個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
Walled In
(2009)アメリカ/フランス/カナダ
出演…ミーシャ・バートン
デボラ・カーラ・アンガー
キャメロン・ブライト
監督…ジル・パケ・ブランネール
★★☆
〔ストーリー〕
大学を卒業したサムは25才の誕生日を迎えるとともに、ビル解体会社を経営する父の正式なパートナーとなる。はじめて任された仕事は、閑散とした場所にぽつんと建つ巨大アパートの取り壊しの指揮をとること。解体作業に先だって、アパートにひとり到着したサムは、管理人のメアリ、彼女の息子のジミーを紹介され、調査をはじめることに。だが、アパートにはまだ数名の入居者が残っていて、どことなくミステリアスで不気味な雰囲気がただよっていた。調査を進めながら一室に泊まるサムだが、壁越しに人の話し声が聞こえてきて…?
フランスの人気作家、セルジュ・ベラセロのベストセラー小説 『Les Emmures』 をもとにした、サイコ・スリラーです。ヒロインは、ご存知大人気女優のミーシャ・バートン。監督さんは、ポリス・アクションの「マルセイユ・ヴァイス」(2003)という作品を撮った方だそうです。
トレイラーやあらすじ紹介から、ミステリアスな謎解きホラーかと思っていたんですけどね… この作品をもとに、アメコミも作られているようです。わりと期待していたんですけど、蓋を開けてみたらドラマでした。でも、そんなに悪くもなかったです。
ストーリーをざっくばらんに紹介してしまいますと、サム(ミーシャ)が調査している建物というのが、以前サイコ殺人鬼の根城だったらしく、彼の被害者たちがたくさん壁に生き埋めにされていました! 警察が発見した遺体の数はなんと、16体…!!
ひい~、よくこんな場所に住んでいられますね。。。
オープニングもけっこう不気味ですし、建物自体も凄みがあって、バッチイ雰囲気で、屋上の壁なんかも赤錆や染みだらけでキョワイ。まず、でかすぎるし。なんにもない辺鄙な場所にぽつんと建ってる姿も、異様ですし。ぜったいなんか出できそう。そんな場所で、サムにじりじりと恐怖が迫ってきちゃう~… という、お話なんですが。
原作が訳出されていないので、じっさいどういうストーリーだったのか確かめようもないんですが、ええーと、微妙なところで外していくんですよね…
殺人鬼の部屋は頑丈に施錠されてまして、興味をもちはじめたサムのためにジミー(キャメロン・ブライト)があけてくれるんですが、あんまり迫力はありません。たいして、ジミーの屋上の部屋(部屋かな…?)のほうはすごく凝っていて、十代の屈折した少年心理が表現されていていいですね。サムはミーシャですから、だれが見ても超絶美人なわけでして、当然ジミーは彼女に惹かれてしまいます。でも、ママンのメアリ(デボラ・カーラ・アンガー)はすっごく専制的でした…!
ミーシャ・バートンというと、わたしは勝手にアイドル女優というレッテルを貼りつけていたんですが、ちゃんと演技のできる人でした。すみません。
それから、管理人役のデボラ・カーラ・アンガーも、冷酷な美人という彼女の特色がよく出ていると思います。バラード原作&バーグ先生の「Crash」(「クラッシュ」1996)のときは、色っぽくて衝撃的でしたよね。
息子のキャメロン・ブライトは、どこかで見たことあるなーと思っていたら、「記憶の棘」(2004)でニコール・キッドマンを翻弄していた男の子でした。この作品ではわりと地味な役なんですが、もしかしたら、今後化ける可能性があるかもしれません。
途中、「おおっ」という展開があるかと見せかけて、なんだか屈折しすぎたドラマに流れこんでしまいます。こういってはなんですが、ステキな舞台が用意されているのに、あまりその魅力を生かしきれていないような…? 生かしきれていないといえば、ミーシャもそうなんですよね。だって、こんな超絶美人をヒロインにもってくるなら、もっといじめなくちゃ!! 個人的にはいじめ具合が足りなくて不満だったです。
ミーシャ・バートンがヒロインのわりには、わりとホラーしている内容ですが… ええっと、こんなこと思い出しちゃったんですが、そういえば、フランス発の話題のミステリとかホラー小説とか、つられて読んでみたら、あららという経験ばかりだったような…?
十代の女の子から絶大な支持をうける、
ミーシャ・バートン。
美人なのにかわいらしい!
お人形さんみたいですね。
メアリ役のデボラ・カーラ・アンガー。
「Silent Hill」(2006)の乞食役には
びっくりしました。
ジミー役のC・ブライト。
いろんな話題作に
ちょこちょこ出演して
いるようです。
サムは不気味な建物
の調査を開始する
のですが…
ジミー少年は彼女に
好意を抱いてしまい
ます。
…え? な、なに?
どしたの!!
(2009)アメリカ/フランス/カナダ
出演…ミーシャ・バートン
デボラ・カーラ・アンガー
キャメロン・ブライト
監督…ジル・パケ・ブランネール
★★☆
〔ストーリー〕
大学を卒業したサムは25才の誕生日を迎えるとともに、ビル解体会社を経営する父の正式なパートナーとなる。はじめて任された仕事は、閑散とした場所にぽつんと建つ巨大アパートの取り壊しの指揮をとること。解体作業に先だって、アパートにひとり到着したサムは、管理人のメアリ、彼女の息子のジミーを紹介され、調査をはじめることに。だが、アパートにはまだ数名の入居者が残っていて、どことなくミステリアスで不気味な雰囲気がただよっていた。調査を進めながら一室に泊まるサムだが、壁越しに人の話し声が聞こえてきて…?
フランスの人気作家、セルジュ・ベラセロのベストセラー小説 『Les Emmures』 をもとにした、サイコ・スリラーです。ヒロインは、ご存知大人気女優のミーシャ・バートン。監督さんは、ポリス・アクションの「マルセイユ・ヴァイス」(2003)という作品を撮った方だそうです。
トレイラーやあらすじ紹介から、ミステリアスな謎解きホラーかと思っていたんですけどね… この作品をもとに、アメコミも作られているようです。わりと期待していたんですけど、蓋を開けてみたらドラマでした。でも、そんなに悪くもなかったです。
ストーリーをざっくばらんに紹介してしまいますと、サム(ミーシャ)が調査している建物というのが、以前サイコ殺人鬼の根城だったらしく、彼の被害者たちがたくさん壁に生き埋めにされていました! 警察が発見した遺体の数はなんと、16体…!!
