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Death Race
(2008)アメリカ
出演…ジェイソン・ステイサム、ジョアン・アレン、
ナタリー・マルティネス、タイリース・ギブ
ソン、イアン・マクシェーン
監督…ポール・W・S・アンダーソン
★★★
〔ストーリー〕
近未来のアメリカ。妻殺しの無実の罪で、孤島の隔離刑務所 〈ターミナル〉 に送られた元レーサーのジャンセン。そこは脱出不可能と呼ばれ、囚人たちを参加させた死のゲーム 「デス・レース」 という残酷なTV番組が人気を博していた。ジャンセンは所長のへネシーから出場を迫られ、不死身のドライバー「フランケンシュタイン」 として参加してくれないかと、話を持ちかけられる。褒賞はもちろん、勝てば自由に。しかし、負ければ命はない…
ポール・アンダーソン監督の新作は… そうです、「Death Race 2000」(「デス・レース2000年」1976)のリメイクなんです。
アンダーソン監督は、これはよくいわれていることなんですけど、マニアな志向をうまく映画にできる人です。「Resident Evil」(「バイオハザード」2002)もしかり、「Mortal Kombat」(「モータルコンバット」1995)もしかり、そういえば、「Event Horizon」(「イベント・ホライゾン」1997)だって、思い切りマニアックでホラー・オタっぽかったし、「AVP: Alien vs Predator」(「エイリアンVSプレデター」2004)にいたっては、オタク趣味全開(!)の映画でしたもんね。
そんな彼が 「デス・レース2000年」 をリメイクすると聞いて、以前からかなり話題になっていましたが、やはりやはり、ポール・アンダーソン節が炸裂しています。オタク・パワー、フルで全開しまくっています!
オリジナルはカルトなお下劣バイオレンスで、ブラックあり、セクシーあり、パンク要素ありといった、ありとあらゆる娯楽要素をぶちこんだB級ムービー。さて、現代版・生まれ変わった 「デス・レース」 はというと?
これがですねー、おもしろいんですよ、リメイクだということを考えなければ!!
予告編を見たかぎりでは、ゴツゴツした装甲車が「Mad Max」(「マッドマックス」1979)を想起させたのですが(…そういえば、 「デスレース2000年」 が 「マッドマックス」 の下地ではないかと、以前からいわれていました)、舞台が閉鎖された刑務所ということや、主人公に降りかかる災難から、「The Running Man」(「バトルランナー」1987)に似ています。最近のものだと、スティーヴ・オースチン主演の「The Condemned」(2007)とか。近未来は “劇場型” がキーワードでしょうか。ここで、息もつかせぬスリリングなアクションが展開するのです。
悲劇の男ジャンセンが送りこまれたのは、脱出不可能と呼ばれる 〈ターミナル・アイランド〉。冷酷な女所長へネシーの傘下で、残酷なTVショーが開催されていました。元レーサーのジャンセンは、さっそく彼女に目をつけられるのですが…
まず、例によって例のごとく、オリジナリティや真新しいことはひとつもありません。ですが、マニアのツボを押さえた演出、スピーディーなストーリー展開、これでもかというクリフハンガー(絶体絶命の危機)の連続に、思わず手に汗握っちゃいます。
レースの内容ですが、こちらはリアリティ重視のようで、奇抜な発想やジョークはひとつもナシ。が、地味(?)ながらも手堅い攻めで、徐々に盛りあげていきます。
あと、美人のオネエサンのナビゲーター集団も忘れちゃいけませんね! いくら 「死を賭けたゲーム」 といっても “ショー” ですから、見た目も重要です。彼女たちが颯爽と登場するだけでも、刑務所内のボルテージも一気に上がっちゃいます。
みなさんの予想通り、ゲーム・オタの人が撮った、いかにもという 「デス・レース」。
主演の悩める男・ジャンセンをジェイソン・ステイサム、クールな女所長・へネシーを
ジョアン・アレン、それから、コーチ役のイアン・マクシェーンが印象的。
オリジナルを知らない方が観たら、これはこれでかなり楽しい娯楽作品ですね。
ジャンセン役のジェイソン・
ステイサム。
美人ナビゲーター、
エリザベス役の
ナタリー・マルティネス。
あれれ? と思っちゃうほど、
ゴツくて見栄えのしない
マシンなんです。
生死を賭けたレースの
はじまりです!
