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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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  Mil Gritos Tinene
    La Noche



(1982)アメリカ/スペイン/プエルトリコ
出演…クリストファー・ジョージ
リンダ・デイ・ジョージ
フランク・ブラナ
監督…フアン・ピケール・シモン
★★☆


〔ストーリー〕
 オープニングからかなりのショッキングさです。とある家庭で、少年が母親を殺害してしまうことから幕をあけます。理由は、完成間近だったヌードモデルのジグゾーパズルを、手ひどく取りあげられてしまったから。少年の病的さはそのころから見られて、なんと殺害した母親をバラバラにしていました。
 それから数十年後のこと… ささいな出来事をきっかけに、ある大学で、かつての事件を彷彿とさせる連続殺人が起こるようになって…!!


 英語タイトルでは「Pieces」、邦題では、「ブラッド・ピーセズ/悪魔のチェーンソー」となっています。
じつはこれも、かつては “幻のホラー” といわれた作品。いまではネットの流通とともに、幻の作品は手軽に観られるようになりましたが、当時はまさしくマニア垂涎の的でした! たぶん、アメリカ版のポスターなら、見覚えがあるという方も多いのでは。

 そんな幻の作品、どういうところがマニア心をくすぐったのか、すこし説明させてください。
「The Texas Chainsaw Massacre」「悪魔のいけにえ」1974)以降、ホラーが広く世にヒットするということが業界にもわかりました。(この場合、ドカンと一気に大ヒットするのではなく、ドライブイン・シアターなどでじわじわ人気を集めることができたのです)。
ここで業界の人たちは、少ない予算でいかに 「評判」 をつくれるか、いかに 「派手さ」 を売り物にできるか、で競うようになります。いってみれば、いかに 「残虐な映画を作れるか」! ここから、ストーリーもキャラクターも紋切り型の、いわゆるスラッシャー・ムービーというものが誕生したんですね。

 この作品も例外ではなく、そんな亜流に乗っています。まず、殺害方法がとにかくド派手で残酷! 狙われるのはもちろん、美女 ばかりです。こちらももちろん、スラッシャーの鉄則ですね。そしておもしろいのは、本作品がはじめて、“幼少期のトラウマを原因として、殺人を犯す殺人鬼” という骨子をストーリーに盛りこんだ点だと思います。いまではよく見られる内容なんですが、じつはホラーにトラウマを起用したのは、本作品がはじめてだったのではないでしょうか。

 一応ミステリー仕立てにもなっていまして、アヤシイ人物が用意されていて、簡単にはだれが犯人なのかわからないようになっています。
殺害シーンはいたって残酷(…とくに、ラストの殺人の被害者は、恐怖のあまりオシッコを洩らしてしまいます…! これもまた、本作品初のリアリティ描写だったのでは?)、けれども、そのほかの点にいたっては、手を抜いているといいますか、笑ってしまう場面も多数。
…いちばんおかしいのは、女の子をつけ狙って、犯人が一緒にエレベーターに乗り込むんですが、そのときになんと、後ろ手にチェーンソー!!(←ぜったい気づくと思うんですけど!)

 そうなんですね~、 この殺人鬼の武器はチェーンソーで、かつての母親を再現するかのように、バッサバッサと切り刻んでいきます。
そしてなんといっても、ホラーマニアに語り継がれるゆえんとなったのは、なんとも後味の悪い不気味なラスト…!! 説明がないので、自分で解釈するしかないのですが、殺人鬼はまさしくマザー・コンプレックスに操られていたのですね。
多少荒い作りなのですが、斬新さとストーリーのおもしろさで、いま観ても新鮮に映るのではないでしょうか。














坊や、なにしてるの~?









まあっ、
なんてハレンチな…!!








ハイ、アヤシイ人の登場です。
学長のディーンと庭師の
ウィラード。
庭師のチェーンソー、
これでもかとアヤシイ!!









プールサイドに佇む
ナゾの影!










トイレに逃げこんでも、
どこまでも追いかけて
きちゃいます!!




   


 
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サービス♪
サービス・ショットありがとうございます。
この映画はたぶん観たような・・・健忘症・・・
ちなみに『吸血処女イレーナ』の輸入盤が欲しい~
Female Vampire(1973) です。

もちろん理由は聞かないで下さいね~
盆踊り 2008/07/18(Fri)23:23:35 編集
ピーセス
映画秘宝の別冊「切株映画の世界」で数ページにわたって紹介されている知る人は知る、カルト映画ですね。まだ冒頭しか見ていないですが、子供のパズル遊びはショッキングでした。DVDも出ているそうですが、ビデオ版に比べるとかなりカットされているとか。
クロケット 2008/07/19(Sat)10:25:01 編集
ショット♪
>盆踊りさん
そうなんです、わたしのサービスショットはすべて、盆踊りさんのためにあるようなもの♪
たぶん?観たのではないですか?でも、似たような内容のものが多いですからねー。
「吸血処女イレーナ」は、ハ二さんのところのレビューで見たような…(すんごく過激だったような…!)
理由はって、だからもちろんアレなんですってば!!
ななみ 2008/07/19(Sat)22:24:21 編集
ピーセス
>クロケットさん
DVD版が大幅にカットされていたとは知りませんでした。わたしが観たのはDVD版かも…?
かな~りインパクトの強いカルト映画ですよね。
いまだったら絶対撮れない映画のひとつですよね!
ななみ 2008/07/19(Sat)22:27:13 編集
おぉ♪
これは知らなかったです~。

