個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
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The Woman
(2011)アメリカ
出演…ポリヤンナ・マッキントッシュ
ショーン・ブリッジャース
アンジェラ・ベティス
監督…ラッキー・マッキー
★★★☆
〔ストーリー〕
弁護士のクリスは、妻のベラ、高校生のペギー、長男ブライアン、幼い次女と、3人の子供に恵まれて幸せな生活を送っている… かに見えたが。
ハンティングが趣味のクリスは、ある日森で蛮人のような恰好をした女に出くわす。そのいでたちに興奮し、クリスは彼女を生け捕りにして、地下室に監禁しようともくろむが…
さすがラッキー・マッキー、いい仕事をしてくれています!!
ジャック・ケッチャム映画化作品としては、たぶん、パーフェクトな出来なんじゃないでしょうかー。
あと、キーワードは、「親父がヤバイ」です。
本作は、ジャック・ケッチャムの『オフシーズン』、『襲撃者の夜』の続編にあたる、『The Woman』の映画化作品です。
ケッチャムの映画化は数あれど~、、、
おそらく、この作品がいちばんケッチャムの世界観に近いところまでいっているかと思われます。まずは、内容説明から。
クリス(ショーン・ブリッジャース)は、町の成功した弁護士。従順な妻のベラ(アンジェラ・ベティス)、思春期の娘のペギー(ローレン・アシュリー・カーター)、ブライアン(ザック・ランド)、まだちっこい次女(シャイア・モルフソン)の5人暮らし。だれもがうらやむ、裕福な生活を送っているかに見えますが…
この家族、登場しょっぱなから、問題ありありでイヤ~な緊張感をかもしだしてます。まず、妻のベラがぜんぜん幸福そうじゃない。ペギーもどこか、様子がおかしい。次女はまだ小さいせいか、天真爛漫ですが、長男ブライアンがまた、いかがなものかと。ようするに、彼には暴力傾向があるのです。
白人社会に見られる、家庭内での暴力の伝承って、たいがい父親から息子というパターンが多いです。なので、ああ、これは父親がよくないヤツなんだなと、オープニングからわかる空気になってます。事実、この親父はそうとうヤヴァイ系の人種でした!!
クリスは表面的には人格者をよそおってますが、家庭のなかではひどい暴君で、専制的、妻から3人の子にいたるまで力で支配している。幼い次女はまだ、その影響をうけていませんが、ペギーもブライアンも、父の毒牙にかかってしまっているのです。ブライアンが父の危険性向をうけついでいるのにたいして、ペギーは…
そのクリス、暴力的な白人の趣味につきものの、ハンティングが欠かせない週末行事となっているのですが、ある日、森のなかでウーマン(ポリヤンナ・マッキントッシュ)を発見してしまいます。ウーマンとは、さきに挙げたケッチャム作品に描かれた食人一家の、最後の生き残りの女性。人間でありながら、人間社会とはあいまみえない、凶暴な人種。クリスは彼女の発見に大喜びして、生け捕りにして、地下室に監禁できないものかと考えるのです…
いちばんのポイントは、ウーマン役の女優がはまりすぎてまして、冗談でもちーっとも笑えません!
いままでの映像化された食人一家って、たいがい小汚い恰好をして、フガフガ言葉が不自由だったり、動作がすばやかったりと、ただ見てくれだけだったじゃないですか。こちらのウーマンは、まったくちがいます。完・全に、別人種になりきってます!!
威嚇の咆哮とか、鋭い目つきとか、あと、何語にも分類できない言語とか… 見ていて、思わずゾワッとなる完成度の高さなのです。
そこに、ヤバイ父親、そのヤバイ父親に影響されまくった息子と、不愉快要素タップリで物語は不吉な方向に進んでいきます。あー、食人バージョンの、『隣の家の少女』と思っていただいても、ほぼまちがいないかと思います。ケッチャムは「監禁」というテーマに興味があるらしく、『地下室の箱』でも鬼畜描写が炸裂していましたもんね。
ベラ役のアンジェラ・ベティスが、ウーマンのつぎに存在感あり。この人、いくつになっても妙なゴスロリちっくな魅力がたまりません~、おばさん役になっても、すぐに目がいっちゃう!
