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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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   Cheun



(2010)タイ
出演…アーラック・アマラスパシリ
チャッチャイ・プレンパニット
ジェシカ・パサパン
監督…コンギアット・コムスリ
★★☆



〔ストーリー〕
 猟奇的な殺人事件が多発。担当する刑事シンは、事件と関連しているとしか思えない、ある精神病者の告白を聞く。それは、赤いスーツケースが登場するというトラウマだった。遺体はすべて、赤いスーツケースに入れられて遺棄されていた…
 シンは特例として、この精神病者の犯罪者・青年タイを捜査に協力させることにする。タイは少年時代を過ごした故郷へと、数年ぶりに帰還するのだが…


 「アート・オブ・ザ・デビル」シリーズの監督さんの最新作。
 これもまた、ずいぶん迷ったんですよ~、
途中まではすっごくよかったんです。でも、結末がなあ~、あーららなことになっちゃった。

 本国の映画協会では、監督賞を受賞されたそうです。それで、なるほどなとうなずけるほど、ハイセンスな映像のオープニングです。そうなんですー、この作品、前半(3分の2くらい?)までは、かなーりおもしろい。タイ映画って、ぜんぜんばかにできなくなっちゃったなというくらい、レベルもあがってきております。

 ストーリーは、バンコク市内を中心に、猟奇殺人事件が発生するところからはじまります。
 事件内容はかなり残酷でして、犠牲者を徹底的に痛めつけてから、赤いスーツケースに詰めこんで遺棄するというもの。この犯人、赤いレインコートを着用しています。犠牲者も無差別に選んでいるようで、まったく手掛かりがありません。

 事件を担当することになった刑事シン(チャッチャイ・プレンパニット)は、とある有力な情報を耳にします。それは、精神犯罪者ばかり集めた施設で、ひとりの青年が事件に関連すると思われる告白をカウンセリング中にしていたのです。青年はタイ(アーラック・アマラスパシリ)という名で、彼のトラウマには赤いスーツケースが出てくるのでした…

 ここまでの導入部がほんとうにすばらしく、殺人シーンもショッキング、それぞれのキャラクターの登場の仕方も申しぶんなくカッコいい。もしかしてこれは、傑作では?? などと、期待しちゃいました。
 監督のコンギアット・コムスリは、ごく最近活躍をはじめた方なんですよね。でも、この作品の観るかぎり、おそろしくこなれていて、腕もたしかなようです。これはもう、世界にじゅうぶん通用しちゃうレベル。タイ映画って、いつからこんなにハイセンスになったんでしょう? いたく感動しました。

 シン刑事はなんか、よくある汚職刑事(?)のようでして、イケナイ人たちともつながりがあります。事件をいっこうに解決できないまま、ついには上司の息子までもが犠牲になっちゃった! これはもう、なりふりかまわず捜査にあたるしかありません。そこで、“赤いスーツケース” というキーワードをもとに、精神病棟にいたタイ青年を潜入捜査にあたらせるのです。このへんからもう、むちゃくちゃな展開なんですが。

 タイ役のアーラックも、シン刑事のチャッチャイも男くさくて存在感アリアリ。やっぱり撮り方がうまいのでしょうかね? 突然凶行に走るシーンとか、妙にリアルで暴力的でした。

 それで、このまんま猟奇スリラーのお話になっていくのかな? と思っていたら、タイが故郷に帰るところからちがう感じになっていきます。タイ青年、少年時代の思い出を回想していくと… そこに、赤いスーツケースのトラウマの原因となった、とある人物のことを思い出すのです。それは無邪気な少年時代の、かけがえのない記憶なのですが…

 海外では異常に評価が高いんですが、日本人からすると、あれれな結末かもしれません。いえ、結末じたいは悪くないんです。ただ、あんまりとっぴもない発想なんで、どーしてもマンガちっくになっちゃった。
 ストーリー的にもやたら重い内容でして、(最近のタイ映画、重いのばっかりですよね!)この、重いなら重いなりに、ラストまでシリアスさを貫いてほしかったかですかね。

 ちょっとネタばらししてしまいますと、キャラの感情を吐露することに終始した結末でして、それがどうにもこうにも、メロドラマ風っぽい。前半部分のテンションの高さ、あの猟奇性はどこにいっちゃったんだ!! というくらい、ふつーのドラマになっちってます。最後の最後で、そんなにいい人ぶらなくても~~~、監督…

 でも、映画のあり方としては上質の部類に入るかと思います。

 導入部、前半部分はとにかく最高!! 主演のアーラックもよかった!!
結末は… 人によって好みがわかれるかもしれません。わたしはなんだかなーと、不服になっちゃいましたが。さて、みなさんの評価はどちらに?












