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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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        Final Destination



2000)アメリカ
出演…デヴォン・サワ
アリ・ラーター
カー・スミス
監督…ジェームズ・ウォン
★★★☆


〔ストーリー〕
 高校生のアレックスは、パリへ修学旅行にむかう途中に飛行機が爆発する予知をして騒ぎを起こし、離陸前に飛行機を降ろされてしまう。巻きぞえをくった友人や教師を残して飛行機は飛びたち、アレックスの予知通りに悲劇が。
 九死に一生を得たかにみえた彼らに、ふたたび死の影が忍びよる…


 「ファイナル・デスティネーション」です。
この映画、あらすじだけ聞いたときに「すっごいおもしろそう!」と、かなり期待していた作品です。

 ジェームズ・ウォンという監督、これが映画デビュー作で、ドラマ「X-ファイル」「ミレニアム」の脚本を担当していた人なんですね。
オープニングの飛行機事故の記事の山から、「もしかして、これはかなりの傑作なんじゃ…」と、ゾクゾクものでした。
たしかにホラーとしてすぐれているんですが、おもしろいんですが、テンポも文句なしなんですが、

これがまたいかにも、アメリカ的なんです。

 アレックスの予知が実現、不気味な休止符があって、友人のトッドになにやら得体の知れないものが襲いかかる…
この流れは、冗談抜きでコワかった!
“死”ってものが間近に感じられちゃうくらいで、この監督さん、もしかしてすごい人なんじゃないかと思いました。
彼の最期がまた、リアルすぎて目を覆いたくなったほど。
 これ、やばすぎなんじゃないの、と余計な心配までしてしまいましたが、ここから「超アメリカ的なホラー映画」としての全貌があらわれるんです。
ようするに、「死に方博覧会」の様相を呈してくるんです。

 えっ、そんなのアリ? なんて、いってるうちはまだいいほう、
そんなバカなー、おいおい、そりゃあないでしょうと半分ニヤけてしまえば、もう監督の思うツボ。
そういうことなんですね、
つまり、映画っていうのは、リアルすぎちゃいけないんですね。
だからこの作品はこれだけウケて、続編も作られたんですねえ…

 恐怖を知りたいと思いつつも、マンガ化された恐怖でなければ大衆受けはしない…そんなジレンマに陥ってしまうところが、ホラーの一端でもあるのかも。









アレックス役の
デヴォン・サワくん。








飛行機が離陸する直前、
悪夢を見てしまいます。








クレアとテリーも難を逃れたか
に見えて…?









自宅にいて、こんな死に方する
人もめずらしいよね(苦笑)。







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       Dawn Of The Dead


2004)アメリカ
出演…サラ・ポーリー
ヴィング・レイムス
ジェイク・ウェバー
メキ・ファイファー
監督…ザック・スナイダー
★★★★


〔ストーリー〕
 看護婦のアナは、ごく普通の主婦。ある朝目覚めると、近所の少女が顔に重傷を負って部屋の前に立っていた。驚いて駆けよった夫のルイスは少女に喉を噛みちぎられ、命を失ってしまう…と、死んだはずのルイスが甦り… 


 ご存知、Dawn Of The Dead」「ゾンビ」1987)のリメイクです。
いえ、これはリメイクではありません。
二十一世紀版の新生ゾンビ。
ゾンビってもともと、生物学的な意味から走れない設定(筋肉が壊死しちゃうもんね)になってたのですが、本作ではバンバン走りまくっています。
それに違和感をおぼえたという、元来のファンも少なくなかったようなのですが、

 いいじゃないですか~!!
だって、めっさカッコいいも~ん♪♪

 この映画、オープニングからイカしすぎてます。
シークエンス(シーンの連続ですね)で、アメリカが壊れていく様子を説明していくくだりも、すばらしいです。    

 ザック・スナイダー監督は、もともとCMやミュージック・ビデオなんかを撮ってた人らしいですが、こういうコマーシャリズム、こなれてる人はほんとうまいですよね~。
クレジットもカッコイイんだよなあ…と思ってたら、さっそくべつの映画でおなじ手法のものを見かけました。そういえば、「Se7en」「セブン」1995)みたいなオープニングも、あとで飽きるほど作られたもんね。

