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Frequency
(2000)アメリカ
出演…デニス・クエイド
ジム・カヴィーゼル
ショーン・ドイル
エリザベス・ミッチェル
監督…グレゴリー・ホブリット
★★★☆
〔ストーリー〕
ニューヨークで37年ぶりにオーロラが見えた夜、ジョンは自宅のガレージで、古い無線機を使って見知らぬ男性と会話をする。なんと相手は、ジョンが幼いころに死んだ消防士の父・フランクだった。しだいに心を通わせていくふたり。父はどうして死んだのか? 運命を変えることはできないのだろうか? やがてジョンは、フランクの命を救おうと考えだすのだが…
邦題は「オーロラの彼方へ」です。
爽やかなタイトルですね~。あらすじも爽やかです。ジャケットも、父と息子の写真がいかにも爽やかすぎますね… ですが、これがなかなかどうして、複雑なプロットとひねりのきいたエンディングで、観終わったあとはほんわか~、けっこう感動してしまう良作となっています。
グレゴリー・ホブリット監督というと、最新作はダイアン・レインの「Untraceable」(「ブラックサイト」2008)なんてありました。アンソニー・ホプキンスのクライム・ミステリー、「Fracture」(2007)もよかったですね。
さて、今回は渋めの名優デニス・クエイドと、「シン・レッド・ライン」(1998)のジム・カヴィーゼルを迎えて、父子の絆と奇跡を描きます。
「過去」 と「現在」 をいったりきたりする映画というと、記憶も新しいのが「The Butterfly Effect」(「バタフライ・エフェクト」2003)。「バタフライ~」では、そのせつないラストがよかったわけですが、こういう作品の場合、結末でどう決着をつけるのか?? というところでドキドキさせてほしいものです。
勇敢で仕事熱心なフランクは、「だれよりも先に火の中に飛びこみ、だれよりも最後に現場から立ち去る」 という、まさに消防士の鏡のような男! ときは1969年10月10日、地下変電所の火災で命がけの救助を終えて、妻のジュリアと6才の息子ジョンが待つ我が家へと帰ってきます。幸せそうな3人家族です…プレスリーのレコードにあわせて踊る両親を、笑顔で見つめるジョン。
しかし、その2日後、悲劇が起こってしまいます。倉庫火災で脱出に失敗したフランクは、命を落としてしまうのです。
ときは移って、それから30年後。
ニューヨーク市警となったジョンは、父にたいする愛慕と尊敬と悲しみという、複雑な感情を抱えたままです。やるせないのは、消防隊長の 「べつの脱出ルートを使っていれば、助かっていただろう」 という言葉… もしもお父さんが生きていたら… 自分を誇りに思ってくれただろうか? 家族は幸せなままだっただろうか…
この映画は 「アマチュア無線」 と「オーロラ」 を重要なキーに、30年のときを隔てて父子がめぐり会う奇跡を描くわけなんですが、デニス・クエイドの演じるお父さんがとにかくカッコよくて、ステキすぎ~!!
こんな完璧に強くて、やさしいお父さんに愛情いっぱい育てられたなら、息子はぜったいイイ子になりますって! 最近の育児に悩むお父さんは、ぜひ参考にしてもらいたいものです。
また、愛する人を失くした人には辛いお話なんですけど、「もう一度話せたら」、「もう一度会えたら…」というジョンのもどかしい思いが共感できます。とある家族の悲劇を、とても温かな眼差しで描くグレゴリー・ホブリットの腕はたしかなものです。
…といっても、ただの奇跡ストーリーではなく、ミステリー要素もふんだんに盛りこまれています。なんと、フランクの死にはある出来事が関係していたのでした… その出来事には、ある人物が…!!
(ああ~、これ以上はもう、書けません~~!!)
結末も、いったいどうなっちゃうんだ(…映画的な意味でも!)と、ハラハラしながら見守りましょう。ひょっとして、「バタフライ~」はこの作品を参考にしたのかな?
左からフランク(デニス・クエイド)、ジュリア(エリザ
ベス・ミッチェル)、ジョン(ダニエル・ヘンソン)の
幸せな家族。
お父さんカッコイイ~!!
息子は幸せ者ですね♪
フランクはアマチュア無線が
趣味でもありました。
オーロラの不思議な影響
によって、フランクを会話
することができるようになった
ジョン(ジム・カヴィーゼル)。
ジョンは運命を変えることが
できるのでしょうか…??
