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A Nightmare on
Elm Street
part 3: Dream Warriors
(1987)アメリカ
出演…パトリシア・アークエット
へザー・ランゲンガンプ
クレイグ・ワッソン
監督…チャック・ラッセル
★★★
〔ストーリー〕
ナンシーの悪夢から5年後のエルム街周辺では、ティーンエイジャーの自殺未遂が相次いでいた。不眠症に悩む少女クリステンは夢の中でフレディに襲われかけるも、自傷したと誤解されて精神病院に入れられてしまう。そこには、おなじような悩みを抱える少年・少女たちがいた。
医師たちは彼らの話を信じようとしないが、心理学研究生なったナンシーが赴任してくる…
フレディの快進撃がつづく第3弾、「エルム街の悪夢3/惨劇の館」です。
ストーリー的にいうと、1作目の延長線上にある内容ですね。フレディも大活躍してます。“夢で殺されると、じっさいに死んじゃう”という、オリジナル・アイデアを徹底して、まずはいろいろ遊んでみた! そんな感じに仕上がってます(笑)。
基本がとにかくおもしろいので、アレンジのしがいもあるようです。
オープニングのクリステンの悪夢から、ファンタジックでダークな雰囲気。
(クリステン製作の)不気味なドールハウスや、子供たちの幽霊、フレディの数え歌といったワクワク・アイテム満載です。
そして、舞台は不安定な十代の少年・少女が入れられている精神病院へ。
ここまでで、バックは完璧って感じですね~。
さて、本作では、成長したナンシー(へザー・ランゲンガンプ)が重要な役割で登場するんですが、これも無理なくストーリーに盛りこまれていて、フレディとの因縁の対決も見せてくれます。
でも、いちばん魅力なのはやっぱり、フレディの七変化ですかね!
あんなに寡黙だったフレさん、この作品ではかなりはしゃいじゃってきています。
トレードマークの帽子と横シマセーターはもちろんのこと、でっかくなっちゃったり、ちっちゃくなっちゃったり、TVから出てきたり、女装(!)してみたり… って、も~、ほんと、大忙し!
これに負けじ(?)と対抗する、子供たちの変身も楽しいです。
変身ついでに、それぞれに得意分野なんてのもあります。クリステンは他人を自分の夢に引きこむ力にくわえて、身体能力アップ、ウィルは魔法使い、タリンはワルなナイフ使い、などなど…
だって、夢の中で好きなように変身したり、特別な能力を身につけるのって、だれでも憧れますもんね~! それをものすごく明確に表現してくれているのも、楽しい。
「夢=虚構の世界」と割りきって、積極的にアプローチした結果、「フレディ=虚構の産物」となったのも、まずまずの成功では… つまるところ、現実と虚構の踏み越えが、ホラーの基本となっているわけですね。とくに、ナンシーが眠りながらソファに崩れるシーンで、そのままソファにすっぽり吸いこまれて、フレディのいる世界に到達する、というところが見事だと思います。
後半に入ると、フレさんの出生の秘密なんかまで出てきちゃったりします。
あと、ここではラリー・フィッシュバーン表記となっていますが、なんとあの、ローレンス・フィッシュバーン(「The Matrix」1999のモーフィアス!)も、脇役で出演していますよ。
大人になったナンシーと、フレディ
対決のカギを握るクリステン(パト
リシア・アークエット)。パトリシア、
子供っぽいですね~!
注射器フレディ!
メカ・フレディ!
でっかいカメさんみたいになって、
はむはむ!
エッチなおネエさんが、
フレディ・ネエさんに!!
メガネっ子の必殺魔術攻撃~!!
「ハリポタ」より、10年先をいってますよ!
