個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
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気づいたら、あの、あの、もうすぐ十月ですね… ハロウィン…
すいませんすいませんすいません、
ほんとーに申しわけないですっ!!!!!
じつは、今年の夏は体調崩しまくりでして、いまだに本調子ではありません。。。
でも、映画なら余裕で観れたんですけどね。
…で、なんといいますか、
例の怠け癖がはじまってしまったといいますか…
こんな稚拙レビューを楽しみにしてくださってた、
数すくない心やさしい理解力のあるステキな訪問者のみなさん、
ほんとーにごめんなさいです!!!!!
明日からは心を入れ替えて(?)
また映画を観ていきたいなと思います。
できるだけがんばりたいと思っています。た、たぶん!!!
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暑中お見舞い申しあげます。
あまりの暑さに、(例の)怠け癖が発症してしまいました…
ひーん、ごめんなさい。。。
わたしは暑さにどうしても弱いんです!(冬も弱いって話もありますが)…
もうすこしだけ、充電期間をください。
みなさんも、体調管理にはくれぐれもご注意くださいね。
あまり無理せず、疲れたときには思いきり休みましょう♪
来週は台風が近づくそうです。
それにしても、3Dホラーを観にいきたかったのに、「トランスフォーマー」とか… ケッ( ゜д゜)、
The Woman
(2011)アメリカ
出演…ポリヤンナ・マッキントッシュ
ショーン・ブリッジャース
アンジェラ・ベティス
監督…ラッキー・マッキー
★★★☆
〔ストーリー〕
弁護士のクリスは、妻のベラ、高校生のペギー、長男ブライアン、幼い次女と、3人の子供に恵まれて幸せな生活を送っている… かに見えたが。
ハンティングが趣味のクリスは、ある日森で蛮人のような恰好をした女に出くわす。そのいでたちに興奮し、クリスは彼女を生け捕りにして、地下室に監禁しようともくろむが…
さすがラッキー・マッキー、いい仕事をしてくれています!!
ジャック・ケッチャム映画化作品としては、たぶん、パーフェクトな出来なんじゃないでしょうかー。
あと、キーワードは、「親父がヤバイ」です。
本作は、ジャック・ケッチャムの『オフシーズン』、『襲撃者の夜』の続編にあたる、『The Woman』の映画化作品です。
ケッチャムの映画化は数あれど~、、、
おそらく、この作品がいちばんケッチャムの世界観に近いところまでいっているかと思われます。まずは、内容説明から。
クリス(ショーン・ブリッジャース)は、町の成功した弁護士。従順な妻のベラ(アンジェラ・ベティス)、思春期の娘のペギー(ローレン・アシュリー・カーター)、ブライアン(ザック・ランド)、まだちっこい次女(シャイア・モルフソン)の5人暮らし。だれもがうらやむ、裕福な生活を送っているかに見えますが…
この家族、登場しょっぱなから、問題ありありでイヤ~な緊張感をかもしだしてます。まず、妻のベラがぜんぜん幸福そうじゃない。ペギーもどこか、様子がおかしい。次女はまだ小さいせいか、天真爛漫ですが、長男ブライアンがまた、いかがなものかと。ようするに、彼には暴力傾向があるのです。
白人社会に見られる、家庭内での暴力の伝承って、たいがい父親から息子というパターンが多いです。なので、ああ、これは父親がよくないヤツなんだなと、オープニングからわかる空気になってます。事実、この親父はそうとうヤヴァイ系の人種でした!!
クリスは表面的には人格者をよそおってますが、家庭のなかではひどい暴君で、専制的、妻から3人の子にいたるまで力で支配している。幼い次女はまだ、その影響をうけていませんが、ペギーもブライアンも、父の毒牙にかかってしまっているのです。ブライアンが父の危険性向をうけついでいるのにたいして、ペギーは…
そのクリス、暴力的な白人の趣味につきものの、ハンティングが欠かせない週末行事となっているのですが、ある日、森のなかでウーマン(ポリヤンナ・マッキントッシュ)を発見してしまいます。ウーマンとは、さきに挙げたケッチャム作品に描かれた食人一家の、最後の生き残りの女性。人間でありながら、人間社会とはあいまみえない、凶暴な人種。クリスは彼女の発見に大喜びして、生け捕りにして、地下室に監禁できないものかと考えるのです…
いちばんのポイントは、ウーマン役の女優がはまりすぎてまして、冗談でもちーっとも笑えません!
いままでの映像化された食人一家って、たいがい小汚い恰好をして、フガフガ言葉が不自由だったり、動作がすばやかったりと、ただ見てくれだけだったじゃないですか。こちらのウーマンは、まったくちがいます。完・全に、別人種になりきってます!!
威嚇の咆哮とか、鋭い目つきとか、あと、何語にも分類できない言語とか… 見ていて、思わずゾワッとなる完成度の高さなのです。
そこに、ヤバイ父親、そのヤバイ父親に影響されまくった息子と、不愉快要素タップリで物語は不吉な方向に進んでいきます。あー、食人バージョンの、『隣の家の少女』と思っていただいても、ほぼまちがいないかと思います。ケッチャムは「監禁」というテーマに興味があるらしく、『地下室の箱』でも鬼畜描写が炸裂していましたもんね。
ベラ役のアンジェラ・ベティスが、ウーマンのつぎに存在感あり。この人、いくつになっても妙なゴスロリちっくな魅力がたまりません~、おばさん役になっても、すぐに目がいっちゃう!