 オリジナルでは死者が生者を圧倒していくリアリティ、こちらはサバイバル・アクションに重点が置かれてます。
なにせゾンビが全力疾走でくるものだから、スピード感は文句なし!
…かと思いきや、壮絶な人間ドラマもあったりしてね。
ラストも最後まで目が離せないようになってます。

 あと、主演のサラ・ポーリーが「The Adventure of Baron Munchausen」「バロン」1989)、もっというと、カナダのテレビドラマの「アボンリーへの道」の女の子だったとは、ほんとびっくりです。






アナ演じるサラ・ポーリー。
あんなちっちゃかった女の子が、
あんなことやこんなことも…!
ってなシーンもあって、
わりかしドキドキ。


 





生き残った人々はショッピング
モールに逃げこみますが…


 




このママ・ゾンビが
インパクト大です!




すごいことになってますが、 こんな状況で脱出できるでしょうか?







           Deliria


1987)イタリア
出演…デイヴィット・ブランドン
バーバラ・クピスティ
ロベルト・グリゴロア
セーラ・ゴールドバーグ
監督…ミケーレ・ソアヴィ
★★★


〔ストーリー〕
 フクロウ姿の殺人鬼を主人公にしたミュージカルのリハーサル中に、舞台女優のアリシアは足を負傷してしまい、仲間のベティにつきそわれて近くの病院に。そこは精神病院なのだが、ほかに近隣に病院がなかったのだ。
 無事治療を終えたアリシアは劇場にもどるが、車のトランクには看護人を殺して脱走した、凶暴な殺人犯が潜んでいた…


 邦題は「アクエリアス」です。
ミケーレ・ソアヴィといえば、アルジェントの愛弟子で、本作で才能を認められ、本国では大物扱いなのになぜか日本ではかぎりなく無名…
それというのも、後続の作品ほとんどに「デモンズ××」なんてタイトルつけられちゃった、かわいそうな監督さん…
まともな紹介なんて、一度もままならずに…

 ということで、ここではどんどんミケーレを押していきます!

 豪雨のために劇場に閉じこめられた劇団員、というありがちな設定なのですが、
のっけからミケーレの野心が爆発しております。
ここで特筆すべきなのは、やはり、「劇場」が惨劇の舞台であることですね。
おそらく意図的に、殺人シーンを「他者に目撃させる」というくりかえし…そうすることによって、観客をとまどわせ、いつの間にか主導権を奪ってしまうのです。
ここで観客は「傍観者」であると同時に、「共犯者」でもあるという錯覚にも陥っちゃうというワケ。

 また単純に、このフクロウ・マスクがコワい!
レザーフェイスでもない、ハロウィン・マスクでもない、こんな(一見するとカワイイ?)マスクがなぜコワいのか?
それはやっぱり、ヤツがどこ見てるのかわからないから!

小道具の使い方も、非常にうまいですね。
(低予算ながら)こまかな演出によって、ここまで映画の枠を広げることができるんだという、いいお手本になってると思います。
 …うーん、ミケーレ、おそるべし。

 イタリアン・ホラーに共通するものというと、毒々しい色彩美、すぐれた音楽、官能なんてものがあげられますが、これ、絶対ほかの国には真似できないんですよね。
もはや、伝統芸の域に達していると思われ。







表情が見えないぶん、
やたらと不気味さを増していく
謎のフクロウ・マスク…!






なにかがおかしいと、
思いはじめた劇団員ですが…








これも完全に「舞台」してます。
過剰な演出も冴えわたってます!













