忍者ブログ
個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
[85]  [84]  [83]  [82]  [81]  [80]  [79]  [78]  [76]  [75]  [74
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

   Dressed To Kill


1980)アメリカ
出演…ナンシー・アレン
アンジー・ディッキンソン
マイケル・ケイン
キース・ゴードン
監督…ブライアン・デ・パルマ
★★★★


〔ストーリー〕
 性的欲求不満の悩みから、精神科に通う人妻のケイトは、ある日ゆきずりの情事を交わした直後、エレベーターの中で突然ナイフを持ったブロンドの女に襲われる。偶然そのエレベーターを待っていた娼婦のリズは、エレベーター内にとりつけられた鏡越しに犯人の顔を見てしまうが…!


 デ・パルマの傑作スリラー、「殺しのドレス」 です。
デ・パルマと聞くと、いちばん最初にこの作品が思いついてしまいます。それから、「Carrie」「キャリー」1976)ですね。「キャリー」 は映画化されたことで原作も大ヒット、原作者はいまや世界的なベストセラーとなったアノ人。

 ちなみに、出演陣も豪華です。売れるまえのジョン・トラボルタ、シシー・スペイクスはもちろんのこと、本作で主演を務めたナンシー・アレンに、エイミー・アーヴィング…
みんな大スターになった人たちばかりですね!
ムムム、デ・パルマ効果って、ほんとすごいかも…。。。

 そんなわけで、「キャリー」 の四年後に撮られたこの作品、位置づけとしては、「ヒッチコックの再来スリラー」という見解がいちばんでしょうか。
たしかにヒッチコックの 「Psycho」「サイコ」1960)を意識しているのは明快なんですが、デ・パルマのカメラがこれでもかと舐めまわすように役者の動きを撮る場面は、息を詰めてしまいます。

 そして、ケイトを演じるアンジー・ディッキンソンがまた、大人のエロスですね~。
女盛り、倦怠期を迎えた人妻がやさしい夫だけでは満足できず、性的ファンタジーを求めて街をさまよい歩く… 美術館の踊るようなシーンなんて、クラクラしてめまいを起こしてしまいそうなほど。
「キャリー」のダンスシーンを思い出してしまいますね。

 ナンシーが演じるリズのほうはといいますと、娼婦という役柄にもかかわらず、少女のようにあどけなくてカワイイ。おそらく、純粋であるがゆえに穢れていない、ということなんでしょう。こう書くとモンローのようですが、リズはイマドキの行動派な女の子、自分から犯人探しに乗りだしちゃいます。
ケイトの息子のピーターとの会話もおかしい。
喫茶店できわどい話をしていると、横で聞いてたオバちゃんの唖然とする顔ったら…!

 ところで、「キャリー」 で不意打ちをくらわされた経験から、「そろそろくるぞ、くるぞ…」 と、用心していても、なんの役にも立ちません! 絶妙な(← とにかく、こうとしかいえないのです!)時間差攻撃で、いきなり 「ギャアアァァァ!!」 という、衝撃ショットを突きつけられます。
そしてまたもや、デ・パルマ氏が満足にほくそ笑むのを聞いてしまうのでした…








このシーン、かな~りショッキング
ですよね。でもデ・パルマ、この程度
では満足しません!



「これでどうだ!!」 と、いわんばかりの緊迫したショット。
デ・パルマ氏の荒い鼻息が聞こえてきそう。



今回のナンシーはかわいい娼婦役です。
コケティッシュな魅力を振りまいて、無邪気な笑顔に思わずニッコリ








ナンシーは監督と結婚生活を送っていた時期が
あったんですね。翌年の彼女の作品 「Blow 
Out」
「ミッドナイト・クロス」1981)はあまりに
もひどい結末なので、観ないことをオススメします。
(…って、一応忠告しておきましたからねっ!!)







PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
今から27年前の映画なんですね。
ななみ様に教えて頂いた動画サイトで
観ることが出来ました。ありがとうございます。パソコンで映画を一本丸ごと観たのは初めてです。ファッションやインテリア
が80年代してますね。美術館のシーンは
ほんとダンスを踊ってるみたいでしたね。
追いつ追われつ手袋をわざと落としたり。
あんな時代にあそこまでアメリカの医療は
進んでいたとは、おばちゃんが地蔵と化して耳ダンボになる訳ですね。もう10年経つとバッファロー・ビルが出てくる時代に
なって娼婦と発明少年では太刀打ち出来ないぐらいエグくなってまうんですね。
奈良の亀母 2007/12/23(Sun)23:55:32 編集
亀母さん♪
「殺しのドレス」観られましたか、よかったですね~!
たまに限定公開で、かなりイイ作品もアップされるので、ときどき要チェックですよ♪
デ・パルマ監督は、最近のものはなんだか手が出しにくくなってます。
メジャー作品もいいですけど、こんなサスペンスに原点回帰してくれないですかねー…
デ・パルマはサスペンスを撮ってなんぼだと、わたし個人は思ってるんですが。
ななみ 2007/12/25(Tue)22:47:15 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
<< Nightbreed  | HOME |  Whisper >>
カレンダー
11 2024/12 01
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
ねこじかんです

ホームページ制作浮気調査ホームページ制作会社 東京浮気調査ホームページ制作 千葉ホームページ制作ブログパーツ 動物

最新CM

[03/28 PatlealaRag]
[02/29 あぐもん]
[02/29 あぐまn]
[01/11 わかりません]
[01/01 クロケット]
[10/23 ナマニク]
[10/23 ナマニク]
[10/20 nasu]
[10/17 奈良の亀母]
[10/16 ななみ]
気になる新作!

*A Lonely Place to Die

*Super 8

*Insidious

*The Woman

*Rammbock

*Season of the Wich

*Red Rising

*The Violent Kind

*Red White & Blue

*11-11-11

*The Feed

*Nang Phee

*Scream of the Banshee

*Dylan Dog: Dead of the Night

*Misteri Hantu Selular

*The Silent House

*Who Are You

*I Didn't Come Here to Die

*Famine

*I'm not Jesus Mommy

*Monster Brawl

*Some Guy Who kills People

*Falling Skies

*The Wicker Tree

*Hisss

*ChromSkull: Laid to RestⅡ

*Father's Day

*Drive Angry

*Fertile Ground

*Wake Wood

*Mientras Duermes

*Hobo with a Shotgun

*Atrocious

*KaraK

*Penunggu Istana

*Borre

*The Broken Imago

*Madison Country

*Viy

*Jenglot Pantai Selatan/Beach Creature

*Urban Explorer

*Los Infectados

*Isolation

*2002 Unborn Child

*The Pack

*El Incidente

*Rat Scratch Fever

*4bia
最新記事

(10/16)
(10/11)
(10/07)
(10/04)
(10/01)
(09/30)
(09/29)
(07/17)
(06/29)
(06/19)
ブログ内検索

最新TB

みなさまの足跡
アクセス解析
バーコード
忍者ブログ [PR]

Graphics by Lame Tea / designed by 26℃