(2008)アメリカ
出演…リブ・タイラー
スコット・スピードマン
グレン・ハワートン
監督…ブライアン・ベルティーノ
★★★
〔ストーリー〕
友人の結婚式のあと、人里離れた別荘にむかったクリスティンとジェームズのカップル。だが、真夜中に突然ドアを乱暴にノックする音が。ドアを開けると、訪問者はなにもいわずに立ち去ってしまう。が、その後もさまざまな嫌がらせがつづく。そして、不気味なマスクをかぶった人物を目撃することに…!!
淋しい一軒家で、またしても罪のないカップルが襲われるという話なんですが、なんと、またまた実話を元にしているんだそうです。「実話」 と聞いただけでも、最近では警戒するようになってしまいました。今回も、そんなイヤな予感をピタリと的中させてくれるような、コワい、コワい~お話でした。
まず、こういう実話もので、現実的なスリラーの場合、犯人たちの 「動機」 がはっきりしていないのがおっかないんです。現実でも、ときどき起こることですよねー…、なんでそんなひどいことするの? 目的はなんなの? と、問いかけたくなってしまうのがフツーの人の心情だと思うんですけど、そんなこと、結局彼ら(犯人たち)には関係ないのです。殺したいから殺す、ただそれだけなんです。
そんな不気味な現代殺人を懲りずにスクリーンに映しだしてしまったブライアン・ベルティーノ監督、この作品がデビュー作だったようですが、デビュー作にしては、ずいぶんこなれています。オーソドックスな盛りあげ方と殺人鬼の描き方が、一般ウケすることまちがいなしの良作となっています。
ストーリー(…といっても、そんなものないんですけど)をあれこれ書いても仕方がないので、ベルティーノ監督のテクニックを挙げていこうかと思います。
まず、オーソドックスな恐怖の見せ方と書きましたが、これが往年のホラー作品を彷彿とさせるような、すばらしいタイミングと雰囲気です。リブの背後にぼうっと立ちすくむマスク、チラッと横切るマスク、怒った(…というか、びびった)ジェームズを遠くから(なんにもいわずに)挑発するマスク、隙間から覗くマスク… などなど、あらゆる恐怖マスク描写に観ているこちらもびびっちゃうこと確実!
このマスクがまた、コワいコワいなんです。不気味すぎるんです。犯人一味のひとり、背の高い男性は、「Nightbreed」(「ミディアン」1990)で、バーグ先生が演じた殺人鬼みたいだし、金髪の女もアニメみたいなお面をかぶっているし、背の低い女(だと思います)なんか、キューピーさんみたいでコワい!
そしてこの犯人一味、人間らしさを極力出さないようにしています。似ているところでは、「ハロウィン」シリーズのマイケルそっくりです。何作目だか忘れてしまいましたが、犠牲者を鉤で吊るすシーンで、小首をちょっと傾げる、そんな動作があるのですが… そのマスクの奥は、なんにも見えない。なんにもない表情。これが理由なき殺人のほんとうの顔! 理由がないから、感情もないんです。
「Vacancy」(「モーテル」2007)では、狙われた犠牲者たちのがんばりに焦点が当てられいました。残酷描写はほどほどで、まだ希望がありました。「Ils」(「THEM/ゼム」2006)になると、そんなはかない希望が木っ端微塵に吹き飛ばされてしまいました… あの結末には胸が悪くなったという方は、けっこう多かったのでは。そして、本作は…!!
正直、やっぱり胸が悪くなります。殺人鬼が殺人を終えてしまうと、フツーの人にもどるという過程をちゃんと描いているところも、コワすぎです。
ですが、主演がリブ・タイラーですし、「THEM/ゼム」の不気味さが “いま” という時代のリアリティを含んだものだったとすれば、こちらは “映画の中のリアリティ・スリラー” となっています。そうした意味では、ホラーに慣れていない人が観ても、じゅうぶんおもしろいのでは。
追いつめられたジェームズと
クリスティンは、自衛手段を
とることにしますが…!
もう、こ~わ~い~!
なんにもせずに、立ちつくす
だけ。
心配して様子を見にきた友人
マイク(グレン・ハワートン)。
ひいぃぃぃ、うしろ!!
