忍者ブログ
個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
[119]  [118]  [117]  [116]  [115]  [114]  [113]  [112]  [111]  [110]  [109
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

   Fragile

   
2005)スペイン
出演…キャリスタ・フロックハート
リチャード・ロクスバーク
ヤスミン・マーフィー
エレナ・アヤナ
監督…ジャウマ・バラゲロ
★★★☆


〔ストーリー〕
 イギリスのワイト島の 〈マーシー・フォールズ小児病院〉は、老朽化のため閉鎖間近。だが、列車事故のため転院先のベッドが埋まってしまい、緊急の担い手として看護婦エイミーが派遣されてくる。じつはエイミーは夜勤看護婦スーザンの代わりで、彼女は数日前に突然仕事を辞めていた。
 重病に苦しむ子供たちが、夜な夜ななにかに怯えていることに気づいたエイミーは不審を抱く。そして、「機械少女」と呼ばれる亡霊の伝説があることを知り…


 邦題は、「機械じかけの小児病棟」です。
ジャウマ・バラゲロ監督は、スペインを代表するホラー映画監督で、これ以前にはラムジー・キャンベル原作の「Los Sin nombre」「ネイムレス」1999)と、「Darkness」「ダークネス」2002)という作品があります。しかし、どちらの作品も導入部がすぐれているものの、しだいに失速してしまうという残念な点がありました。さて、今作ではどうでしょうか…

 ヒロインのキャリスタ・フロックハート、「アリー・マイ・ラブ」といったほうが有名かもしれませんが、今回の彼女の役どころはすごくシリアスです。若作りもなく、人生に疲れた独身女性として描かれてます。映画のトーンも寒々とじめついていて、バラゲロにはお馴染みの暗い印象。ミステリアスな要素を散りばめながらも、淡々と進行します。
…と、中盤まで鑑賞して、

 ストーリーがじつに丁寧に練りこまれていて、びっくりしました!

 この作品はすばらしいですねー。
病院ものというと、どれだけこわがらせられるかという方面に気がむくんですが、こちらの怪現象はオーソドックスな手法ばかりです。目立って新しいことはありません。恐怖の引きだしも、ちょっとずつ、じわじわ見せていくというタイプ。  

 それでもラストまでいっさい飽きさせないのは、物語の骨組み自体がしっかりしているからなんですね。てっきり原作があるのかと思ったら、なんとこれ、バラゲロのオリジナルでした。
(唯一、問題の亡霊が “作りすぎ” なんですが)、それを除けば一級品のドラマに仕上がってると思います。ここまで感動させる内容というのも、ホラーにしてはめずらしいです。

 エンディングもきれいなかたちにおさまります。(これ、完璧ですね!)
文句なしのゴーストー・ストーリーになってました。









入院中の子供の身に、
不可解な出来事が…!





エイミー(フロックハート)は、入院中の
マージ(ヤスミン・マーフィー)から、
“シャーロット”という謎の少女の存在
を知りますが…






院長のフォルダーは、
エイミーの話に
聞く耳を持たずです。 





ヒステリーを起こしたエイミーに
やさしく接する、ロバート医師
(リチャード・ロクスバーク)。
このあたりの経緯がもの足り
ないのが残念!







PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
機械じかけ
あ、コレ僕も結構好きなんですよ。
泣けるというか.....グッときますよね。切なくて。
あの亡霊、たしかに造りすぎですが(笑)、インパクトだけは凄まじいですね。あんなの見たら失神しますよ、普通......
怖いけど、観たあとじんわりと優しい気持ちになれる、良質な映画だと思います。
wataru URL 2007/12/16(Sun)01:33:04 編集
Wataruさん♪
そうですよね~、インパクトがあるというか、すっごい不気味ちゃんでした。
動機がわかっても、「ナゼ? …だから、ナゼ??」って、ぜんぜん理解できないんですけどね。そこもまた、不気味ちゃんで!
だけど、この結末はほんとによかったです。着地点のキレイな映画でしたもんね♪
わたしもすっかり気に入ってしまいました。
ななみ 2007/12/16(Sun)23:13:00 編集
ヨーロッパ映画は空気が違います。
やっとレンタル出来ました。
くすんだ色調と美しいピアノの旋律が
とても良かったです。
マージ、最期に自分を信じて命がけで
助けに来てくれる人がいて良かったね。
エイミーの側で見守るのもいいけど
苦痛のない世界に行って健康な子に生まれ変わって両親の元で幸せな人生を送って
欲しい。死んで欲しくない命ほど私達の
手をすり抜けて逝ってしまう・・・。
奈良の亀母 2008/01/01(Tue)15:18:05 編集
亀母さんも♪
この映画を観られましたか…。
わたしはしばらく、結末の 「ジーン」 が尾を引いてしまいました。
悲しいのだけれど、ホッと胸が温かくなる、ステキな映画でしたよね。
映画とわかっていても、幼い子供や無垢な魂なんかが悲惨な最期をとげるのって、苦しいですね。
どうしても、現実とリンクしてしまうんでしょうね…
ななみ 2008/01/02(Wed)20:15:00 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
<< Diabolique  | HOME |  Alien >>
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
ねこじかんです

ホームページ制作浮気調査ホームページ制作会社 東京浮気調査ホームページ制作 千葉ホームページ制作ブログパーツ 動物

最新CM

[03/28 PatlealaRag]
[02/29 あぐもん]
[02/29 あぐまn]
[01/11 わかりません]
[01/01 クロケット]
[10/23 ナマニク]
[10/23 ナマニク]
[10/20 nasu]
[10/17 奈良の亀母]
[10/16 ななみ]
気になる新作!

*A Lonely Place to Die

*Super 8

*Insidious

*The Woman

*Rammbock

*Season of the Wich

*Red Rising

*The Violent Kind

*Red White & Blue

*11-11-11

*The Feed

*Nang Phee

*Scream of the Banshee

*Dylan Dog: Dead of the Night

*Misteri Hantu Selular

*The Silent House

*Who Are You

*I Didn't Come Here to Die

*Famine

*I'm not Jesus Mommy

*Monster Brawl

*Some Guy Who kills People

*Falling Skies

*The Wicker Tree

*Hisss

*ChromSkull: Laid to RestⅡ

*Father's Day

*Drive Angry

*Fertile Ground

*Wake Wood

*Mientras Duermes

*Hobo with a Shotgun

*Atrocious

*KaraK

*Penunggu Istana

*Borre

*The Broken Imago

*Madison Country

*Viy

*Jenglot Pantai Selatan/Beach Creature

*Urban Explorer

*Los Infectados

*Isolation

*2002 Unborn Child

*The Pack

*El Incidente

*Rat Scratch Fever

*4bia
最新記事

(10/16)
(10/11)
(10/07)
(10/04)
(10/01)
(09/30)
(09/29)
(07/17)
(06/29)
(06/19)
ブログ内検索

最新TB

みなさまの足跡
アクセス解析
バーコード
忍者ブログ [PR]

Graphics by Lame Tea / designed by 26℃