(2006)タイ
出演…クリサダ・スコソル・クラップ
アチタ・シカマナ
サルン ヨー・ウォングックラチャン
監督…チューキアット・サックヴィーラクル
★★★
〔ストーリー〕
バンコクの楽器会社の営業を務めるプチットは、成績が芳しくなく、突然会社を解雇されてしまう。おまけに恋人にはフラれ、借金まみれ、田舎の母親は金の催促ばかり。追いつめられて頭を抱える彼のもとに、不思議な電話が入る。「あなたはゲームの参加者に選ばれました。13のゲームをクリアできたら、最高3億円の賞金を手にすることができます」。プチットは不審に思いながらも、「レベル1」のゲームをはじめるが…?
(!! このポスター、気になってたんですよ~)
巷で話題になっている「レベル・サーティーン」(英語タイトル「13 Beloved」)、ついに観てしまいました。
流行りのゲームものです。“究極の選択” というやつです。原作はタイの人気コミック、エカシット・タイラットの 『Out Of Control』。なんと監督さん、これが2作目でして、まだ26才(若っ!)なんだそうです! 「少林サッカー」(2001)のワインスタイン兄弟が絶賛、すぐさまリメイク権を獲得したんだとか。
この映画が評判になっているのは、○○○が出てくるからなんですが、当然キワモノ映画かと思っていたら、そうでもありませんでした。作品として、ちゃんとまじめに(?)作られてます。そのギャップに、けっこう驚いてしまいました。
うだつのあがらないプチットくん(クリサダ・スコソル・クラップ)、ふんだりけったりの人生です。なにをやってもうまくいかないし、会社の同僚にはバカにされてばかり。突然クビを宣告されちゃって、「も~、どーしたらいいのっ!!」と、非常階段のところで悶絶していますと、ふいに携帯電話が鳴りだします。これが、悪魔の囁きのはじまりです。
ちょっとネタばらししちゃいますと、レベル1で、「ハエを叩き殺せ!」なんて、指令がくだります。あ、なーんだ、けっこう簡単じゃない、楽勝…♪ なんて思っていたら、レベル2で、「そのハエを食え!」。
ギョエエエ… (ほんとに食っちゃうんですよ…!)残念ながら、わたしはここでギブします。3億円、いりません~。。。
…とまあ、こんな感じでストーリーは進んでいきます。当然プチットくんは、ギブしません。やっぱりお金の誘惑は強いんですね♪ さて、問題の○○○ですが、じつによくできていて(!)、リアルです。リアルすぎます。これを牛丼のようにかきこみます! う~ ひゃあ~!! プチットくん、どうなってしまうの?!?
タイ映画はあまり観たことがないのですが、なかなかクオリティ高しですね。なんでもないシーンでも、「ジャ、ジャ、ジャーン!!」と、ハリウッド顔負けのいやに大袈裟な音楽で盛りあげるところなんか、ツボにはまるとけっこう楽しいです。
こういう作品って、要求のエスカレート度と、役者さんの壊れっぷりが見どころになると思うんですが、プチットっくん演じるクラップくんの奮闘ぶり、なかなかです。(…ただ、『カイジ』 のような知的興奮は求めないでね♪)
クラップ本人がハーフということで、DVの父親役も外国人。ここでちょっと、だまされたような気がしないでもないんですが…
設定に無理があるとか、安直すぎるとか声が聞こえてきそうですが、おもしろければ、いいじゃないですかー。タイ映画は、けっこう楽しい。
同僚のトン(アチタ・シカマナ)だ
けは、プチットくんに好意的♪
「Shutter」(「心霊写真」
2004)で、美人幽霊を演じてい
た女優さんですね。
なんだかんだあって、ちょっと
ムッときてるプチットくん。
← この後、豚足を武器に!
(← プチットくんになにが?!)
う~ ひ~~ん、
もうやめたいよ~!!
プチットくんを追う刑事(サルン
ヨー・ウォングックラチャン)。
すっごく活躍しそうですが、
しません!