結末の残酷さ、不条理感も、やはりケッチャム世界と重なります。ときどき人を食ったような場ちがいな音楽とか、間延びしたシーンとか、センスあると思います。結末もずーんと、重たいです。
それで、「ウーマン」、「ラッキー・マッキー」と画像検索すると、アンジェラ・ベティスばっかりでてきちゃう。うーん、褒めといてなんですけど、やっぱりあの「May」(「MAY/メイ」2002)の衝撃は越えられないんでしょうか… じつはわたしも、つねにオールタイム・ベストに入っていたりします… あのビタースウィート感が、やはり魅力な気がするんですが…
これがラッキー・マッキー
のウーマンだ!!
親父、ヤヴァイ。
息子もヤバイ…
今回は、虐げられる妻役の
アンジェラ・ベティス。
なにもしなくても、
クリスを食っちゃう存在感て…
ペギーは
病んでます…って、
だれのせいだよ!!
ヤヴァ親父に
つかまっちゃった、
ウーマンは…!!
(2011)アメリカ
出演…ポリヤンナ・マッキントッシュ
ショーン・ブリッジャース
アンジェラ・ベティス
監督…ラッキー・マッキー
★★★☆
〔ストーリー〕
弁護士のクリスは、妻のベラ、高校生のペギー、長男ブライアン、幼い次女と、3人の子供に恵まれて幸せな生活を送っている… かに見えたが。
ハンティングが趣味のクリスは、ある日森で蛮人のような恰好をした女に出くわす。そのいでたちに興奮し、クリスは彼女を生け捕りにして、地下室に監禁しようともくろむが…
さすがラッキー・マッキー、いい仕事をしてくれています!!
ジャック・ケッチャム映画化作品としては、たぶん、パーフェクトな出来なんじゃないでしょうかー。
あと、キーワードは、「親父がヤバイ」です。
本作は、ジャック・ケッチャムの『オフシーズン』、『襲撃者の夜』の続編にあたる、『The Woman』の映画化作品です。
ケッチャムの映画化は数あれど~、、、
おそらく、この作品がいちばんケッチャムの世界観に近いところまでいっているかと思われます。まずは、内容説明から。
クリス(ショーン・ブリッジャース)は、町の成功した弁護士。従順な妻のベラ(アンジェラ・ベティス)、思春期の娘のペギー(ローレン・アシュリー・カーター)、ブライアン(ザック・ランド)、まだちっこい次女(シャイア・モルフソン)の5人暮らし。だれもがうらやむ、裕福な生活を送っているかに見えますが…
この家族、登場しょっぱなから、問題ありありでイヤ~な緊張感をかもしだしてます。まず、妻のベラがぜんぜん幸福そうじゃない。ペギーもどこか、様子がおかしい。次女はまだ小さいせいか、天真爛漫ですが、長男ブライアンがまた、いかがなものかと。ようするに、彼には暴力傾向があるのです。
白人社会に見られる、家庭内での暴力の伝承って、たいがい父親から息子というパターンが多いです。なので、ああ、これは父親がよくないヤツなんだなと、オープニングからわかる空気になってます。事実、この親父はそうとうヤヴァイ系の人種でした!!
クリスは表面的には人格者をよそおってますが、家庭のなかではひどい暴君で、専制的、妻から3人の子にいたるまで力で支配している。幼い次女はまだ、その影響をうけていませんが、ペギーもブライアンも、父の毒牙にかかってしまっているのです。ブライアンが父の危険性向をうけついでいるのにたいして、ペギーは…
そのクリス、暴力的な白人の趣味につきものの、ハンティングが欠かせない週末行事となっているのですが、ある日、森のなかでウーマン(ポリヤンナ・マッキントッシュ)を発見してしまいます。ウーマンとは、さきに挙げたケッチャム作品に描かれた食人一家の、最後の生き残りの女性。人間でありながら、人間社会とはあいまみえない、凶暴な人種。クリスは彼女の発見に大喜びして、生け捕りにして、地下室に監禁できないものかと考えるのです…
いちばんのポイントは、ウーマン役の女優がはまりすぎてまして、冗談でもちーっとも笑えません!
いままでの映像化された食人一家って、たいがい小汚い恰好をして、フガフガ言葉が不自由だったり、動作がすばやかったりと、ただ見てくれだけだったじゃないですか。こちらのウーマンは、まったくちがいます。完・全に、別人種になりきってます!!
威嚇の咆哮とか、鋭い目つきとか、あと、何語にも分類できない言語とか… 見ていて、思わずゾワッとなる完成度の高さなのです。
そこに、ヤバイ父親、そのヤバイ父親に影響されまくった息子と、不愉快要素タップリで物語は不吉な方向に進んでいきます。あー、食人バージョンの、『隣の家の少女』と思っていただいても、ほぼまちがいないかと思います。ケッチャムは「監禁」というテーマに興味があるらしく、『地下室の箱』でも鬼畜描写が炸裂していましたもんね。
ベラ役のアンジェラ・ベティスが、ウーマンのつぎに存在感あり。この人、いくつになっても妙なゴスロリちっくな魅力がたまりません~、おばさん役になっても、すぐに目がいっちゃう!