ひい~、よくこんな場所に住んでいられますね。。。
オープニングもけっこう不気味ですし、建物自体も凄みがあって、バッチイ雰囲気で、屋上の壁なんかも赤錆や染みだらけでキョワイ。まず、でかすぎるし。なんにもない辺鄙な場所にぽつんと建ってる姿も、異様ですし。ぜったいなんか出できそう。そんな場所で、サムにじりじりと恐怖が迫ってきちゃう~… という、お話なんですが。
原作が訳出されていないので、じっさいどういうストーリーだったのか確かめようもないんですが、ええーと、微妙なところで外していくんですよね…
殺人鬼の部屋は頑丈に施錠されてまして、興味をもちはじめたサムのためにジミー(キャメロン・ブライト)があけてくれるんですが、あんまり迫力はありません。たいして、ジミーの屋上の部屋(部屋かな…?)のほうはすごく凝っていて、十代の屈折した少年心理が表現されていていいですね。サムはミーシャですから、だれが見ても超絶美人なわけでして、当然ジミーは彼女に惹かれてしまいます。でも、ママンのメアリ(デボラ・カーラ・アンガー)はすっごく専制的でした…!
ミーシャ・バートンというと、わたしは勝手にアイドル女優というレッテルを貼りつけていたんですが、ちゃんと演技のできる人でした。すみません。
それから、管理人役のデボラ・カーラ・アンガーも、冷酷な美人という彼女の特色がよく出ていると思います。バラード原作&バーグ先生の「Crash」(「クラッシュ」1996)のときは、色っぽくて衝撃的でしたよね。
息子のキャメロン・ブライトは、どこかで見たことあるなーと思っていたら、「記憶の棘」(2004)でニコール・キッドマンを翻弄していた男の子でした。この作品ではわりと地味な役なんですが、もしかしたら、今後化ける可能性があるかもしれません。
途中、「おおっ」という展開があるかと見せかけて、なんだか屈折しすぎたドラマに流れこんでしまいます。こういってはなんですが、ステキな舞台が用意されているのに、あまりその魅力を生かしきれていないような…? 生かしきれていないといえば、ミーシャもそうなんですよね。だって、こんな超絶美人をヒロインにもってくるなら、もっといじめなくちゃ!! 個人的にはいじめ具合が足りなくて不満だったです。
ミーシャ・バートンがヒロインのわりには、わりとホラーしている内容ですが… ええっと、こんなこと思い出しちゃったんですが、そういえば、フランス発の話題のミステリとかホラー小説とか、つられて読んでみたら、あららという経験ばかりだったような…?
十代の女の子から絶大な支持をうける、
ミーシャ・バートン。
美人なのにかわいらしい!
お人形さんみたいですね。
メアリ役のデボラ・カーラ・アンガー。
「Silent Hill」(2006)の乞食役には
びっくりしました。
ジミー役のC・ブライト。
いろんな話題作に
ちょこちょこ出演して
いるようです。
サムは不気味な建物
の調査を開始する
のですが…
ジミー少年は彼女に
好意を抱いてしまい
ます。
…え? な、なに?
どしたの!!
PR
Hot Fuzz
(2007)イギリス/フランス
出演…サイモン・ペグ
ニック・フロスト
ティモシー・ダルトン
監督…エドガー・ライト
脚本…エドガー・ライト
サイモン・ペグ
★★★★
〔ストーリー〕
スコットランドヤードの超スーパー・エリート警官エンジェルは、そのあまりに優秀すぎる検挙率から組織内で嫉妬を買ってしまい、辺鄙な田舎町サンドフォードへと左遷されてしまう。落ちこむエンジェル。しかし、持ちまえの正義感と責任感はちゃんと健在、のどかで平和な町ながらも、ささやかな違反者をとりしまることに。そこで検挙した酔っ払い男は、翌朝署にもどってみると、なんと署長の息子・ダニーだった。こうして堅物男エンジェルと、都会の警官に憧れを抱くへっぽこ警官ダニーのでこぼこコンビが組まれるのだが…
最近あまりにもパッとしない作品ばかりつづいたので… またまた観ちゃいました♪ こんなおもしろくて優秀作なのに、しっかりホラーしている「ホット・ファズ/俺たち
スーパーポリスメン!」でーす。
あらためて書くのもなんですが、監督のエドガー・ライトとサイモン・ペグのコンビは、「Shaun of the Dead」(「ショーン・オブ・ザ・デッド」2004)でお馴染みの優秀コンビ。「ショーン~」もおもしろかったですよねー。イギリス映画って、オフビートな笑いの感覚と、ブラックな意地悪さが根底にあって、この手のコメディ映画を撮らせると右に出る国はいないようです。なかでも、いまのところこのふたりがトップを走っているんじゃないでしょうか。
サイモン・ペグが演じるのは、ロンドン警視庁の超エリートな熱血刑事エンジェル。でも、仕事のやり過ぎと熱血ぶりが周囲から不評を買ってしまい(…こういうの、日本にもありますよねん)、聞いたこともない田舎町に飛ばされてしまいます。そこは “イヤー・オブ・ザ・ビレッジ” を毎年受賞している(イギリスって、“イヤー・オブ・ザ~” が好きですよね?)という、「イギリス一平和な町」 という触れこみで、犯罪なんて皆無。相棒となったデブちん・ダニー(ニック・フロスト)はお菓子ばっかり食べてるし、同僚たちもみんなやる気ゼロ。というか、仕事してるの? と思うくらいな、だらけぶりであります。
はたしてこんな場所で、熱血警官エンジェルはやっていけるのでしょうか…??
導入部がこんな感じなんですが、ええと、たぶんほとんどのみなさんはご覧になったかと思います。わたしが最初に鑑賞したときにまず驚いたのは、「ショーン~」のときとくらべると、びっくりするくらい完成度が上がっていること!!
