個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
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Paperhouse
(1988)イギリス
出演…シャーロット・バーグ
エリオット・スピアーズ
グレン・ヘッドリー
ジェンマ・ジョーンズ
監督…バーナード・ローズ
★★★
〔ストーリー〕
母親のケイトとふたり暮らしの11才のアナは、夢見がちな少女。父親は仕事が忙しくてほとんど別居状態、ろくに顔も憶えていないというありさまだった。反抗期ともあいまって、いつも画用紙に絵を描いては、空想の世界に浸っているアナ。すると、彼女が描いたとおりの「家」が夢のなかに出現して、しばしば意識不明を引き起こすようになってしまうのだが…
カルト映画第二弾、知る人ぞ知る、「ペーパーハウス/霊少女」です。(…しっかし、どうにかなりませんかねー、この痛すぎるサブ・タイトル~!)
「霊少女」となっていますが、もちろん霊は出てきません。あらすじを読んで字のごとく、「エルム街の悪夢」シリーズを、もっとずっと心理学要素の強いものにした、イギリスの田園風景がいかにもな、ダーク・ファンタジーといったところでしょうか… 思春期の少女特有の憧れや不安、おそれなどが(あざといながらも)ぎこちなく表現されていて、一度観たら、なんとなく忘れられない映画です。
また、ちなみに、本作でデビューを飾ったバーナード・ローズ監督は、この4年後に「Candyman」(1992)という傑作を生みだす逸材なのでした。
夢を媒体にした心理スリラーということで、当然フレディのような多次元的なホラーを期待したんですけど、そこはイギリス、地味です。鬱です。文芸です。ひたすら寒々としていて、ジメっぽいです(笑)。
まず、ヒロインのアナを演じるシャーロット・バーグが、少年かと見まがうほど色気は皆無。ということで、文芸映画してるわりには、その方面の見どころはいっさいなかったり~と(笑)。
周囲の風潮に流されないアナは、つねに “我が道をゆく” タイプ。画用紙に 「こんな家があって、こんな男の子が住んでいて…」と、描いていくと、彼女の夢の中でほんとにそのまま出現してしまいます。
この「家」 というのが、アナの描いたとおりなので、家具の大きさや、バランスがおかしかったりと、じつに不気味な佇まい。丘の上にぽつんと建っている姿は、まさしくシュールレアリズムです。
夢の「家」 に遊びにいくようになると、アナはナルコレプシー(場所や時間に関係なく、眠りに落ちてしまう病気)になってしまいます。また、最初に夢の「家」 の住人の少年・マークの足を描かなかったため、彼は足が不自由に。そして、マークがいうには、「ここは危ないよ。こんなところにいちゃいけない!」。
精神分析な意図がアリアリで、そのへんがいくぶんしらけるんですけど、この作品も80年代ホラーに共通する、妙な「見せる力」があります。
監督が好きなものを撮れるいい時代だったんだなーと、あらためて実感。
ヒロインのアナ(シャーロット・
バーグ)。
まるで男の子のようです。
夢のなかの少年マーク
(エリオット・スピアーズ)。
こちらが夢の「家」。あくまで
子供の描いた鉛筆画が元
なので、ぎこちなくて不気味
です。
アナたちを襲う「破壊者」の
正体は…!?!
(1988)イギリス
出演…シャーロット・バーグ
エリオット・スピアーズ
グレン・ヘッドリー
ジェンマ・ジョーンズ
監督…バーナード・ローズ
★★★
〔ストーリー〕
母親のケイトとふたり暮らしの11才のアナは、夢見がちな少女。父親は仕事が忙しくてほとんど別居状態、ろくに顔も憶えていないというありさまだった。反抗期ともあいまって、いつも画用紙に絵を描いては、空想の世界に浸っているアナ。すると、彼女が描いたとおりの「家」が夢のなかに出現して、しばしば意識不明を引き起こすようになってしまうのだが…
カルト映画第二弾、知る人ぞ知る、「ペーパーハウス/霊少女」です。(…しっかし、どうにかなりませんかねー、この痛すぎるサブ・タイトル~!)