結末の残酷さ、不条理感も、やはりケッチャム世界と重なります。ときどき人を食ったような場ちがいな音楽とか、間延びしたシーンとか、センスあると思います。結末もずーんと、重たいです。
それで、「ウーマン」、「ラッキー・マッキー」と画像検索すると、アンジェラ・ベティスばっかりでてきちゃう。うーん、褒めといてなんですけど、やっぱりあの「May」(「MAY/メイ」2002)の衝撃は越えられないんでしょうか… じつはわたしも、つねにオールタイム・ベストに入っていたりします… あのビタースウィート感が、やはり魅力な気がするんですが…
これがラッキー・マッキー
のウーマンだ!!
親父、ヤヴァイ。
息子もヤバイ…
今回は、虐げられる妻役の
アンジェラ・ベティス。
なにもしなくても、
クリスを食っちゃう存在感て…
ペギーは
病んでます…って、
だれのせいだよ!!
ヤヴァ親父に
つかまっちゃった、
ウーマンは…!!
Bu dang geo rae
(2010)韓国
出演…ファン・ジョンミン
リュ・スンボム
ユ・へジン
監督…リュ・スンワン
★★★☆
〔ストーリー〕
容疑者を誤って射殺してしまう事件が発生。このところ失態つづきだった警察は、この事件を隠蔽しようともくろむ。かわりになにか、市民の注意をひく事件を起こせないか? そこで、少女連続強姦殺人の犯人をでっちあげようと思いつく… その隠蔽工作に白羽の矢をたてられたのは、チョルギ刑事。上司に半ば脅されるかたちで、家族のため、部下のためにと裏工作に手をまわすチョルギだが… 以前とある因縁のある、チュ検事の疑惑を招いてしまうことになった!!
話題の韓国バイオレンスその②、「生き残るための3つの取引」。
これも、たいしてバイオレンスしてなかったです。でも、おもしろかったです!
完全にクライム・スリラーなんですけどね。これがよくできているんですよ、ホントに! 警察内部の腐敗と癒着と裏取引と、どんどん堕落してっちゃうドキドキなハートの不幸と!! 漫画っぽいんですけど、結末はわかっていても、やはり熱くなります。
主人公は、チョルギ刑事(ファン・ジョンミン)。彼は部下の信頼も厚く、きまじめで有能な刑事さんなのですが、警察学校を出ていないため、完全に出世街道からはずされています。それで格下からナメられたり、反対に上司からはせっつかれたりと、胃が痛い日々。おれだって、おれだって学歴があれば~!! と、ひそかに鬱々としていました。
そんなとき、容疑者を射殺してしまうというとんでもない事件が起きてしまいます。そのころ警察はなにかと失態つづきで、これ以上批判されないためにと、この事件を隠蔽しちゃおうと考える。死体を車のトランクに詰めて、そのままスクラップ場へ。世間の目をごまかすため、なにかド派手な手柄を立てなくては!! そこで、能力はあるのに無視されつづけてきたチョルギに、白羽の矢が立ってしまうのです。
チョルギはとある建設会社の裏社会のヒト(…日本でいったらヤクザかな?)、チャン(ユ・へジン)と接触して、連続少女殺人事件の犯人をでっちあげてしまう。これも、まるっきり無関係の人じゃなくて、とりあえず前科があって、知能がちょっと弱くて、貧しくて… って、社会的に立場の弱い人ですね。その人を犯人にしたてあげて、すごいやつ逮捕しましたー!! と、華々しく逮捕劇を宣伝するのですが…
これに、疑問をもった人がいました。その名はチュ検事(リュ・スンボム)、父は検事局上層部という超エリート。チュ検事にはチュ検事なりに、やましいことがありまして、他方面の大物と不正取引中でウハウハ。この大物を検挙されたことがある恨みから、チョルギに一矢むくってやろうと思いつく…!!
日本のこの手の警察の縦社会映画・ドラマなんかとくらべると、だんぜん緊張感があって展開もスピーディです。ただし、このリアリティはあくまで映画のなかのリアリティなので、コッテコテの展開なのですが、まず、キャラクターが楽しいのです。裏社会のチャンが濃いな~、漫画みたいなおもろワルだな!と思ってましたら、さらに濃ゆいのがチュ検事役のスンボムさん。この人の一挙手一投足、コントみたいでおかしいです。
チョルギが感情移入担当、ヤクザのチャンがボケ担当、チュ検事はツッコミ担当??
あ、タイトルになっている「3つの取引」とは、汚職刑事、汚職検事、裏社会のアブナイ人と、この3人のことをしめしているんですねー。
結末がやっぱりなー という、韓国映画に特徴のあんな感じです。で、これはもう、ひとつのジャンルとして確立してしまうのでは? というくらい、最近勢いがいいのですよ。構成もうまいし、質の高いドラマ作りもできちゃう。わたしは思うんですけど、この、ちょっと古臭い感じのドラマ性、コテコテの泥臭い雰囲気なんかは、むしろ長所としてどんどん多用していただきたいのです!!