ひいぃぃぃ、なんか覗いてますぅ~!!
ひいぃぃぃ、なんか追っかけてきますぅ~~!!!
実際にこんなマスクに遭遇したら、ガチでちびっちゃうと思いますぅ…
(1993)アメリカ
出演…ドリュー・バリモア
ジョージ・ニューバーン
デニス・クリストファー
監督…アヴィ・ネッシャー
★★☆
〔ストーリー〕
ニューヨークから郷里のロサンゼルスにもどってきた美少女ホリーは、ルームメイト募集の広告を見てアパートを訪ねる。広告を出したのは、売れない脚本化のパトリック。意気投合したふたりは共同生活をはじめることにする。だが、その直後から不思議なことが起こりはじめる。街中で派手な服装をしたホリーを見かけたパトリックは声をかけるが、無視していってしまう。しかし、アパートにもどると、寛いだ格好のホリーが。「今日は一度も外出していないわ」。やがて彼らは惹かれあい、親密な関係になるのだが…
邦題は「ドッペルゲンガー/憎悪の化身」となっています。
80年代のホラーが過度期だったなら、90年代のホラーはそこに心理学的な要素をくわえたり、オカルトなイメージを膨らませてみたりと、変化球っぽい作品が多かった時期でもありました。この作品も、そんな変わり種の中のひとつです。
監督のアヴィ・ネッシャーは、マイケル・ビーン主演の「The Time Bomb」(「タイムボンバー」1991)を撮った方です。(…いまでいったら、ボーン・シリーズに似てるでしょうか?)この作品は、美少女オカルト系+サスペンス・ホラーになっています。
最初に書いてしまいますけど、ま~、脚本はぶっちゃけ、たいしたことはありません(笑)。ですが、当時薬物依存だったドリュー・バリモアの本格的な復帰作第一弾! ということで、それだけでもじゅうぶん価値があると思いますので、押していきたいと思います。とにかく、ドリューの体当たりな演技が目白押し(!)ですから、ドリュー・ファンはもちろんのこと、そうでない方にも、隠れた一品でもあるんですよ。
(…なんて書きましたが、ストーリーのほうもけして悪くはありませんよ! 多少雑なところもあるんですけど、わたしは好みだったりしますよ~)。
ニューヨークから以前住んでいたロスにもどってきたというホリーは、どこか陰のあるおとなしめの美少女。小花柄のワンピースなんか着ちゃって、それでも身体つきはむちむち、色っぽい顔立ちですから、当然男性の目を引いちゃいます。工事現場の集団(…あっ、ダニー・トレホ! なにしてんの、そんなとこで…)から下卑た口笛なんか吹かれちゃって、「ハッ! いやだわ、こわいわ…!」
…そんなふうに怯える彼女をやさしくかばうのが、ジョージ・ニューバーン演じる売れない脚本化のパトリック。パトリックもウブウブな男性ですので、こういう女性に弱いです。あっという間に騙されちまいます。
タイトルからも予想がつくように、この物語はホリーの分身が出現します。
ホリーと結ばれたと思っていたパトリックですが、どこか様子がヘンです。訊けば、「自分には邪悪な分身がいて、その分身にずっと悩まされてるの」 というのです。
ヤ~ヴァイです。電波ちゃんです。おまけに、FBI捜査官を名乗る男に呼び出されて、「あの女はフツーじゃないぞ。親の遺産を独り占めしようと、弟を殺しにきたんだぞ!」 なんて、脅されちゃいます。
でも、ウブウブなパトリックは、もう手遅れ状態です。なんとか自分の力で彼女を正気にさせてやろう! なんて、意気込んでみるのですが… ついに! 彼らのまわりで殺人事件が起こってしまいます…!!
ドッペルゲンガー、以前両親の住んでいた立派な家、陰を秘めた美少女… こういったキーワードからも想像がつくとおり、フロイト的な結末を迎えることになるのですが、驚くべきは、ドッペルゲンガーの解釈です。この解釈だけでも、ちょっと得した気分になれます。
90年代の変化球ホラーはおもしろいですねえ!
思い出のオルゴール…
少女趣味な冒頭ですが…
これはホリーなの?
ドッペル??
売れない脚本家のパトリック
(ジョージ・ニューバーン)。
同居人相手が女の子だったん
で、びっくり…
血のシャワー!!!