「霊少女」となっていますが、もちろん霊は出てきません。あらすじを読んで字のごとく、「エルム街の悪夢」シリーズを、もっとずっと心理学要素の強いものにした、イギリスの田園風景がいかにもな、ダーク・ファンタジーといったところでしょうか… 思春期の少女特有の憧れや不安、おそれなどが(あざといながらも)ぎこちなく表現されていて、一度観たら、なんとなく忘れられない映画です。
また、ちなみに、本作でデビューを飾ったバーナード・ローズ監督は、この4年後に「Candyman」(1992)という傑作を生みだす逸材なのでした。
夢を媒体にした心理スリラーということで、当然フレディのような多次元的なホラーを期待したんですけど、そこはイギリス、地味です。鬱です。文芸です。ひたすら寒々としていて、ジメっぽいです(笑)。
まず、ヒロインのアナを演じるシャーロット・バーグが、少年かと見まがうほど色気は皆無。ということで、文芸映画してるわりには、その方面の見どころはいっさいなかったり~と(笑)。
周囲の風潮に流されないアナは、つねに “我が道をゆく” タイプ。画用紙に 「こんな家があって、こんな男の子が住んでいて…」と、描いていくと、彼女の夢の中でほんとにそのまま出現してしまいます。
この「家」 というのが、アナの描いたとおりなので、家具の大きさや、バランスがおかしかったりと、じつに不気味な佇まい。丘の上にぽつんと建っている姿は、まさしくシュールレアリズムです。
夢の「家」 に遊びにいくようになると、アナはナルコレプシー(場所や時間に関係なく、眠りに落ちてしまう病気)になってしまいます。また、最初に夢の「家」 の住人の少年・マークの足を描かなかったため、彼は足が不自由に。そして、マークがいうには、「ここは危ないよ。こんなところにいちゃいけない!」。
精神分析な意図がアリアリで、そのへんがいくぶんしらけるんですけど、この作品も80年代ホラーに共通する、妙な「見せる力」があります。
監督が好きなものを撮れるいい時代だったんだなーと、あらためて実感。
ヒロインのアナ(シャーロット・
バーグ)。
まるで男の子のようです。
夢のなかの少年マーク
(エリオット・スピアーズ)。
こちらが夢の「家」。あくまで
子供の描いた鉛筆画が元
なので、ぎこちなくて不気味
です。
アナたちを襲う「破壊者」の
正体は…!?!
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この作品、最高です!
私が国内DVD化を望んでいた作品が全部で4つあり、そのうちの2つ(「プロムナイト2」「ファンタズム2」)はDVD化されました。あとの2つがこの作品と「死霊の谷」です。
かなづちを持ったパパが「I'm Blind」っていうシーンの怖いこと怖いこと。この作品の唯一の欠点が主役の少女がイマイチな点。それがクリアされていれば、もっとメジャーになれたのにと。
イバナ・バケロとかでリメイクしてほしいって思ってます。
個人的に、もっと★がほしかったですね。
残念。
かなづちを持ったパパが「I'm Blind」っていうシーンの怖いこと怖いこと。この作品の唯一の欠点が主役の少女がイマイチな点。それがクリアされていれば、もっとメジャーになれたのにと。
イバナ・バケロとかでリメイクしてほしいって思ってます。
個人的に、もっと★がほしかったですね。
残念。
ダークなファンタジー系
>miyamotoさん
こんばんはです!
鬱っぽい風景に、顔をグシャグシャにしちゃったパパがおっかないモンス
ターとして登場するシーンは、ほんと、シャレにならないくらいおそろしかったですねー!
イバナ・バケロというと、「パンズ・ラビリンス」でヒロインを演じた女の子♪ そうですよね~、あんなキレイな子が主役だったら、ぜんぜんちがう映画になっちゃうと思います…(*´ー`)
あと、評価はあくまで、私的でいいかげんなものなんです、(偏っててスミマセン~~!!)
「死霊の谷」という作品は知りませんでした… こちらもあらすじだけ読んでみると、ダーク・ファンタジー系みたいですね。「ファンタズム2」も、すっごくファンタジーしてました。miyamotoさんは、ファンタジーなホラーがお好きなんですか? あと、「プロムナイト2」は、たぶん未見です…!
こんばんはです!
鬱っぽい風景に、顔をグシャグシャにしちゃったパパがおっかないモンス
ターとして登場するシーンは、ほんと、シャレにならないくらいおそろしかったですねー!
イバナ・バケロというと、「パンズ・ラビリンス」でヒロインを演じた女の子♪ そうですよね~、あんなキレイな子が主役だったら、ぜんぜんちがう映画になっちゃうと思います…(*´ー`)
あと、評価はあくまで、私的でいいかげんなものなんです、(偏っててスミマセン~~!!)
「死霊の谷」という作品は知りませんでした… こちらもあらすじだけ読んでみると、ダーク・ファンタジー系みたいですね。「ファンタズム2」も、すっごくファンタジーしてました。miyamotoさんは、ファンタジーなホラーがお好きなんですか? あと、「プロムナイト2」は、たぶん未見です…!
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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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