「ショーン~」は、そのゆるゆるさかげんが非常によくて、微妙な笑いを随所に誘ったんですけど、こちらの作品はマジでアクションしています。いろんな某・米国製アクション映画のパロディになってるんですが、聞けば、イギリスではアクション映画はほとんど作られないんだそうです。ふーん、いわれてみれば… と、ここに目をつけたのがエドガー・ライト。「じゃあ、思いっきりイギリスっぽいアクション映画を撮ってやろうぢゃないの!」ということで、出来上がったのがこの素晴らしい作品。
前半はいかにもイギリスらしいウィットに富んだキャラ紹介、中盤、きたよ、これだよ、ホラーだよ!! な、サスペンスで盛りあげて、後半からはいっきに息もつかせぬガン・アクションへ。
サイモン・ペグは頭脳明晰、体力もあるし、射撃の腕前も超一流のスーパー警官なんですが、この役を演じるにあたって体重を落としたようで、顔つきもキリッとひきしまっていて、かなりイイ感じ。
たいして、相棒のニックはというと… ま、まあ、この人は素材で勝負みたいなところがありますから!サイモンとの掛けあいが調子よければ、万事オーケイです!
ストーリーも細部まで手抜かりなし、役者さんの演技も絶妙なんですけど、前作が映画ファンむけの作品だったのにくらべると、だいぶ大衆的になった気がします。
…といっても、アメリカ映画に見られるような視覚にダイレクトにうったえてくる内容ではなく、そこらへんのひねり具合、隠れた知的さなんかが、日本人受けする理由なんでしょう。
まだ観たことがないという方がいたら、非常にもったいないですよ~!!
熱血警官エンジェル
(サイモン・ペグ)!
メタボ警官ダニー
(ニック・フロスト)!
白鳥を捕まえる
のも仕事!
クッキー食べる?
スーパー経営者
スキナー
(ティモシー・ダルトン)!
一致団結して、突撃だ~!!!
エドガー・ライト監督。
こんなフツーのお兄ちゃんが、
抜群にセンスのよい映画を
撮っちゃうんですよねー。
(2007)イギリス/フランス
出演…サイモン・ペグ
ニック・フロスト
ティモシー・ダルトン
監督…エドガー・ライト
脚本…エドガー・ライト
サイモン・ペグ
★★★★
〔ストーリー〕
スコットランドヤードの超スーパー・エリート警官エンジェルは、そのあまりに優秀すぎる検挙率から組織内で嫉妬を買ってしまい、辺鄙な田舎町サンドフォードへと左遷されてしまう。落ちこむエンジェル。しかし、持ちまえの正義感と責任感はちゃんと健在、のどかで平和な町ながらも、ささやかな違反者をとりしまることに。そこで検挙した酔っ払い男は、翌朝署にもどってみると、なんと署長の息子・ダニーだった。こうして堅物男エンジェルと、都会の警官に憧れを抱くへっぽこ警官ダニーのでこぼこコンビが組まれるのだが…
最近あまりにもパッとしない作品ばかりつづいたので… またまた観ちゃいました♪ こんなおもしろくて優秀作なのに、しっかりホラーしている「ホット・ファズ/俺たち
スーパーポリスメン!」でーす。
あらためて書くのもなんですが、監督のエドガー・ライトとサイモン・ペグのコンビは、「Shaun of the Dead」(「ショーン・オブ・ザ・デッド」2004)でお馴染みの優秀コンビ。「ショーン~」もおもしろかったですよねー。イギリス映画って、オフビートな笑いの感覚と、ブラックな意地悪さが根底にあって、この手のコメディ映画を撮らせると右に出る国はいないようです。なかでも、いまのところこのふたりがトップを走っているんじゃないでしょうか。
サイモン・ペグが演じるのは、ロンドン警視庁の超エリートな熱血刑事エンジェル。でも、仕事のやり過ぎと熱血ぶりが周囲から不評を買ってしまい(…こういうの、日本にもありますよねん)、聞いたこともない田舎町に飛ばされてしまいます。そこは “イヤー・オブ・ザ・ビレッジ” を毎年受賞している(イギリスって、“イヤー・オブ・ザ~” が好きですよね?)という、「イギリス一平和な町」 という触れこみで、犯罪なんて皆無。相棒となったデブちん・ダニー(ニック・フロスト)はお菓子ばっかり食べてるし、同僚たちもみんなやる気ゼロ。というか、仕事してるの? と思うくらいな、だらけぶりであります。
はたしてこんな場所で、熱血警官エンジェルはやっていけるのでしょうか…??
導入部がこんな感じなんですが、ええと、たぶんほとんどのみなさんはご覧になったかと思います。わたしが最初に鑑賞したときにまず驚いたのは、「ショーン~」のときとくらべると、びっくりするくらい完成度が上がっていること!!
「ショーン~」は、そのゆるゆるさかげんが非常によくて、微妙な笑いを随所に誘ったんですけど、こちらの作品はマジでアクションしています。いろんな某・米国製アクション映画のパロディになってるんですが、聞けば、イギリスではアクション映画はほとんど作られないんだそうです。ふーん、いわれてみれば… と、ここに目をつけたのがエドガー・ライト。「じゃあ、思いっきりイギリスっぽいアクション映画を撮ってやろうぢゃないの!」ということで、出来上がったのがこの素晴らしい作品。
前半はいかにもイギリスらしいウィットに富んだキャラ紹介、中盤、きたよ、これだよ、ホラーだよ!! な、サスペンスで盛りあげて、後半からはいっきに息もつかせぬガン・アクションへ。
サイモン・ペグは頭脳明晰、体力もあるし、射撃の腕前も超一流のスーパー警官なんですが、この役を演じるにあたって体重を落としたようで、顔つきもキリッとひきしまっていて、かなりイイ感じ。
たいして、相棒のニックはというと… ま、まあ、この人は素材で勝負みたいなところがありますから!サイモンとの掛けあいが調子よければ、万事オーケイです!
