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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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   The Loved Ones



(2009)オーストラリア
出演…ハビエル・サミュエル
ロビン・マクリーヴィ
ジェシカ・マクナミー
監督…ショーン・バーン
★★★★


〔ストーリー〕
 イケメン高校生のブレントは、自身が運転する車で事故を起こし、助手席に乗せていた父を死なせてしまうという心の傷を負っていた。事故から数ヵ月後、卒業ダンスパーティーの季節になり、同級生の地味な少女・ローラからパートナーになってくれないかと誘われる。しかし、ブレントにはミアという美人の彼女がいた…
 ダンス当日、強迫観念から逃れるように、ひとり絶壁をのぼるブレント。あるいはそれは、自殺願望なのか…? だが、頂上にたどりついたブレントに魔の手が待っていた…!!!


 巷で話題のオージー・ホラー。
 みなさんも大好きな、イケメンを監禁・拷問・ひたすらいじめぬく!! という、なかなか過激なホラーです。
 それで前評判どおり、これはそうとうおもしろく、やはり評判どおりにクレイヴンの「The People Under the Stairs」「壁の中に誰かがいる」1992)にそっくりです。ただたんに似ているというより、かなり意識して作られたものなんじゃないかな?

 監督のショーン・バーンは、なんとこれが初の長編作。なんでも、本作はトロント映画祭で観客賞を受賞、熱狂的に支持されたんだとか…それもそのはず、ひさびさに飛ばしてるホラーを観ちゃった!!といった納得の出来です。
 わたしはポスターから、こてこてのコメディを予想してたんですが… 意外や意外、シリアスなホラーでした。そして、容赦がないです!!

 物語は、イケメン・ブレント(ハビエル・サミュエル)が父とドライブしているところからはじまります。ブレントは最近免許をとったばかり、父とわきあいあいと会話していると… 突然、血だらけの男がフラフラ~っと車道に出てくるではありませんか!! とっさに男をよけようとしたブレント、道路脇の木に激突してしまいます。その事故で、最愛の父を亡くしてしまうのでした…

 それから約半年後。
 表むきは元気に振る舞うものの、いつまでも心の傷が癒えないブレント。ある朝、クラスメイトのおとなしい少女ローラ(ロビン・マクリーヴィ)から、プロムのパートナーになってくれないかと誘われます。でも、ブレントにはミア(ジェシカ・マクナミー)という彼女がいて、ローラを振ってしまいます…

 じつはこのローラ、地味でおとなしい少女の皮をかぶった、真正キ印娘だったのですよ~~!!! という、どっかで見たようなオープニングです。

 「壁の中に~」 ではナイスなキチガイ兄妹が出てきましたが、こちらはナイスなキチガイ父娘です。父もキチガイ、娘はさらに輪をかけたキチガイ!! そういえば、テンションもそっくり似てるかも~
 おまけにこの父娘、拷問好きで、支配欲が強く、一度狙った獲物(つねにイケメン!)はとことんなぶりつくすという、信じられない悪行をくりかえしているシリアルキラーなのでした…

 ポスターからは想像つかないかもしれませんが、内容はそうとう過激。で、イケメンが拷問される映画と聞くと、ハァハァしちゃうかと思いきや… うーん、ここまで過激すぎちゃうと、どうしてどうして、柄にもなく本気で主人公を応援しちゃいましたよ!!

 キチガイ父(リチャード・ウィルソン)に誘拐されたブレント、キチガイホームに連れていかれ、3人(+~人)だけのプロムナイトがはじまります。
 椅子に縛りつけられ、正装させられて、あんなことやこんなことも!!とにかくイケメンなのに、容赦ないっ!!なまじイケメンすぎちゃって、あえぐ姿がとってもセクシー …じゃなかった、かわいそすぎるよっっっ!!