最近はチョイ古めの作品に凝ってるんですか~?
terry URL 2008/07/20(Sun)14:48:45 編集
それはですね
>terryさん
知る人ぞ知るカルト映画ですからねー。
最近は古めのに凝ってるんじゃなくて、新作にハズレばっかりひいてしまいまして…(笑)
おもしろい映画が観たいです~
ななみ 2008/07/21(Mon)19:55:34 編集
ピーセス
最後まで見ました。サービス(ショット?)満点!でしたね。後ろでにチェンソーは笑えました。
音楽もゴブリンぽっいし(CANというミュージシャン)
登場人物はみんな胡散臭いし・・・・。なかなかいい雰囲気でした。そして、ラストにはびっくりしました。
韓国映画「カル」のラストはこの映画意識したのではないんですかね。
クロケット 2008/07/30(Wed)01:28:49 編集
ピーセス
>クロケットさん
クロケットさんもついにピーセズ鑑賞!
たしかに、音楽もよかったですよね。
雰囲気もなかなかのもの。
わたしはあまり期待せずに観たので、あまりのパンチの強さにたじろいでしまったくらいです。
(あと、へんなカンフー少年もよかった…)
韓国映画の「カル」は未見なのですが、どういう内容なんでしょう。クロケットさんがいうくらいですから、ちょっと興味アリアリです…♪
ななみ 2008/08/09(Sat)23:50:55 編集
こんばんは~
今回はこちらにコメントさせて頂きます。
昨日、これ、観ました。
実は昔、中古ビデオを低価で買っていたのですが、そのまま放置。
しかし今頃何故か気になり始めて、ようやく鑑賞しました。
いや~、異様な雰囲気の作品ですよね。
ツッコミ所満載なのに、やたらとスプラッタ頑張っていますし。
それに美女も多い。
ヌードも多い。
パズルにはボカシ付き。
ラストでのダブルショック演出には悶絶してしまいました。
いや~流石伝説の作品です。

リンクありがとうございました!!
これからも末長くよろしくお願い致します。
こちらにも、ちょくちょくお邪魔して、新たなホラー映画の発掘に勤しみたいと思いますです。
ヒロ之 URL 2008/11/13(Thu)01:36:39 編集
観たい~
なんだか観たくなりました~
ヒロ之さんの押しに・・・
観たかどうか確認したいと思います・・・
盆踊り URL 2008/11/16(Sun)08:39:54 編集
体調管理には
>ヒロ之さん
こんばんはです、
ヒロ之さんも「ピース」観ちゃいましたか!
ほんと、ヒロ之さんのいう通り、全体的にはかなり笑える映画なんですけど、スプラッタは超過激でしたよね。そのアンバランス感がまた、不思議な映画になっていました。それから、
美女も多い!
ヌードも多い!
ボカシ付き!
って、ホラーファンにはたまらない内容ばかりじゃないですか!(←偏見ですか?)
あのラストもある意味すごいですよね。(○○降臨ってことなんですかね…?)

それから、こちらこそ、リンクありがとうございます!
末永くよろしくお願いします。
稚拙なレビューですが、すこしでも参考になっていただければ幸いです♪
ななみ 2008/11/17(Mon)00:14:50 編集
じゅうぶん
>盆踊りさん
えーっ、盆踊りさんが観ていないホラーなんてあるんですか?
たぶん、絶対ご覧になっていると思いますよ。
ちなみに、いちばん最後の犠牲者がいちばんキレイな方でした。
ななみ 2008/11/17(Mon)00:17:53 編集
えー
美女も多い! オッケー
ヌードも多い! オッケー
ボカシ付き! ボカシなの!
つまらない事書いてすみませんm(__)m
盆踊り URL 2008/11/17(Mon)21:01:51 編集
そー
>盆踊りさん
…なんですよ、なにが見どころって、
美女ウハウハ!
ヌードウハウハ!
ボカシ… ボ、ボカシ??
やっぱり時代性なんですかねー、悲しいボカシが入っています。悲しくて、ストーリーに関係なく笑えてしまう邪魔なヤツ… それが、ボカシ!
白っぽいのも黒っぽいのも、わたしは両方笑えてしまいますが、あれはなにでできているんでしょう?
ななみ 2008/11/17(Mon)23:59:11 編集
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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
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女性
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 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

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〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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