(1992)アメリカ/日本
出演…ラリー・ドレイク
ホリー・マリー・コム
グレン・クィン
監督…マニー・コト
★★☆
〔ストーリー〕
自分のことを医者だと思いこんでいる危険な男・エヴァン(ドクター・ギグルス)が、看守3人を殺害して精神病院を脱走。故郷のムーアハイに帰ってくる。じつは、エヴァンの父は、ムーアハイの元名医。妻を心臓病で亡くしてから、すこしずつ狂気に侵されていった…
そのころ、おなじ町に暮らす少女ジェニファーは、再婚した父とうまくいかなくなっていた。ジェニファーには心臓疾患があり、手術を決断しなければならないのだが…
邦題「Dr. ギグルス」です。
主演は「Darkman」(「ダークマン」1990)の悪役で、指チョッキンが趣味だったラリー・ドレイク。彼がステキなサイコ・ドクターを演じてくれています。
サイコなお医者さんが主役だと聞いただけで、ワクワクしてしまうわたしですが、感想から述べさせていただきます。コレ、おとなしすぎます。なにより、良心的すぎなんですよねー!
お医者さんの道具って、いろいろあってコワいじゃないですか。そのへんもまた、見どころのひとつになりそうなものなんですけど、この作品の場合は、すっごくまとも(?)に撮りすぎちゃってるようです。
よくわかんないギラッとした道具が出てきて、「…キャアー、(ドキドキ!)、どうするの? どうするの…?」と、盛りあげておきながら、つねに不発…(悲)。
ドクター・ギグルスはどうかといいますと、かなりイカれた人物です。(精神)病院内でも大人気です。ほかの(精神病)患者にあれこれ説明しながら、看守をひとりさばいちゃったりするんですが、なんといっても特徴が、「ンフフフッ…! ムフフフフフッ…!」と、始終クスクスひとり笑いするところ。これが妙に愛らしく、また、表情もあり、キャラとしてはすごく立っていると思います。
ギグルスのプッツンは父親譲りで、ある意味カワイそうな少年時代が起因しているわけですが、このあたりの思い出話もまた、けっこう魅力的です。あまり深くは書けませんが、筋金入りのアブナイ子なのですよ。この、筋金入りの変態プッツンお医者さんが、心臓病をかかえた美少女を追っかけまわすという、なんともステキな設定です。
バックグラウンドもよし、設定もよし、キャラだってバツグンにいいのに、なぜあまり盛りあがらないのー?? …それはやっぱり、まともすぎるから!!
調べてみましたら、この監督さん、「アウター・リミッツ」や「ヒッチコック劇場」、「オデッセイ5」や「24」なんてテレビシリーズを担当している人でした。ようするに、ホラー映画の撮り方がよくわかんなかったんですねー。
惜しい… とにかく、惜しいなあ!
後半には、お医者さん対お医者さん(← もち、ギグルスですよ♪)なんて新味な構図もあるし、鏡の迷路に迷いこむというカーニバル要素もあるし、ビッチな女の子も出てくるし、ママ母もビッチだし、この手の話はいくらでも、楽しくできそうな可能性がたくさんあるんですが!
…ああ、でも、いくぶんパワーが(ゴアでもいいけど!)足りないようです…
続編が作られたかもしれないのにと考えると、役者さんにはちょっと気の毒ですね。
でも、B級ホラーとしての安心なレベルには当然達してますし、ラリー・ドレイクのお医者さんごっことキモかわいいひとり笑いで、まあ、いっか♪ という気分にはなれますけどね。
(← イカした表情しています!)
「ん~ どれどれ、舌がちょっと
おかしいようだねー…?」
ギグルスのターゲットになっちゃう
ジェニファー(ホリー・マリー・コ
ム)と、恋人のマックス(グレン・
クィン)。
ギグルスの子供時代。
こんなにカワイイんですけど、
そうとうイッちゃってる子です!
(← その30年後)
「ンフフフフッ…!