 こんな絶望的・逼迫的状況で、どうやって脱出するか? いや、脱出できるの?? というのが、この映画の醍醐味なんですねー。

 ローラ役のロビン・マクリーヴィが吹っきれた狂人をのびのびと(!)演じてまして、これは男性じゃなくてもこわいかもしれないです。
 それに、恐怖のツボがいたって直球なので、ほんとうにこわくておもしろいものを観たい!! という欲求に素直に応じてくれる作品でもあります。

 「壁の中~」 でも近親相姦が隠し味になってましたが、こちらもチラッとほのめかす程度になんとなく。キチガイ一家というと、近親相姦タブーってつきものなんですかね? 気持ち悪い話ですが。

 シリアスな映画なんですけど、音楽の使い方がユニーク、ストーリー展開もすこし変わっているかもしれません。リドリー監督の「Heartless」(2009)とまではいきませんが、ここ最近観たホラーのなかでは非常にユニークな作品です。

 最後に最後に、正直に書いてしまいますがー、
こういうレベルのホラー映画を観たいんですよーー、わたしは!!!











どうですー、
こんなイケメンがあんなことやこんなこと、
とにかくたいへんなことにっっっ!!!







心に傷をかかえた
ブレントと、
恋人のミア。








そのころ、
振られちゃった
ローラちゃんは…








ハーイ、
キチガイハウス
にようこそ~









おびえる姿がまた、
カワイイ…!!






パパもそうとう
ヤバイです。
顔、こぇーよ!







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   The Last Exorcism


(2010)アメリカ
出演…パトリック・ファビアン
アシュリー・ベル
アイリス・バール
監督…ダニエル・スタム
総指揮…イーライ・ロス
★★★


〔ストーリー〕
 エクソシズムで著名な牧師、コットン・マーカス。彼の持論は、「悪魔憑き」 はすべて分裂病や精神ヒステリー、過度の信仰心から起こる病気だと思っていた。それを証明するべく、カメラクルーをひきつれて “最後のエクソシズム” にむかうマーカス。じつは、病気の息子のために 「悪魔憑き」 を信じる人から謝礼を得ており、足を洗いたいという理由もあったのだが… そして、手紙をもらった問題の農場にむかった彼らに、予想もしない恐怖が待っていた…!!!


 製作総指揮がロスということで、なんだかんだいって、わりとよかったです。

 えーと、監督のダニエル・スタムは、「The Necessary Death」(2008)というモキュメンタリーを撮った方らしいんですが… 観ていないし、どんな内容なのかもまったくわかりません!! ですが、これはそうとうな悪趣味系の映画らしくて、そういうところがロスに気に入られちゃったみたいなんです。

 この手の映画って、もうさんざん観てきたのでー、評価のほうもはっきり二分されちゃってます。でも、作品じたいはそう悪くないです。もっと早い時点で出てきていたら、かなり高評価になったんじゃないのかな? というほどの出来。とりあえず、ストーリー説明のほうから。

 コットン・マーカス(パトリック・ファビアン)は、エクソシズムで有名な牧師さん。
 彼は一児のパパ、若いうえにハンサム、話も上手いから信者たちの人気者。ホラー映画に出てくる牧師さん(宣教師)って、こわーいイメージがありますけど、マーカスはかなり現代的です。牧師さんというより饒舌な政治家みたいです。しかもJFK系のTVむけの。このキャラクターがまず、つかみどころがよいのです。

 じつはマーカス、エクソシストであるにもかかわらず、「悪魔憑き」 をまったく信じておりません。悪魔に乗り移られた! といっている人のほぼ99パーくらいが、「精神病だろ? てか、大騒ぎしすぎだろ!!」 程度にしか考えておりませんでした。それでも型通りのエクソシストをすれば、信者たちは治っちゃうもんだから、「やーっぱり、ただの精神病じゃん!!」 と、常日ごろから悪魔たちをひそかにバカにしておりました。

 それで、もう「悪魔憑き」 なんて時代遅れなことはなくそう!(…ついでに~、こういう詐欺まがいのことからいいかげん足を洗おう!)と決意したマーカス、アイリス(アイリス・バール)を中心とするカメラクルーをひきつれて、最後のエクソシズムにむかうのであります。それはとある片田舎の農場、ひとり娘のネル(アシュリー・ベル)が悪魔に乗り移られてしまったというのですが…