チョルギの寡黙な演技にジーンときて… チュ検事、チャンのおもしろ芸でときどき爆笑。なんて楽しいクライム・スリラーなんでしょう! でも、緊張感はあるのです、そこのところを誤解なくっ♪
どうせなら、4つ目の取引も見てみたかったかなあ、というのは素人の意見なのです。その場合、4つ目は観客がいちばん感情傾倒する被害者視点になるのですから、生半可は描き方は許されないのです。そこのところを、どうかよろしくお願いします!
いい人っぽいから
よけい同情してしまう、
チョルギ刑事。
上司にいびられ、
脅され、強要されて…
鼻持ちならんエリート
検事にはいじめられ、
ネチネチ、ネチネチ!!
裏社会のクズの
相手もせにゃならん!
もうやってられんよ!!
んで、とち狂っちゃった
チョルギのいきつく末
とは…?!?!
(2010)韓国
出演…ファン・ジョンミン
リュ・スンボム
ユ・へジン
監督…リュ・スンワン
★★★☆
〔ストーリー〕
容疑者を誤って射殺してしまう事件が発生。このところ失態つづきだった警察は、この事件を隠蔽しようともくろむ。かわりになにか、市民の注意をひく事件を起こせないか? そこで、少女連続強姦殺人の犯人をでっちあげようと思いつく… その隠蔽工作に白羽の矢をたてられたのは、チョルギ刑事。上司に半ば脅されるかたちで、家族のため、部下のためにと裏工作に手をまわすチョルギだが… 以前とある因縁のある、チュ検事の疑惑を招いてしまうことになった!!
話題の韓国バイオレンスその②、「生き残るための3つの取引」。
これも、たいしてバイオレンスしてなかったです。でも、おもしろかったです!
完全にクライム・スリラーなんですけどね。これがよくできているんですよ、ホントに! 警察内部の腐敗と癒着と裏取引と、どんどん堕落してっちゃうドキドキなハートの不幸と!! 漫画っぽいんですけど、結末はわかっていても、やはり熱くなります。
主人公は、チョルギ刑事(ファン・ジョンミン)。彼は部下の信頼も厚く、きまじめで有能な刑事さんなのですが、警察学校を出ていないため、完全に出世街道からはずされています。それで格下からナメられたり、反対に上司からはせっつかれたりと、胃が痛い日々。おれだって、おれだって学歴があれば~!! と、ひそかに鬱々としていました。
そんなとき、容疑者を射殺してしまうというとんでもない事件が起きてしまいます。そのころ警察はなにかと失態つづきで、これ以上批判されないためにと、この事件を隠蔽しちゃおうと考える。死体を車のトランクに詰めて、そのままスクラップ場へ。世間の目をごまかすため、なにかド派手な手柄を立てなくては!! そこで、能力はあるのに無視されつづけてきたチョルギに、白羽の矢が立ってしまうのです。
チョルギはとある建設会社の裏社会のヒト(…日本でいったらヤクザかな?)、チャン(ユ・へジン)と接触して、連続少女殺人事件の犯人をでっちあげてしまう。これも、まるっきり無関係の人じゃなくて、とりあえず前科があって、知能がちょっと弱くて、貧しくて… って、社会的に立場の弱い人ですね。その人を犯人にしたてあげて、すごいやつ逮捕しましたー!! と、華々しく逮捕劇を宣伝するのですが…
これに、疑問をもった人がいました。その名はチュ検事(リュ・スンボム)、父は検事局上層部という超エリート。チュ検事にはチュ検事なりに、やましいことがありまして、他方面の大物と不正取引中でウハウハ。この大物を検挙されたことがある恨みから、チョルギに一矢むくってやろうと思いつく…!!
日本のこの手の警察の縦社会映画・ドラマなんかとくらべると、だんぜん緊張感があって展開もスピーディです。ただし、このリアリティはあくまで映画のなかのリアリティなので、コッテコテの展開なのですが、まず、キャラクターが楽しいのです。裏社会のチャンが濃いな~、漫画みたいなおもろワルだな!と思ってましたら、さらに濃ゆいのがチュ検事役のスンボムさん。この人の一挙手一投足、コントみたいでおかしいです。
チョルギが感情移入担当、ヤクザのチャンがボケ担当、チュ検事はツッコミ担当??
あ、タイトルになっている「3つの取引」とは、汚職刑事、汚職検事、裏社会のアブナイ人と、この3人のことをしめしているんですねー。
結末がやっぱりなー という、韓国映画に特徴のあんな感じです。で、これはもう、ひとつのジャンルとして確立してしまうのでは? というくらい、最近勢いがいいのですよ。構成もうまいし、質の高いドラマ作りもできちゃう。わたしは思うんですけど、この、ちょっと古臭い感じのドラマ性、コテコテの泥臭い雰囲気なんかは、むしろ長所としてどんどん多用していただきたいのです!!
チョルギの寡黙な演技にジーンときて… チュ検事、チャンのおもしろ芸でときどき爆笑。なんて楽しいクライム・スリラーなんでしょう! でも、緊張感はあるのです、そこのところを誤解なくっ♪
どうせなら、4つ目の取引も見てみたかったかなあ、というのは素人の意見なのです。その場合、4つ目は観客がいちばん感情傾倒する被害者視点になるのですから、生半可は描き方は許されないのです。そこのところを、どうかよろしくお願いします!
いい人っぽいから
よけい同情してしまう、
チョルギ刑事。
上司にいびられ、
脅され、強要されて…
鼻持ちならんエリート
検事にはいじめられ、
ネチネチ、ネチネチ!!