ストーリーも細部まで手抜かりなし、役者さんの演技も絶妙なんですけど、前作が映画ファンむけの作品だったのにくらべると、だいぶ大衆的になった気がします。
…といっても、アメリカ映画に見られるような視覚にダイレクトにうったえてくる内容ではなく、そこらへんのひねり具合、隠れた知的さなんかが、日本人受けする理由なんでしょう。
まだ観たことがないという方がいたら、非常にもったいないですよ~!!
熱血警官エンジェル
(サイモン・ペグ)!
メタボ警官ダニー
(ニック・フロスト)!
白鳥を捕まえる
のも仕事!
クッキー食べる?
スーパー経営者
スキナー
(ティモシー・ダルトン)!
一致団結して、突撃だ~!!!
エドガー・ライト監督。
こんなフツーのお兄ちゃんが、
抜群にセンスのよい映画を
撮っちゃうんですよねー。
The Lost
(2009)スペイン
出演…アーマンド・アサンテ
ディナ・メイヤー
レイシー・シャベール
監督…ブライアン・ゴーレス
★★☆
〔ストーリー〕
精神医学界の権威・ケヴィンは本の出版記念をかねて、バルセロナの大学図書館で公演を行っていた。公演会のあと、ひとりの美女が彼にサインを求めてくる。彼女の名前はミラ、妹が精神を病んで病院に長期入院していて、彼女の症例について相談されるのだが…
ミラとはその場で別れてしまうが、興味をおぼえたケヴィンは、その患者・ジェーンについて調べてみることにすると…
ややこしいタイトルが多すぎるんですよねー、もちろんこれ、ケッチャム原作の「The Lost」(2005)のほうじゃありません。監督さんの経歴を確認してみたところ、どうもアクション(それもB級?)に強い方らしいんですけど、たまにはこんなのも撮れるぞ、という、わりと穏やかなサスペンス・ミステリーです。
主人公の精神科医・ケヴィンを演じるのは、アーマンド・アサンテ。おっと、「Prophecy」(「プロフェシー/恐怖の予言」1979)にも出演していますね。この作品、公害問題を連想させるとかなんとかいって、不遇な扱いなんですよねー。
彼に近づく美女ミラ(ディナ・メイヤー)は、妹のジェーン(レイシー・シャベール、やはり美人)が精神病患者。ミラの話で興味をおぼえたケヴィンは、ジェーンに関する資料をとりよせ、治療中の様子を映したビデオテープを見るのですが…
そこに映っていたのはなんと、彼女の人格が入れ替わるシーンでした。そして人格が入れ替わった瞬間、不思議なことに、瞳の色まで変わっていたのです…
そしてそして、瞳の色まで変わるどころか、なぜか人格変換シーンになると、テープに不可解なノイズが入ります…
すっかり興味津々となったケヴィン、彼女が入院する病院を訪問してみることにするのですが…
ええーと、すっごくありきたりな内容なんですけど…(笑)、残酷描写もさっぱりなく、よくあるお話のひとつでして、それでも、なぜだか穏やかなストーリー展開が気に入ってしまいました。たぶん、主役の実力がひと役買っているんだと思います。
じつは、つい最近観た作品と内容が非常によく似通っているんですが、どの作品かは書きません。(こちらではなく、むしろ、そっちのほうが)興味がそがれるといけないので。
こういう作品も正直好きなんですけど、こんなのばっかり紹介していたら、サイトの趣旨が変わってきてしまうかなあ、ちょっと反省しています。
ケヴィン役のアーマンド・アサンテ。
イタリア系の顔はかっこいいです!
ケヴィンは精神医学
の権威。
本を出せば、たちまち
ベストセラーに。
多重人格少女ジェーン
(レイシー・シャベール)
と面会するのですが…
ジェーンの姉のミラ
(ディナ・メイヤー)。
刑事のモリナ
(セルジ・マテウ)と。
連続女性不明事件が
起きていることを
突きとめます。
(2009)スペイン
出演…アーマンド・アサンテ
ディナ・メイヤー
レイシー・シャベール
監督…ブライアン・ゴーレス
★★☆
〔ストーリー〕
精神医学界の権威・ケヴィンは本の出版記念をかねて、バルセロナの大学図書館で公演を行っていた。公演会のあと、ひとりの美女が彼にサインを求めてくる。彼女の名前はミラ、妹が精神を病んで病院に長期入院していて、彼女の症例について相談されるのだが…
ミラとはその場で別れてしまうが、興味をおぼえたケヴィンは、その患者・ジェーンについて調べてみることにすると…
ややこしいタイトルが多すぎるんですよねー、もちろんこれ、ケッチャム原作の「The Lost」(2005)のほうじゃありません。監督さんの経歴を確認してみたところ、どうもアクション(それもB級?)に強い方らしいんですけど、たまにはこんなのも撮れるぞ、という、わりと穏やかなサスペンス・ミステリーです。
主人公の精神科医・ケヴィンを演じるのは、アーマンド・アサンテ。おっと、「Prophecy」(「プロフェシー/恐怖の予言」1979)にも出演していますね。この作品、公害問題を連想させるとかなんとかいって、不遇な扱いなんですよねー。
彼に近づく美女ミラ(ディナ・メイヤー)は、妹のジェーン(レイシー・シャベール、やはり美人)が精神病患者。ミラの話で興味をおぼえたケヴィンは、ジェーンに関する資料をとりよせ、治療中の様子を映したビデオテープを見るのですが…
そこに映っていたのはなんと、彼女の人格が入れ替わるシーンでした。そして人格が入れ替わった瞬間、不思議なことに、瞳の色まで変わっていたのです…
そしてそして、瞳の色まで変わるどころか、なぜか人格変換シーンになると、テープに不可解なノイズが入ります…
すっかり興味津々となったケヴィン、彼女が入院する病院を訪問してみることにするのですが…
ええーと、すっごくありきたりな内容なんですけど…(笑)、残酷描写もさっぱりなく、よくあるお話のひとつでして、それでも、なぜだか穏やかなストーリー展開が気に入ってしまいました。たぶん、主役の実力がひと役買っているんだと思います。
じつは、つい最近観た作品と内容が非常によく似通っているんですが、どの作品かは書きません。(こちらではなく、むしろ、そっちのほうが)興味がそがれるといけないので。
こういう作品も正直好きなんですけど、こんなのばっかり紹介していたら、サイトの趣旨が変わってきてしまうかなあ、ちょっと反省しています。
ケヴィン役のアーマンド・アサンテ。
イタリア系の顔はかっこいいです!