 ほぼうろ覚え情報で申しわけないんですが、エクソシズムって、一応ちゃんと手順があるんですよね。

 まず、①実地調査→ ②教会が「悪魔憑き」足る証明をする→ ③ローマ教皇にエクソシズムの許可をもとめる→ ④エクソシストの権限を持つ神父を派遣→ ⑤憑りついた悪魔の名前を特定→ ⑥その悪魔にあったエクソシズムを展開する

 …こんな感じでして、かなーり時間のかかる、ややこしいカソリックの儀式なんですが、こちらのマーカス、最初っからエクソシストの権限なんて持っちゃいません!! たぶん、聖職者としても位が低いほうの方なんだと思います。
 んで、そんな勝手なことおおっぴらにやっちゃって、よく怒られないなあ? と、そこだけ疑問だったんですが、マーカスの嘘臭さがにじみ出ていておもしろいですよね。そーなんです、わりと人間臭い主人公として撮られていまして、そこがリアルを生みだすのです。

 新しい部分といったら、このキャラのおもしろさくらいなんですが…
 ですが、ストーリーもドラマがしっかりしていてよかったです。「パラなんちゃら~」 なんかより、ずっとホラーしていると思います。いちばんの見どころは、やはりアシュリーちゃんの豹変ぶりなんでしょうか… 「エクソシスト」のリーガンとまではいきませんが、なかなかショッキングです!! ショックというより、気持ち悪い系のこわさですね。

 結末は例によって例のごとく、お決まりのアレですが… でも、無名の役者さんたちの迫真の演技は、なかなか見る価値ありです。この手の映画が好きな方、まだ飽きてないよ~! という方なら、最後まで楽しめるかと思います
 ということで、なんとなくおすすめ~











インチキ神父の
コットン・マーカス。









ネルはごくふつうの
女の子ですが…








とりあえず、
悪霊退散じゃ、
うりゃっっ!!!









簡単に終わるはずの
エクソシズムが…??









どんどんヤバイことに
なっていっちゃいます!!







   Frozen



(2010)アメリカ
出演…エマ・ベル
ショーン・アシュモア
ケヴィン・ゼガース
監督…アダム・グリーン
★★★


〔ストーリー〕
 スキー場にやってきた、パーカー、ジョー、ダンの学生3人組。美人のパーカーを使って、リフト代をごまかしていた彼らは、係員がおなじなのをいいことに、ナイターで最後の滑走をしたいとワガママをいう。「天気が悪くなってきている」 という制止も聞かず、リフトに乗る彼らだが… ここで、係員が交代しちゃうという予期せぬ事態が起こり!!!


 やっと観ましたー、「フローズン」!!
 とりあえず、着眼点がよいのですよねー。
 で、こわいかといえば、それなりに! おもしろいかといえば、それなりにおもしろいんですけど!

 えーと、ナマニクさんのレビューを読んでから、だいぶ寝かせてしまった作品です。監督のアダム・グリーンは「Hatchet」「ハチェット」2006)で期待の新星と騒がれて、あと、サスペンスものの「Spiral」(2007)なんてのもあります。わたしはけっこう、「スパイラル」は好きだったんですけど。今回は大マジメなドラマです。殺人鬼もゴア描写も出てきません。

 内容はいたって簡単、ちょっとバカそうな学生3人組がスキー場にやってきて、お金がないのをいいことに、パーカー(エマ・ベル)のお色気作戦でなんとなくリフト代を浮かせていました。で、これがうまくいっちゃったもんだから、ナイターでも滑っちゃおうと、そろそろリフト停止というにもかかわらず、ゴネて無理やり乗っちゃう。

 この係員、最後まで彼らの行方を気にしていたのですが、途中でべつのスタッフとバトンタッチ。「まだ上に3人いるから!!」 という言葉に、「オーケイ、オーケイ、わかった~」 と、べつの3人組と勘ちがいしちゃうんですなあ。ああ、かわいそうに…

 リフトが停止して、山の中腹に置き去りにされてしまった3人組。
 暗いよー、こわいよー、寒いよー、死にたくないよっ!!! という状況下で、徐々に追いつめられていくのですが…

 こういう内容はまず、好き嫌いがはっきりわかれるかもしれません。わたしは意地悪系はもともと好きなので、けっこう楽しめたんですが、閉塞的状況にイライラする、とか、キャラの破滅的な行動にイライラする! という方には、あまりむかないかもしれません~

 まず、作中でいちばんショッキングかつ盛りあがるシーンが、リフト停止早々にきてしまう!! もちろん、この後もいろいろと登場人物をイジメるシーンがあるのですが、うーんと、心理描写が若干手ぬるいかもです。
 だってー、自分たちの足下に〇〇があるにもかかわらず、爽やかな笑顔を見せられた日にはー、、、 ???妙な違和感をおぼえてしまいますよね!?