デッドヒート炸裂!!
もちろん、マシンガンも
大炸裂!!!
(1997)アイルランド/アメリカ
出演…イーモン・オーウェンズ
スティーヴン・リー
フィオナ・ショウ
アラン・ボイル
監督…ニール・ジョーダン
★★★
〔ストーリー〕
1960年代初頭のアイルランド。12才の少年フランシーは、酒飲みの父親、情緒不安定で自殺未遂を繰りかえす母親といった、悲惨な家庭環境を持つ典型的な下層階級の子供。しかし、それでも親友のジョーと秘密基地を作ったり、探検ごっこをしたりと、夢見がちな毎日を過ごしていた。クリスマス後のこと、両親のいさかいに嫌気が差して、ダブリンへちょっとした家出を決行するフランシー。だが、もどってみると、とうとう母親が命を絶ってしまっていた…
今回はわたしの大好きな監督さん、ニール・ジョーダンの「ブッチャーボーイ」をご紹介です!
…この作品、ウラ話がありまして、なんと神戸のアノ事件のせいで、日本公開されなかったんだそうです。ひどい話ですよね~、(「バトルロワイヤル」(2000)のときもそうでしたが)、メディアの是非を判断する人たちって、たいして内容もたしかめずに 「有害」 って決めつけてるんじゃないかな? なんて、わたしは思ってしまいます。
たしかに、ストーリーだけ聞けば、たいへんヤヴァそうな感じなんですが、中身はいえいえ、ぜんぜんちがいます!! この作品はなんと、ファンタジーなのです。ひとりの少年の不遇でハッピーな成長記録を、幻想的に、心やさしく描いた文芸作品なのです。
ジョーダン監督というと、みなさんも大好きな「Interview with the Vimpire: The Vimpire Chronicles」(「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」1994)、そして、初期の傑作「The Company Of Wolves」(「狼の血族」1984)を思い出しますね。後記の作品も、思春期の少女の不安や恐怖を非常にうまく、アートに表現していました。本作は雰囲気的にも、この「狼の血族」 とよく似ています。といいますか、これは少年版 「狼の血族」 なんじゃないかと、はじめて観たときには思ってしまいました。
フランシーはアイルランドの典型的な貧しい子供です。着ているものはボロボロ、家のまわりもボロボロ、教育だって望めない環境に輪をかけて、父親はアル中のろくでなし、母親は精神不安を抱えた自殺未遂者という、恵まれないスタートです。
悲惨ですね~、でも、悲惨な状況にあっても、子供はたくましく、楽観的に生きるもの。大の親友のジョーと一緒に、いつも悪さをして過ごしています。
このフランシーのキャラクターが、「クラスにひとり、あんな子がいたなァ…」 という悪ガキぶりなので、とてもとても、愛着を誘うんです。ちょっと頭が悪くて、乱暴者で、でも本人はいたって純粋(!)なつもり… こういう子って、(カワイソーなんですけど)、立ち回りが悪く、必ず損しちゃうタイプです。絶対大人には好かれません。
そんなフランシーが徐々に悲惨から大悲惨へ、最終的には避けられない残虐行為へと物語が進んでいくのですが、ユーモアもあり、ノスタルジックな描写もふんだんに盛りこまれているので、それほど不快にも、悲劇的にも感じません。なにより、ジョーダン監督の、この “悲惨で要領の悪い子” を愛しむような眼差しが、作品全体に不思議な温かみを与えているのです。
ポスターにも描かれていますが、「豚の頭」は、当然ウィリアム・ゴールディングの 『蝿の王』 のパスティーシュです。そして、フランシーの目前にあらわれるマリア様を演じるのは、シニード・オコナー。 (…そういえば彼女は、独立カトリック教会の女性初の司祭になるくらい、宗教活動に熱心な方でしたっけ!)