ケヴィンは精神医学
の権威。
本を出せば、たちまち
ベストセラーに。
多重人格少女ジェーン
(レイシー・シャベール)
と面会するのですが…
ジェーンの姉のミラ
(ディナ・メイヤー)。
刑事のモリナ
(セルジ・マテウ)と。
連続女性不明事件が
起きていることを
突きとめます。
Kill Theory
(2009)アメリカ
出演…パトリック・フルーガー
リアーナ・ダジヒ
テディ・ダン
監督…クリス・ムーア
★★☆
〔ストーリー〕
大学生の仲良しグループの男女8人が、そろって卒業旅行に出かけることに。彼らがむかったさきは、郊外の静かな森の別荘。みんなで新たな門出を祝い、酒を飲んで、テレビゲームをしたり、恋人同士でいちゃついたりと、それぞれのんびりくつろぐ彼ら… しかし、そこに予期せぬ訪問者を迎えることになるのを彼らはまだ知らなかった…!!
クリス・ムーアの最新作です~
最新作といっても、監督作はこれがはじめてだったんですね。非ホラーだと、「アメリカン・パイ」(1999)や「夏休みのレモネード」(2001)とか、ホラーだと、「Joy Ride」(「ロード・キル」2001)や「Feast」(「フィースト」2005)なんかの製作に携わってきた方です。
上記のあらすじからもわかるとおり、若者たちが人里離れた場所に集結、ここに殺人鬼が登場しまして、この殺人鬼、大学生たちと血祭りにあげるかと思いきや、あるゲームをするようにもちかけてきます。ゲームのルールはいたって簡単。仲間を殺し、最後に残った勝者だけを助けてあげよう、というもの。
キャラクターもいたって平凡、旅行とくればカップルは必ずいちゃつくし、モテないくんもいるし、なんだかB級ホラー臭がプンプンただよっていて、日本でもヒットしました「スクリーム」や「ラスト・サマー」的なノリのお手軽ホラーだとばかり思っていたんですが、ね、これがなんと…
んま~、えげつないこと、えげつないこと!!
オープニングから殺人鬼が登場するまでが、余計な枝葉を飛ばしてサクサク進んでいくので、ぜったいノリノリ・ホラーだと思ってたんですけどね… いえ、ある意味ノリノリなんですけど、初心者むけかと思うと、そうでもなかったりする意外性があります。
まあ、コンセプトからして、「あなたの恋人、友人を信じられますか?」ですから、それを考えると、ある程度想像がつく内容ではないかと思います。とりあえず、全体的にどんな感じかと申しますと、
わりとエグイ!
まともに観てしまうと、オエーとなる絵をふくんでいます。
あ、それから、血糊が粘っこいです!
スピーディーです!
以上!
…というように、そこそこ楽しめる仕上がりになっていまーす(笑)。殺人鬼がまた不気味なんですが、正体をあらわすまでが電話やトランシーバーの音声のみなので、いまいち盛りあがらず…
非常に短い時間内を駆け足で進んでいる感もあって、もうすこしじっくりキャラクターたちの動きを描いてもよかったんじゃ…? という気が、しないでもありません。生意気書いてすいません。
わーい、
旅行だ、旅行だ♪
アンバー役の
リアーナ・タジヒ。
マイケル役の
P・フルーガー(左)。
捕まっちゃったニコール
(ステフィー・ウィッケン)
の運命は…!!
殺人鬼をチラッと
だけご紹介!
頭の刺青がコワス…
(2009)アメリカ
出演…パトリック・フルーガー
リアーナ・ダジヒ
テディ・ダン
監督…クリス・ムーア
★★☆
〔ストーリー〕
大学生の仲良しグループの男女8人が、そろって卒業旅行に出かけることに。彼らがむかったさきは、郊外の静かな森の別荘。みんなで新たな門出を祝い、酒を飲んで、テレビゲームをしたり、恋人同士でいちゃついたりと、それぞれのんびりくつろぐ彼ら… しかし、そこに予期せぬ訪問者を迎えることになるのを彼らはまだ知らなかった…!!
クリス・ムーアの最新作です~
最新作といっても、監督作はこれがはじめてだったんですね。非ホラーだと、「アメリカン・パイ」(1999)や「夏休みのレモネード」(2001)とか、ホラーだと、「Joy Ride」(「ロード・キル」2001)や「Feast」(「フィースト」2005)なんかの製作に携わってきた方です。
上記のあらすじからもわかるとおり、若者たちが人里離れた場所に集結、ここに殺人鬼が登場しまして、この殺人鬼、大学生たちと血祭りにあげるかと思いきや、あるゲームをするようにもちかけてきます。ゲームのルールはいたって簡単。仲間を殺し、最後に残った勝者だけを助けてあげよう、というもの。
キャラクターもいたって平凡、旅行とくればカップルは必ずいちゃつくし、モテないくんもいるし、なんだかB級ホラー臭がプンプンただよっていて、日本でもヒットしました「スクリーム」や「ラスト・サマー」的なノリのお手軽ホラーだとばかり思っていたんですが、ね、これがなんと…
んま~、えげつないこと、えげつないこと!!
オープニングから殺人鬼が登場するまでが、余計な枝葉を飛ばしてサクサク進んでいくので、ぜったいノリノリ・ホラーだと思ってたんですけどね… いえ、ある意味ノリノリなんですけど、初心者むけかと思うと、そうでもなかったりする意外性があります。
まあ、コンセプトからして、「あなたの恋人、友人を信じられますか?」ですから、それを考えると、ある程度想像がつく内容ではないかと思います。とりあえず、全体的にどんな感じかと申しますと、
わりとエグイ!
まともに観てしまうと、オエーとなる絵をふくんでいます。
あ、それから、血糊が粘っこいです!
スピーディーです!
以上!