このシーンはまさに圧巻。。。 
毒々しいまでのグロテスク美ですね~っ!







    Hellraiser



(1987)イギ
リス
出演…アシュレー・ローレンス
クレア・ヒギンズ
アンドリュー・ロビンソン
監督…クライヴ・バーカー
★★★☆


〔ストーリー〕
 「究極の快楽」を与えてくれるという謎の箱、“パズル・ボックス”。その箱に魅了された男・フランクは、とうとう謎を解くが、やってきたのは歓喜ではなく恐怖と苦痛だった…!
 フランクの死後、おなじ家に弟のラリーと後妻のジュリアが引っ越してくる。荷物運びのさいにラリーは手に怪我を負ってしまい、流れでた血がフランクの死んだ部屋の床に染みこむと、不思議なことにフランクが甦り…


 「ヘルレイザー」の登場です!
原作はバーカーの 『ヘルバウンド・ハート/騒ぎを起こすものたち』 になってますが、これはもともと映画のスプリクトとして書かれたもので、本作のほうがより、
バーカー世界を堪能できるようになってます。

 しかし、バーカーという人は、クラッシックでありながら、モダンな味つけのできる才能のある人ですよねー。
こちらは不気味な愛憎劇が繰りひろげるホラー譚となっていますが、継母・ジュリアと娘のカースティとの対決も見どころになっています。

 とくに、ジュリア演じるクレア・ヒギンズの悪女っぷりがイカしてます!
甦った半分バケモノの愛人のために、恐怖と嫌悪の表情で次々男を誘いこんでは、殺害していく。んで、返り血を浴びて浴室で洗い流すんですが、そのときのなんともいえないエロスでしたたかな表情…

 最初はやけにキツイ顔の人だなーと思ってたんですが、これがどんどん見ていくうちにクセ(?)になってくようで、悪女ってコワいですね~、こうして男を騙すんですね~ と、妙に納得しちゃったり。

 クレアの見事な悪女ぶりに、魔道士たちをあやうく書き忘れてしまうところでしたが、ピンヘッドって、フレディやジェイソンと並んでホラー界の一押しキャラクター王ですよね。
あの特殊メイクは一度見たら忘れられないかも…
と、まんまとバーカーの戦略にはまっちまったのでした。

 変態イギリス、イエイ






なにも知らないラリーは
新妻を連れて、
元フランクの家に
越してくるが…







すっかり「ヘルレイザー」イメージが
定着した(?)女優アシュレー・ローレンス。





パズル・ボックス流行りましたね~!
わたしもほしかったなァ…
こいつをなんかカチャカチャいじり
たおして、解いちゃうと…






自称「究極の快楽」の伝道士、
ピンヘッド御一行見参!







        36・15 Code
     Pere Noel


1990)フランス
出演…アラン・ミュジー
ブリジット・フォセー
ルイ・デュクルー
監督…ルネ・マンゾール
★★★


〔ストーリー〕
 10歳の少年・トマは、クリスマス・イブにパソコン通信でサンタを名乗る人物とのアクセスに成功、家にやってくることになる。しかし、サンタは母親の経営するデパートの客引きで、クビにされた腹いせに凶器を持って忍びこんでくる。広い邸宅にはトマと祖父のふたりきり。サンタに愛犬を殺されたトマは、復讐を誓うが…


 ポスターを見た時点で吹いてしまった、「ウォンテッド・Mr・クリスマス」です!
なんですか、この小ランボーは!
ですが、映画のほうはとてもシリアスで、ドキドキもののアドベンチャーになっていますので、ご安心を。

 子役のアランくんが、とにかくカワイイです~!!
両親が離婚していて、孤独な少年の友だちがパソコンと愛犬だったりするのですが、この愛犬が殺されちゃうところなんか、涙なしでは観れません。
いやいや、動物がやられちゃうシーンてのは、マヂでつらいものがあります…

 絶望に浸るトマ、でも、泣いてばかりはいられません。
おじいちゃんのパピーは半分ボケてて(?)、頼りになるのは自分しかいないのです。
愛犬の仇を必ずとると誓うトマ。
小ランボー、がんばれ!!