渋いチンピラ、
シン刑事。









アブない青年、
異常者タイ。










つぎつぎと、おそろしい
殺人事件が…!!










捜査に協力するという条件
のもと、晴れて自由の身と
なったタイですが…











タイがたどりついた、
驚愕の真実とは…??







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   Hierro



(2009)スペイン
出演…エレナ・アナヤ
ミリアム・コレラ
アンドレ・ヘレラ
監督…ゲイブ・イバネス
★★★


〔ストーリー〕
 シングルマザーのマリアは、水族館に勤めている。ある日、五歳の息子ディアゴとともに、船に乗って島にむかう途中… 日ごろの疲れから眠ってしまった彼女は、ディアゴが消えていることに気づく。船中捜したが息子は見つからない。とうとう島の警察が動きだし、ディアゴは船から落ちたのではないかと推測されたが… 3ヶ月後、海からあがった遺体は別人だった…


 なんてことはない、スリラーだったのですが。出来が非常によかったので、レビューしたいかなと思いました。
 視覚効果マンの監督第2作め。スペイン・ホラーは味わい深いものが多いんですが、この作品もそんななかのひとつ。

 物語は、シングルマザーのマリア(エレナ・アナヤ)と五歳の息子のディアゴの日常からはじまります。マリアは水族館に勤めていて、そのため泳ぐのが得意です。同僚に、友人のジュリア(ミリアム・コレラ)がいます。

 ある日、ディアゴと連れだって、小さな島にむかうことになったマリア。しかし、日ごろの疲労のためか、つい居眠りをしてしまい… 気づいたときには、ディアゴの姿はありませんでした。船中を捜し、しだいにパニックに陥りはじめ、地元の警察、レスキュー隊も出動してきて…

 それでも、ディアゴは見つかりません。そしてその夜、捜索願いのポスターが刷られたのでした…

 こんな感じの、非常に重いスタートです。子供が急にいなくなっちゃう、これって、超普遍的な恐怖ですよね。ディアゴくんはほんとうにかわいい子なので、こんな天使みたいな子が突然いなくなっちゃったら、わたしだったら生きていけないかもしれません…

 絶望と失意と後悔のなか、およそ3ヶ月後。
 地元の刑事のアントニオ(アンドレ・ヘレラ)から、海から遺体があがったと連絡が入ります。ちょうど年齢的にも、ディアゴと一致するそうなのです。マリアはジュリアにつきそってもらい、遺体を確認するためにふたたび島にむかうのですが… しかし、その死体は別人でした。納得のいかないアントニオは、DNA検査をするために、3日間島に残っていてほしいというのですが…

 まず、特殊効果の経験が豊富な監督さんだということで、映像が凝っています。マリアは息子を失ってから、精神が不安定になってしまい、さまざまな幻覚を見るようになるのですが… このあたりが、ホラー・スリラーといわれているゆえんでしょうか。ゆらゆら不安定な水のシーンが何度も挿入されます。

 でも、物語じたいは非常にシンプルでして、たぶん映画を観なれている人だったら、結末も自ずと導きだされてしまうんじゃないかと思います。それでも、最後までひっぱる牽引力があるんですねー。やっぱり不滅の恐怖をあつかっているからでしょうか。幻覚シーン以外に、ホラーっぽいところはほとんどないんですが。だけど、これはリアルな恐怖になっているんです。

 タイトなまとめ方もすごくよかったです。マリアははたして、息子をとりもどすことができるのでしょうか…??  
 結末で、前半に登場したある動物が、ふたたび登場するのですが… これが、彼女の心情もあらわしているのです。










楽しい旅行になる
はずが…








マリアは不安定に
なっていき…






さまざまな幻覚を
見るようになって
しまいます。






ふたたび、
問題の島へ。







この島にはどんな秘密が
隠されているのでしょう…?








