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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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   Yi ngoi


(2009)香港
出演…ルイス・クー
リッチー・レン
ミシェル・ウィー
監督…ソイ・チョイ
★★★☆


〔ストーリー〕
 香港で暗躍する殺し屋グループは、クォックファイをリーダーとする民間人4人組。依頼をうけると標的を詳細に観察し、どう見ても事故としか思えない方法で殺害する。ある日、商店を営むワンから、足の悪い父親を殺害してほしいと依頼される。クォックファイとウーマン、ファティ、アンクルの四人は、殺害方法について策略をめぐらせ、入念にリハーサルするのだが… そこに、思いもしない事態が巻き起こり…!!


 この作品も、ずっと気になっていたひとつです。
監督のソイ・チョイは、「ドッグ・バイト・ドッグ」(2006)で日本でも一躍注目されるようになりました。期待していた内容とずいぶんちがうので、驚きました… でもでも、かなーり出来のいい作品です! 邦題では、「意外」でいいのでしょうか。

 香港映画って、あまり観ないのですよ。イメージからすると、アクションが多いんじゃないのかな? と、勝手に敬遠していたのですが。でも、アジア圏のホラーは最近また盛りかえしていて、おもしろいですよね。こちらはクライム・スリラーなのですが、まず、アイデアに惚れこみました。事故に見せかけた、プロの殺し屋!!

 この殺し屋グループ、ど~う見てもごくフツーの民間人というのが、またイイんです。主人公のクォックファイを演じるのは、ルイス・クー。彼は緻密な計算とデータにもとづき、成功率の高い殺人方法を考える、いわばグループのブレイン。それに、セクシーなウーマンのミシェル・ウィー。ファティの愛称で親しまれる、ムードメーカーのラム・シュー。いちばん年配のアンクルは、フォン・ツェーフェンが演じています。

 殺し屋ですから、報酬も高く、それに見あうきっちりとした殺しをしなければなりません。つまり、ぜったいに殺人と見破られないような、完璧に仕組まれた事故死!! 彼らはそれぞれ役割を担い、計算された手法で何度もリハーサルをくりかえしながら、ターゲットを死に追いやるのです。

 そんなある日、新たな依頼が。今度のターゲットは、依頼主の足の不自由な父親。ふたりが毎晩、経営する店の様子をうかがいにやってくることをつきとめたクォックファイ、ここで仕込もうと計画を練るのですが…

 …えー、あんまり書いちゃうとおもしろくないんで、このへんにしておきますが… クォックファイのルイス・クーがすごくよかったです! クールで理知的な殺人鬼でありながら、そのじつ、孤独をかかえているという影のある役がはまりまくってます。これを観て、いっぺんで彼のファンになっちゃったかもしんないです。女性の方なら、母性本能をくすぐられるんじゃないですかね~。とにかく、表情がすばらしいんですよ。

 民間人の殺し屋ということで、感情移入しやすいし、特別な武器を使っているわけでもないし、こんなこともありそうと思わせてしまうリアリティもいいなと思いました。で、前半はハラハラひそかな緊張感がつづいて、後半からいっきに物語がべつのものになっちゃうと。

 どんな物語になるかというと、これまた、書けないのですが… うーんと、えーと、こういうのって、現代人には共感できる部分が多いんじゃないですかね!!!

 これをすぐれたドラマととるか、女々しいととるかで、作品評価もだいぶ変わってくるかと思います。わたしはすごくよかったし、共感もできます! たった86分しかないんですけど、かなり内容の濃い、密度の高い、いいものを観させてもらったという気になりました。

 日本映画にも通じる抑えた演技もよかったです。この抑えた演技のなかに、その百倍、千倍くらいのいろいろな感情が見えるわけですよー、ああ~、これまた歯がゆいの!!
 …ふう、思わず興奮してしまいましたが、こちらはかなりのオススメ作品です。ひとことでいうと、痛い映画なんですよね。心にね。






淋しげな横顔に、
ズキンときてしまうの
ルイス・クー。






完璧な殺人の
完成!!









紅一点のウーマン
(ミシェル・ウィー)。










ルーは自分たちが狙われていると気づき、
不審な男に目をとめるのですが…















頭のよさにくわえて、用心深さが彼らを存続させていたのです。
それが、思わぬ危機に直面したとき…!!