 こういう、極限状態に追いこまれたりするお話って、人間の本性が出てきてもよさそうだと思うんですが、この作品はなぜかそのへんのとこ、きれいにスルーしちゃってます。あと、つぎからつぎへと、悪いことが都合よくやってきちゃう(笑)。でも、ドラマじたいは丁寧に作られていて、登場人物たちに感情移入できるようになってるんですけどね。
 地味な内容だから、映像化するのはむずかしいんでしょう。小説だったらネチネチいじめられて、きっと楽しいホラーになっただろうなー、などと、悪趣味なわたしは思うんですが。

 なんだかんだいって、アダム・グリーンの新作ということで、おおいに期待しすぎちゃった一作。
 でも、この方はたいへん才気あふれる方でして、今後もかなり活躍してくれることになると思います。次回作が気になりますね。ホラー好きのみなさんは、必ずチェックしておきましょう!

 最後にこれだけはいわせてください~
 この作品、フローズンはあんま関係ないかもです~
 端的にいうと、〇〇れる映画!!








うわーい、
スキーだ、スキーだ










やってきました、
バカ3人!!










どーするよ??










ど、
どーするよ???






ほんと、
どーすんのよ!!!!








要注意人物です、
アダム・グリーン!







   Machete



(2010)アメリカ
出演…ダニー・トレホ
ミシェル・ロドリゲス
ジェフ・フェイヒー
監督…イーサン・マニキス
ロバート・ロドリゲス
★★★☆

〔ストーリー〕
 通称マチューテ(山刀)、トレホ演じるメキシコ政府に雇われた殺し屋。ある日、女が拉致された現場に警官と駆けつけるが、それは罠だった。目の前で恋人を殺されてしまう。
 それから数年後… 一匹狼となったマチューテは、ホワイトハウスから暗殺依頼をうける。それは、過激な政策で人気を集める悪徳上院議員、マクラフリンを抹殺してほしいというもの。高額な報酬をまえに、依頼をうけたマチューテだが…


 ついに製作されちゃいましたよ~、〈グラインドハウス〉のフェイクトレイラーのなかで、もっとも話題をさらった「マチューテ」!!
 トレホさんのブツブツお肌の迫力ドアップが、これでもか! と、堪能できる濃厚な内容となっております。

 えーと、わたしはイーライ・ロスの「サンクスギビング」も楽しみにしていたのですが、こっちのほうはどうも、実現しそうにないですね。なんか、似たよーなタイトルのパチモンが先に発表されちゃいました。あと、ロスが製作にまわった「The Last Exorcism」(2010)は、もーいー加減、飽きたよ! でお馴染みの、モキュメンタリーだそうです。ほんとにおもしろいんですか。まあ、評判は悪くないようなんですけど。

 …さてさて、本作のあらすじはだいたい、みなさんもご承知かと思います。マチューテ(ダニー・トレホ)はメキシコ人の凄腕殺し屋。ある日、アメリカ政府から特別な依頼をうけるものの、これまた罠だったのです! そして、見事嵌められてしまったマチューテは、どす黒い陰謀に巻きこまれてしまう~、というもの。
 ついでに、映画のなかのタイトルでは「トラブルメイカー」になっていました。小ネタにもこだわっております。

 この作品のすばらしいところはですね、フェイクトレイラーを忠実に再現している点です!!
 なので、「あっ、あのシーンも!」 「このシーンも!」 と、たしかに見おぼえのある場面がたくさん出てきます。フェイクトレイラーが公開された時点で、作品も完成していたんじゃないの?? と思っちゃうくらいの完璧な出来。そして、漫画のようにバカバカしい内容で、おおいに笑えます。

 のっけから、トレホが銃撃戦のなかを車で突っこむシーン、「んな、アホな~!」 というくらい、なぜかトレホさんだけ無敵です。弾が当たりません! んで、銃は使わずに、あくまでマチューテにこだわるのよ。おかしーでしょ、現実的に考えたら、ぜったい死んじゃうでしょ!! ですが、まあ、トレホさんですから、無敵でいいんです。漫画みたいに敵をバンバンやっつけて、そこがおもしろいんです!