さあ、手術の時間だよ~♪」
Elm Street
Part 2: Freddy's Revenge
(1986)アメリカ
出演…マーク・パットン
キム・マイヤーズ
ロバート・ラスラー
監督…ジャック・ショルダー
★★★
〔ストーリー〕
新しい家に引っ越してきて以来、毎晩のように悪夢にうなされる高校生ジェシー。
友人のグラディがいうには、以前住んでいた少女がボーイフレンドが殺害されるのを目撃して、気がふれてしまったのだという。恋人リサと部屋の片づけをしていると、クローゼットの棚から日記を発見する。そこには、ナンシーという名の少女が体験したおそるべき出来事が記されていた…!
「エルム街の悪夢2/フレディの復讐」です。
監督さんを調べてみたら、なんとこの方が「Alone In The Dark」(「ジャンク・イン・ザ・ダーク」1982)を撮った人だったんですね。この映画、精神病患者の殺人鬼たちがたいへん個性豊かで、大好きです♪ 本作の2年後には、「The Hidden」(「ヒドゥン」1988)なんて快作も送りだしてます。
「エルム街の悪夢」シリーズは、それぞれの監督さんが個性と才能を発揮した大成功例です。もともと “夢” という意味深なテーマの、多様なアレンジのきく内容のため、シリーズもののなかでも出色の出来だと思います。シリーズものでこんなに充実しているものって、なかなかないんですよね~。参加した監督さんも全員出世しました。ホラー好きの方は、すべて必見ですよ!
さて、本作は、男の子が主役です。
(ここでガクッとなさらずに、丁寧に見ていきましょう!)
ジェシー演じるマーク・パットン、アメリカ式にいうなら、なよっとしたタイプの高校生です。これが十代の少年の性的妄想や不安なんかを表現するのにぴったりで、毎晩汗びっしょりになって目覚めます。すると、そこにはフレディが…!
ジェシーの性的妄想のいちばん端的に思える部分は、恋人リサの存在ではなく、コーチのシュナイダー。ゲイ・ファッションに身を包んで、ジェシーをしごきます。そのあとは、お約束のシャワーシーンです。これって、「自分はもしかしたら、ホモっ気があるのかもしれない…」っていう、男の子の不安そのまんまの展開ですよね。
また、同性愛にとどまらず、妹の部屋に忍びこむなんて、ドキッとしちゃうシーンもあります。(…もちろん、このシーンは思わせぶりもへったくれもないくらい、サラッと流しちゃいますが)、こんなふうに、夢を媒体にして恐怖表現するよりも、思春期の少年の不安や妄想なんかがこの作品の特徴なんですね。
「オレと一緒になろう」と迫るフレディは、さしずめアブノーマルの誘惑といったところ。これに対抗するのが、健全でノーマルなリサの存在。だからリサは、必死にジェシーを引きとめようとするのです。
こう書いてしまうと、なあーんだ、フレディって、つまるところ 「悪夢 = フロイト的役割」 だったのね! と、あからさまにネタがわれてしまうんですが、前作がナンシーの近所のみが舞台という、わりとこじんまりした(?)設定だったのにくらべて、フレディが子供たちを殺害した発電所なんかも出てきます。これでちょっと、スケールアップ。ついでに、フレディもパワーアップ。
悪夢要素もそこそこがんばっているでしょうか。おかしな人面犬も出てきますよ(← 流行先どりでしたねー♪)。
それにしてもこのフレディ、あんまり喋らなくてステキです。次回、3作目をお楽しみに!