…というように、そこそこ楽しめる仕上がりになっていまーす(笑)。殺人鬼がまた不気味なんですが、正体をあらわすまでが電話やトランシーバーの音声のみなので、いまいち盛りあがらず…
非常に短い時間内を駆け足で進んでいる感もあって、もうすこしじっくりキャラクターたちの動きを描いてもよかったんじゃ…? という気が、しないでもありません。生意気書いてすいません。
わーい、
旅行だ、旅行だ♪
アンバー役の
リアーナ・タジヒ。
マイケル役の
P・フルーガー(左)。
捕まっちゃったニコール
(ステフィー・ウィッケン)
の運命は…!!
殺人鬼をチラッと
だけご紹介!
頭の刺青がコワス…
Whoever Slew
Auntie Roo?
(1971)イギリス
出演…シェリー・ウィンタース
マーク・レスター
クロエ・フランクス
監督…カーティス・ハリントン
★★☆
〔ストーリー〕
大金持ちのフォレスト夫人は、クリスマスに孤児院の子供たちを家に招くことを毎年楽しみにしていた。じつは、彼女は過去に愛する娘を事故で亡くしていた。クリスマス会に招待されるのは健康そうな、礼儀正しい子供たちで頭数がかぎられていたが、どうしても参加したいクリストファーとケイティの兄妹は、こっそり車のトランクに忍びこんでパーティーに参加することに成功。しかし、楽しいクリスマスをむかえるはずが、フォレスト夫人のある秘密を知ってしまい…
ほとんどレビューを見かけないようなので… といいますか、あまり知られていない作品なようなので、あえてレビューしてみました。邦題では、「だれがルーおばさんを殺したか?」になっています。
ニューロティック・サスペンス、それと、似たようなタイトルの映画としてすぐに思いつくのが、ロバート・アルドリッチ監督、ジョン・クロフォードとベティ・デイヴィスの狂気がおぞましい「What Ever Happened to Baby jane?」(「何がジェーンに起こったか?」1962)なんですが…
こちらの脚本を担当したのが、ヘンリー・ファレル。おなじくヘンリー・ファレルつながりで、「What's The Matter With Hellen?」(「ヘレンに何が起こったのか?」1971)なんて作品もありました。本作品は、この映画の監督をつとめたカーティス・ハリントンなんです。ちょっとややこしいことを書いてしまいましたが、同年にこんな似たような作品も残していたんですね。そして、カルトな雰囲気がただよっています。感触もとても近いと思います。
邦題が似通っていることからもわかるように、おそらくアルドリッチの成功と才能に刺激された映画界が、60年代後半から70年代前半にかけて、良質な、ある一定の様式美をそなえたホラー・サスペンスを量産していた時期があったのですが、カーティス・ハリントンもそんな監督さんのひとりです。「Devil Dog: The Hound of Hell」(「地獄の犬/さけび」1978)なんて奇抜なタイトルを、みなさんも一度は目にしたことがあるのでは?
ストーリーは、『ヘンゼルとグレーテル』 の童話をモチーフにしています。孤児院の幼い兄妹・クリストファーとケイティが、ヘンゼルとグレーテルに代わって主人公となるのですが、グリム童話はみなさんも知ってのとおり、じつはじつは、残酷でおそろしい内容が多いもの! 彼らが迷いこんでしまったフォレスト夫人のお屋敷には、どんな秘密が隠されているんでしょう…?
ニューロティックも暗にほのめかす程度、サスペンスな部分もじつにひかえめですが、登場人物のだれひとりとして信用できない人間(!)として描かれているところが、鑑賞し終わったあとになんともいえない、複雑な余韻を残します。そして、タイトルの意味をじっくり考えてみてしまうかも…
目立ってすぐれているとはいいませんが、もうすこし評価されて、注目を浴びてもいいような作品… そんな気がします。カルト映画に強い人には、先刻承知の作品なんでしょうけれど。
クリストファーと
ケイティ。
フォレストおばさん
(左S・ウィンタース)
は、大の子供好き
なのですが…
じつは、あやしい交霊術
にはまっています。
それから…
クリスマスの翌朝…
ケイティがいなく
なっちゃった!
こわいよ~、
おばさん!!
Auntie Roo?
(1971)イギリス
出演…シェリー・ウィンタース
マーク・レスター
クロエ・フランクス
監督…カーティス・ハリントン
★★☆
〔ストーリー〕
大金持ちのフォレスト夫人は、クリスマスに孤児院の子供たちを家に招くことを毎年楽しみにしていた。じつは、彼女は過去に愛する娘を事故で亡くしていた。クリスマス会に招待されるのは健康そうな、礼儀正しい子供たちで頭数がかぎられていたが、どうしても参加したいクリストファーとケイティの兄妹は、こっそり車のトランクに忍びこんでパーティーに参加することに成功。しかし、楽しいクリスマスをむかえるはずが、フォレスト夫人のある秘密を知ってしまい…
ほとんどレビューを見かけないようなので… といいますか、あまり知られていない作品なようなので、あえてレビューしてみました。邦題では、「だれがルーおばさんを殺したか?」になっています。
ニューロティック・サスペンス、それと、似たようなタイトルの映画としてすぐに思いつくのが、ロバート・アルドリッチ監督、ジョン・クロフォードとベティ・デイヴィスの狂気がおぞましい「What Ever Happened to Baby jane?」(「何がジェーンに起こったか?」1962)なんですが…
こちらの脚本を担当したのが、ヘンリー・ファレル。おなじくヘンリー・ファレルつながりで、「What's The Matter With Hellen?」(「ヘレンに何が起こったのか?」1971)なんて作品もありました。本作品は、この映画の監督をつとめたカーティス・ハリントンなんです。ちょっとややこしいことを書いてしまいましたが、同年にこんな似たような作品も残していたんですね。そして、カルトな雰囲気がただよっています。感触もとても近いと思います。
邦題が似通っていることからもわかるように、おそらくアルドリッチの成功と才能に刺激された映画界が、60年代後半から70年代前半にかけて、良質な、ある一定の様式美をそなえたホラー・サスペンスを量産していた時期があったのですが、カーティス・ハリントンもそんな監督さんのひとりです。「Devil Dog: The Hound of Hell」(「地獄の犬/さけび」1978)なんて奇抜なタイトルを、みなさんも一度は目にしたことがあるのでは?