裏社会のクズの
相手もせにゃならん!
もうやってられんよ!!
んで、とち狂っちゃった
チョルギのいきつく末
とは…?!?!
『エイミー』
原題 『Amy Girl』
(1989)
バリ・ウッド:著
倉本護:訳
扶桑社文庫
〔ストーリー〕
酒乱で暴力的な父マイクルから逃れて、母エヴィと暮らしていた美少女エイミー。ある日、エイヴォン化粧品の販売員が家にやってきたことから、悲観的になっていた母は希望を見いだすようになる。エイミーは母の変化を喜び、幸せになれると思った矢先…その晩、マイクルがやってきて、母を殴りはじめた!!とっさに母はエイミーをクローゼットのなかに隠し、外側から鍵をかける。つぎの瞬間、正気を失ったマイクルの一殴が母の顔を陥没させた…!!
たまには女流作家の傑作を。
お気に入りの作家のひとりです。デビューした年がキングとおなじなんですよねー。作風も似ているかといえば、似ていますかも。ウッドはESP能力をもつヒロイン・ホラーを書きつづけている、心理描写の長けたホラー作家です。
この作家も、じつはお医者さん。お医者さんが書いた医療ホラーっていうと、F・ポールウィルソンの『タッチ(触手)』がまず有名でしょうか。ホラー以外はよくわからないのですが、ウッドも医療に関する小説を多く書いている様子です。で、デビュー作となった『殺したくないのに』は、純粋なホラーなのですが、医学的見地から超能力が発生する点で、注目すべきところ。このデビューをきっかけに、リリカルなヒロインホラー・シリーズが誕生するのです。
エイミーは8歳の女の子。父も母も美形同士、当然エイミーも美人ちゃんに生まれるわけですが、世のなかそんなに甘くない。父のマイクルは酒乱で暴力的、いつも母エヴィを殴っていました。そんな父から逃げだして、母とふたりで暮らしはじめるエイミーですが… 歯を叩き折られて入れ歯になってしまったエヴィは、ぬけがらも同然、なにもやる気になれない。エイミーも落ちこんじゃう。
そんなある日、エイヴォン化粧品のきれいなお姉さんがやってきます。お姉さんはエヴィを見て、「あなたはもっときれいになれるはず」 と、励まします。「わたしといっしょに働いてみない?」 おなじ女性として、エイミー母子に同情しちゃったのですね。これが、エヴィの心を動かすことになります。
すっかり前むきになったエヴィ、エイミーの生活にも希望の光がさすかと見えて… その晩、酔ったマイクルが家に押しかけてきます。危険を察したエヴィは、エイミーをクローゼットのなかに入れて鍵をかけてしまいます。「ここに隠れてなさい!」 そして、クローゼットの鍵穴からのぞくエイミーの目の前に、おそろしい光景が。マイクルがエヴィを殴り殺してしまうのです!!
この瞬間、奇妙なできごとが起こります。顔を陥没させたエヴィが、よろよろとエイミーにむかって歩いてこようとするではありませんか… が、エヴィはすでに死んでます。エヴィを動かしたのは、じつはエイミーの潜在能力で、彼女には他人を思いどおりに動かすことのできる超能力があったのです~、という、ショッキングな導入部です。
デビュー作『殺したくないのに』 も、これとおなじ能力をもつ30代の女性が主人公。本作が10代の少女。つづく『人形の目』では20代(こちらはサイコメトリック能力ですが)、あと、『地下室の亡霊』では40代と、さまざまな年代のESP能力をもつヒロイン・ホラーがあります。
他人を思いのままに動かすことができる能力 = つまり、ある種の吸血鬼なんですが、この能力をもつそれぞれのヒロイン像がじつに魅力的で、悪魔的。もとい吸血鬼なんだから、(比喩的な意味でね)、きれいであたりまえなんですけどね。
『殺したくない~』 のヒロインが、胎内にいたときのレントゲンによる放射線の影響だったのにくらべて、こちらは遺伝。なので、頭がおかしい(と周囲から認定されている)叔父さんも、じつは能力者。ほかにも、おなじ能力をもつ少年の末路とか、超能力者の悲劇が描かれています。
すぐれている点は、やはり心理描写。キング好きな人には、まずハズレなしだと思います。『殺したくない~』を押す人のほうが多いですけど、リリカルな少女ホラーとして、わたしはこちらを押したい。あと、以前レビューを書いたマーティン・シェンクの『小さな暗い場所』とも雰囲気が似ていますね。
みなし子となってしまったエイミー、第一発見者のひとり、殺人課の刑事にひきとられることになります。これはもちろん、エイミーが美少女だったうえ、なにかとくべつな魅力(能力)があったからなのですが… 刑事一家は妻も、おない歳の娘もあたたかく迎えてくれました。ただひとり、ティーンエイジャーの長男パウィーをのぞいては。
この後、屈折した少年パウィーの、エイミーにたいする壮絶な嫌がらせといじめが見もの。とくに、エイミーが「今度は(またひどいことしたら)…今度は…」と、ベッドでひとり身体を揺するシーンには、鳥肌モノ。物語は、エイミーがパウィーの度重なるいじめに耐えかね、徐々にバランスを失って緊張をはらんだ結末へむかうことになります。
濃密な心理描写はキングにしか書けないのかと思ってたら、そんなことありませんでした、ちゃんとほかにも書ける人がいます! コネティカットの田舎の描写が涙が出ちゃうくらいきれいで、その後の悪夢のような展開の対比がまたすごい。残酷。バリ・ウッド、いい作家さんなのにな~、ホラーファン以外にはあまり知られていないというのが、とても残念です。とくにこの作品は、いっき読みに最適ですのに。
あと、ジャック・ギースランドと共著の『双生児』なんてのもあります。こちらは、バーグ先生の「Dead Ringers」(「戦慄の絆」1988)の原作といったらわかりやすいでしょうか。どれも古本屋で探してみる価値ありなのです!