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   The Descent:
      Part 2


(2009)イギリス
出演…シャナイア・マクドナルド
ナタリー・ジャクソン・メンドゥーサ
クリスティン・カミングス
監督…ジョン・ハリス
★★★

〔ストーリー〕
 アパラチア山脈。血だらけでさまよっていたサラが救出される。サラは友人たちといっしょに地底探検に出かけ、彼女だけ地上にもどってきた。しかも、彼女は記憶を失っていた。
 保安官のヴァインズはサラに容疑をいだき、ケイヴィングのスペシャリストたち三人と部下のリオ、サラ本人を連れて、閉鎖された坑道にむかう。管理人の老人の話では、その坑道のさきが、サラたちが迷いこんだ洞窟につづいているというのだが…
 

 地底人なんてボコボコにしてやんよ!!
「ディセント2」の登場でございます~
そうですよねー、みなさんもたぶん、待ちかねてたんじゃないかと思います。

 ええーと、前作のバッドエンドはなかったことにしてー 思いっきりご都合主義に展開されるのが、この2作目です。前作ではパーティー全滅しちゃったんですけど、上記の出演者を見てみると… あれれ? でも、おもしろいからよしとしましょうよ、このさい!

 物語は、血だらけのサラ(シャナイア・マクドナルド)がドライバーの老人に救出されるところからはじまります。サラたち6人は地底探検に出かけ、そこで遭難してしまったのです。救助隊が駆けつけ、警察やテレビのレポーターと大騒ぎになるのですが… 行方不明の女性たちは、いっこうに見つかる気配がなし。これでは埒があかないと、保安官のヴァインズ(ギャバン・オハリー)と部下のリオ(クリスティン・カミングス)は、サラの話を聞こうとするのですが… 心的ショックのためか、彼女は記憶を失っていました。
 
 最初にご都合主義と書きましたけど、もうすでに遭難者が出ちゃってるという危険な場所に、これまたたいした装備も、仲間も集めずに、無謀にも捜索に乗りだすヴァインズたち… はっきりいって、アホですね! 死んであたりまえです。無鉄砲すぎ。でも、おもしろいんだからよしとしましょう!!

 ヴァインズたちのパーティーは、サラ、リオ、ダン(ダグラス・ホッジ)、キャス(アナ・スケラーン)、グレッグ(ジョシュア・ダラス)の6人。出かける前から、完全にフラグ立ってます。彼らは閉鎖された坑道を利用して、そこからサラが迷いこんだ洞窟にむかうのですが…

 うーんと、これくらいなら、ねたばれにもならないですかね?
まず、地底人が、前作から弱冠顔つきが変わっております。なんか、思っくそ鼻がべチャーッとつぶれてまして、これはたぶん、前作の疑問を解消したかったんだと思います。だって、地底人なら目が退化してるのはわかるのですが、鼻がきかないというのは、ちょっと違和感ありますもんね? どーだ、これで地底人たちは目も鼻も役立たずなのだっ!! と、いわんばかりの変化です。

 都合のいい続編ということで、あんまり期待しないで観ましたら、なかなかよかったです。舞台もいいし、基本のストーリーもしっかりしてるから。
 なにより、「地底人<ドロドロ女の戦い」の構図をちゃんとひきついでおりまして、こちらはまあ~、また、

 え、ええげつないですねー!!!

 いえ、好きですよー、こういうのは… 女の戦いはちょっとしかありませんが、もっとドロドロした人間の汚さみたいのが強調されてます。こっちのほうが地底人よりだんぜんこわい。

 ショックシーンも起伏があって楽しかったです。地底人の最初の登場シーンはほんとびっくりします。オチはすぐにわかっちゃうんですが… まあ、おもしろいからいいんです! ただ、このオチがあるとなると、冒頭のシーンが矛盾しちゃいますが。細かいことはいいんです!!

 洞窟に地底人が出てくるだけで、なぜにこんなに盛りあがっちゃうのか?
前作同様、“異常事態に置かれた人間心理” に重点が置かれてまして、なかなか迫力がありました。あ、前作の登場人物たち(死んじゃってますけど)も、もちろん出番がありますよー

 欲をいえば、血だらけのヒロインにもっと色気がほしかった! 当然1作目にかなう内容ではありませんけど、テンションあがりまくりのホラーになっています。
 あと、書き忘れるところでしたが、監督は「Eden Lake」「バイオレンス・レイク」2008)で脚本を担当したジョン・ハリス。これがデビュー作のようです。

















なにも知らずに、無謀な捜索にむかう6人組ですが…









記憶喪失のサラ。








えらい所にきちゃったと、
気づいたときにはもう遅い!