 ほかの出演者さんたちも濃ゆい方ばっかりでして、マイノリティーを 「パラサイト」 呼ばわりしちゃう(!)超極悪上院議員のロバート・デ・ニーロさんは、まあ、予想どおりの悪役ぶりとしましても… 麻薬王のスティーヴン・セガールがまた、仰々しすぎて笑えます。(なんか、ぶつぶつエラソーなこといってるわりには、〇〇が異常に情けない~!!)
 マチューテに暗殺依頼をもちこむ政府の人間、マイケル(ジェフ・フェイヒー)が、唯一現実的な悪役っぽかったかな…?

 女性陣としては、捜査官のジェシカ・アルバ、マイケルの娘にリンジー・ローハン、マチューテに手を貸す友人ルズ(ミシェル・ロドリゲス)など、きれいどころもいっぱい。
 お騒がセレブのリンジーは、ほんとにきれいな顔してますよねー。ジェシカ・アルバだけ、ちょっと浮いてる(?)感じなんですけど、ルズ役のミシェル・ロドリゲスがサイコーによかったです。文句なしにカッコイイ! この方のウェストラインは、確実に惚れると思います!!

 このきれいどころが、トレホさんとつぎつぎ寝たがるっていう展開も… アリなんでしょう。わたしはこれ、「デューク東郷効果」 と呼びたいと思います。学でも財力でもなく、結局は “強い” オスがいちばん圧勝しちゃうんです!!

 で、当然戦闘シーンも気合が入っていておもしろいです。あんまり書くと、楽しみにしている方もいるかもしれませんので… 書きませんが、病院での戦闘シーンはとくに注目! ホラー心をがっしりわし掴みされるステキな展開です。

 ほかにも、マチューテと兄弟の杯をかわした元政府関係者の神父さん(チーチ・マリン)が、ナイスな味を出しておりました。そうそう、ありましたよねー、ショットガンを構えた神父さん!! ついでに、ナース姿の女の子が銃をぶっ放したり、尼僧さんが暴れてみたり!! みなさんの記憶にいちばん残っていると思われるのは、両手に美女をかかえたムフフなアレですが… アレって、ナントカどんぶりとかゆー、シチュエーションだったのですよー、うきゃー!!!!!

 短時間でいろんなものを見せられちゃって、とにかくお腹いっぱいになる映画です。で、当初からこの作品は、シャレで作ったものだとわりきって、ゲラゲラ笑いながら観るのが正しい鑑賞法かと思います。

 観終わっちゃうと、なーんも残んないけどね!
 でも、トレホさんフューチャーの映画は、映画ファンにはたまりませんよう!










彫りモノのような
すばらしいお顔!
一種の造形美ですね。









悪徳議員のデニーロと、
ジェフ・フェイヒー。










ほかの映画だったら、
ぜったい悪役顔です!






アハーン
シーンもあります!










ヒロイン部門は、
彼女が圧勝!!
ミシェル・ロドリゲス。







   The Disappearance
        of Alice Creed


(2009)イギリス
出演…マーティン・コムストン
エディー・マーサン
ジェマ・アータートン
監督…J・ブレイクソン
★★★


〔ストーリー〕
 ダニーとヴィクのふたり組は、精密な計画を立ててひとりの若い娘を誘拐する。彼女の名前はアリス、誘拐目的は、富裕の父親から多額の身代金をせしめようというもの。計画は入念をきわめて、下準備も万端、この企みは成功するかに思えたが…やがて、三者をめぐる不思議な心理劇が展開するようになり…