原題 『Amy Girl』
(1989)
バリ・ウッド:著
倉本護:訳
扶桑社文庫
〔ストーリー〕
酒乱で暴力的な父マイクルから逃れて、母エヴィと暮らしていた美少女エイミー。ある日、エイヴォン化粧品の販売員が家にやってきたことから、悲観的になっていた母は希望を見いだすようになる。エイミーは母の変化を喜び、幸せになれると思った矢先…その晩、マイクルがやってきて、母を殴りはじめた!!とっさに母はエイミーをクローゼットのなかに隠し、外側から鍵をかける。つぎの瞬間、正気を失ったマイクルの一殴が母の顔を陥没させた…!!
たまには女流作家の傑作を。
お気に入りの作家のひとりです。デビューした年がキングとおなじなんですよねー。作風も似ているかといえば、似ていますかも。ウッドはESP能力をもつヒロイン・ホラーを書きつづけている、心理描写の長けたホラー作家です。
この作家も、じつはお医者さん。お医者さんが書いた医療ホラーっていうと、F・ポールウィルソンの『タッチ(触手)』がまず有名でしょうか。ホラー以外はよくわからないのですが、ウッドも医療に関する小説を多く書いている様子です。で、デビュー作となった『殺したくないのに』は、純粋なホラーなのですが、医学的見地から超能力が発生する点で、注目すべきところ。このデビューをきっかけに、リリカルなヒロインホラー・シリーズが誕生するのです。
エイミーは8歳の女の子。父も母も美形同士、当然エイミーも美人ちゃんに生まれるわけですが、世のなかそんなに甘くない。父のマイクルは酒乱で暴力的、いつも母エヴィを殴っていました。そんな父から逃げだして、母とふたりで暮らしはじめるエイミーですが… 歯を叩き折られて入れ歯になってしまったエヴィは、ぬけがらも同然、なにもやる気になれない。エイミーも落ちこんじゃう。
そんなある日、エイヴォン化粧品のきれいなお姉さんがやってきます。お姉さんはエヴィを見て、「あなたはもっときれいになれるはず」 と、励まします。「わたしといっしょに働いてみない?」 おなじ女性として、エイミー母子に同情しちゃったのですね。これが、エヴィの心を動かすことになります。
すっかり前むきになったエヴィ、エイミーの生活にも希望の光がさすかと見えて… その晩、酔ったマイクルが家に押しかけてきます。危険を察したエヴィは、エイミーをクローゼットのなかに入れて鍵をかけてしまいます。「ここに隠れてなさい!」 そして、クローゼットの鍵穴からのぞくエイミーの目の前に、おそろしい光景が。マイクルがエヴィを殴り殺してしまうのです!!
この瞬間、奇妙なできごとが起こります。顔を陥没させたエヴィが、よろよろとエイミーにむかって歩いてこようとするではありませんか… が、エヴィはすでに死んでます。エヴィを動かしたのは、じつはエイミーの潜在能力で、彼女には他人を思いどおりに動かすことのできる超能力があったのです~、という、ショッキングな導入部です。
デビュー作『殺したくないのに』 も、これとおなじ能力をもつ30代の女性が主人公。本作が10代の少女。つづく『人形の目』では20代(こちらはサイコメトリック能力ですが)、あと、『地下室の亡霊』では40代と、さまざまな年代のESP能力をもつヒロイン・ホラーがあります。
他人を思いのままに動かすことができる能力 = つまり、ある種の吸血鬼なんですが、この能力をもつそれぞれのヒロイン像がじつに魅力的で、悪魔的。もとい吸血鬼なんだから、(比喩的な意味でね)、きれいであたりまえなんですけどね。
『殺したくない~』 のヒロインが、胎内にいたときのレントゲンによる放射線の影響だったのにくらべて、こちらは遺伝。なので、頭がおかしい(と周囲から認定されている)叔父さんも、じつは能力者。ほかにも、おなじ能力をもつ少年の末路とか、超能力者の悲劇が描かれています。
すぐれている点は、やはり心理描写。キング好きな人には、まずハズレなしだと思います。『殺したくない~』を押す人のほうが多いですけど、リリカルな少女ホラーとして、わたしはこちらを押したい。あと、以前レビューを書いたマーティン・シェンクの『小さな暗い場所』とも雰囲気が似ていますね。
みなし子となってしまったエイミー、第一発見者のひとり、殺人課の刑事にひきとられることになります。これはもちろん、エイミーが美少女だったうえ、なにかとくべつな魅力(能力)があったからなのですが… 刑事一家は妻も、おない歳の娘もあたたかく迎えてくれました。ただひとり、ティーンエイジャーの長男パウィーをのぞいては。
この後、屈折した少年パウィーの、エイミーにたいする壮絶な嫌がらせといじめが見もの。とくに、エイミーが「今度は(またひどいことしたら)…今度は…」と、ベッドでひとり身体を揺するシーンには、鳥肌モノ。物語は、エイミーがパウィーの度重なるいじめに耐えかね、徐々にバランスを失って緊張をはらんだ結末へむかうことになります。
濃密な心理描写はキングにしか書けないのかと思ってたら、そんなことありませんでした、ちゃんとほかにも書ける人がいます! コネティカットの田舎の描写が涙が出ちゃうくらいきれいで、その後の悪夢のような展開の対比がまたすごい。残酷。バリ・ウッド、いい作家さんなのにな~、ホラーファン以外にはあまり知られていないというのが、とても残念です。とくにこの作品は、いっき読みに最適ですのに。
あと、ジャック・ギースランドと共著の『双生児』なんてのもあります。こちらは、バーグ先生の「Dead Ringers」(「戦慄の絆」1988)の原作といったらわかりやすいでしょうか。どれも古本屋で探してみる価値ありなのです!