声を出したら、
見つかっちゃうよ!









ウラァッ!!
ボコボコにしてやんよ!!







   Crushed



(2009)アメリカ
出演…ナタリー・ディキンソン
ヘンリック・ノーラン
ケイトリン・ウエラ
監督…パトリック・ジョンソン
★★☆



〔ストーリー〕
 レイは一児の父親、歳下の美人のガールフレンドもいる。ある朝、隣家の女性タラが困っていたので、助けてあげたところ…その日からタラは、レイに執着するようになってしまう。翌日も、部屋のなかの荷物を運んでほしいと頼むタラ。親切なレイは彼女のいうとおりにして、お礼にとビールをもらう。これが原因で、恋人のマディとケンカになり、せっかくのデートはおじゃんに。むしゃくしゃしたレイは酒場で酔いつぶれ、意識が朦朧としたころ… またもやタラがあらわれて…!!

  
 ストーカー映画と聞きまして、さっそく鑑賞しました。
思ってた以上のストーカーっぷりと、ゴアゴア全開のキツイ内容でして、これはイイヨー、イイヨー!!
このストーカー、けっこうセクシーな美形おねいさんだったりします。これまたイイヨー
のちに、「She's Crushed」と改題されたもようです。

 ストーカー映画って、加害者が女性のほうが圧倒的にこわいみたいですね。こんな美人につきまとわれるなんて、うらやましいじゃないかっ! とか思っちゃった、そこのアナタ! この作品を観て、ふるえあがっておしまいなさい!! 上記のポスターからは想像もつかないほど、飛ばした内容なんですよ。これ、ここんとこ観たホラー映画のなかでは、かなり上位に位置する残酷さだと思います。

 レイ(ヘンリック・ノーラン)は幼い息子とふたり暮らし。でも、若い美人の恋人マディ(ケイトリン・ウエラ)もいて、なんだかんだいって順風満帆な人生です。レイは顔立ちはまあまあイケメンなのですが、身体つきはすっかりオジサン… でも、このあたりがリアリティというのでしょうか。

 ある朝、隣家の女性タラ(ナタリー・ディキンソン)が、重い荷物を運べずに、すってんころりんしちゃってるところに遭遇します。パンツまる見えです。それにおっ、わりとイイ女。タラねいさん、こういう罠をはめるのもうまいもんです。レイは紳士的に彼女に手を貸して、彼女のほうはというと、これですっかりレイのことを気に入ってしまいます。

 その後も、なにかと接近してくるようになるタラ。レイはごくふつうのやさしい男なので、むげに断ることもできず… 手伝いをしたお礼にビールをおごってもらい、肝心のマディのデートに遅れてしまいます。マディはアルコールのにおいを嗅ぎつけて、カンカンに。ケンカ別れしたレイは自暴自棄になって、その日は酒場で酔いつぶれてしまいました。そこを、ふたたびタラがあらわれて… なーんと、彼らはそのまま一夜をともにしてしまうのです!

 あとはみなさんのご期待どおり、タラの妄執と猛攻撃がはじまっていきます。このストーカーねいさん、ほんとすごいんですよ。ひとことでいうならば、ザ・鬼畜!!

 もちろん、低予算ということもあって、クオリティはけして高いとはいえません。ストーリーのつなぎ方、カメラワーク、役者さんたちの演技も、どこかぎこちない… そういったところをうまくごまかそうとしてる面もありまして、妙に微笑ましかったりもしました。低予算がかえって、日常描写をうまく表現できてるのもよかったです。たとえば、レイの同僚のダニーは年中卑猥な冗談ばっかり、タラねいさんの腋のお手入れシーンとか、マディがパンツおろして便器に座ってるシーンとか… わたしがいちばん好きなのは、ミニスカ姿のタラねいさんが、犠牲者をバシバシ蹴っ飛ばすところです。カメラはもちろんローアングル。監督さん、わかってるうー