フレディに狙われちゃう
ジェシーと、
リサ(キム・マイヤーズ)。
家族は全員、ジェシーの話
を信じようとしません。
「わっ、なにコレ!!」
同性愛の強迫観念、シュナイダー・
コーチ(マーシャル・ベル)。
フレディ、参上~♪
(1976)アメリカ
出演…ロック・ハドソン
バーバラ・カレラ
ダイアン・ラッド
監督…ラルフ・ネルソン
★★★
〔ストーリー〕
未熟児の成長促進を研究しているポール医師は、ある雨の夜のこと、帰宅途中に犬をはねてしまう。お腹にいた子犬にホルモンの成長を促すという独自の処置を施したところ、見事に成功。立派な成犬に成長する。
気をよくしたポールは、禁断の人体実験に手を染めてしまう。だが、この胎児は驚くべきスピードで成長をはじめてしまい…
邦題「エンブリヨ」です。
この作品も、以前からずっと気になっていたのですが、ようやく鑑賞することができました。ラルフ・ネルソンという監督さんは、日本でも大ヒットした『アルジャーノンに花束を』の映画化、「Charly」(「まごころを君に」1968)を撮っている人なんですね。
SFつながりということで、〈神の領域〉を侵してしまったその代償が、本作ではテーマとなっています。
犬の成功例ですっかり自信をつけたポール博士、今度は死にかけた胎児を使って実験をはじめてしまいます。これも見事成功するんですが、細胞の成長がとんでもないスピードで進んでしまいます。成長ホルモンの投与をやめても、なかなか止まらない。
それで、やっとこさ4週間半後に、なんとか成長を止めることができたのですが、気づいたときには、
あっという間に美女が完成してしまいました!
これ、どうなんですか… 男性って、こういう話に憧れるものなのですか…?
この美女をバーバラ・カレラが演じているんですが、まあ、とにかく、夢のようにうつくしいお姉さんです。ポール博士は「ヴィクトリア」と名づけます。ヴィクトリアは飲みこみもよく、研究対象であると同時に娘のようでもあり、いろんなことを吸収したがります。ロック博士も自慢の娘です。ドライブに連れていったり、パーティーに連れていったりと、まるで「マイ・フェア・レディ」のような展開になってしまいます。
ポール博士が助けた子犬も、すごく頭のいい犬に成長してます。頭がよすぎて、ずる賢い(?)ところもあるんですが、ヴィクトリアとは大の仲良し。なんていったって、
“兄妹” のような仲ですからね。この犬が、ことあるごとにヴィクトリアを助けます。
博士は亡き妻の妹マーサと一緒に暮らしているんですが、女の勘といいましょうか、マーサははじめからヴィクトリアに疑いの目をむけます。すると、兄犬が「ガルルル…!」となるわけです。
さて、パーティーの場面では、ロディ・マクドウォールも出演しています。チェス名人の役なんですが、「本で覚えたの」というヴィクトリアに、あっさり完敗してしまいます。プライドをいたく傷つけられて、子供のように大声で怒鳴りだす様子はまるで、「The Legend Of Hell House」(「ヘルハウス」1973)のラスト・シーンそっくりです(笑)。でも、楽しいのはここまでなんですね~。
いつしかポール博士の知識を上まわるようになったヴィクトリアは、自分の決定的な宿命に気づいてしまいます。成長は一時的に弛められていただけで、ほんとうは止まっていなかったんですね。放っておけば、急速に老化がはじまってしまう… これを止める手立ては、解毒剤を用いなければならない… その解毒剤を作るには、未出産の胎児の脳下垂体液が必要になる…
「科学」という名のもとに、残酷な運命を強いられることになった若くうつくしい女性をバーバラ・カレラが可憐に演じています。
みなさんもお察しのとおり、まったく救いようのないストーリーです。結末もひどく後味が悪いので、覚悟して観ましょう。
ポール博士(ロック・ハドソン)。
当初は「未熟児を救いたい」という
動機からはじめた研究ですが…
お腹にいた3匹の子犬のうち、
1匹だけが無事成長をはじめました。
どーですかっ!!