The Shrine
(2010)カナダ
出演…シンディ・サンプソン
アーロン・アシュモア
メーガン・フィファーン
監督…ジョン・ノーツ
★★★
〔ストーリー〕
ヨーロッパを旅行中のバックパッカー青年が、行方不明になったという事件を追うことになった記者のカーメン。マーカス、サラとともに、青年の母親に事情をたずねると… どうやら、ポーランドのとある小さな町で行方を絶ったらしい。さっそく現地に取材にむかう3人だが、言葉も通じず、町の住人は無愛想で不気味な連中ばかり。ただし、子供たちは英語を話せるようだ。森のなかに奇妙な煙のようなものを発見したカーメンは、たしかめにいくことにするのだが…
こちらもおもしろい出来です!!
監督のジョン・ノーツは、「Jack Brooks: Monster Slayer」(「モンスターズハンター」2007)で一躍注目を集めたあの方。それで、わたしはてっきり「モンスターズ」の続編がくるかと思ってたんですが、なかなかたタフで野心家のようですね。そこまで単純じゃありませんでした(笑)。今回は笑いなし、シリアス一貫のオカルト・ホラーです。
コメディ・ホラーが得意な方なのかと思ってましたら、そうでもなかったようです。というか、本気でこわがらせることだってできるのだ! と、証明してみたかったみたい。それで、その試みは案外成功しているんですよ。成功しているんですけど、やはり独特のクセのある監督さんなんだなと思いました。
ヒロインのカーメン(シンディ・サンプソン)はジャーナリスト。恋人とぎくしゃくしだした最近、反動で仕事に熱が入ります。ある日、上司からバックパッカー青年の不明事件を聞くことに。これがモノになるとは思えなかったのですが、同僚のサラ(メーガン・フィファーン)をつれて母親に事情を聞きにいくことにします。
くわしい話を聞くうちに、しんみりしてしまうふたり。ヨーロッパを旅行中、気のいい兄ちゃんが突然姿を消してしまった… よくある話ですよね。ですが、青年の部屋を見せてもらったその晩、カーメンは不思議な現象を体験します。いなくなった青年らしき血まみれの人物があらわれて、「もう放っておいてくれ!!」 はっと目覚めると、夢?? でも、やけにリアルだった!!
これをきっかけに、カーメンはなにか霊的なものに接触したと興奮し、事件の裏には重大な秘密が隠されていると、確信することに。そこで、サラのほかにマーカス(アーロン・アシュモア)もつれて、3人で現地の取材旅行を敢行するのですが…
そこはポーランドの観光地でもない小さな町、旅行者に親切な土地ではないし、言葉も通じない。町の住人は不気味な連中ばかり、これでは取材にもならない…
と、思っていたら、小さな女の子を発見。このあたりに、学校なんてないはずでは? しかし、話しかけてみると、たどたどしいながらも英語が話せます。「この人を見たことはある?」 消えた青年の写真を見せると、うなずくではありませんか! しかし、彼女はなにかおびえている様子… 肝心の行方を聞きだそうとしたところで、おっかない父親の邪魔が入ってしまいます。
やはりこの町には、なにか秘密があるのでは?! 怪しい雲行きを感じたマーカスは、今回の旅行は無駄足だったといいかけたころ… 町はずれの森の上に、奇妙な煙を発見。あれはなに?? 好奇心を駆られたカーメンは、気の進まないマーカス、ボーっとしてるサラをつれて煙があがっている方角に進むのですが…
よくあるオカルト・ホラーで、内容的にも、べつだん斬新な部分は見あたらず。ですが、前半を盛りあげる異様な緊張感が、恐怖を生みだすリアリティに成功しています。「ジャックさんのモンスター大捕り物」を撮った人だとわかっていても、冗談でもクスリと笑える箇所もありません。
ただ、唐突な展開やコンパクトにまとまりすぎちゃっている部分は、前作とたしかに通じますね。あと、謎もほとんど解明されないまま終わってしまいます。この方は、わたしの勝手な想像なんですけど、きまじめな人なんじゃないでしょうか。それで、思うほど残酷になりきれていない部分がある。そのかわり、想像力を駆使した雰囲気づくりはホラーというより、ファンタジーとして突出している。
前半部分のどこにつれていかれるのかわからない、ゾクゾクする恐怖は味わっていただいてもじゅうぶん損はないと思います。この監督さん、次回はどんな方向にいくのか楽しみです。今後の成長株として、これまた楽しみです!!