 物語は、真正〇チガイの女に無用心にかかわったばっかりに、大量虐殺に巻き込まれてしまう!! という、かわいそーな男性のお話。でも、これだけばっかばか人を殺してるのに、警察がチラとも出てこないのがまた、不可思議な雰囲気になっちゃってます。これはもしかして、大人のための残酷なおとぎ話…? ブラコメ…??
 だんだんギャグになってっちゃうのがおかしいんですが、タラねいさんの迫力はますますヒートアップ!! なんか、タラねいさんひとりのがんばりでもっちゃってるようなもんです。

 ラストの拷問シーンが壮絶なことになっていますが、さっきも書きましたけど、クオリティはごくふつう。なので、そんなにこわくありません。あ、でも、見る人によってはこわいんでしょうか。

 レイ役の男優はめそめそ泣いてるばっかりで、もうちょっとシャキッと演技せんかーい!! ついでに、恋人のマディももっと本気で痛がらんかーい!! と、突っこみどころも満載なのですが、タラねいさんのキレっぷりは最後まで持続。こちらはたいへんよかったです。

 あの~、一応注意書きをしておきますが、あまりに壮絶な内容のために、中級者から上級者むけの映画です。あと、エンドロールを見ていたら、なんか、タラねいさんの動画がyoutubeにいっぱいあがってるみたいです。見てませんけど。










鬼畜ストーカー、
タラねいさん。
色っぽいすねー!






同僚の見ている前で、
急接近!
「ちょ、きみ、困るよ…!」







どんどんやばいこと
になっちゃうレイ。
「いいから近よるな!!」







じつはタラには、
悲惨な過去が
あったのです…






レイとの仲を誤解
されちゃった、
ベビーシッターの
運命は…!!







   Blood Night


(2009)アメリカ
出演…ビル・モーズリー
ネイト・デュシュク
ダニエラ・ハリス
監督…フランク・サバテーラ
★★☆



〔ストーリー〕
 1978年、ロング・アイランド。12歳の少女メアリーは、ある晩父と母を惨殺する。精神病院に連れていかれたメアリーは、そこで看守から性的虐待をうけることに。彼女は妊娠してしまい、子供は死産。逆上したメアリーは施設の人間をみな殺しにし、警官に頭を撃たれて絶命してしまう。
 そして現代。メアリーの命日は “ブロッド・ナイト” と呼ばれ、子供たちがハロウィンのように浮かれ騒ぐ記念日になっていた。高校生のアレックスをはじめとする悪ガキたちは、ここぞとばかりにいたずらをくりかえして、破廉恥騒ぎをするのだが…


 ひさびさにホラーらしいホラーです。
80’っぽいテイストのスラッシャーでして、勢いがGood!!

 フランク・サバテーラ監督、はじめて聞く方なんですけど、脚本も製作も全部ひとりでこなしちゃってます。で、これがデビュー作みたいです。

 OPからイカしておりまして、作りが妙にカッコイイです。最近のホラーって、こういう小細工がみんなうまいですよねー。冒頭のブロッド・メアリーが誕生するくだりですが、10分以上あります。両親を殺害、精神病棟でレイプ、妊娠、病棟みな殺し、警官に射殺されるという、怒涛の展開ラッシュ。以降、メアリーの命日は “ブロッド・ナイト” と呼ばれ、十代の子供たちがばか騒ぎするお祭りになっちゃったのでした…

 この後の展開も予想どおり、能天気な若者たちが集まって、そこで血みどろの惨殺が起きちゃうと! いいですねー、この映画のいいところは、スラッシャーが思っていた以上に力のこもっていることなんです

 両親殺害シーンから飛ばしておりまして、画像検索すればわかると思いますが、特殊メイクの方が得意そうに自信作の前でパチリ。これくらいのネタバレなら、ぜんぜん問題ないかと思います。

 時代は変わって、アレックス(ネイト・デュシュク)、GFのジェシカ(サマンサ・ジェイコブス)をはじめとする、高校生の悪ガキたちが暮らす現代。メアリーの顔写真で作ったお面で盛りあがり、生卵をぶつけるアホないたずらなんかをくりかえしながら、夜は更けていきます… そして、ジェシカの家に集まって、なるような展開に。これまた懐かしいスラッシャーを踏襲してますよね、若者といったらみんなこうなんだから。

 ここから彼らのくだらないお喋りがダラダラとつづいちゃいまして、メアリーは? ねえ、メアリーたんは? と、思ってますと、ポルノなんか観はじめちゃって、ストリップまではじまって、あれー、ホラー映画だったよね? と、不安に思ってきたころ… ようやくスラッシャー再開。といっても、このダラダラ、三十分近くつづきます。多少忍耐が必要かも。