   Macabre



(2009)シンガポール/インドネシア
出演…ジュリー・エスティール
シャリーファ・ダーニッシュ
アリオ・バーユ
監督…キモ・スタンボーエル
ティモ・ティヤハヤント
★★☆


〔ストーリー〕
 アジーは身重の妻、妹のラディヤ、男友だち3人を連れて深夜に車で移動中、突然若い女性を発見する。女性は雨に打たれ、途方に暮れている様子。友人のひとち、エコはいい恰好をしようと、女性に家まで送ると申しでる…そしてたどりついたさきは、静かな場所に建つ邸宅。マヤと名乗った女性は美人の母親、ハンサムな兄を紹介して、お礼に夕食を勧めるのだが…


 けっこう勢いのあるホラーを聞きまして、さっそく鑑賞。
 わたしの感想では、インドネシア&シンガポール産の「テキチェン」「屋敷女」といったところでしょうか~

 …ということでして、本格的なゴアゴア映画です。監督さんのふたりもまだ若いお兄ちゃんたちで、話題を集めているもようです。こういうのって、最近流行ってますよねー。欧米ホラー、とくにフランスホラーにつづけ! とばかり、アジア諸国ががんばっています。といいますか、まるきり模倣なんですけどね。でも、後半からの展開がけっこうおもしろくて、最後まで観ちゃったです。

 主人公は、アジー(アリオ・バーユ)とラディヤ(ジュリー・エスティーユ)の兄妹。兄には身重の妻のアスリートがおりまして、ふたりは近々海外に移住する予定。なので、アジーは妹のことが心配でなりません。けれど、妹は両親が事故で死んだこと、兄が自分を置いていってしまうといったもろもろで、なんだか頑なな態度しかとれません… ほかに、男友だちの3人(エコ、ジミー、アラム)がいまして、彼らもラディヤのことが好きなんですけどね。

 ラディヤは食堂のウェイトレスをしてまして、アジーは彼女を説得しようと、妻と友人たちを店に連れてきていたのです。そして、ラディヤの仕事もひけたので… 6人は車で街にもどる途中、若い女に遭遇します。この若い女、雨のなかを道路にぽつねんと立っているだけです。

 女性たちやアジーは不審に思うのですが、エコが彼女を気に入ってしまい、「家まで送ってってあげるよ」なんて、気安くうけあっちゃったから、さあ、たいへん! こうして6人は、殺人鬼一家の巣窟へとのこのこ迷いこんでいってしまうのでーす …ああー、なんてお手軽な展開なの。

 観はじめた当初、「正直、そんなにいうほどでもないかな?」 とか、思っていたんですが… 後半から調子づいてきちゃいまして、楽しめるようになっています。この殺人鬼一家、美人のママンのダラ(シャリーファ・ダーニッシュ)をはじめ、美人局のマヤ、無口でハンサムなアダム、もっと無口でメガネなアーマンドの3人の子供たちで構成されております。みなさんもご想像のとおり、絵に描いたよーな残酷殺人鬼一家ですよ。そこに、「屋敷女」テイストが入っていると。

 ゴア描写にそこそこ力を入れているんですが、わたくしの感想としましては、もうちょっとがんばれるんじゃないかな? という感じです。まー、ふつうの人が観たら、すごいなあと思うレベルなんでしょうが…
 でも、もろ欧米ホラーの影響が強くて、真似っこの域を出ていないのも事実なんです。ここからもうひとつ突出するには、派手にいっちゃったほうがよかったんじゃないかな? などと思いました。

 なんですが、殺人鬼一家がそれぞれキャラが立ってまして、それなりにおもしろかったですー
 美人のママンは鳥顔(?)というのでしょーか、ツンとしか顔立ちの美人さんです。それから、無口なハンサムの怪力くん、アダムくんもよかったです。マヤとアーマンドは、もうちょっと活躍してもよかったですかね。あと、彼らがなぜ人を襲うのか? といったヒントも、ときどきあります。美人のママンは大きなかんざしをつけているんですが、これをいつ使うんだろ? ねえ、かんざしマダー? マダー? と、わくわくしながら観ちゃってください!

 顔をボコられ、血まみれになりながら戦うヒロインが健気でした。フツーにおもしろい内容なんですけど、世間の話題になるためには、あともうひと息といったところでしょーか。めげずにがんばってください!!








アジーとラディヤ
兄妹。










美人のママンは
超無敵なので、要注意!!








壁の穴から見えた
光景は…??









妊娠中なのに、たいへんな
ことになっちゃった!!









こりゃ、戦わなきゃ!!
と、
決意したラディヤは…








やるか、やられるかの
壮絶な争いとなって
いきます!!!