ラストに悪ガキにホロッとさせられる、異色の青春映画ではないかと思います。
フランシーを演じるのは、
イーモン・オーウェンズ。
“運の悪い子” 役が
はまりきっています!
フランシーを目の敵にする、
ニュートン夫人(フィオナ・
ショウ)。
ダメな父親(スティーヴン・
リー)でも、フランシーに
とっては大事なパパなん
です!
親友のジョー(アラン・
ボイル)と一緒に、
焼け跡を散策中…
Project
(1999)アメリカ
出演…へザー・ドナヒュー
ジョシュア・レオナルド
マイケル・C・ウィリアムス
監督…ダニエル・マイリック/
エドゥアルド・サンチェス
★★★
〔ストーリー〕
1994年の10月、メリーランド州パーキツヴィルに、映画学校の3人の生徒がドキュメンタリー撮影のために訪れた。彼らは 「ブレア」 という魔女伝説が残るブラックヒルズの森に、キャンプするためにやってきたのだ。だが、そこは魔女伝説のほかにも不気味な話があり、地元の人間はけして近づかない場所。3人が森に入って行方を断ってから一年後のこと… 彼らのフィルムだけが発見された…
じつは先日、ダニエル・マイリック監督の最新作「The Objective」(2008)を観たばかりのなのですが、うーん、これはどうしようかな~ と、レビューするのを迷っていました。
ストーリー的にいうと、ほとんど、といいますか、ぶっちゃけまるきり、「ブレアウィッチ・プロジェクト」と変わりありません!!(笑)
舞台が中東に移っただけの、まんま「ミドルイースタン・プロジェクト」なんですけど、わたし的にはそこそこ楽しめました。ただ、ホラーにくわしくない人が観たら、たぶんラストは 「??」 で終わってしまうような、エンタテイメントとしたら、おそらくギリギリかなー… ということで、(この微妙な新作をふまえつつ)、本家のこちらを紹介させていただきます。
…といいますか、みなさん、ほとんどご覧になった方ばかりだと思いますが!
「ブレアウィッチ~」 の成功は、アイデアのおもしろさのひとことに尽きると思います。公開当時のただものではない騒動は、ほんとにすごかったですよねー。ネットを駆使したプロモーションも大成功、いまでこそ、 “低予算、インディーズ、ドキュメンタリー” なんて映画は、ピンからきりまで、それこそ山のように作られているわけですが、これはその先駆者的な作品です。
なにより、「お金がなくても、頭を使えばおもしろい映画が撮れる!」 ということを証明してみせただけで、かなりのものだと思います。
この手の映画というのは、「ニセのリアリティ」 を追求するものなんですが、その 「ニセ」 が、途中で 「本物」 に切り替わってしまうところもおもしろいです。
(…たとえば、登場人物のひとり、カメラマンのマイケルが、疲労とストレスから身体を揺する場面があるんですが、わたしはここで、ウェス・クレイヴンの「The Last House on the Left」(「鮮血の美学」1972)を思い出してしまいました。
この作品、ひたすら陰鬱で悲惨な内容ばかりなんですが、一箇所だけ、これはと瞠目するようなシーンがあるんです。殺人を犯した青年たちが途中で我にかえって、「なんでこんなことしたんだろう…?」とでもいいたげに、血で汚れた手をこすりあわせるシーン… 思わず覗く、“現実の悪意” … うーん、これぞ、(きっと監督自身、思いもしなかった)奇跡的な偶然リアリティじゃないですか!
「ブレアウィッチ~」 は、よく練られたストーリーと結末の曖昧さが非常に不気味だったわけですが、さて、新作はというと? そうなんです、やっぱり曖昧です、そして、不思議ちゃんです!
ですが、「ブレア」 同様、観客が答えを導きだせるラストになっています。そのラストというのも、オカルトや歴史ミステリに精通している人のみ(!)理解できるものなので、うーん、やっぱりこれはちょっと、ギリギリすぎる作品ですね…
メンバーのひとり、
ジョシュア・レオナルド。
(彼らは本名で出演して
いたんですね!)