わずか1ヶ月で、こんな美女が
できあがっちゃうわけです。
そりゃもう、うらやましいなんてもんぢゃないです。
だんだん恋愛感情も芽生えて
しまいます。
(2007)オーストラリア
出演…ナディア・ファレス
ジョン・ブランプトン
ロバート・タイラー
監督…ジェイミー・ブランクス
★★☆
〔ストーリー〕
オーストラリアのメルボルンに暮らす弁護士ロブと、アーティストの妻ピアは、休日に自然を楽しもうと釣りに出かけることに。しかし、途中でボートのエンジン・トラブルが起きてしまい、空模様も悪くなるばかり。湿地帯にまぎれこんだ彼らは古い一軒家を見つけ、そこで風雨を避けようとするが…
ジェイミー・ブランクスという監督さんは、オーストラリアを代表するホラー映画の監督さんらしくて、これ以前には「Urban Legend」(「ルール」1998)と、「Valentine」(2001)なんて作品をものにしています。どちらかというと、ティーンズむけの軽めのホラーですね。でも、本作はちょっとひと味ちがうようです。
82分という小品ながら、けっこう血なまぐさくて暴力的な内容になっています。
ピアとロブのカップル、ひさびさの休日でウキウキ~♪ と、車を飛ばして、ヤラ川にむかいます。いいですねえ、楽しそうですねー。ウェットスーツに着替えて、準備万端。川岸にはキレイな船やクルーザーなんかがたくさん繋がれてるんですが、出てきたのがなんと、(貧乏っちい)ボート…
「エ~!! こんなんでいくの?」 と、わたしはびっくりしてしまいました。だって、わざわざ危ない目に遭いにいくようなものじゃないですかー! (すっごい貧相なボートなんですよ…)なんといいますか、現実の悲しさが見えてしまいました。そうです、これは、お金がないカップル(&映画)の話なのです…!
さて、この(お金がない)カップル、案の定エンジン故障です。暴風雨も近づいてきました。どうして天気予報くらい見てこなかったんでしょう?
やむなく上陸して、非難場所を探します。あっ、ありました! こ汚い一軒家が!
さてさて、中に入ってびっくりです。見るからに異様な雰囲気を醸しだしてます。ソファにはへんなマネキンが置いてあるし、あちこち埃だらけ。廃屋のような状態です。裏の小屋にまわって、またびっくり。なんと、大麻なども栽培しているではないですか! 「ヤッヴァーイ!!」 と、思ったのもつかの間、住人が帰ってきちゃいました!
…と、こんな感じでまあ、ストーリーはありがちに進むんですが、追いつめられたピアが反撃していくところからテンポがよくなっていきます。監督本人は、「脱出」(1944)+「わらの犬」(1971)にしたかったそうなんですが、わたしは「ALone In The Dark」(「ジャンク・イン・ザ・ダーク」1982)を思い出してしまいました。そうです、ガイキチ3人に囲まれた医師一家が、猛反撃しちゃうというアレです。
旦那のロブはあっさり足を折られて役に立たないし、貞操は自分で守らなくちゃいけない。ピアの女を捨てた(…文明人を捨てた?)反撃が、痛快というより、気まずい忍び笑いを誘うのです。
殺るか殺られるかの状況になったら、どっちに非があるかは問題ではないのですね。エンディングもいやにモヤモヤとした、気まずい気分になるのですが…
でも、映画自体はどうだったのと訊かれれば、正直にいいます、おもしろかったです~♪
ウェットスーツに着替えて、ゴキ
ゲン♪なピア(ナディア・ファレス)
ですが…
ボートが故障!
ついでに、ヤヴァイ一家のおうち
にあがりこんじゃいました…!
長男ジミー(デイヴィット・リオ
ン)、ナイフで「うりうりー♪」 と、
嫌がらせ。
ロブ(ロバート・タイラー)はほん
と、役に立ちません(笑)。
ヤヴァイ一家の代表、パパ、ポピー
(ジョン・ブランプトン)。
次男坊のブレット(マシュー・ウィルキンソン)は、
頭(相当)弱い子ちゃんです。
「かかってこいやァーー!!」
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独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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