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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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    Wire in the Blood:
      The Mermaids Singing


(2002)イギリス
出演…ロブソン・グリーン
ハーマイオニー・ノリス
アラン・ストックス
監督…アンドリュー・グリーヴ
★★☆


〔ストーリー〕
 ロンドン郊外で、男性ばかりを標的にした連続殺人事件が発生。犯行は犠牲者を監禁してから拷問し、喉を掻き切って性器を切り取るという異常で残忍な手口だった。事件を担当する刑事のキャロルは、著名な心理学者・トニーに助言を求めることにする。こうして変わり者の教授トニーとキャロルの捜査がはじまるのだが…


 寛容な国・イギリスでも、その内容のあまりの過激さから大反響を呼んでしまったという、(そして皮肉なことに、それがこのドラマの知名度をあげてしまったという!)サイコ・サスペンスドラマ、「ワイヤー・イン・ザ・ブラッド」の登場です。

 ストーリーを簡単にいってしまいますと、見た目はクールなんですけど、じつは変わり者で(ちょっと変態?)な天才心理学者・トニー(ロブソン・グリーン)と、見た目も中身もクールな女刑事・キャロル(ハーマイオニー・ノリス)のコンビが繰りひろげる、猟奇サイコ・サスペンス。…なんですが、肝心のサイコの部分もありがちですし、ラストの逮捕劇にいたってはあっけにとられてしまうこと必至(!)、“放送禁止騒ぎ” が起こった猟奇的な部分というのも、ホラー慣れしているわたしたちからすると、「…えーと、どのへんがいけなかったんでしょうか…?」と、なってしまうんですが、これがけっこうおもしろいんです。はまります。ようは、脚本がうまいんですね。

 ロンドン郊外で、30代前後の健康な男性ばかりを狙った殺人事件が発生。被害者はおぞましい拷問をうけていて、殺害されたあとも遺体を傷つけられていました。キャロルはこれを同一犯の犯行と考えて、こうした事情にくわしいと思われる、ある有名な心理学者・トニーとコンタクトをとることにするのですが…

 イギリスの人気作家、ヴァル・マクダーミドの原作をもとに映像化されたこの作品。
主人公のふたりがステレオタイプなら、脇役も容易に想像がつくようなキャラクターばかり。トニーの出現をよく思わない上司、密通者もいるし、この密通者をたらしこんでいる記者がまた、絵に描いたようなビッチなので盛りあがります。やっぱりホラーにビッチは必要ですもんね!
 
 じっさいたいしたことのないお話ですが、主人公ふたりの魅力がラストまで引っぱります。トニー役のロブソン・グリーンが、「浮き世離れした天才心理学者」というキャラクターにぴったり。最初は「天才」、「変わり者」… というおなじみの特徴に、いまさら感が強かったんですけど、これはぜんぜん違和感がないです。おなじことがキャロル役のハーマイオニー・ノリスにもいえます。ふたりとも非常に説得力がある。そして、会話が知的でスムーズ。(← このへんがいかにもイギリスっぽい!)また、連続ドラマにありがちな冗長さが微塵もなくて、一話完結(45分×2)ですので、中身自体もタイトで飽きません。

 本国で放送禁止騒ぎが起こった理由は、猟奇さというよりも、同性愛やSMといった性の問題を扱ったからだと思うのですが、これはまだ一話目ですので、“試作運転” といった感触が強いです。が、このシリーズは回を重ねるごとに複雑さが増して、謎やホラー度も強まっていくもよう。この作品はつづきを観てみたいという気持ちになりました。









トニー役のロブソン・
グリーン。
彼が毎週木曜日に
会う相手とは…?








キャロルは、独断で
彼に捜査協力を依頼
しますが…






ふたりの微妙な距離間も
このシリーズの見どころ
のひとつです。








遺体に残された拷問跡から、
犯人の特徴を分析する
トニー!!







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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
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 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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