キャー!!
これはなに???
(2002)アメリカ
出演…トム・クルーズ
コリン・ファレル
サマンサ・モートン
マックス・フォン・シドー
監督…スティーヴン・スピルバーグ
★★★☆
〔ストーリー〕
2053年のアメリカは、特殊な能力を持つ “プレコグ” と呼ばれる子供たちによる“殺人予知システム” によって、犯罪のない社会になっていた。だが、犯罪予防局の取締りチームの主任のジョンは、ある日自分が第一級殺人の容疑者として予知されてしまう。ジョンは自分が事件を起こすことになる36時間以内に、真相を暴くことができるのか…??
スピルバーグの「マイノリティ・リポート」です。
原作は、フィリップ・K・ディックの短編 『少数派意見』 を元にしています。ディックといえば、「Blade Runner」(「ブレードランナー」1982)の原作 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 なんて作品も。こちらは大傑作です。未読の方は、ぜひ読んでみてください! そのディックのひさしぶりの映画化なんですが、こんな立派な作品に仕上げてくれたなんて知ったら鼻が高いでしょうねー♪ というくらい、おもしろいことになっています。グッジョブ! です。
やはり映画は「ストーリーが命!」ということを気づかせてくれた一作でもありまして、原作がしっかりしていると、必然的にハラハラドキドキ♪映画になってしまうんですね~。スピルバーグ監督というと、この前年には「Artifical Intelligence: AI」(2001)なんて傑作もものにしています。(…こちらの原作は、ブライアン・オールディスの 『スーパートイズ』)。
さすがスピルバーグだけあって、近未来の風景がうまいですね。未来というと、どうしてもメカニックに描きたがる人が多いですけど、スピルバーグの未来はうつくしいです。流線的なフォルムの車なんかカッコイイし、(…商品化されても、ぜったいカッコイイと思います!)、犯罪防止科の人たちが乗る個人用ジェット機(?)、プレコグの意識を映像化して解析する装置、人の網膜を感知する虫型ロボット… などなど、細かいディティールが非常に凝っていてうつくしいです。
こういったあたり、一度観ただけではもったいないので、何度でも観て確認したくなってしまいます。
そして、主人公のジョンを演じるトム・クルーズについてもちょっとひとこと。
トムはカッコイイですね! だれがなんといおうと、ステキですね~♪♪ 少年のような笑顔ややんちゃな暴れっぷりが魅力のトムですけど、今回はけっこういじめられちゃってます。(キャー、ドキドキ…!)
犯罪防止科の主任のジョンは、表むきには敏腕デカのように頼りがいがあるのですけど、じつは悲しい過去を抱えていました。8歳の息子・ショーンを誘拐されて、いまだにその安否はつかめず、結婚生活も崩壊、自宅では薬物に依存する日々…
精神的にキツイシーンがわりと多いんですけど、とくにひどかったのは、○○を取り替えるシーン! 「…オイオイ、マヂですか??」 と、訊きたくなっちゃうくらい、けっこうグロイです。おっかないです。わたしはまともに観ることができませんでした。。。(こういう系統は、どうも苦手ですね~…)
全体的にはかなりシリアスなドラマですが、サスペンス映画として楽しむのもよし、SF映画として楽しむのもよし、とにかく観て損のない作品です。
プレコグが予知するのは悪夢
ばかり。殺人がいちばん強烈
な感情なんでしょうね。
氷風呂に隠れるも… 追っ手
の虫型ロボットに見つかっ
ちゃった!!
ジョンはいちばんのプレコグ
能力者アガサ(サマンサ・
モートン)を連れて、
真相を探りだしますが…
(このシーン、「NEXT」
(2007)っぽいです!)
ジョンを追うウィットワー刑事(コリン・ファレル)。
予知された過去の事件の被害者の行方は…??