結末の残酷さ、不条理感も、やはりケッチャム世界と重なります。ときどき人を食ったような場ちがいな音楽とか、間延びしたシーンとか、センスあると思います。結末もずーんと、重たいです。
それで、「ウーマン」、「ラッキー・マッキー」と画像検索すると、アンジェラ・ベティスばっかりでてきちゃう。うーん、褒めといてなんですけど、やっぱりあの「May」(「MAY/メイ」2002)の衝撃は越えられないんでしょうか… じつはわたしも、つねにオールタイム・ベストに入っていたりします… あのビタースウィート感が、やはり魅力な気がするんですが…
これがラッキー・マッキー
のウーマンだ!!
親父、ヤヴァイ。
息子もヤバイ…
今回は、虐げられる妻役の
アンジェラ・ベティス。
なにもしなくても、
クリスを食っちゃう存在感て…
ペギーは
病んでます…って、
だれのせいだよ!!
ヤヴァ親父に
つかまっちゃった、
ウーマンは…!!
(2011)アメリカ
出演…ポリヤンナ・マッキントッシュ
ショーン・ブリッジャース
アンジェラ・ベティス
監督…ラッキー・マッキー
★★★☆
〔ストーリー〕
弁護士のクリスは、妻のベラ、高校生のペギー、長男ブライアン、幼い次女と、3人の子供に恵まれて幸せな生活を送っている… かに見えたが。
ハンティングが趣味のクリスは、ある日森で蛮人のような恰好をした女に出くわす。そのいでたちに興奮し、クリスは彼女を生け捕りにして、地下室に監禁しようともくろむが…
さすがラッキー・マッキー、いい仕事をしてくれています!!
ジャック・ケッチャム映画化作品としては、たぶん、パーフェクトな出来なんじゃないでしょうかー。
あと、キーワードは、「親父がヤバイ」です。
本作は、ジャック・ケッチャムの『オフシーズン』、『襲撃者の夜』の続編にあたる、『The Woman』の映画化作品です。
ケッチャムの映画化は数あれど~、、、
おそらく、この作品がいちばんケッチャムの世界観に近いところまでいっているかと思われます。まずは、内容説明から。
クリス(ショーン・ブリッジャース)は、町の成功した弁護士。従順な妻のベラ(アンジェラ・ベティス)、思春期の娘のペギー(ローレン・アシュリー・カーター)、ブライアン(ザック・ランド)、まだちっこい次女(シャイア・モルフソン)の5人暮らし。だれもがうらやむ、裕福な生活を送っているかに見えますが…
この家族、登場しょっぱなから、問題ありありでイヤ~な緊張感をかもしだしてます。まず、妻のベラがぜんぜん幸福そうじゃない。ペギーもどこか、様子がおかしい。次女はまだ小さいせいか、天真爛漫ですが、長男ブライアンがまた、いかがなものかと。ようするに、彼には暴力傾向があるのです。
白人社会に見られる、家庭内での暴力の伝承って、たいがい父親から息子というパターンが多いです。なので、ああ、これは父親がよくないヤツなんだなと、オープニングからわかる空気になってます。事実、この親父はそうとうヤヴァイ系の人種でした!!
クリスは表面的には人格者をよそおってますが、家庭のなかではひどい暴君で、専制的、妻から3人の子にいたるまで力で支配している。幼い次女はまだ、その影響をうけていませんが、ペギーもブライアンも、父の毒牙にかかってしまっているのです。ブライアンが父の危険性向をうけついでいるのにたいして、ペギーは…
そのクリス、暴力的な白人の趣味につきものの、ハンティングが欠かせない週末行事となっているのですが、ある日、森のなかでウーマン(ポリヤンナ・マッキントッシュ)を発見してしまいます。ウーマンとは、さきに挙げたケッチャム作品に描かれた食人一家の、最後の生き残りの女性。人間でありながら、人間社会とはあいまみえない、凶暴な人種。クリスは彼女の発見に大喜びして、生け捕りにして、地下室に監禁できないものかと考えるのです…
いちばんのポイントは、ウーマン役の女優がはまりすぎてまして、冗談でもちーっとも笑えません!
いままでの映像化された食人一家って、たいがい小汚い恰好をして、フガフガ言葉が不自由だったり、動作がすばやかったりと、ただ見てくれだけだったじゃないですか。こちらのウーマンは、まったくちがいます。完・全に、別人種になりきってます!!
威嚇の咆哮とか、鋭い目つきとか、あと、何語にも分類できない言語とか… 見ていて、思わずゾワッとなる完成度の高さなのです。
そこに、ヤバイ父親、そのヤバイ父親に影響されまくった息子と、不愉快要素タップリで物語は不吉な方向に進んでいきます。あー、食人バージョンの、『隣の家の少女』と思っていただいても、ほぼまちがいないかと思います。ケッチャムは「監禁」というテーマに興味があるらしく、『地下室の箱』でも鬼畜描写が炸裂していましたもんね。
ベラ役のアンジェラ・ベティスが、ウーマンのつぎに存在感あり。この人、いくつになっても妙なゴスロリちっくな魅力がたまりません~、おばさん役になっても、すぐに目がいっちゃう!