 アンカーベイが放つ、低予算佳作スリラー。
 傑作とまではいかないんですけど、なかなかの出来でおもしろいです。おもしろいんですけど、もしかしたら、好き嫌いのわかれる作品かもしれません。

 ええと、UK版とUS版とで、だいぶ雰囲気が異なるようです。わたしが観たのはUK版だったのですが、US版だと、ヒロインのアリス視点になるのでしょうか。じつにシンプルなストーリー、登場人物も三人きりと、これまたシンプルな作りですが、オープニングから緊張感があってひきこまれます。

 ダニー(マーティン・コムストン)とヴィク(エディー・マーサン)のふたり組が、ホームセンターなどでさまざまな用具を買いあさるところからはじまります。ウレタンを用意したり、厚手のカーペット、ベニヤ、それらを使ってバン内部を覆ったり、アパートの一室を覆ったり。窓を塞ぎ、騒音吸収マットを敷きつめて、誘拐に使うアシや監禁部屋を用意していたんですね。

 ほかにも手錠、ロープ、名称はわかりませんが、悲鳴が出ないようにするバンドのついたボール! いいですねー、これでいっきに盛りあがります! で、ふたりのターゲットとなるのは、放蕩娘のアリス(ジェマ・アータートン)。

 覆面してアリスを拉致、あっという間にバンに連れこんじゃいます。監禁部屋のベッドに縛りつけて、全裸にひんむいちゃう。そこをカメラで写真に撮って、父親にメールで送りつけようというもの。前もって準備していたおかげで、この誘拐はスタートも順調、簡単に成功するかに思えたのですが…

 えーと、心理劇なんですけど、これがどういった種類の心理劇なのか書いちゃうと、おもしろさが半減してしまうかもしれません。あー、なるほどね~、その手もあったのね! という内容です。

 ダニーは歳若く、ヴィクのほうが主導権がありまして、ネクタイもうまくつけられずに、ヴィクに手伝ってもらうところなんか、「あんた、ぜったいミスするでしょ!」 と、つっこみたくなります。ほかにもつっこみどころが多々ありまして、うーんと、とりあえず、ささいなことでもひっぱりますよね! んで、おおげさに盛りあげますよね!!

 オープニングがすっごくよくて、どんな心理劇か判明したとたん、脱力しちゃうかもしれないんですけど…
 でも、三人の役者さんの演技がすばらしく、とくにアリス役のジェマ・アータートンがよかったです。キャメロン・ディアスを小柄にした感じでしょうか。マスカラが涙で溶けていくと、どんどん幼くなっちゃう。幼いながらも、セクシーだったりする。

 あんまり書くとネタバレしそうなので、このあたりでやめておきます。
 こういう自滅的な内容って、登場人物がぜったいハッピーにならないだろうなー、という予感はしちゃいますけどね。よって、結末からじわじわきます。こういう作品を映画館で観たりすると、泣いちゃうのかもしれません。

 ラストがやや乱暴で、物足りなかったかな? …というのは、気のせいですか?
 でも、全体的には濃密な内容でおもしろかったです。映画好きの方ならわかっていただけるかと。











ダニーとヴィク。








哀れ、
アリスの運命は…!!








トイレするふりをして、
チャンス到来!!








このふたりの関係も、
重要なのです。










あら…ら…?
この雰囲気は…??







   Epitaph


(2007)韓国
出演…ク・ジン
キム・ボギョン
リー・ドンギュル
監督…チョン・ボムシク
チョン・シク
★★★


〔ストーリー〕
 妻に先立たれ、娘とふたり暮らしの病院長。その娘さえも、ある晩事故で失ってしまう。生きがいを失くした彼が思い出すのは、過去のできごと… 1946年、インターンとして勤めはじめた病院で起こった、不可解で不気味な事件とは…??


