫感はありません。これで緊張感があったら、それこそすごい作品になったと思うんですけどねー、残念! それとも、最初からそういうのは狙っていなかったのかな。結末もわりとあやふやな部分を残してまして、そこが作品の味わい深さにもなっているんですよ。

 こういう特殊な舞台で起こるホラーって、「物体X」みたいな怪物ものか、パラノイアものになるかのどっちかなんですけど… さあ、この作品はどっちだ!? 楽しみながら観ちゃってください。これはわりかし期待しててもじゅうぶん楽しめる佳作です!








砂嵐のなか、
問題の採掘場へ。






天気がよくなってみても、
謎は深まるばかり…





この女優さん、
すごくイイ!!
どの表情もきまってる。











この採掘場には、
どんな秘密が隠されているのか…??





うぎゃー!!
こういう気が変に
なりそうな恐怖って、
好きですよ!








   Ha phraeng



(2009)タイ
出演…小関亜希子
田中・ティラネェー・雄輝
監督…バンヨング・ピツァンタナンクン
パウィーン・パリキトタナンヤ…
★★★

〔ストーリー〕
 人気のホラー・オムニバスシリーズ第二弾。今回は、悪夢に巻きこまれてしまった主人公たちの5つのストーリーが展開されます。どれも意外な結末が待っていておもしろいです。


 タイの人気ホラー・オムニバス映画、「Phobia 2」です。
 前作もそれなりにおもしろかったんですけど、作品のクオリティにばらつきがありました。で、今回はどれも作品レベルが高くておもしろいです。そして、オムニバス映画としても、かなり成功している部類に入ると思います。

〔1話め〕
 僧侶の修行をうけることになった、十代の少年。母と意思の疎通もうまくいかず、少年本人はいじけてばかり。森のなかに入って数日過ごすことになるが、そこは幽霊たちの通り道だった。食事をしてはならないという規則を破り、捧げ物に手を出してしまった少年だが…

〔2話め〕
 バイクの事故で足を骨折した青年。病院に運ばれて入院となるが、相部屋になったのは危篤状態の気味の悪い老人だった…

〔3話め〕
 タイを旅行中の日本人(バ)カップル。ヒッチハイクでトラックに乗せてもらうが、運転手の男は怪しい振る舞いを見せて、やたらめったらこわい雰囲気。いっぽう助手席の若い男は、なにかに怯えている様子だった…??

〔4話め〕
 車の販売店に勤めるシングル・マザー。めでたく契約… と思ったら、以前車を売った女がどなりこんでくる。女性いわく、「新車と聞いていたのに、事故車を売りつけた!」と、いいはるのだが…

〔5話め〕
 ホラー映画でスクリーンデビューすることになったアイドル女優。ゴースト役の女は具合が悪そうで、咳をしてばかり。スタッフのひとりが気遣い、彼女を病院に連れていくのだが…

 「Phobia」は前作もそうだったんですけど、オムニバスとしてのつながりがあって、だから作りもしっかりしていておもしろいんですねー。意外な結末があると書きましたが、そのどれもが(!)陰険で後味が悪いです。とくに、のっけからやたらシリアスな内容なんて、けっこうひきました… いえ、おもしろいんですけどね!

 唯一、最後の話がコメディ調ですごく楽しいんですけど… ラストで冗長になっちゃった。ああ~、残念! ということで、個人的なオススメ・ストーリーは、3話めの勢いがあるタイプですかね。こういうのって、無条件で盛りあがっちゃいますよねー

 これはみなさんも安心して楽しめるオススメ作だと思います。すごーく後味の悪いのとか、バッドエンドが気にならない! という方なら、ぜひぜひ。この調子だと、また続編が作られそうですね。楽しみです!









僧侶の修行をする少年。
その理由は…







入院したのはいい
けれど…?








ひいぃぃ、うしろ!!







ぎゃー!!!
タイヤに子供が…!!








ゴースト役の女優。
こわいぃぃ!!







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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
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女性
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 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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