ストーリーは、『ヘンゼルとグレーテル』 の童話をモチーフにしています。孤児院の幼い兄妹・クリストファーとケイティが、ヘンゼルとグレーテルに代わって主人公となるのですが、グリム童話はみなさんも知ってのとおり、じつはじつは、残酷でおそろしい内容が多いもの! 彼らが迷いこんでしまったフォレスト夫人のお屋敷には、どんな秘密が隠されているんでしょう…?
ニューロティックも暗にほのめかす程度、サスペンスな部分もじつにひかえめですが、登場人物のだれひとりとして信用できない人間(!)として描かれているところが、鑑賞し終わったあとになんともいえない、複雑な余韻を残します。そして、タイトルの意味をじっくり考えてみてしまうかも…
目立ってすぐれているとはいいませんが、もうすこし評価されて、注目を浴びてもいいような作品… そんな気がします。カルト映画に強い人には、先刻承知の作品なんでしょうけれど。
クリストファーと
ケイティ。
フォレストおばさん
(左S・ウィンタース)
は、大の子供好き
なのですが…
じつは、あやしい交霊術
にはまっています。
それから…
クリスマスの翌朝…
ケイティがいなく
なっちゃった!
こわいよ~、
おばさん!!
Ce que mes yeux
ont vu
(2007)フランス
出演…シルヴィー・テステュー
ジャン・ピエール・マリエル
ジェイムズ・ティエレ
監督…ローラン・ド・バルティヤ
★★☆
〔ストーリー〕
18世紀のフランスの画家ワトーの絵に描かれている “後ろむきの女性” に興味を持ち、彼女の正体を突きとめようとする美術史専攻の学生リュシー。しかし、指導教授のデュサールは彼女の熱意に寛大ではなく、あからさまに反対されてしまう。ある日、いきつけのカフェで聾唖の青年ヴィンセントと知りあい、彼の無垢で謎めいた雰囲気にすこしずつ惹かれていくリュシー… 彼女は自分から宣言した期限内に、ワトーの絵に秘められた謎を解明しようとするのだが…
ここで紹介するには、あまりに高尚すぎる内容かな~… などと、一瞬躊躇してしまったのですが、個人的にはかなりよかったので、レビューさせていただきます。英題では、「What my eyes have seen」。18世紀のフランスで活躍した、ロココ調の宮廷画家ジャン・アントワーヌ・ワトーの作品群をめぐる知的ミステリーです。
ヒロインのリシューを演じるのは、シルヴィー・テステュー。わたしはまったく知らなかったのですが、フランスでも有名な女優さんらしいです。まあ、こういってはなんですが、小柄で、非常に知的な雰囲気をただよわせながら、どこか頼りなげで子供っぽくて… ざっくばらんにいってしまうと、「性的魅力」が皆無な女性といった感じでしょうか~(笑)。フランスの女優さんというと、こんな感じの方がわりと多いような気がするんですが、あちらではそんなタイプの女性がモテるんでしょうか? シルヴィーもこの例に洩れず、華奢で少年ぽい魅力がなかなかステキです。
リシューは世間のイメージを地でいくような、硬派な美大生。情熱もあり、向上心も人一倍あるのですが、家賃を滞納していて、舞台俳優の姉のところにしょっちゅう頼りにいきます。そんな彼女が目をつけたのが、ルイ15世のお抱え画家だったワトー。彼の絵には、“後ろむきの女性” がいくつも登場してきます。「彼女はいったい何者だろう? ワトーとどんな関係があったのか?」 リシューがこの疑問に多大な関心をよせたところから、物語がスタートします。
ぶっちゃけ、ストーリーに目立った起伏はなく、むしろ地味な内容なのですが、日本人にもあまり馴染みの薄いワトーという画家の世界が見事に描かれていて、気づいたら夢中になって観てしまいました。印象派の画家とは両極端に位置するような、曖昧な、ときに官能的で、まるで夢の世界を描いているような作品の数々を画面いっぱいに見せられていくうちに、自然と引きこまれていってしまうことは確実。うーん、これは、きっとワトーの魔力が一枚噛んでいますね。
指導教授のデュサールを演じるジャン・ピエール・マリエルがまた、気取ったインテリながら、ひそかに若い魂に嫉妬する執念深さを醸しだしていておもしろいです。フランスの美術界というと、こんな男性が必ずいそうですね。
それから、聾唖の青年ヴィンセント(ジェイムズ・ティエレ)とリシューの穏やかながら情熱的なひとときも、いかにもフランス映画の撮り方をしているなーと、感じました。余計なセリフが省かれているっていうんでしょうか、目と目で、表情で語りあう…! 彼らのささいな心情にも集中できていいですね。
あとで調べてみてわかったのですが、このヴェンセント役のジェイムズ・ティエレ、なんと、あのチャールズ・チャップリンのお孫さんなんだとか!!
なーるほど、いわれてみれば… たしかにそんな雰囲気があります。ご自分でもサーカス団を持っていて、なんだか舞台に立つ方に特有の、表情の奥深さが顔に滲みでていますよね。
ホラーではありませんが、じゅうぶんミステリアスで興趣深い作品です。ローラン・ド・バルティヤの監督デビュー作にして、88分というタイトなまとめ具合も気に入りました。たまにはこんな高尚趣味の映画に浸ってみてはいかがでしょう…?
リシュー役のシルヴィー・
テステュー。
ワトーの
「後ろむきの女性」に
興味を抱くようになり…
専任教授のデュサール
は、なぜかリシューの
研究に難色を示します。
聾唖の大道芸人
ヴィンセント
(ジェイムズ・ティエレ)。
笑っているのに、
同時に哀しく見える
のはなぜ…?