   Heartless



(2009)イギリス
出演…ジム・スタージェス
エディー・マーサン
イモージェン・チャーチ
監督…フィリップ・リドリー
★★★★

〔ストーリー〕
 兄の写真スタジオを手伝うジェイミーは、写真が趣味。しかし、彼の顔半分は痣におおわれていたため、人目を避けるように明け方の街を写真に撮っていた。ある朝、不気味な叫び声に導かれるように廃屋へ。そこには奇怪なマスク(?)をつけたグループが火を放っていた。ジェイミーはおそれおののくも、彼らの写真を撮る。翌日、現場で人が焼き殺された事実をニュースで知るのだが…


 「The  Reflecting Skin」「柔らかい殻」1990)のフィリップ・リドリー監督の15年ぶりの作品です!!
 こーれーはー、傑作。。。

 「柔らかい殻」は、映画ファンのあいだではけっこう話題になった作品です。残念ながら、わたしは劇場鑑賞することはできなかったのですが、それでもあの結末に衝撃をうけたことはおぼえています。同時に、イギリス映画ってすごいおもしろいんだなー!! と、感動したことも。そのフィリップ監督、なんでも15年ぶりの作品なのだそうですが、やってくれちゃいましたよ。わたしは不覚にも、泣いちゃいました。

 ストーリーを簡単に説明しますと、主人公のジェイミー青年(ジム・スタージェス)は痣のある男の子。そのため、いつもフードをかぶって顔を隠しています。痣が強いコンプレックスなんですけど、家族は彼のことを愛しているし、写真が趣味。だれもいない明け方、だれも見むきもしないようなゴミとか廃屋とか、写真に撮るのが好きなんです。ああ、なんていじらしいの!!

 ある朝、自分の写真に奇妙なものが映っているのを発見にします。それは、爬虫類(?)のような牙だらけの仮面をかぶっている人影。不審に思いながらも、翌日も街をうろつくと… 不気味な叫び声が! そこには、前日写真に写っていたのとおなじ仮面をかぶったグループが、なにやら建物に火を放っていたのでした。つい写真を撮っちゃうジェイミー。相手にも気づかれてしまい、「プシャー!!」 とか、牙をむかれちゃいます。ひえ~っ、なんか、ぜんぜん仮面とは思えません!! ジェイミーはあわてて逃げだすのですが…

 すると翌日のニュースで、放火現場で人が焼き殺されていたのを知ります。そうなのです、つまりジェイミー、殺人事件の目撃者となってしまったのです…!!!

 うーん、ほんとうはもっと書いちゃいたいんですけど… これからご覧になる方のために~、なるべく自粛しておきます。

 じつはわたし、けっこう最初の時点から、この映画の結末が読めてしまったんですが… それでも、結末の感動はかなーり大きかったです。
 「柔らかい殻」 をご覧になった方ならわかると思うんですけど、すごくセンシティブなドラマ作りをする監督さんですよね。んで、その強いドラマ性のなかに、不条理感や不思議感があったり。この作品は、「柔らかい~」 より、いっそうそういったことが顕著にあらわれていると思います。

 ストーリーもよいんですけど、ジェイミー青年を演じるジム・スタージェスくんがすごくよかったです。ジェイミーくんはほんといじらしい青年なんですが、兄の写真スタジオにくるモデルさんに「ひっ!」って、顔を見て驚かれるたびに、萎縮してしまう…  こういう、弱い立場の人間を主人公に据えているってだけでも、もう物語として強い共感性を得てしまいますよね。

 お兄さんは結婚していて子供もいて、ティーンエイジャーの甥っ子からは「アンクル・ジェイミー」 と呼ばれていたり。ジェイミーは父を亡くしていて、母親とふたり暮らしなのです。この、亡くなった父というのも重要なキャラクターとなるのですが…

 映画の力って、すばらしいなとあらためて実感できる作品です。タイトルがなぜ「Heartless」になっているのか? 考えながら観ると、非常に興味深いかもしれません。ひさびさにズキンときました!!









いじらしすぎる
ジェイミー青年。








放火現場で目撃した、
ギャング団とおなじ
仮面!!






このとおり、
ジェイミーは顔半分
に痣があるのです…







銃を手に入れた
ジェイミーは??








謎の男、ウェポンマン
の正体は…!!