 ひと昔まえに、「ホーム・アローン」 なんて流行りましたが、生意気なガキんちょが大人をナメくさって、自分の仕掛けた罠が成功するのに小躍りして、なーにが楽しいんでしょ!
アメリカ人は子供に甘すぎます。
だから、アメリカ製の子供映画はつまんないんだい!
これくらいシリアスに、過酷に、徹底した冒険ものに撮ってくんないと。
 
 あと、トマくんの家はすんごい金持ちなのか、やたら部屋数が多くって、秘密の通路とかおもちゃ部屋なんかもあったりして、すっかりネコと鼠の迷路状態。
見ていて楽しかったです。

クリスマスにお勧めかもね!









トマくん演じるアランくん。
クリクリした目がカワイイ












お家にあるもので武装したトマくん。
…なにげにカッコイイ!













子供の夢をぶち壊す、
極悪サンタの登場です。






あーっっと、
足を刺されたトマくん!!
大丈夫か!?!








            The Reflecting Skin




1990)イギリス
出演…ジェレミー・クーパー
ヴィゴ・モーテンセン
リンジー・ダンカン
監督…フィリップ・リドリー
★★★


〔ストーリー〕
 五十年代のアメリカ、アイダホ州の田舎町。七歳の少年セスは、町外れの邸宅にひとりで住む未亡人・ドルフィンに興味を持ち、吸血鬼ではないかと疑いはじめる。おりしも近隣の町では、子供の殺害事件が連続して起きていた。とうとうセスの友人が行方知れずになったとき、警察はセスの父親に容疑の目をむけるが…


 ブリティッシュ・フェスティバルでも上映された「柔らかい殻」、ご覧になった方も多いんじゃないんでしょうか。
 詩的でうつくしい田園風景のなかで、少年の虚構と幻想が繰りひろげられます。
と書くと、「El Espiritu de la Colmena」「ミツバチのささやき」1973)みたいなファンタジーを想像してしまいますが、そこはさすがイギリス映画、

ひねくれてるねえ~っっ!!

 冒頭でカエルをぱんぱんに膨らませてから、小石で打ち破くシーンはショッキングです。
無邪気な子供だからといって、ナメてはいけません。いや、無邪気だからこそ、自分の欲に忠実で、ときにはケモノのようになるのでのす。 
で、その結果の破壊力なんて、大人顔負け。

 画面はひたすらアメリカの幸福だった黄金時代、一面金色に輝く小麦畑、広い青空を映しだしますが、その背後には連続殺人、セスの兄のキャメロンの被爆といった暗い影が忍びよっています。

 そして、平穏な風景の下に隠されていた狂気が噴出する瞬間…!
ほんとうにおそろしいものはどこにあるのか。
後味は非常に、非常に悪いですが、イギリス人の描く世界観ってこんなに皮肉なんだと、ねじくれかえってるんだと、納得できると思います。

 舞台となる田舎町もどこか現実離れしていて、虚構が入り混じってるよう。
もともとこの監督は、子供の悪意が紡ぎだす世界をリアルに描こうとは思ってなかったのかもしれません。

あと、双子のおばちゃんが無意味にコワいんだけど、なんだったんだ!  






セスと兄のキャメロン。
モーテンセンはこの後、
「ロード・オブ・リング」
アラゴルン役で大人気に
なりました。





ミレーの絵画みたいな田園風景
の中で育って、幸せになれそうな
気もするんだけどなあ…










未亡人・ドルフィンを演じるのは、
リンジー・ダンカン。






キャメロンは、ドルフィンの
繊細で謎めいた魅力に
惹かれるようになりますが…







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(いちおう)プロフィールです
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女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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