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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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       The Legacy


1978)アメリカ
出演…キャサリン・ロス
サム・エリオット
ロジャー・ダルトリー
監督…リチャード・マーカンド
★★★


〔ストーリー〕
 建築デザイナーのマギーは仕事の依頼を受けて、恋人のピートとともにロンドンにむかう。ロンドン郊外をオートバイでドライブ中に接触事故を起こしてしまい、高級車に乗っていた紳士から豪勢な館に招かれる。
 そこにはドイツ兵器産業の大立者、ホテル経営者、元モデル、音楽プロデューサーといった面々が次々招かれていた。とまどうふたりの前で、不可解な殺人事件が続発するようになる…

 
 「スターウォーズ」のリチャード・マーカンドのデビュー作です。
「卒業」(1976)のキャサリン・ロスを主役に据えて、当時流行っていたオカルトブームに乗った作品ということで、そうとう期待されてたようですが…
物語が地味なぶん、一般的な評価は低かったようで。
 
 でも、いま観てみると、逆にそれが新鮮だったりするもんです。

 キャサリン・ロスがミステリアスで美しいですね~。
大きく澄んだ瞳とエキゾチックな魅力が、ひときわ目を引きます。
これが映画の全体的な神秘トーンと、じつによくマッチしてるんです。

 招かれた客人たちはそれぞれの分野で成功を収めた者ばかりで、それは悪魔の力によって成立しているわけですが、最終的に遺産を相続するのはひとりだけ。
ふいにあらわれる白猫。無表情の看護婦。優雅で重厚な建物。不気味な召使いたち…
 そこへショッキングな殺人シーンが起こり、恐怖と知的好奇心をじわじわと盛りあげます。

 恋人役のサム・エリオット(この後、めでたくふたりは結婚したそうですよ)は、「明日にむかって撃て!」(1969)でチラッと出演したときから、「いつか共演したい!」と、ずっと彼女に恋焦がれていたようで…
そのへんのウキウキ感がはっきり顔に出ちゃってるあたりも、微笑ましいですね。










 

マギー役のキャサリン・ロス。
激カワですね






謎めいた看護婦。
主人は重病で、
寝室を出ることが
できないといいますが…









突然水泳中に水面が
固まって(!?)、出られ
なくなったり…!









ガラスの破片で
めった刺しに
されたり…!







                                                             

キャロルのハートを見事射止めた
サム・エリオット。この人のはしゃぎっぷり
見てるだけでも、飽きません(笑)。







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   Office Killer



(1997)
アメリカ
出演…キャロル・ケイン
モリー・リングウォルト
ジーン・トリプルホーン
監督…シンディ・シャーマン
★★☆


〔ストーリー〕
 出版社に勤める地味なOLドリーンは、16年間完璧に仕事をこなしていたというのに、ある日突然リストラを勧告される。社員たちのほとんどは彼女に無関心。
 怒りっぽいセクハラ上司に残業を押しつけられ、パソコンが故障、誤って彼を感電させてしまう。意地悪な上司の死体を目の前にして、ドリーンの中でなにかが芽生えた…

 
 邦題「オフィス・キラー」です。ニューヨークの写真家、シンディ・シャーマンの初監督作品らしいです。
この人の写真家としての仕事ぶりはまったく知らないのですが、映画のセンスのほうはぴたりとはまりました。

 全編ブラックユーモアたっぷり。
冴えないOLが殺人鬼に変貌していく様子は、「ムフフ…♪」な感じです。
キャロル演じるシリアルキラー、ありきたりといえばありきたりなんですが、おかしさと気まずい笑いを誘います。
いやな上司や近所の子供なんかをばっさばさ殺してくくだりなんか、ストレス発散になりそう。

 ホラー映画にしては、やや知的すぎるかもしれません。
デビュー作で奇跡的に安定しているぶん、意外性や突き抜けたものがないので、過剰な期待は禁物かも…?








