個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
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Death Sentence
(2007)アメリカ
出演…ケヴィン・ベーコン
アイシャ・タイラー
ケリー・プレストン
ジョン・グッドマン
監督…ジェイムズ・ワン
★★★
〔ストーリー〕
ニックは妻のヘレンと、ブレンダンとルーカスいうふたりの息子に恵まれ、幸せな家庭生活を送っていた。アイスホッケーの花形選手でもあるブレンダンの試合を観たある夜の帰り道、ふと立ちよったガソリンスタンドで、運悪く強盗グループに遭遇してしいまい…
ジェイムズ・ワン監督といえば、世界中に旋風を巻き起こした「SAW」(2004)。「Dead Silence」(2007)にひきつづき、今度はブライアン・ガーフィールドの原作を元に、クライム・アクション・ムービーをひっさげてきました。
ケヴィン・ベーコンが主演ということで、かなり話題を呼んだようですが、評価のほうはいまいちの様子。でもこれ、“あの「ソウ」監督の…!!” って期待が多かれ少なかれ関係しているようです。スリラーやオカルトから一歩離れた新境地を開拓しようとするのは、いいことだと思います。
ケヴィン・ベーコン演じるニック、これぞ 「アメリカの理想」 というような、やさしくて頼りがいのあるパパなんですが、オープニングから幸福そうな家族の様子がビデオで流れます。妻のヘレンともラブラブだし、ふたりの息子も素直でイイ子。そんな彼に、突然思いもしない悲劇が襲います。
ようは、ギャング団に家族を殺された父親の復讐劇なんですが、ニックは “ごくフツーのお父さん” として描かれてます。いきなり超人的な力も発揮しないし、復讐の鬼と化したりもしない。当然、主人公に味方する奇跡なんかも起きない。捕まった犯人が半年で釈放されてしまうという現実を知っても、だれかに怒りをぶつけることもない。
この、ちょっと現実感を失っちゃったような淡々とした演技がすごく説得力があります。だって、じっさいにこんな状況に陥ったら、まず感情表現できなくなっちゃうと思うんですよね。ケヴィン・ベーコン、熟年のワザですね~。
ほかの家族の葛藤も描かれていて、とても他人事とは思えないような設定です。事件被害者たちの苦悩が痛ましい。だって、犯人グループたちはのうのうと暮らしてるんですよ! 釈放されたときだって、仲間とへらへら笑ってやがるんですよ、コイツら!!
ニックが “ごくフツーの生活” を逸脱するまでの描写が丁寧。その後は犯人たちとの攻防がはじまり、息もつかせない展開で進みます。
と、後半に入ったとたん、彼が武器を手にしたヒーローになってしまうのには、いささか引いてしまいました。まるで紋切り型の展開には、日本人としてはかなり違和感をおぼえます… “暴力は暴力しか生まない” というメッセージはわかるんですが、ずいぶんお手軽すぎなんじゃ…??
どうやらシリアスな内容のため、故意に軽量してエンタテイメントしたと思われます。
なんていって、エンディングも耳触りのいい曲でごまかしてますが、根底には “アメリカの銃社会の深刻さ” がしっかりと流れてるんですけどね。
左から、ブレンダン(スチュアート・ラファーティ)、ニック(ケヴィン・ベーコン)、
ヘレン(ケリー・プレストン)、ルーカス(ジョーダン・ギャレット)。
典型的なアメリカの中産階級の幸せ家族ですね。
ギャング団の報復がはじまり、
逃げまくるニック。逃げる姿も、
ふつうのオジサンしててイイ。
ビリー(ギャレット・ヘッドランド)
率いるギャング団。この数には、
さすがに敵うわけないよね…!
病院を抜けだして、復讐の準備をはじ
めるニック。頭まで剃っちゃって、
「Taxi Driver」(1976)みたい。
正義のもとに、ではなく、完全に
私情のもとに裁きを下すニック。
そんな彼に未来はあるのでしょう
か…??