(2007)オーストラリア/アメリカ
出演…ラダ・ミッチェル
マイケル・ヴァルダン
サム・ワシントン
監督…グレッグ・マクリーン
★★★
〔ストーリー〕
アメリカ人のトラベルライター・ピートは、オーストラリアのカカドゥ国立公園で、ケイトが運転する船〈スーザン〉のリバー・クルーズに参加する。クルーズも終わりに近づいたころ、乗客のひとりがSOSを伝える煙があがっているのを発見。ケイトは参加者たちを説得して、通常のルートを外れて救助に向かうことにするのだが…
心臓に悪い、アニマル・パニック映画の登場で~すっ♪
監督のグレッグ・マクリーンは、「Wolf Creek」(2005)で、一躍その名を高めていましたね。(この作品、殺人鬼がごく “フツーのおっちゃん” というところが、妙~に現実感があって、逆にコワかったりした映画でした)。そして、さて次回作の本作品はというと、じつに単純なアニマル・パニックものなんですよね。
アニマル・パニックものでまっさきに思いつくのが、いわずと知れた大傑作「Jaws」(1975)!!
…これに勝る優秀作は、正直なかなかあらわれないでしょう… あまりに最強すぎて、いまのところ敵ナシといった感じです。そんなわけで、この分野の新作が出るたびに、「ジョーズ」と比較しまして、ここがよかったり、あそこが足りなかったり… などと、色眼鏡で観てしまうのですが、マクリーンのこの作品にかんしていえば、そんな中でもなかなか健闘していたと思います。ええ、夢中になって観ちゃいました!
ヒロイン(ケイト)には、最近ホラー映画に定評のあるラダ・ミッチェル。
たいして、主人公のピートを演じるのは、ドラマ「エイリアス」で人気急上昇中のマイケル・ヴァルダン。最近、テレビ業界から映画の世界に進出する方が、多いですよねー。第2のジョージ・クルーニーは生まれるのか? どうなのか!!
(話がちょっと逸れてしまいましたが~)、マイケル・ヴァルダン演じるシニカルな旅行ライターのピートが、ケイトのクルーズに参加するところから物語がスタートします。この作品のよいところは、余計な枝葉をいっさい省いているところです。そのため、ストーリーにブレがありません。のっけからいい緊張感を醸しだしています。
前半はこの緊張感が痛いほどつづき、非常に心臓に悪し(笑)。びっくらかし系は苦手なんですかね~…、あと、動物がやられちゃうシーンなんかも、その手のドキュメンタリーを見ているようでした… (やっぱ、苦手かもしれません~)…
ストーリー展開はお定まりのもので、突然アタックされたケイトたち、〈スーザン〉はエンジン故障を起こし、やむなく中州に避難したところで、自分たちが直面している恐怖に気づく、というパターンです。そうです、なんといっても、“水もの” ですから!! 中州に取り残されないと!! そこで、絶対絶命の危機に追いつめられないと!!
「ジョーズ」の成功の一因は、偶然の賜物だったりしたわけですが、(…美術スタッフが作った模型が計算ちがいで水中に沈まなかったため、急遽すくない予算で頭だけ作りなおしたという話)、いまさらアレを意図的に模倣するわけにはいきません。アレというのはもちろん、姿は見せず、音楽とカメラだけで盛りあげる、という方法のことです。
そのため、この作品の陰の主役のワニくんは、正攻法でアタックしていきます。いってみれば、その手法は「姿が見えた時点」でアウトになってしまうわけですが、さすがは「Wolf Creek」を撮った方だけありまして、そんな淋しいことにはなりませんでした。なんと、さらなる “モンスター描写” で盛りあげることに成功しているのです。もちろん、見た目のことをいっているのではありません。ここ、けっこう重要です。
また、(ストーリーだけ聞くと)ありがちなB級映画のようですが、雰囲気があまりにも “高級感” を含んでいるので、慣れるまで違和感を覚えてしまいました。こちらも、ラストまで持続しています。(これこそ 「偶然の賜物?」 と思ったんですけど、エンドロールが狙いすぎ~な音楽でしたので、確信犯! だとわかりました)。
…ということで、そうですね、ひとことでいったら、「安心して観れるアニマル・パニック映画」だと思います!!
ケイト演じるラダ・ミッチェル。
こんな美人なのに、薄幸な役
が多いですよね~。
ピートを演じるマイケル・
ヴァルダン(もちろん、左)。
乗客のひとりは、絶壁に奇怪
な壁画を発見しますが…
ひえ~、急いでー!!
グズってると、あっという間
にバクッといっちゃいます!
「キャアアァァァ!!」
なんて、叫んでる場合
じゃありません!!
サービス・ショット!!