リーダー役のへザー・
ドナヒュー。
カメラマンのマイケル・
C・ウィリアムス。
しだいに変化していく
3人の関係にも、
注目です!
(1989)アメリカ
出演…ジュリアン・サンズ
リチャード・E・グラント
ロリー・シンガー
監督…スティーヴ・マイナー
★★☆
〔ストーリー〕
17世紀のボストン。悪魔と契約を結んだ罪で捕まった男・ワーロックは、処刑前日に忽然と姿を消してしまう。じつは、大悪魔の力を借りて、300年後のロスに逃げのびていたのだ。現代に甦った彼は、世界を破滅に導く書物・悪魔の聖典 〈グリン・グリモワール〉 を集めようとしていた。
突然あらわれたワーロックに親切にする、なにも知らない若夫婦のチャスとカサンドラ。おなじころ、悪魔狩りの第一人者・スレイヤーのレッドファーンも、ワーロックを阻止するべく現代にやってこようとしていた…
タイトルだけは聞いたことがあったのですが、今回はじめて鑑賞させていただきました。邦題は、「ワーロック」。
よくある 「悪魔もの」 なんですが、残酷描写はほぼ皆無、そのあたりがホラー受けしないのか(?)、でも、一般受けしそうな楽しいエピソードはてんこもりで、ラストもなかなかロマンチック♪、ちょっぴり切なくて、じゅうぶんおもしろい娯楽作品ではないかと思います。
スティーヴ・マイナーという監督さんは、「13日の金曜日」シリーズ(1980~)に、当初から参加している方だったのですね。そのほかにも、「House」(「ガバリン」1986)、「Halloween H20: 20 Years Later」(「ハロウィンH20」1998)、「フォーエバー・ヤング/時を越えた告白」(1993)なんて作品もあるようです。
けっこうホラー慣れしている監督さんらしいんですが、この作品にかぎっていえば、ホラーというよりアドベンチャー、善と悪の戦い! といった内容になっています。
ストーリーやキャラがわりとおもしろいので、ちょっと残念だな~ と思っていたのですが、途中からこれはこれでアリかなと、思いなおしました。
だってですね、主演のふたり、ワーロック(悪魔)と、レッドファーン(スレイヤー)が、どちらも涼しげな顔立ちのイイ男なんですよ♪
ワーロックを演じるのは、ジュリアン・サンズ。「眺めのいい部屋」(1986)で人気が爆発した、イギリス人超美形俳優さんです。余談ですが、アン・ライスは 『ヴァンパイア・レスタト』 の映画化にあたって、レスタト役を彼にと考えていたんだとか。
…うーん、ジュリアン・サンズのレスタトも、けっこう似合いそうですよね!
たいするレッドファーン役に、リチャード・E・グラント。人面瘤グラック・コメディ(!)「How To Get Ahead In Advertising」(「広告業界で成功する方法」1989)は、日本でもかなり話題になりました。
グラントはコメディや三枚目、悪役のイメージが強いですが、本作ではしっかり、りりしい主役をがんばっています。
ワーロックはステキなルックスとは裏腹に、信じられないほど冷酷で残虐。せっかく親切にしてくれたチャスをあっさり殺害してしまいます。そして、カサンドラには、ひと晩に20年の歳月が降りかかるおそろしい呪い(!)をかけてしまいます。
二十歳の彼女は翌朝目覚めると、ガーン、40歳! (って、アレ?) ぜんぜん余裕でカワイイです。ま、映画ですからね! 夢がないと。
そして、またまた翌日… ガガーン、60歳!! (って、アレレ??) やっぱりカワイイです。まあ、もとがカワイイんだから、このへんで許してあげましょう。
世界を破滅させるという書物〈グリン・グリモワール〉をめぐって、ふたりの男の戦いを描くわけですが、ストーリー的には「Highlander」(「ハイランダー/悪魔の戦士」1986)のようなのかな? と思わせておいて、けっこう生ぬるいです。ハイ、そのあたりが非常に愛らしい映画となっています。
いくら悪魔学にくわしくても、悪魔と契約しても、もとがふつうの男性ですから、バトルのほうもけっこうドタバタしています。笑えます。でも、そこがいいんだと思います。
例によって例のごとく、レッドファーンとカサンドラは次第に惹かれあうようになってしまうのですが、彼らの間には300年という越えられない時間差が。後味がすこし切ないんですけど、全体的にはハッピーな映画ですね。
美形悪魔登場!