時代遅れの服を着た、
40代半ばのドリーン。
同僚たちには、陰で
“ネズミ女”と呼ばれています。






こういうの、いかにも
写真家っぽくて
オシャレですね~。








 


ついにふっきれたドリーン! 
目が完全にイっちゃってます!


 


 

死体に囲まれて、
ポップコーンを
頬張りながら仲よく
テレビ鑑賞中







    House Of Wax



2005)アメリカ/オーストラリア
出演…エリーシャ・カスバート
チャド・マイケル・マーレイ
ブライアン・ヴァン・ホルト
パリス・ヒルトン
監督…ジャウマ・コレット・セラ
★★★☆

〔ストーリー〕
 フットボールの試合観戦のためスタジアムにむかっていた6人の若者たちは、途中でキャンプをして一夜を過ごす。しかし翌朝になってみると、何者かの手によって車が故障に。
 仕方なく、近くの町アンブロースにむかうことにするが、その町はどこか様子がおかしかった…
 
 
 チャールズ・ベリデンの「肉の蝋人形」(1933)のリメイクという触れこみですが、全然リメイクではありません! れっきとしたオリジナル!
 
 だって、〈ダークキャッスル〉だしー…、なんだか評価のほうもあんまりよくないみたいだしー…と、しばらく敬遠していたのですが、
コレが蓋を開けてみると、
アラー! すごくおもしろいじゃないですか

 ダークキャッスル・エンタテイメントで初のR-15指定を受けたというのも、頷けます。
まず、痛いです。
主役だからといって、容赦しないのです。
エリーシャ・カスバートはビッチな役柄が多いけど、相変わらずキレイでカワイイ。
パリスたんも違和感なく映画に貢献してます。

 物語はさもありがちなパターンなんですが、ラストがもう、すっごいことになっているのです。
こういう節操のなさは、大好きです










田舎者のトラックに、
不吉な香りは必然ですね。








女優顔してるパリスたん。
もちろんちょいエロもあります。












カーリー(エリーシャ)とニック(チャド)は、
双子なんです。
ここ、ポイントです!





               







この写真、「テキチェン」みたい
ですね。







       Stay Alive


2006)アメリカ
出演…ジョン・フォスター
フランキー・ムニッズ
サマイア・アームストロング
監督…ウィリアム・ブラント・ベル
★★☆



〔ストーリー〕
 ある日ハッチのゲーム仲間が残忍な手口で殺され、死の直前まで彼がプレイしていたゲーム「Stay Alive」のソフトを譲り受ける。
そのゲームは、十七世紀に実在した「血の伯爵夫人」の異名を持つ殺人鬼を追いかけるという内容だった。
 好奇心からゲームをはじめてしまったハッチと仲間たちは、ゲームの中で死ぬと実際に死んでしまうことに気づく。生き残るためには、「伯爵夫人」の墓を探しだして彼女を永遠に葬り去らなければならない…

 
 邦題は「デス・ゲーム」。 
予告編を見たときから、「あ これ、おもしろそう!」と、期待していた作品です。

 ゲームとホラーは相性がよいようで…
「Silent Hill」(2005)とか、「Resident Evil」(2001)とかね。
そんな中でも、これはもろゲームしてます。
ふだんゲームをしない人でさえ、ゲームをしてる気になっちゃいます。

 肝心のゲーム中のCG映像ですが、これがわりかし凝ってまして、わくわくしちゃうんですね~!
現実世界とゲームの世界は繋がっていて、ひとりがゲームで道を探して、それに従って屋敷に辿りつくというアイデアも好みです。
 
 難をいえば、残酷描写がまるでナシってところでしょうか。
「登場人物に危機が迫って…!」→ 「次のカットで殺されてる」ってヤツですよ。
恐怖の見せ方にも、いろいろあると思うんですが…
ええと…予算の問題…? 手抜き…?
 
