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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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   Necronomicon

1993)フランス/アメリカ
出演…ブルース・ペイン
リチャード・リンチ
べリンダ・バウアー
監督…クリストフ・ガンズ/金子修介
ブライアン・ユズナ
製作総指揮…一瀬隆重
★★★


〔ストーリー〕
 ラブクラフトの原作を元にした、三話のオムニバス。
「The Drawned」
 ニューイングランドの古びたホテルを相続したエドワード。かつてこの場所で、叔父が死者を甦らせる儀式を行ったことを知る。エドワードは事故で亡くした妻子を呼びもどそうと、『ネクロノミカン』 と呼ばれる本を探すが…
「The Cold」
 新聞記者デイルは、骨髄液が抜きとられるという猟奇事件を追っていた。事件が多発する近くのアパートを訪ねると、管理人の若い女性エイミーが彼を招きいれる。そこは冷蔵庫のように冷えきっていた…
「Whisper」
 パトカーで犯人を追跡中に、事故を起こした女性警官のサラ。同乗していた相棒が何者かに連れ去られるのを目撃して、急いであとを追う。入り組んだ路地裏で彼らを見失い、奇妙な夫婦に出会う。夫婦がいうには、この場所には “ブッチャー” と呼ばれる魔物が棲んでいるというのだが…


 仏・日・米の監督がそれぞれ製作したラブクラフト映画、「ネクロノミカン」です。
三話構成なんですが、プロローグとエピローグにラブクラフト自身が登場します。このオリジナル・エピソード、「The Library」 もユズナが担当したんですが、ユズナといえば、ジェフリー・コムズ! 本編を観て驚いちゃったんですが、ラブクラフトそっく
り~! ウェストくん、じつは素からラブクラフト顔だったのですね。彼が 『ネクロノミカン』 を一話読むごとに、彼自身の身にも危険が迫ってくるという設定です。

 一話目の 「ザ・ドラウンド」は、『壁の中の鼠』 をベースにして、ほかにも数編のラブクラフト・エッセンスが混じっているようです。オーソドックスな怪物譚なんですが、妻子を失ったエドワードの悲哀が描かれていて、しんみりします。海岸沿いに建つ古めかしいゴシック建築の雰囲気もイイ。モンスターの登場の仕方も驚きはないものの、あっぱれでした。

 二話目の 「ザ・コールド」は、『冷気』 をもとにしたもの。原作自体が地味な話なので、ストーリーも淡々と進みます。ありがちな展開で、結末も最初から予想できるものですが、丁寧なドラマとして描かれているのでゆっくり堪能することができます。
ラストのオチも控えめながら、心に残ります。

 三話目の 「ウィスパー」は、『闇に囁くもの』 を基本にしてるんだと思いますが、原典がどんな内容だったのか忘れてしまうほど(?)、大胆に脚色されてます。とにかく、画面全体が真っ赤 ほとんど赤!! ストーリーのほうも、あってないようなものです。“ブッチャー” に食べられてしまった相棒警官のポール、これは、スタッフが手動で操作するダミー人形なんですが、人形とわかっていても、すんごく気持ち悪い! 悪趣味!! 内臓系もここまでくると、気色悪がっていいものやら、笑っていいものやら…(汗)。 ある意味、ユズナのすごさが実感できる問題作だと思います。

 …という感じで、ラブクラフト好きにも、そうでない人にも、なかなか楽しめる内容になってます。これまでにもラブクラフト映画って、たくさんありましたけど、ここまでマニア魂を発揮している作品はなかったと思います。全体としてみるとちょっとバランスが悪いんですが、独特の世界観がよくわかりますよね。つなぎのエピソードもおもしろいです。

 それにしても、ウェストくん(…じゃなくて、ジェフリー・コムズ!)、ほんとにラヴクラフトそっくりですね~。













『ネクロノミカン』を手にしたラブクラフト。
本人がこの映画を観たら、さぞかし
喜んだでしょうね!








壁の隠し戸棚から禁忌の
書物、『ネクロノミカン』を
発見するエドワード。






 
帰ってきた妻は、
怪物だった…!





エイミーの母親エミリーは、
不老不死の研究をするマデン
博士との恋を芽生えさせ
はじめますが…







でも、博士には、人にいえない
秘密がありました…!!







見るからにアブなそうな夫婦です。
と、思っていたら、






 
…やっぱり騙されて、穴の中に
落とされちゃいました!!







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最後の話はユズナ節炸裂!
禁断の魔書の保管されている寺院が
良かったですね。ほんまにアメリカ
の都市にあるんかいなという怪しげな雰囲気。個人的には2話目が好きです。
3話目の怪しさ爆発の夫婦のおばちゃんの
方が「テキサスチェーンソー」の
「ティーレディー」に似てるんですけど。
人間離れした喉肉・・・。
ラブクラフト様が変身した僧侶をステッキ
でゲシッと撃退するのが、かっこよかった。
奈良の亀母 2007/12/11(Tue)18:27:35 編集
奈良の亀母さん♪
「ティーレディー」、わたしファンなんですよー♪
彼女たちを主人公にして、別作品を撮ってもらいたいくらい(…って、思いっきりマニア向けですね!)。
ラブクラフトっていうと、すごくストイックなイメージがあります。反面、穏やかでいじらしい…
ネコと甘いもの好きってとこでも、一緒だー! と、単純に喜んでます。(あと、誕生日も近いんです、ウフフ♪)
ななみ 2007/12/12(Wed)20:58:40 編集
狂気の山脈、制作中止の痛手。
クトゥルー欠乏症にかかってしまい「邪神宮」という
アートと小説の合本を買いました。好きな作家さんばかりで期待したのですが、1900円もったいなかった。光文社の井上雅彦アンソロジーの方がレベル高い!彼も参加しているんですが・・・。小説もクトゥルー関係ないやんというお話ばかりで。
楽しみにしていた創元文庫のクラーク・アシュトン・スミスの新刊が密林でもe-honでも手に入らず、もちろんリアル書店にも無し!とうとう青心社のクトゥルー本に手を出してしまいました。13巻もあるのに。
奈良の亀母 2011/06/02(Thu)21:55:09 編集
えええ
>亀母さん
「狂気の山脈」、とうとう製作中止になってしまいましたか…
期待していたのに、期待していたのにー!!!
でも、ホッとしたような、やっぱりガッカリ…ガッカリ!!
クトゥルーの真似っこバージョンは、退屈な内容が多いから要注意が必要です。こういってはなんですが、邦人作家のクトゥルーものは雰囲気だけに憧れている作家が多くて、内容も薄っぺらいことが多いんです…(悲)。
やはり、本家がいちばんだと思います。青心社のクトゥルー・シリーズは信頼が置けて、クラシックから現代に通じる恐怖譚まで、さまざまな短編が入っていておもしろいですよ!わたしもちびちび集めている途中です!13巻という数字がまた、そ、そういう意味なんでしょうかね…?
ななみ 2011/06/02(Thu)23:59:42 編集
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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
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女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
ねこじかんです

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