消えたバックパッカー
青年を追って…
僻地に迷いこんだ3人は、
少女と出会います。
町の住人は不気味で
暴力的でした!!
ひいーっ、
ひいぃぃ!!!
うきゃーっ!!
とりかえしのつかない
事態に…!!!
あぎゃぎゃっ!!!
怪異の正体は???
(2010)カナダ
出演…シンディ・サンプソン
アーロン・アシュモア
メーガン・フィファーン
監督…ジョン・ノーツ
★★★
〔ストーリー〕
ヨーロッパを旅行中のバックパッカー青年が、行方不明になったという事件を追うことになった記者のカーメン。マーカス、サラとともに、青年の母親に事情をたずねると… どうやら、ポーランドのとある小さな町で行方を絶ったらしい。さっそく現地に取材にむかう3人だが、言葉も通じず、町の住人は無愛想で不気味な連中ばかり。ただし、子供たちは英語を話せるようだ。森のなかに奇妙な煙のようなものを発見したカーメンは、たしかめにいくことにするのだが…
こちらもおもしろい出来です!!
監督のジョン・ノーツは、「Jack Brooks: Monster Slayer」(「モンスターズハンター」2007)で一躍注目を集めたあの方。それで、わたしはてっきり「モンスターズ」の続編がくるかと思ってたんですが、なかなかたタフで野心家のようですね。そこまで単純じゃありませんでした(笑)。今回は笑いなし、シリアス一貫のオカルト・ホラーです。
コメディ・ホラーが得意な方なのかと思ってましたら、そうでもなかったようです。というか、本気でこわがらせることだってできるのだ! と、証明してみたかったみたい。それで、その試みは案外成功しているんですよ。成功しているんですけど、やはり独特のクセのある監督さんなんだなと思いました。
ヒロインのカーメン(シンディ・サンプソン)はジャーナリスト。恋人とぎくしゃくしだした最近、反動で仕事に熱が入ります。ある日、上司からバックパッカー青年の不明事件を聞くことに。これがモノになるとは思えなかったのですが、同僚のサラ(メーガン・フィファーン)をつれて母親に事情を聞きにいくことにします。
くわしい話を聞くうちに、しんみりしてしまうふたり。ヨーロッパを旅行中、気のいい兄ちゃんが突然姿を消してしまった… よくある話ですよね。ですが、青年の部屋を見せてもらったその晩、カーメンは不思議な現象を体験します。いなくなった青年らしき血まみれの人物があらわれて、「もう放っておいてくれ!!」 はっと目覚めると、夢?? でも、やけにリアルだった!!
これをきっかけに、カーメンはなにか霊的なものに接触したと興奮し、事件の裏には重大な秘密が隠されていると、確信することに。そこで、サラのほかにマーカス(アーロン・アシュモア)もつれて、3人で現地の取材旅行を敢行するのですが…
そこはポーランドの観光地でもない小さな町、旅行者に親切な土地ではないし、言葉も通じない。町の住人は不気味な連中ばかり、これでは取材にもならない…
と、思っていたら、小さな女の子を発見。このあたりに、学校なんてないはずでは? しかし、話しかけてみると、たどたどしいながらも英語が話せます。「この人を見たことはある?」 消えた青年の写真を見せると、うなずくではありませんか! しかし、彼女はなにかおびえている様子… 肝心の行方を聞きだそうとしたところで、おっかない父親の邪魔が入ってしまいます。
やはりこの町には、なにか秘密があるのでは?! 怪しい雲行きを感じたマーカスは、今回の旅行は無駄足だったといいかけたころ… 町はずれの森の上に、奇妙な煙を発見。あれはなに?? 好奇心を駆られたカーメンは、気の進まないマーカス、ボーっとしてるサラをつれて煙があがっている方角に進むのですが…
よくあるオカルト・ホラーで、内容的にも、べつだん斬新な部分は見あたらず。ですが、前半を盛りあげる異様な緊張感が、恐怖を生みだすリアリティに成功しています。「ジャックさんのモンスター大捕り物」を撮った人だとわかっていても、冗談でもクスリと笑える箇所もありません。
ただ、唐突な展開やコンパクトにまとまりすぎちゃっている部分は、前作とたしかに通じますね。あと、謎もほとんど解明されないまま終わってしまいます。この方は、わたしの勝手な想像なんですけど、きまじめな人なんじゃないでしょうか。それで、思うほど残酷になりきれていない部分がある。そのかわり、想像力を駆使した雰囲気づくりはホラーというより、ファンタジーとして突出している。
前半部分のどこにつれていかれるのかわからない、ゾクゾクする恐怖は味わっていただいてもじゅうぶん損はないと思います。この監督さん、次回はどんな方向にいくのか楽しみです。今後の成長株として、これまた楽しみです!!
消えたバックパッカー
青年を追って…
僻地に迷いこんだ3人は、
少女と出会います。
町の住人は不気味で
暴力的でした!!
ひいーっ、
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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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