 多少説明不足なとこもありますが、この程度なら、全然オッケーなんじゃないでしょうか。








ハッチ役のジョン・フォスター
(右)と、
洋版えなりかずきこと、
フランキー・ム二ッズ(笑)。





「血の公爵夫人」エリザベート・
バートリー。乙女の血が
若返りの妙薬だと思いこみ、
〈鉄の処女〉を
作らせたあの人です。








興味半分にゲームを
はじめてしまうと…






バラを使って危険回避します! 
ただし、拾い制アイテムなので、
使ったらそのつどどこかで
摘まなくてはいけません!







        Salvage


2006)アメリカ
出演…ローレン・カリー・ルイス
コーディー・ダーブ
クリス・フェリー
監督…ジェフ・クルック
ジョシュ・クルック
★★☆



〔ストーリー〕
 低予算ホラーの佳作。
 大学生のクレアが、ガソリンスタンドの夜勤を終えた朝から物語ははじまる。その朝は、いつも迎えにきてくれるボーイフレンドの代わりに、見知らぬ男がボーイフレンドのトラックに乗ってやってきた。クレアは不審に思うも、トラックに乗ってしまう。 
 繰りかえされる、悪夢のような殺人。彼女はなぜ、何度も殺されなければならないのか?

 
 派手な演出はどこにもないのに、ゾクゾクきた映画です。
邦題では「Loop/ループ」になってます。

 物語はいたって単調に進みます。
登場人物も必要最小限に。
「バイト先のガソリンスタンド」→ 「自宅」→ 「学校」と、ほとんどこのパターン。
だから、風景もほぼ変わり映えなし。
そこに殺人鬼が潜んでいて、必ず殺されてしまうというワケ。

 これがけっこう、コワいんですよ~!

 単調であるがゆえにリアリティ、というのでしょうか。
ヒロインもリアリティのある器量だし。
ごく普通の景色の中に殺人気がいる。
これって、すごく現実的じゃないですか?

 この手の映画は、オチうんぬんの話になってしまうことが多いようですが…(残念なことに)、その過程や肌ざわりなんかを注目していただきたいです。
それと、派手な演出はどこにもないと書きましたが、一箇所だけ、「ひーっっ!!」となってしまう場面もあるので要注意です!









この手はいったい…?






無事自宅に帰り着くも、
地下室に引きずり
こまれてしまいます。








 
ふたたび繰りかえされる一日。
彼女の身にいったいなにが起こっているのか?





警官に撃ち殺されたはずの
殺人鬼、
デューク・エズモンド。
(ちなみに、「ひーっっ!!」となる
場面はここではありません)。







       La Monja



2005)アメリカ/スペイン
出演…アニータ・ブリエム
ベレン・ビエンコ
クリスチーナ・ピアジェット
監督…ルイス・デ・ラ・マドリッド
★★☆


〔ストーリー〕
 謎の死を遂げた母・マリア。その真相を突き止めようと、エヴァは母が幼少期に通っていたスペインの寄宿学校へとむかう。その学校は、ある陰残な事件をきっかけに廃校になっていた。
 18年前の事件をエヴァが探りだしたとたん、次々と悲惨な死を迎えていく母の同級生たち。彼女たちの過去になにがあったのか…?

 
 「La Monja」とは、シスターのこと。英語名では「The Nun」になってます。
 邦題になると、「サイコ・シスター/呪われた修道女」なんて、痛いサブタイトルまでつけられちゃってます。
 
 これがなかなかの拾いもので、けっこう楽しめました。
 
 水を媒体にして現れるシスターもどきの怪物の造形が、なかなか不気味です。
エヴァがいかにも薄幸そうで、いい味出してるんだなー。
ただし、勘のいい人なら、すぐにわかってしまう結末かもしれません。

 “洗練名通りに殺されていく女性たち”というプロットもいいんだけど、もっと直接描写(刺激)が欲しかったかも…。
静かなホラーですが、心に残る一品。




 

 

マリアの通っていた寄宿学校
のシスター。美人だけど、
めちゃコワいのです。


 





「おまえなんか、
こうしてくれるわっ!!」








部屋を水浸しにして、
シスターを迎え撃つも…



                          




「うがーっっ!!!」
(← 背後にサタンの文字が…!)

                                                                          
                                




 

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 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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