 後半からなんとか盛りかえしてきまして、モーズリーも登場します。モーズリーは墓場管理人のガスおじさんの役でして、“墓場管理人” とくると意地悪じいさんが典型パターンなんですけど、こちらは若者たちにとってもやさしい。メアリーの逸話なんかを聞かせてくれます。

 全体的にとっちらかってる印象も否めないんですけど、後半(…といっても、三分の二くらいストーリーが進んでからね!)からエンジンがかかってきまして、特殊メイクもがんばっています。
 わたしがいちばんツボだったのは、モーズリーがドアに体当たりするとき、「オウ! オウ!」って声あげるとこですかね。笑えます。モーズリー、かわいいよ、モーズリー

 メアリー(サマンサ・ファッチ)なんですが、登場するたびになぜかいつも全裸です。これまたいいですよね、なんかよくわかんないですけど、とりあえず盛りあがります! オチもすぐわかっちゃうんですけど、ベタなノリがひさしぶりだったのか、わたしは非常に楽しめました。

 Imdbの評価が異常に高いんですけど、出来はふつうなホラーでした。でも、こういう殺人鬼って、きっとみなさんがいちばん好きなタイプなんじゃないかと思います。もうちょっと、つまんないお喋りをはしょってくれて、ゴアをガンガンやってくれたらなあ~
 あ、でも、頭部ナナメ切りとか、腸ひきずり出しとかあって、楽しかったですよ。おもしろかったんで、今後はゴアを集中して観ていこうかな、などと思っておりますが…










突然狂っちゃった
メアリー。







悲惨なことに
なっちゃったママ。
この後、ちゃんと
ゴアもあります!





アレックス(左)を
はじめとする、
高校生たちは…





怪談話で盛りあがり
ます。
中央がアリッサ。
ミニスカがかわいい。







墓場管理人の
モーズリー。








   Gamer


(2009)アメリカ
出演…ジェラルド・バトラー
アンバー・バレッタ
マイケル・C・ホール
監督…マーク・ネヴェルダイン
ブライアン・タイラー
★★★★


〔ストーリー〕
近未来のアメリカ。ゲーム業界の進化はめざましく、ついにはじっさいの人間を操作して楽しむオンライン・ゲームを開発する。ゲーム・キャラクターとなる人間はエリア内で、操作する人間のさまざまな欲求に従うことに。これとはべつに、〈スレイヤー〉という残酷な殺戮ゲームが人気を集め、世界中の人間の注目を浴びていた。死刑囚たちに武器を装備して戦わせるというもので、17歳の天才ゲーマー・サイモンが操るのは、ケベルという男。ケベルはゲーム会社の顔となり、過酷な戦場をくぐりぬける日々を送るのだが…


 おもしろすぎて吹いた!!! 「300」「300/スリーハンドレット」2007)
ジェラルド・バトラーさんの最新作~
 バトラーさん、あいかわらずカコイイ~~~
 カコよすぎてまた吹いた~~~


 えっと、かなりの話題作でして、たぶん期待してらっしゃる方も多いはず。
「300」のときは燃えましたよねー バトラーさんの男臭さに、女性ファンもさぞかし興奮したんじゃないかと思います。恋愛映画もいいですけどね、やっぱりバトラーさんは汗臭く、鼻息荒くないと!! この作品、「300」のときのバトラーさんを彷彿させる壮絶なアクション映画となっております。そして、これぞ最先端といった映像美やスピード感、ガジェットなんかがすんばらしいんですよ。はあ、ほんと興奮した。

 監督のマーク・ネヴェルダイン、ブライアン・タイラーはともに、「Crank: Veneno en la sangre」(2006)、その続編の「Crank- Alto voltaje」(2009)で注目を浴びるようになった方々のようです。どっちも未公開作品でして、わたしはまだ未見なのですが、B級映画としてかなり楽しめる内容みたい。設定も、どこか本作と共通するところがあるようです。これはぜひ、チェックしなければ~

 ストーリーの簡単な説明からいきます。
舞台は近未来。アメリカのゲーム産業は記録的なヒットを飛ばし、ついには実在の人間をコントロールして遊ぶオンラインゲームを開発。操る人間の脳内に電気的系統をつくって、それでマインドコントロールしちゃうんです。リアルな世界をバーチャルな世界で楽しむと。ややこしいですね。

