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(2002)アメリカ
出演…アンジェラ・ベティス
ジェレミー・シスト
アンナ・ファリス
監督…ラッキー・マッキー
★★★★
〔ストーリー〕
生まれつき弱視で友だちのいなかった孤独な少女・メイの唯一の話し相手は、母親から送られた人形の〈スージー〉。
動物病院で働くようになって、青年アダムとも恋に落ちる。しかし、不器用でエキ
セントリックなメイに彼はとまどうばかり。やがて避けられるようになり、同僚からも裏切られたと感じたときに、メイがとった行動は…
ホラー熱を再燃させてくれた映画、「MAY/メイ」です。
とにかく大のお気に入りで、ラッキー・マッキー監督の長編デビューにして、その名を世界中に轟かせた秀作です。
アンジェラ・ベティスがとにかくイイんですよ!
テレビ版「Carrie」でデビューした人だそうですが、たしかにキャリー役もぴったりですよね。〈Masters Of Horror〉の「Sick Girl」(「虫おんな」2007)でも、レズビアンの昆虫学者という癖のある役柄を演じてました。
これがまた、キュートでカワイイ! 未見の方は必見です。
アダム役のシストくんもカッコイイですね。
メイがあきらめきれない気持ちもよくわかります…
「Wrong Turn」(2003)にもスコット役で出てましたっけ。
このときもやっぱり、爽やかなナイスガイなのでした。
さて、肝心の映画のほうはといいますと、
直接の残酷描写はないものの、かな~りパンチの効いた仕上がりになってます。
メルヘンチックなお話だからといって、嘗めてかかってはいけません。
あ、あと、パンクなおバカ青年もイイ味出してます。
「あ~あちー…乳首、氷で冷やしてもいい?」ってセリフには吹きましたよ♪
ゴスロリ少女趣味に胸キュン青春ラブ・サイコを織り交ぜた、ある意味、「キャリー」を越えちゃってる作品。
ラストで心が痛まない人は人間じゃない!
天然ゴスロリっ娘・
アンジェラと
人形〈スージー〉。
恋のためならなんでも
します。パッとカワイイ
ワンピを作ったり、
アダムの家の前で何時間
も待ちつづけたり。
これはいったい…?
こちらがアンジェラ版「キャリー」のポスター。
ぜひ観てみたいですねえ!
(1977)イタリア
出演…ジェシカ・ハーパー
ステファ二ア・カッシーニ
ジョーン・ベネット
フラビオ・ヴィッチ
ウド・キア
監督…ダリオ・アルジェント
★★★★☆
〔ストーリー〕
ドイツのバレエ名門校に入学したスージーは、学校に到着した豪雨の夜にひとりの少女が叫んでいるのを目にする。「…アイリスが三つ… 青いのをまわすの…」
翌日、その少女が友人とともに殺害されたことを知る。スージーはバレエに励もうとするが、体調を悪くして倒れてしまう。そして、学園にはなぜか不気味な影がつきまとい…
アルジェントといえば、ゴブリン。ゴブリンといえば、アルジェント。
この組み合わせが当然の方程式のように浸透してしまった大傑作ですが、アルジェント本人は、「気のちがった色彩」と評していましたね。
その後、「Opera」(1987)でプッツンしたと噂され、〈Masters Of Horror〉の「Jennifer」、「Pelts」でも、いまいちはじけきれなかったようですが…
過去作品が重しになることは多いようですけど、気にせずガンガンいってもらいたいですね!
この完成度の高さには、もはやなにもいうことはありません。
写真もいっぱい載せちゃえ。
綾辻行人氏いわく、病的な
魅力のジェシカ・ハーパー(左)
と友人役のステファニア。
このバレエ学校のデザインが、素晴らしいのひとことに尽きます。
アルジェントの映画って、どれも不気味な建物ばかりですね。
これでもかというほど、赤。
赤と黒。
計算された色彩美です。
何者かに追われ、学園の
中を逃げまどうサラ。
今度は毒々しい緑です。
このカットもいいですね!
元祖・美少女いじめのアルジェント。
しかし、このシーンはほんと痛そう~。
The Blob
(1988)アメリカ
出演…ショウニー・スミス
ドノヴァン・リーチ
ケヴィン・ディロン
キャンディ・クラーク
監督…チャック・ラッセル
★★★
〔ストーリー〕
スキー・シーズン以外は閑散としている田舎町、アーバーヴィル。ある夕方、轟音とともに火の玉が森に墜落するのを町の名物男、〈缶男〉が目撃する。好奇心からその場にむかうと、クレーターの底に蠢く粘液状の奇怪な生物がいた…
憶えている方も多いのではないでしょうか?