   Fobos,
 Klub Strakha

(2010)エストニア/ロシア
出演…ピョートル・フョードルフ
レナータ・ピオトロフスキー
タティアナ・コスマシェバ
監督…オレーグ・アサドゥニン
★★☆


〔ストーリー〕
 男女7人のグループで古い建物を改装、クラブ〈フォボス〉としてスタートさせようとする。前準備のため、深夜に集まった彼ら。しかし、仲間のひとりがスタッフルームで奇妙なボタンを押してしまったことから、扉がとざされてなかにとじこめられてしまう。困った7人は、どうにか脱出を図ろうと建物内を探索するのだが…


 どうしようかな~ と、ひどく迷ったんですが。
ちょっとめずらしいかなと思ったので、サラリとご紹介。これ、ぜったい殺人鬼ものと思うでしょう?? ちがうんですよー、ただ! たんに! とじこめられるお話!!

 というわけでして、純粋なホラーファンからしたら、怒りたくなっちゃう内容かもしんないです… で、わたしは一応、自分のことを純粋なホラーファン(?)だと思ってるんですけど、これはこれでアリかなと思いました。とりあえず、内容説明から。

 (名前ほとんど覚えていません、すいません!!)
 ヒロインのジュリアは、恋人といっしょにクラブ〈フォボス〉にむかう途中。〈フォボス〉の店長、といいますか、この計画の主要人物はイケメン(たぶん、ピョートル・フョードルフ!)くんで、ほかにもカップルがふた組います。若者7人で古い建物をカッコよく改装して、クラブとして流行らせようという計画なんですね。んで、このクラブ内がまたけっこういい雰囲気でしてー、「おおっ、デモンズっぽい?」とか、期待しちゃったんですが。

 お調子もののマイクはひとり控え室に入って、麻薬をキメようとします。そこへ、なんかへんなボタンがニュ~ と出てきたもんだから、思わず押しちゃった! これが非常事態用のボタンだったらしく、鋼鉄の扉によって通路をとざされてしまいます。あと、7人のほかにもうひとり、電気系統に強いオジサンがいたんですが、このオジサン、「だいじょうぶ、だいじょうぶ、これぐらいすぐに直しちゃう~」 なんていいながら、あっけなく感電死しちゃいます。

 クラブ〈フォボス〉は街はずれにあって、携帯電話も通じません。彼らが行方不明になったとして、だれが気づいてくれるだろう…? 絶望的な状況に気づいた彼らは、なんとか自力で脱出しようと試みるのですが…

 …とまあ、つかみは非常にオーケーな感じなんですが。こっから殺人鬼なり、それに近い恐怖なりが出現してくると思いますでしょう? ちがうんですよー、ほんと、ただたんに、とじこめられるというお話なだけでした!!

 まあ、それなりにいろんな恐怖はあるんですけどね。ホラーに馴れていないお国柄らしく(?)、演出が妙につたなくて、そこらへんがまた、逆に新鮮だったりするんですが。なんかもう、ドーン! とか、バーン! とか、ジャ、ジャ、ジャーン!! と、大きな音しまくりなんですよ。あと、女の子悲鳴あげすぎ。キャラも感情爆発しまくり。すぐケンカしすぎだし、どなりすぎ!! と、つっこみどころが満載です。

 んで、この合間合間に、ヒロインと主人公のホンワカした心の交流が見られて… 途中から、これって、すっごいオチとか用意されているのかな? 主人公が、じつは〇〇だったとか?? いやもう、それくらい大きなオチがなくっちゃ、やってられないでしょ!! などと、いろいろ考えつつも観ちゃいました。

 それほど大きなオチはなかったのですが~、まあ、一応アリかな~と。なにぶん、ホラー馴れしていないんですよ!! あたたかい目で観てあげましょう!!

 ということで、今回は超甘めの採点です。困ったことに、けしてつまらなくはありませんでした。あまりいぢめないであげてください。











クラブ〈フォボス〉は、
こんな感じ。









パニックから、いろいろ
問題が起きちゃいます。









建物内は、迷路みたいに
なっているよ!!








主人公の青年。
名前は忘れた!
(でもイケメン!)







ヒロインのジュリア。
こっちも美人だ!
(なんかもう、今回は
投げやりだ!!)