 これに消費者は食いつき、ゲーム業界は資本支配するようになっていきます。そこで、究極のスリルをもとめてつくられたのが、戦場ゲーム、その名も〈スレイヤー〉。〈スレイヤー〉のプレイヤーたちは全員死刑囚、やっぱり脳内にマインドコントロールされちゃうシステムがあって、彼らの戦いは日常的に世界中に配信されています。そこでけして死なないヒーロー、ケベル(本名ジョンのジェラルド・バトラー)を操作するのは、17歳の天才ゲーマー、サイモン少年(ローガン・レーマン)でした。

 世間は〈スレイヤー〉のスリルに熱狂、ゲーム熱はますます過熱する一方。ところが、こんな風潮に警鐘を鳴らそうとする人道的グループももちろんいます。通称ハックマン(テリー・クルース)をリーダーとするこのグループは、ときどき電波ジャックでゲームの残酷性についてひとびとに語りかけるのですが…

 ある日、サイモンのシステムにジャックすることに成功したハックマン。ハックマンの言動にサイモンは心を動かされ、プレイヤーと意志をかわしてはならないというルールを破ってしまいます。ケベルと会話したことにより、サイモンの心境の変化はどんどん大きくなり…

 上の写真だとわかりにくいんですが、ポスターのバトラーさんの顔のむこうに、サイモン少年がいると。そんな構図になってます。

 こういうのって、よくある近未来映画ですけど、ゲームの世界にあわせたスピード感、展開の早さ、画面なんかがすごくよかったです。はまります。全体的に白っぽい印象でして、無機質なんですけど、残酷なところはかなり残酷。それで、ぱっぱっとすぐにシーンが変わっちゃうので、目が離せません。

 なにより、いまの時代の空気をすごくうまく体感させてくれる映画だなと、観ながらいちいち感心してしまいました。これはもしかしたら、いままでのSci-Fi のリアルな未来像を全部越えちゃってるかもしんないです。

 役者陣もバトラーさんをはじめ、個性を発揮しまくってます。ゲーム開発者のケン(マイケル・C・ホール)、バトラーさんの奥さんアンジー(アンバー・ヴァレッタ)は生活費を稼ぐため、泣く泣くゲーム・キャラクターになることに。彼女を操作するデブちんのキモオタくんはほんとキモいし、サイモンも生意気。あと、ハックマン・グループに、「Disturbia」「ディスタービア」2007)で気になっていたアーロン・ヨーくんが出ていたのがうれしかったです。ヨーくん、これからもがんばってね! ジョン・レグイザモも、思い出したようにちらっと出演しています。

 ちょっとまえにクラシック映画のほうが個性的なのかな~ なんて、悲観的になってたんですけど、そんなことぜんっぜんなかったですね。やっぱり、新しい映画も同時にガンガン観ていかないとだめです!
エドガー・ライト監督も絶賛していたようですが、わたしも絶賛

 「300」の圧倒的なスケール感を期待しちゃうと、あれってことになっちゃうかもしれませんが、わたし的には非常におもしろかったです。
 あと、マンソンは映画界ではほんとに人気があるんだなと思いました。OPに使われている〈スウィート・ドリーム〉ですが、わたし、ここ最近観た映画のなかで流れてきたのは3回目だったと思います。

















う~きゃ~、
このショットだけでも、鑑賞欲そそられまくり!!







ゲーム開発者の
ケン。









戦場まで連れてい
かれる死刑囚たち。






うしろにいるのが
サイモン!
リアルなバーチャル・
リアル体験!!








アンジーは泣く泣く
ゲーム世界に身体
を売り…







ハックマン(右)と
その仲間たち。
(中央にいるのが
ヨーくんです!)







