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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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  E tu vivrai nel
       terrore- L'aldila


1981)イタリア
出演…カトリオーナ・マッコール
デヴィット・ウォーべック
アントニー・セイント・ジョン
監督…ルチオ・フルチ
★★


〔ストーリー〕
 1927年、ルイジアナ。〈セブン・ドアーズ・ホテル〉 に滞在してした画家シュワイクが、突然町人たちのリンチに遭い、惨殺された。それから54年後、叔父の遺産としてホテルを受け継いだライザは、営業再開にむけて改修工事を進めていた。しかし、事故が発生して思うようにはかどらない。塗装工が原因不明の転落死をしたり、水道屋は壁から出てきた手に襲われる。隣家の盲目の女性エミリーは、ライザにホテルを去るように忠告するのだが…


 英語名は 「The Beyond」、邦題ではルチオ・フルチの 「ビヨンド」です。
ストーリー紹介をしましたが、じつはなんの意味もありません。この作品、なにからなにまで意味不明です。しいていえば、ショッキングシーンの連続といったらいいでしょうか。

 ルチオ・フルチという監督が日本で知られるようになったのは、マカロニ・ウェスタン全盛期の「真昼の用心棒」(1966)からでしょうか… しかし、当時からマカロニ仲間たちのあいだでも、ワンランク下に思われていたようです。フルチというと、やはりあげられるのは、二番煎じ、アイデアの模倣、徹底したエスカレート描写。

 この作品にしてみても、ショックを受ける場面もひたすらバッチくてキチャないだけ。
ロメロのように社会的メッセージがあるわけでもなく、アルジェントのようなうつくしさもない。
それでも、なぜか日本人には人気のある監督さんです。
その理由というのも、やっぱりさきにあげた、徹底した残酷描写にあるようです。
 
 本作でも、それが遺憾なく発揮されてます。
例をあげますと… とある男性が、図書館で怪事件の謎を解明しそうになるシーンなんですが、この男性、不幸にも梯子が倒れて身体を床に打ちつけてしまいます。すると、どこからともなくクモ(タランチュラ!)があらわれて、男性に襲いかかります。目玉を チュル~っと、吸っちゃうのです。「…アァ、ウアァァ…!」 なんて呻いてるひまがあったら、さっさと目を閉じりゃいいのに、(ついでに、タランチュラって毒性弱いクモなのに~!!)、

 でも、ここでだれもが不思議に思うのは、

なぜ、クモなのか?
なぜ、クモが目玉を吸うのか??

だけど、同時にフルチ監督がこういってるのも聞こえるんです。
「さーあ、つぎはクモだよっ!!」 
この声が聞こえてきただけでも、ホラー・ファンとしてはうれしくなってしまうではあーりませんか!

フルチ監督は1996年、糖尿病の合併症により亡くなりました。享年69才。

 映画としてはほんと、最低の出来です。ストーリーもへったくれもありません。でも、過剰なまでのグロテスクと徹底したアンチ作家性で、独自のポジションを築いたといえるのでは?









地下室で発見された腐乱死体。
ほんと、見てるだけで「えんがちょ!」
って感じです(笑)。




 
盲目の女性を演じるサラ・ケリー
(現シンツィア・モンレール)。




(やる気のない)ゾンビさんたち。
こんなふうに、いろんな引用が
あちこちに見られます。




ラヴクラフトばりの壮大な
大風呂敷を広げましたが、
結末やいかに。











                         タランティーノもお気に入りのフルチ監督
                                                         






 

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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
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 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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