スティーヴ・マックイーンの「マックイーンの絶対の危機」(1958)のまんまリメイク、「ブロブ/宇宙からの不明物体」です。
“宇宙からの侵略者”ということで、ほかのそれ系の大作( リドリー・スコットの「Alien」(1979)や、カーペンターの「The Thing」(1982)なんか)に隠れちゃっているむきもありますが、これがなかなか、迫力があっておもしろいのです。
まず、目白押しなシーンがけっこう多いです。
物語はあってないようなもので、こういう映画はテンポが第一ですね。
下水道で追われるところなんか、もー手に汗握っちゃうし、電話ボックスに逃げこんだ女性がやられちゃうシーンなんか、当時の技術としてはサイコーだし!(…何度もリプレイしちゃいましたよ、フフ♪)、いちばん有名なところでは、排水溝に「ボキボキッ」と音を立てて引きずりこまれてく男性でしょうか…(原作では赤ん坊だった気が…? いや、さすがにそれは無理ですって!)
ブロブの暴れっぷりは、見ていて気持ちいいくらいすっごいのですが、ラストであっさり退治されちゃうのがわりと悲しかったりして。
青春あり、陰謀ありの由緒正しきB級モンスター映画です。
いま観ても、楽しさとドキドキを約束してくれる快作ですよ!
登場人物を次々飲みこんで
いくアメーバ。
最初、主人公かと思ってた
人が殺されちゃったりして、
アレ…?
「キャー!!」
すごい顔になっちゃってます!
もろゼラチン質(笑)!
職人さんの苦労がわかります。
この写真を見て彼女が
誰だかわかった人、
映画通ですねえ。
そうです、「SAW」シリーズの
アマンダ
(ショウ二ー・スミス)です。
町の人々は結集して、
怪物のある弱点を
思いつく…?
(2006)フランス
出演…セシル・ドゥ・フランス
マイウェン
フィリップ・ナオン
監督…アレクサンドル・アジャ
★★★☆
〔ストーリー〕
女子大生のマリーは親友のアレックスとともに、静かな田舎で試験勉強に励むつもりで彼女の実家にむかった。夜更け過ぎにようやく到着、疲れた二人はベッドに横になる。しかし、直後に謎の男があらわれて、アレックスの家族を次々容赦なく襲いはじめた…
そうです、「ハイテンション」です。
もうすでにあちこちで紹介されているのに、ステキな感想やなるほど意見が山ほどあるというのに、性懲りもなく書いてしまいました。
だって、すっげーおもしろかったんだもん!
奇跡的になんの前知識もなく、この映画を鑑賞することができたので。
そのせいか、批評的な感じはほとんどありません。
いえ、なんとなく話題になってたのは知ってましたが、
おフランスということで、興味本位ぐらいで観はじめたんですが、
生首ゴロンのあたりから、ワクワクモードですよ。
それで、殺人鬼がただのオッサンとわかって、「ええー? …ただのオッサンじゃん…」と、思ったのも束の間、例のあのシーン。
もう、うれしさと感動のあまり、「タンスで首は取れませーん!!」 って、ひとりツッコミを入れてみたり♪
ガソリンスタンドのシーンなんか、緊張のあまり「むきーっ!」ってし通しでしたよ。
で、そのあとにトイレのドアを開けていくころから、マリーの様子がちょっとずつおかしくなるんですよね。
「アレ…もしかしたらこの娘、ヤヴァイ娘ちゃん…?」
という一抹の不安を抱えつつ、壮絶なラストに突入。
アジャ監督はこの後、「The Hills Have Eyes」(2006)で人気沸騰しましたが、わたしはなぜかコッチのほうが好きなんですよねー。
「The Descent」(2005)とこの映画があるかぎり、ホラー映画の未来は明るい!…かな?
それにしても、自慰シーンが無駄に長すぎる!