ワーロック(ジュリアン・サンズ)。
(ちょっと)おマヌケヒーロー登場!
スレイヤーのレッドファーン
(リチャード・E・グラント)。
ヒロインのカサンドラ
(ロリー・シンガー)。
老けメイクがぬるすぎるなんて、
いっちゃダメー!!
レッドファーンはワーロック
の行方を捜すために、
魔法のコンパスを使います。
ぎょえ~~、
〈グリン・グリモワール〉を
手に入れるため、霊媒師の
目玉を抉っちゃいました!!
(やることはかなり非道!)
Meat Train
(2008)アメリカ
出演…ブラッドリー・クーパー
レズリー・ビブ
ヴィニー・ジョーンズ
ブルック・シールズ
監督…北村龍平
★★★
〔ストーリー〕
写真家のレオンは、成功を夢見てニューヨークの街角を切り取る青年。ある日、地下鉄内でギャングに襲われそうになった若い女性を救う。女性とはその場で別れるが、翌日彼女が行方不明になっているという新聞記事を目にすることに。別れぎわ、列車に乗りこむ彼女を撮った写真… そこには、彼女を乗せるためにドアに添えられた、ある男の手が写っていた…!!
グラフィックなイメージを強力に前面に押しだして、なにやら新しいものと期待とをワクワク感じさせながら、そのじつ、ストーリーのほうは古色蒼然とした古典怪奇だったという、〈血の本〉 シリーズ。
その表題作となっている 『ミッドナイト・ミート・トレイン』 の、ついに映像化の登場です!
監督は、北村龍平さん。「あずみ」(2003)のほうは未見なのですが、「Versus」(2000)のほうは観たことがあります。そうですねー、どちらかというと、一般受けはしない、好きキライの分かれる作品だったと思うのですが、こちらの作品は、そんな心配をものの見事に吹き飛ばしてくれました。
…あ、もちろん、大衆受けはしないと思いますが(念のため!)、ホラー・ファンに受けることはまちがいナシ!! の、血糊たっぷり、スプラッタも超ゴキゲン、元気なノリノリ・ホラーとなっています~
不運な主人公・レオンを演じるのは、ブラッドリー・クーパー。大人気ドラマ「エイリアス」や、「恋するレシピ/理想の男の作り方」なんて、ハッピーなラブコメものに出演されている方のようです。
そして、レオンの恋人マヤには、レズリー・ビブ。
友人のジャーギスには、ロジャー・バート(…またまた○○な役!)。
…いちばん注目してしまったのが、アート・ギャラリーのちょっとH なオーナー役の、ブルック・シールズ!(姐さん、相変わらず色っぽいですね~、殺人鬼と互角に張りあっていますよ!)
肝心の殺人鬼・マホガニー役なのですが、ヴィニー・ジョーンズ様です。そうです、元(英)サッカー選手のジョーンズ様です。ジョーンズ様は悪役で出演されることが多いのですが、この作品では、かな~りインパクト大な悪役となっています。ですから、ファンの方もきっと満足すること請け合いの、不気味な殺人鬼となっています。
地下鉄内の雰囲気もよく、都市伝説的な下地もうまく表現されていると思うのですが、具体的な親切な説明があるわけでもないので、原作を知らない人にはちょっときびしいかな~? …と、思っていましたら、ラストできれいに盛りかえしてくれました。
ただ、「人知を超えた巨大な存在の影」 は薄く、おそろしい悲劇という内容になっているところが、長年のファンからすると、どう受けとられるのか…?