結末の残酷さ、不条理感も、やはりケッチャム世界と重なります。ときどき人を食ったような場ちがいな音楽とか、間延びしたシーンとか、センスあると思います。結末もずーんと、重たいです。
それで、「ウーマン」、「ラッキー・マッキー」と画像検索すると、アンジェラ・ベティスばっかりでてきちゃう。うーん、褒めといてなんですけど、やっぱりあの「May」(「MAY/メイ」2002)の衝撃は越えられないんでしょうか… じつはわたしも、つねにオールタイム・ベストに入っていたりします… あのビタースウィート感が、やはり魅力な気がするんですが…
これがラッキー・マッキー
のウーマンだ!!
親父、ヤヴァイ。
息子もヤバイ…
今回は、虐げられる妻役の
アンジェラ・ベティス。
なにもしなくても、
クリスを食っちゃう存在感て…
ペギーは
病んでます…って、
だれのせいだよ!!
ヤヴァ親父に
つかまっちゃった、
ウーマンは…!!
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ど迫力の三白眼!
原作は日本ではまだ翻訳されていないんでしょうか。最新作は「森の惨劇」でした。「襲撃者の夜」にもDV男が出てきましたが、純粋に喰うか喰われるかの「オフシーズン」の方が好きです。
見てくれだけじゃないモノホンの食人種、ですか?
しかもケッチャムの世界観に肉薄ですとな!
観てみたいです!東京創元社のウェブサイトで桜庭一樹先生が読書日記をアップしていてケッチャムが
何度も出てきます。女性ファンが多いんですね。
作品がヤバイ分、本人は健全な人間だそうです。
見てくれだけじゃないモノホンの食人種、ですか?
しかもケッチャムの世界観に肉薄ですとな!
観てみたいです!東京創元社のウェブサイトで桜庭一樹先生が読書日記をアップしていてケッチャムが
何度も出てきます。女性ファンが多いんですね。
作品がヤバイ分、本人は健全な人間だそうです。
『ロード・キル』
>亀母さん
こちらはまだ訳出されておりません!!
ですが、『隣の家の少女』そのⅡと思っていただいてもけっこうな内容です。
ケッチャムはとにかく、人間の暗い暴力性にとりつかれている方ですよね。わたしは初邦訳の『ロード・キル』がお気に入りです。あの妙に寒々とした、洒落にならないテンションと展開に、「なんだ、この作家…!!」と、唖然となったのをおぼえています。
そうなんですよねー、ケッチャム本人は、いたって紳士的ですてきな男性です。それで、裕福なコンドミニアム住まいって…うらやましいー!!
強い理性の持主でなければ、逆に書けない内容でもありますよね。未熟者が書くと、簡単に飲みこまれてしまうか、おそれをなして逃げだしてしまうか…
狂気と正気のきわどいところギリギリを、あえてほかの作家が挑戦しないところに突き進む。キングが一目置いているのも当然だと思います。
あ、この映画化作品も、そうとうきわどい内容です。結末がヒドイ…残酷…書き忘れましたが、初心者の方が観てはいけない内容でした。
こちらはまだ訳出されておりません!!
ですが、『隣の家の少女』そのⅡと思っていただいてもけっこうな内容です。
ケッチャムはとにかく、人間の暗い暴力性にとりつかれている方ですよね。わたしは初邦訳の『ロード・キル』がお気に入りです。あの妙に寒々とした、洒落にならないテンションと展開に、「なんだ、この作家…!!」と、唖然となったのをおぼえています。
そうなんですよねー、ケッチャム本人は、いたって紳士的ですてきな男性です。それで、裕福なコンドミニアム住まいって…うらやましいー!!
強い理性の持主でなければ、逆に書けない内容でもありますよね。未熟者が書くと、簡単に飲みこまれてしまうか、おそれをなして逃げだしてしまうか…
狂気と正気のきわどいところギリギリを、あえてほかの作家が挑戦しないところに突き進む。キングが一目置いているのも当然だと思います。
あ、この映画化作品も、そうとうきわどい内容です。結末がヒドイ…残酷…書き忘れましたが、初心者の方が観てはいけない内容でした。
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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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