マリーとアレックス。
ふたりで仲よく アレックスの
田舎にむかいます。
殺人鬼の隙を突いて、
マリーはなんとかアレクを
助けようとしますが…
緊迫のガソリンスタンドのシーン。
こういうの、
グッときちゃいますね♪
(2005)日本
出演…宮崎ますみ、桑名理瑛
いしだ壱成、大口広司
田口トモロヲ
監督…園子温
★★★
〔ストーリー〕
実の父親と関係を持つようになってしまった12歳の少女・美津子。母の小百合は、女として美津子に嫉妬しはじめ、やがては虐待するようになってしまう。ある日些細な事故によって小百合が死んでから、美津子の中に不思議な変化が訪れはじめ…
ご存知、あの「自殺サークル」の園子温監督作です。
園子温といえば、実験的な映画ばかり撮ってる変わったヒトですね。
あらすじだけを聞くとかなりな問題作のようですが、非常に丁寧に作ってあったので、とても好感が持てた作品のひとつです。
それにしても、宮崎ますみがたいへんなことになってます!
前編ほとんど全裸です!
おヌード全開です!!
家族と一緒に観るには、なかなかきびしいものがあるかもしれません…(汗)。
この映画が公開された当時、彼女の潔さばかりが取り沙汰されてたようですが、ほかの役者陣もいいんですよねー。
とくに、変態お父ちゃん演じる大口広司とか。
コワすぎるよ~、てか、ヤヴァすぎるよ~!
元テンプターズのドラマーさんだそうですが、この変態お父ちゃん、じつによくはまりすぎです。
扇情的な内容と、ファンタジックでシュールな映像美。
まるで残酷なおとぎ話を見ているよう。
「~名前のない子犬が…」って歌が、しばらく耳に残っちゃいます。
変態お父ちゃんは娘に
チェロケースに入るように
強いて、覗き穴から妻との
エッチを見させます。
変態お父ちゃんは、
小学校の校長先生でもあります。
どうして廊下が赤いのかは、
いうまでもないか…
田口トモロヲ編集長(左)と、
新人のいしだ壱成。
「ミツコ」を主人公にした
作家・三ッ沢妙子(宮崎ますみの二役)
の正体を探るように相談しますが…
この映画を観終わって、
ちょっぴり彼のことが
好きになってしまいました♪
(1978)アメリカ
出演…スーザン・ストラスバーグ
トニー・カーティス
ステラ・スティーブンス
監督…ウィリアム・ガードラー
★★☆
〔ストーリー〕
サンフランシスコの病院に、首のうしろに腫瘍のようなものができたカレンという患者がやってきた。医師が切開手術をしようとすると、霊的な力によって阻まれる。
元恋人で心霊研究家のハリーは、祈祷師を呼んでカレンにとり憑いた悪霊を払おうとした。すると、部屋には強風が吹き荒れ、不気味なインディアンの首が浮かびあがり…
「マニトウ」とは、ネイティブ・アメリカンの言葉で霊のこと。
「Abby」(1974)(元ネタは「エクソシスト」(1973))、「Grizzry」(1976)(「ジョーズ」(1975)のパクリ)といった二番煎じ映画ばかりを撮ってきた、ウィリアム・ガードラーの遺作です。
そのうえグレアム・マスタートン原作と聞いては、もう無視するわけにはいきません。
まず、アイデアがとんでもなく奇抜ですねー!!
この原作を真面目に映画にしようと考えたウィリアム・ガードラー、エライ!
四百年前に死んだネイティブ・アメリカンの呪術師〈ミスカマカス〉と、現代のネイティブ・アメリカンの呪術師の霊力バトルというは、その後のオカルト映画にもよく見られるパターンですが、
それでも勝てないと知ったとき、
「そうだ、〈ミスカマカス〉を破るには、もう現代科学の霊しか残ってない!」
って、コンピューターの霊と対決させる。
なんですか、コンピューターの霊って!
このコンピューターの霊というのが、すっごい強力でして、
悪霊の降臨によって異次元空間に突入した病室内で、電撃攻撃発射しまくり!
このように、あまりのバカバカしさとアッパレな底抜けパワーに、手に汗握る娯楽作品となってます。
監督はこの後、次回作のロケ中にヘリコプターの事故で亡くなってしまいました。
享年三十歳。
もっとバカ映画撮ってほしかったなー!
すんごい顔に
なっちゃってますが…!
頼もしそうに見えて、
意外とあきらめの早い
呪術師ジョン。
「…くそう、
どんな精霊を使っても、
ヤツには勝てない!」
〈ミスカマカス〉、やりたい放題。
極寒世界にしちゃったり。
ついに最終決戦!
不思議空間と化した病室で、
前代未聞のサイキック・バトル
がはじまります!
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独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
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