   Dorian Gray



(2009)イギリス
出演…ベン・バーンズ
コリン・ファース
レベッカ・ホール
監督…オリヴァー・パーカー
★★★


〔ストーリー〕
 祖父の莫大な遺産と屋敷をうけついだ、美貌の青年ドリアン・グレイ。ドリアンはうつくしいのにくわえて、性格も純真無垢、社交界の注目となる。画家のバジルはそんな彼に惹かれ、肖像画を描くことに。絵のできばえはすばらしく、ドリアンそのものの生き写しだった。一方、叔父のヘンリー卿は有名な享楽家。ヘンリーはドリアンをそそのかし、悪い遊びに誘おうとする。彼に連れていかれたパブで、舞台女優のシヴィルを見初めるドリアンだが…


 前評判があまりふるわなかったので、心配していたのですが、思っていた以上にしっかりした出来でおもしろかったです。ワイルドの 『ドリアン・グレイの肖像』 の映画化作品です。

 ドリアン・グレイと聞くと、わたしはいつもワイルドの晩年を思い出しちゃって、悲しい気持ちになります。だって、自分の作品そのまんまな末路をむかえちゃいましたもんねー。この小説はワイルドの思想がつめこまれた作品でして、快楽主義、退廃趣味、芸術至上主義などといったテーマが浮き彫りにされていきます。

 祖父の立派な屋敷をうけついだ、青年ドリアン・グレイ(ベン・バーンズ)。彼は若さ、うつくしさにくわえて、性格も純真で素直という、類まれな美青年でした。画家のバジル(ベン・チャプリン)はそんな彼に興味をいだき、肖像画を描くことになります。この絵がまた、すばらしいほどの出来映えとなり、社交界の話題となります。ドリアンはこの肖像画とともに、華々しく社交デビューするのです。

 一方、叔父のヘンリー卿(コリン・ファース)は、これまた超有名な遊び人。なにかにつけてドリアンを誘い、悪い遊びに染めようとします。バジルはそんな彼に危機感をおぼえ、警戒中。バジルは芸術家ですから、美がそこなわれてしまうことをおそれたのですね。その美とは、精神的なもの、ドリアンの穢れなさがヘンリーに毒されてしまうことをおそれたのです。

 見事な出来映えの肖像画を前に、ヘンリーはこんなことをドリアンにささやきます。「若いのはいまのうちだよ。若さはあっという間に消えてしまう。いまのうちに、やりたいことをやっておくんだ!」

 このささやきによって、ドリアンは肖像画の普遍性に嫉妬をおぼえるように。結果として、これが悪魔に魂を売ってしまったも同然となり、絵に魂が宿るようになってしまうのです。

 そして、ある晩ヘンリーに連れていかれた町はずれのパブで、若い娘(レイチェル・ハードウッド)を見初めるドリアン。彼女は舞台女優のシヴィルといい、彼はひと目で恋に堕ちてしまうのですが…

 ええーと、一応原作をよく知らない方のために。
 ヘンリー卿の悪魔のささやきによって、肖像画に嫉妬したドリアン。すると、彼の悪事、醜悪さ、裏切り、年齢までもが、肖像画に刻まれていくようになります。現実のドリアンにはなにもあらわれない。「すごい、これはすごい!」と、ドリアンはもろ手で喜ぶのですが…

 こんな感じに、原作どおりに進むんですけど、原作はドリアンのよこしまな心によって、悪魔と契約を交わしてしまうといった経緯なんですが、こちらはバジルの並々ならない才能も一端をになっているようです。あと、原作にはけして描かれなかった、ドリアンとバジルの関係(…彼がドリアンに惹かれたのは、芸術面、人間性、あとほかに… もうおわかりですよね、ウフフー)もちゃんと挿入されてまして、物語に奥ゆきがありました。
 
 ヘンリー卿もちゃんと人間面が出てるんですよ。最後には、ヘンリーもそれなりの因果応報をうけることになります。それは、原作には登場しない、あるキャラクターが鍵を握っているのですが…

 いつも思うんですけど、イギリス映画ってドラマ作りがほんとしっかりしてます!
 ドリアン演じるベン・バーンズくん、最初は健康的すぎるかな? などと思ってたんですが… ストーリーが進行するにつれてドリアンになりきっていきまして、最後には迫力があってかっこよかったです。

 古典の傑作は映画化してもおもしろい! バーンズくん、これから人気が出てきそうな色気と気迫がありました。女性のみなさん、要チェックかもしれないです!!









ヘンリー卿の
C ・ファース。







画家のバジル。
お抱え芸術家って
とこでしょうか。








女優のシヴィル。
無名ですが、
ひたむきな女性です。








人気者のドリアンは、
享楽的な生活を
送るようになり…








ふたたび恋に
堕ちるドリアン。
彼の魂は救われる
のでしょうか??







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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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