 例によって例のごとく、登場人物の名前がまったくわかりません、すいません!!
 邦題では、「奇談」でよいのでしょうか~

 新作がどうも滞りがち(?)なようなので、観たかったんだよね、これ! シリーズをいこうかと思います。えーと、最近の韓国ホラーは盛り下がるいっぽうなんですが、このころはわりかしおもしろい作品が多かったようです。この作品も、ずっと以前から気になっていたのですが、今回やっと鑑賞することができました。病院を舞台にした、オムニバス・ホラー。

 主人公の青年(ク・ジン)は、インターン中の医学生。彼が勤務することになった病院は女性院長がいまして、とある外科チームに配属されます。そこには腕利きの外科医(リー・ドンギュル)、若くして脳外科の旗手となった医師(チェ・ジェファン)、先輩の美形女医(キム・ボギョン)、おなじくインターン仲間の学生たち…

 なのですが、インターンをはじめて早々、事件が起きます。なんと、日本人兵士ばかりを狙った連続殺人が横行していまして、またひとり犠牲者が…!! いみじくも、そのころ湖から少女の遺体があがります。彼女は胸を切り裂かれていました…

 あらすじを読んだ時点で、ヒヤッとする部分がふくまれているのかなーと、心配しちゃったんですが、そんなことはありませんでした。とりあえず、日本人がたくさん出てきます。といっても、みなさんカタコトの日本語なので、違和感アリアリなんですけどね。

最初のお話。
 青年ク・ジンは少女の遺体のうつくしさに惹かれて、彼女の絵を描いたり、話しかけたり。指輪が落ちたと思ったら、少女の指にはめようとしても、サイズがちがいます。これ、どこから落ちてきたんだろう? そしてある晩、不思議なすすり泣きを聞いてしまいます。泣き声が聞こえる部屋にむかってみると…??

つぎのお話。
 外科医リーのもとに、交通事故に遭った9才の女の子が運びこまれてきます。彼女はいったん回復したかと思えて… 毎晩、不可解な発作と痙攣をくりかえすようになってしまいます。彼女はなにを見て、そんなにおびえているのか? 少女と会話するようになって、事故が起きた経緯が知れてくると… そこには死んだ美人の母親、継父の日本人男性が登場するのですが…

最後のお話。
 脳外科医のファジンは、じつは女医のキムと恋人同士。研究も順調に進み、キムとの関係もうまくいっているように思えましたが… ある晩、彼女のおっそろしい秘密を知ってしまうのです!!

 簡単なストーリー説明をしますと、こんな感じです。
 感触としましては、ホラーというより、イメージ先行の上質な映画みたいです。画面のひとつひとつが絵のようにきれいで、印象的なシーンがたくさんあります。で、幻想的な内容なのかというと、そうでもなく…?

 まず、冒頭の幽霊が登場するシーンが秀逸なのですよ。へんなこけおどしやわざとらしさがまったくなく、ごく自然に、ふっと画面に入ってくる。この自然さが、逆にこわいんです! 幽霊のリアリティって、自然なのがいちばんですもんね。

 ほかにもやたらおっかない幽霊とか(意味不明のあえぎ? が妙にこわかった!!)、お約束のどんでん返しとか(このへん、若干くどいです)、ドラマティックな展開がてんこもりで楽しいです。あと、アジア映画って、欧米ホラーがエフェクト重視なのにくらべて、あくまで役者主体ですよね。時代遅れといえばそれまでなんですけど、そのため、殺害シーンがやたらキョワかったりします。キョワイよ~、真に迫りすぎてるよっ!!

 わたしの知識はまったくにわかですので、くわしいことはわからないのですが… どーも、出演者のひとりがお亡くなりになっているみたいです。韓国の芸能界って、自殺が多いですもんね。これは彼の遺作となってしまったのでしょうか…?

 でも、映画の出来はなかなかのものだと思います。オムニバスといっても、一応ひとつの作品としてつながっていまして、ときどき時間軸がごっちゃになる。結末も合理的できれいです。
 妙にもの哀しくて、幽霊の描き方や死の観念なんかが現実的。観ておいて損のない作品だと思います。










左から、
青年ク・ジン、
女医のキム、
外科医のリー。









また日本人兵士が
殺されちゃったよ!!








少女の背後に
迫るものは…?!?










死んだ娘に魅入られ
ちゃったク・ジンは…









おそろしい過去が、
つぎつぎと明らかに!!!







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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
ねこじかんです

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