映画の中にも登場するワトー作
『道化師ジル』。
足下の動物に注目。
彼が作中の人物とどんな関連があるのか…
もう、おわかりですよね!
ont vu
(2007)フランス
出演…シルヴィー・テステュー
ジャン・ピエール・マリエル
ジェイムズ・ティエレ
監督…ローラン・ド・バルティヤ
★★☆
〔ストーリー〕
18世紀のフランスの画家ワトーの絵に描かれている “後ろむきの女性” に興味を持ち、彼女の正体を突きとめようとする美術史専攻の学生リュシー。しかし、指導教授のデュサールは彼女の熱意に寛大ではなく、あからさまに反対されてしまう。ある日、いきつけのカフェで聾唖の青年ヴィンセントと知りあい、彼の無垢で謎めいた雰囲気にすこしずつ惹かれていくリュシー… 彼女は自分から宣言した期限内に、ワトーの絵に秘められた謎を解明しようとするのだが…
ここで紹介するには、あまりに高尚すぎる内容かな~… などと、一瞬躊躇してしまったのですが、個人的にはかなりよかったので、レビューさせていただきます。英題では、「What my eyes have seen」。18世紀のフランスで活躍した、ロココ調の宮廷画家ジャン・アントワーヌ・ワトーの作品群をめぐる知的ミステリーです。
ヒロインのリシューを演じるのは、シルヴィー・テステュー。わたしはまったく知らなかったのですが、フランスでも有名な女優さんらしいです。まあ、こういってはなんですが、小柄で、非常に知的な雰囲気をただよわせながら、どこか頼りなげで子供っぽくて… ざっくばらんにいってしまうと、「性的魅力」が皆無な女性といった感じでしょうか~(笑)。フランスの女優さんというと、こんな感じの方がわりと多いような気がするんですが、あちらではそんなタイプの女性がモテるんでしょうか? シルヴィーもこの例に洩れず、華奢で少年ぽい魅力がなかなかステキです。
リシューは世間のイメージを地でいくような、硬派な美大生。情熱もあり、向上心も人一倍あるのですが、家賃を滞納していて、舞台俳優の姉のところにしょっちゅう頼りにいきます。そんな彼女が目をつけたのが、ルイ15世のお抱え画家だったワトー。彼の絵には、“後ろむきの女性” がいくつも登場してきます。「彼女はいったい何者だろう? ワトーとどんな関係があったのか?」 リシューがこの疑問に多大な関心をよせたところから、物語がスタートします。
ぶっちゃけ、ストーリーに目立った起伏はなく、むしろ地味な内容なのですが、日本人にもあまり馴染みの薄いワトーという画家の世界が見事に描かれていて、気づいたら夢中になって観てしまいました。印象派の画家とは両極端に位置するような、曖昧な、ときに官能的で、まるで夢の世界を描いているような作品の数々を画面いっぱいに見せられていくうちに、自然と引きこまれていってしまうことは確実。うーん、これは、きっとワトーの魔力が一枚噛んでいますね。
指導教授のデュサールを演じるジャン・ピエール・マリエルがまた、気取ったインテリながら、ひそかに若い魂に嫉妬する執念深さを醸しだしていておもしろいです。フランスの美術界というと、こんな男性が必ずいそうですね。
それから、聾唖の青年ヴィンセント(ジェイムズ・ティエレ)とリシューの穏やかながら情熱的なひとときも、いかにもフランス映画の撮り方をしているなーと、感じました。余計なセリフが省かれているっていうんでしょうか、目と目で、表情で語りあう…! 彼らのささいな心情にも集中できていいですね。
あとで調べてみてわかったのですが、このヴェンセント役のジェイムズ・ティエレ、なんと、あのチャールズ・チャップリンのお孫さんなんだとか!!
なーるほど、いわれてみれば… たしかにそんな雰囲気があります。ご自分でもサーカス団を持っていて、なんだか舞台に立つ方に特有の、表情の奥深さが顔に滲みでていますよね。
ホラーではありませんが、じゅうぶんミステリアスで興趣深い作品です。ローラン・ド・バルティヤの監督デビュー作にして、88分というタイトなまとめ具合も気に入りました。たまにはこんな高尚趣味の映画に浸ってみてはいかがでしょう…?
リシュー役のシルヴィー・
テステュー。
ワトーの
「後ろむきの女性」に
興味を抱くようになり…
専任教授のデュサール
は、なぜかリシューの
研究に難色を示します。
聾唖の大道芸人
ヴィンセント
(ジェイムズ・ティエレ)。
笑っているのに、
同時に哀しく見える
のはなぜ…?
映画の中にも登場するワトー作
『道化師ジル』。
足下の動物に注目。
彼が作中の人物とどんな関連があるのか…
もう、おわかりですよね!
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
INDEX
最新CM
[03/28 PatlealaRag]
[02/29 あぐもん]
[02/29 あぐまn]
[01/11 わかりません]
[01/01 クロケット]
[10/23 ナマニク]
[10/23 ナマニク]
[10/20 nasu]
[10/17 奈良の亀母]
[10/16 ななみ]
リンクなみなさま♪
気になる新作!
*A Lonely Place to Die
*Super 8
*Insidious
*The Woman
*Rammbock
*Season of the Wich
*Red Rising
*The Violent Kind
*Red White & Blue
*11-11-11
*The Feed
*Nang Phee
*Scream of the Banshee
*Dylan Dog: Dead of the Night
*Misteri Hantu Selular
*The Silent House
*Who Are You
*I Didn't Come Here to Die
*Famine
*I'm not Jesus Mommy
*Monster Brawl
*Some Guy Who kills People
*Falling Skies
*The Wicker Tree
*Hisss
*ChromSkull: Laid to RestⅡ
*Father's Day
*Drive Angry
*Fertile Ground
*Wake Wood
*Mientras Duermes
*Hobo with a Shotgun
*Atrocious
*KaraK
*Penunggu Istana
*Borre
*The Broken Imago
*Madison Country
*Viy
*Jenglot Pantai Selatan/Beach Creature
*Urban Explorer
*Los Infectados
*Isolation
*2002 Unborn Child
*The Pack
*El Incidente
*Rat Scratch Fever
*4bia
最新記事
(10/16)
(10/11)
(10/07)
(10/04)
(10/01)
(09/30)
(09/29)
(07/17)
(06/29)
(06/19)
ブログ内検索
最新TB
アーカイブ
みなさまの足跡
アクセス解析