(2007)アメリカ
出演…ケヴィン・ベーコン
アイシャ・タイラー
ケリー・プレストン
ジョン・グッドマン
監督…ジェイムズ・ワン
★★★
〔ストーリー〕
ニックは妻のヘレンと、ブレンダンとルーカスいうふたりの息子に恵まれ、幸せな家庭生活を送っていた。アイスホッケーの花形選手でもあるブレンダンの試合を観たある夜の帰り道、ふと立ちよったガソリンスタンドで、運悪く強盗グループに遭遇してしいまい…
ジェイムズ・ワン監督といえば、世界中に旋風を巻き起こした「SAW」(2004)。「Dead Silence」(2007)にひきつづき、今度はブライアン・ガーフィールドの原作を元に、クライム・アクション・ムービーをひっさげてきました。
ケヴィン・ベーコンが主演ということで、かなり話題を呼んだようですが、評価のほうはいまいちの様子。でもこれ、“あの「ソウ」監督の…!!” って期待が多かれ少なかれ関係しているようです。スリラーやオカルトから一歩離れた新境地を開拓しようとするのは、いいことだと思います。
ケヴィン・ベーコン演じるニック、これぞ 「アメリカの理想」 というような、やさしくて頼りがいのあるパパなんですが、オープニングから幸福そうな家族の様子がビデオで流れます。妻のヘレンともラブラブだし、ふたりの息子も素直でイイ子。そんな彼に、突然思いもしない悲劇が襲います。
ようは、ギャング団に家族を殺された父親の復讐劇なんですが、ニックは “ごくフツーのお父さん” として描かれてます。いきなり超人的な力も発揮しないし、復讐の鬼と化したりもしない。当然、主人公に味方する奇跡なんかも起きない。捕まった犯人が半年で釈放されてしまうという現実を知っても、だれかに怒りをぶつけることもない。
この、ちょっと現実感を失っちゃったような淡々とした演技がすごく説得力があります。だって、じっさいにこんな状況に陥ったら、まず感情表現できなくなっちゃうと思うんですよね。ケヴィン・ベーコン、熟年のワザですね~。
ほかの家族の葛藤も描かれていて、とても他人事とは思えないような設定です。事件被害者たちの苦悩が痛ましい。だって、犯人グループたちはのうのうと暮らしてるんですよ! 釈放されたときだって、仲間とへらへら笑ってやがるんですよ、コイツら!!
ニックが “ごくフツーの生活” を逸脱するまでの描写が丁寧。その後は犯人たちとの攻防がはじまり、息もつかせない展開で進みます。
と、後半に入ったとたん、彼が武器を手にしたヒーローになってしまうのには、いささか引いてしまいました。まるで紋切り型の展開には、日本人としてはかなり違和感をおぼえます… “暴力は暴力しか生まない” というメッセージはわかるんですが、ずいぶんお手軽すぎなんじゃ…??
どうやらシリアスな内容のため、故意に軽量してエンタテイメントしたと思われます。
なんていって、エンディングも耳触りのいい曲でごまかしてますが、根底には “アメリカの銃社会の深刻さ” がしっかりと流れてるんですけどね。
左から、ブレンダン(スチュアート・ラファーティ)、ニック(ケヴィン・ベーコン)、
ヘレン(ケリー・プレストン)、ルーカス(ジョーダン・ギャレット)。
典型的なアメリカの中産階級の幸せ家族ですね。
ギャング団の報復がはじまり、
逃げまくるニック。逃げる姿も、
ふつうのオジサンしててイイ。
ビリー(ギャレット・ヘッドランド)
率いるギャング団。この数には、
さすがに敵うわけないよね…!
病院を抜けだして、復讐の準備をはじ
めるニック。頭まで剃っちゃって、
「Taxi Driver」(1976)みたい。
正義のもとに、ではなく、完全に
私情のもとに裁きを下すニック。
そんな彼に未来はあるのでしょう
か…??
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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
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