   The Wolfman



(2010)イギリス/アメリカ
出演…ベニチオ・デル・トロ
エミリー・ブラント
アンソニー・ホプキンス
監督…ジョー・ジョンストン
★★★★
 

〔ストーリー〕
 古典作品のリメイクです。19世紀末のイギリス。舞台俳優のローレンスは、兄のベンが行方不明になったと連絡をうけ、故郷のタルボット城にもどることに。不仲だった父のジョン、ベンの妻のグウェンがローレンスを迎えてくれるが… 兄はすでに、無惨な遺体となって発見されていた。近隣の住人たちは自警団を組み、この残虐な殺戮の主らしい、凶暴動物を殺そうとするのだが…


 やっと観ました、「ウルフマン」!!
 評判がいまいちだったので、すこし心配しちゃったんですけど、わたし的にはとてもよかったです。オリジナルは1941年の作品なのですね。こちらのウルフマンは、ロン・チェイニー・Jr が演じています。

 古典作品リメイクということで、いい意味で期待を裏切らない、超ゴシックな格調高い王道ホラードラマでした。たぶん、ご覧になった方も多いのではないかと思います。ストーリーはある程度予測がついちゃうんですけど、映画じたいの質が高いので、いいものを観たなという気になります。ただ、ちゃんと上にも書きましたけど、(ホラー)ドラマなんですけどね。

 人気舞台俳優のローレンス(ベニチオ・デル・トロ)は、兄のベンが行方不明になっているという報せをうけます。そこで急遽、故郷にもどることに。途中、列車のなかで同席した紳士に、仲よくなったついでに短剣のしこまれた杖をうけとります。

 帰ったさきは城主の名前をとったタルボット城。ローレンス、じつはとーんでもないお金持ちのお坊ちゃまだったのですねー。でも、彼はロンドンで好き勝手な生活を送っていて、城に残ったのは兄のベンでした。ベンにはグウェン(エミリー・ブラント)という美貌の妻がいて、父親のジョン(アンソニー・ホプキンス)もローレンスの帰りを待っていたのですが…

 いまさらストーリー説明をするまでもないんですが~~

 ローレンス役のベニチオ・デル・トロは、見てのとーり、あんまり野生的でも、剛毛そう(?)でもないんですよ。どっちかというと文学青年だし、舞台俳優というバックグラウンドも似合っています。骨ばった顔に哀しげな三角目が、ときに色っぽかったり。母性本能くすぐられたり!

 これに対抗するのが、グウェン役のエミリー・ブラント。この人ってば、見るたびどんどんキレイになっちゃってますよねー! ということで、この主役ふたりがいるだけで、映画はじゅうぶん成立してしまうんですよ。

 父親のジョン役のアンソニー・ホプキンスも、しっかり健在されてました。ホプキンスさん、そろそろいいお歳? なんて思ってましたけど、この作品を見るかぎりでは、そんなことはぜんぜんなかったですね。むしろ若返ってます!

 監督のジョー・ジョンストンは、「Honey, I Shrunk the Kids」「ミクロキッズ」1989)「Jumanji」「ジュマンジ」1995)「Jurassic Park Ⅲ」「ジュラシック・パークⅢ」2001)なんかを撮ってきた方です。
 話題の変身シーンなんですが、「An American Werewolf in London」「狼男アメリカン」1981)のときには、おおー、すごい!! って感じでしたけど、こちらは見ていてひたすら気持ちがいいです。だって、滑らか! 超自然! 最近の映画技術では、こんなことまでリアルに再現できてしまうんですね~

 映画としてはとてもよかったんですけど、観終わったあと、それほど強い感想がなにも残らない(?)のが残念でしたかね…? そうなんですー、すみません… ついきのう観たばっかりなんですけど、なんかもう、あんまりおぼえていません?…そのため、こんな淡白な感想に…

 とりあえず、映画はよかったですと!! ただ、古典作品を忠実にリメイクしたものであるため、なにか新しい解釈でも入っていないと、現代人にとっては退屈に感じるかもしれません。

 あと、書き忘れるところでしたが、残虐な殺人事件の謎を解こうと、高名な探偵(ニコラス・デイ)という方も出てきます。なんでも、切り裂きジャックの調査をしたとかしないとか(← って、結局解決できてないじゃん!)で、有名な探偵さんとして登場するんですが… 見るからに活躍しそうにありません!! …と、思ってましたら、最後に意外なところで活躍されてましたー どんな活躍かは、観てのお楽しみーってほどでもないか。

 しつこいようですが、とりあえず、映画はよかったんです!!














ローレンス役の
ベニチオ・デル・トロ。








未亡人のグウェンは
うつくしく…








父親ジョンの
ホプキンス。






自称高名な探偵!
彼にも見せ場が
あるのです。








変身シーンは
こんな感じだ!!














満月に吠えるウルフマン…
作品じたいはすごくよかったんですけどねー… 最近いろんなものを観ているせいか、超王道に感じました。正直な感想はコレ。







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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
性別:
女性
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 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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