ワニくんをチラッと披露♪
(2007)日本/アメリカ
出演…八代みなせ
亜沙美、穂花
島津健太郎
デモ田中、諏訪太郎
監督…井口昇
★★★
〔ストーリー〕
女子高生のアミは、両親が自殺したために、弟のユウとふたり暮らし。ユウはヤクザのひとり息子を中心とするいじめグループから金をたかられており、ある日、友人のタカシと反撃したために、窓から突き落とされて殺害されてしまう。しかし、警察はふたりを自殺として処理した。納得のいかないアミは、“殺したいヤツ”とリストされたノートを発見。そこに書かれた名前をもとに、ユウをいじめていた同級生に復讐しようと決意するのだが…!!
すっごくおもしろかったのー!! な新作をご紹介。英語のタイトルは、「The Machine Girl」になっています。一応日本映画なんですけど、ノリはもろアメリカです。製作は〈フィーバー・ドリームズ〉だとか。もちろん、ゴアゴアでノリノリです。こんな楽しい作品だとは思いませんでした。
冒頭、とある廃ビル内で、陰湿ないじめをする少年グループたち。そこへ、“片腕マシンガール” こと、左腕にマシンガンを装着した少女アミが登場します。アミは「必殺仕置き人」のようなキャラにいるわけですが、どうしてそんなふうになったのか、過去にさかのぼって、とある悲劇と殺戮のストーリーが語られます。
とにかく、殺戮、殺戮! のオンパレードで、血糊が噴水のように飛び散るシーンばっかりです。とりあえず、「ブシューッ」とやっとけ! って感じです。ゴアものが苦手な人には、ちょっと驚いて引いちゃうかと思われますが(汗)、テンポがよく、ストーリーも単純明快、肝心の血糊や切り株なんかも、見るからに「作りもの」しているので、けっこう安心して観れる快作です。
わたしはこういう物語を「水戸黄門」と勝手に名づけているんですが、勧善懲悪の二次元構造がとにかくわかりやすい。この作品もそんな例に漏れず、悪人はどこまでもいやらし~く悪人してまして、これでもか! と憎ったらしく(笑)、そこがまた快感だったりするのですが、この作品の場合はそこにさらに輪をかけまして、信じられないくらい残虐非道です。レザーフェイスも真っ青です。ホイト保安官と気があいそうです。
アミの弟のユウをいじめるグループのリーダーは、なんとヤクザのひとり息子なんですが、ただのヤクザではありません。じつは、忍者の血筋を引いていたのです!!
ということで、バトル・シーンはもちろん、手裏剣なんかがビシバシ飛んできます。当然刀で戦います。こんなふうに、はなから海外における “日本の曲解されたイメージ” をとことん強調していくんですが、不思議とバカバカしさを突き抜けて、むしろ爽快でさえあります。
片腕を失った代わりにマシンガンや電ノコを装着するところなんかは、「Planet Terror」(2007)、もしくはアッシュを連想させますが、なぜ? なに?と疑問を挟む余地もなく、トントン物語が進んでいくので気持ちいいです。
変わりダネでは、ドリル・ブラなんてのもありました。あと、てんぷらで戦ったりもしていました。ここ、すっごく笑えるので、期待して観ていてください。
まるでマンガの世界をそのまんま実写にしたような感触ですが、おふざけやゴア度もここまで吹っ切れてしまえば、貫徹した世界観を築けるんですね。結末がわかっているぶん、ハラハラ感はあまりないんですが、無条件に燃えてしまいます。
ヒロインのアミを演じる八代みなせちゃんが、カワイくて強い! きりっとした眼差しにうっとりしてしまいます。体当たりの演技もポイント高いですね~。
監督本人によると、「男子ウケする映画なんだけど、できれば女子に観てもらいたい」 みたいなことをおっしゃっていたそうです。わたしもぜひ、女子に観てもらいたいと思います♪
片腕マシンガールこと、アミ
(八代みなせ)。
背後の首チョンパの
ブシューッ噴水はお約束!
美少女と血糊。
うつくしいですねえ♪
今夜の食事は指おすし~♪
ヤクザ忍者のお父ちゃん。
必殺アイテムは、鎖首刈
り!!
たいして、ビッチ・ママンの
最強アイテムドリル・ブラ!!
悪人な息子は、いじめられっ
こたちの陰に隠れてま~す♪
まっぷたつ!!
きれいに入りました!!
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独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
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