せっかくの北村監督ハリウッド・デビュー作品なのですが、アメリカ人にほとんど知られていないというのが、非常に残念ですね…!
カメラを構えるイイ男♪
レオン役のブラッドリー・
クーパー。
列車内に、図体のでかい
男がぽつーん…
これだけでもう、
期待ワクワクですね♪
マヤ役の
レズリー・ビブ。
好奇心は猫をも殺す、
といいますが…
ひゃ~~、(だからいったじゃなーい)、早く逃げてーー!!!
Jack Brooks:
Monster Slayer
(2007)カナダ
出演…トレヴァー・マシューズ
ロバート・イングランド
レイチェル・スカーステン
監督…ジョン・ノーツ
★★☆
〔ストーリー〕
配管工の仕事をしながら、大学に通うジャック。じつは、幼いころキャンプ中に両親と妹を奇怪な怪物に殺害されていた。そのことが心の傷となって、ジャック自身の人生に暗い影を落としている… ある日、クローリー教授の自宅地下の配管の修理を依頼されるジャック。教授の家の前庭には不気味な亀裂が走っているのだが、彼らはそれに気づかず…!!
85分と小品なのですが、コンパクトにまとまっている感がとてもよかったです。
別タイトル、 “ロバートおじさんの七変化” ~
〈サンダンス映画祭〉 に便乗して、ホラー系の作品ばかりを集めた 〈スラムダンス映画祭〉 というものがあるらしいんですが、こちらはそこで注目を集めた作品です。
監督のジョン・ノーツという方は79年生まれの、2004年にデビューしたばかりのホヤホヤの新人さん。今回主演務めたトレヴァー・マシューズとは、仕事上パートナーでもあるようです。
ストーリーはというと、まあ、あってないようなもの…です(笑)。多少つぎはぎしている部分もあります。
配管工のジャック(トレヴァー・マシューズ)は子供のころ、森の中で家族と楽しくキャンプしている最中に、凶暴な怪物に襲われて両親と妹を皆殺しにされてしまいます。そのことがトラウマとなってしまって、自分の殻に閉じこもりがちの、なんだか気むずかしい青年へと成長しちゃいます。一応イヴ(レイチェル・スカーステン)という恋人がいるんですが、あんまりうまくいってない様子です。
そこへ、イングランドおじさん登場! 今回のおじさんは変人ぽい大学教授を演じてるんですが、楽しい芸達者ぶりは相変わらずです。そうですねー、作品のほぼ7割くらいが、おじさんの七変化で構成されてます。残りの3割がラストにむかうジャックの活躍かな… ということで、ぶっちゃけほとんどおじさんに頼っている感が強いんですが!!
80年代テイストの爆笑モンスター・ホラーといった趣で、冒頭のサイクロプスから、楽しいモンスターがたくさん登場します。 …あ、たくさんじゃありませんでした、3匹登場します。とくに、ラストの怪物は、大暴れというより、このユーモアぶり、愛嬌ぶりを楽しんでー♪ といったノリで作られたようです。…う~ん、気持ちはわかりますけど、だいぶカワイすぎなんじゃないですか?
せっかく “しがない(トラウマを抱えた)配管工が怪物に立ちむかう” というアイデアですから、もうちょっと 「配管工」 の部分を押してもよかったですね。仕事道具を武器にして、大立ち回りを見せてくれるとか。
でも、後味が意外なほどよくて、なんだかこれっきりで終わってしまうのは、もったいないような気がしてしまいました… (べつに、続編を期待するわけではありませんが)、主人公のその後が妙に気になる一作でした。
オープニングの怪物だけご紹介!
ずんぐりむっくりの体型が、なん
だかほほえましいですね~
恋人のイヴ(レイチェル・ス
カーステン)と、ジャック
(トレヴァー・マシューズ)。
おじさん、おでこに鉛筆が
ついてますよ…!
深夜の学校で、
モンスターパニック!!
10 | 2024/11 | 12 |
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独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
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