個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
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El Orpanato
(2007)メキシコ/スペイン
出演…ぺレン・ルイーダ
フェルナンド・カーヨ
ロジャー・プリン・セプ
監督…フアン・アントニオ・パヨーナ
製作総指揮…ギレルモ・デル・トロ
★★★☆
〔ストーリー〕
幼少期を孤児院で過ごしたローラは、夫のカルロスと7才の息子シモーネとともに、故郷にもどって孤児院を再建しようとする。だが、孤児院のそばの海岸沿いの洞窟に入ったシモーネが、だれもいない場所にむかって話しかけているのを目撃する。その後も、想像上の目に見えない友人と遊ぶようになるシモーネ。やがて、ローラの周囲でも奇怪な出来事が起こりはじめて…
スペイン発のゴシック・ホラーです。
ギレルモ製作で、子供が物語の中心とくれば、(ああ)、傑作になりそうな予感…!と、多大な期待をよせながら鑑賞したのですが…
これがまた、「Changeling」(1980)や「The Innocents」(「回転」1961)を彷彿させるような、超正統派のゴースト・ストーリーになっていました。
欧州の映画って、アメリカにはない独特の雰囲気がありますよね。薄暗い、じめついた、湿っぽい感触や温度なんか…( 温度! この感覚は、アメリカ人にはなかなかわからないらしいです)、 これがロケーション、内容ともにぴったりで、なおかつ知的な味わいもあるというスグレモノ。
なにより、この映画の幽霊は非常~に、リアリティがあります。見事な演出と手際のよさに、ひさしぶりに背筋がゾクゾクしてしまいました。
想像上の友人と遊びはじめたシモーネ、はじめは微笑ましいくらいなんですが、だんだん不安になるようになっていきます。そして、パーティーでのある事件…!
ローラ役のぺレン・ルイーダの悲痛な演技は、見ているこちらまで胸が痛くなってしまいます。
彼女は数々の怪現象に直面するんですが、それでもシモーネを捜すことをあきらめません。ほんと、「母は強し!」 といった感じです。これには頭が下がる思いでした。
数々の謎がキレイに解けていく過程はじつにスリリングです。逆に、親切すぎるといってもいいくらいでしょうか。とくに、テープレコーダーやカメラを仕掛けて心霊調査する場面では、説得力がありすぎて目が離せません( …こういうところの描き方も、バカバカしい似非科学になってなくて、ホントにうまいんですよー!)。 それから、「だるまさんが転んだ」のシーンは、とんでもなくオソロシすぎます~!!
どうやら不可解な現象にたいする能動的な姿勢が、ゴーストの補強にもなっているようです。
そして、ラストで不覚にも涙、涙…
それにしても、この結末はどうなのよう!
「El laberinto del fauno」(「パンズ・ラビリンス」2006)では、子供にたいするギレルモの愛情が溢れていたのに、ちょっとばかり観衆サービスしすぎのような…
ストーリー自体は地味なものなんですが、かなりの優秀作でした。
ローラは孤児院を再建する
ために、故郷に帰ってくる
のですが…
海と空だけのなんにもない
風景。こんなところに
孤児院て、欝ですねー。
顔をマスクで隠した
少年の正体は…?
怪現象の謎を解こうとする
調査団のひとり、オーロラ
(ジェラルディン・チャプリン)。
このシーンはほんとうに痛々しくて苦しいです…
ゴースト・ストーリーもさることながら、子供が行方不明になるという
現実的恐怖に敏感な人もいるかも。
(2007)メキシコ/スペイン
出演…ぺレン・ルイーダ
フェルナンド・カーヨ
ロジャー・プリン・セプ
監督…フアン・アントニオ・パヨーナ
製作総指揮…ギレルモ・デル・トロ
★★★☆
〔ストーリー〕
幼少期を孤児院で過ごしたローラは、夫のカルロスと7才の息子シモーネとともに、故郷にもどって孤児院を再建しようとする。だが、孤児院のそばの海岸沿いの洞窟に入ったシモーネが、だれもいない場所にむかって話しかけているのを目撃する。その後も、想像上の目に見えない友人と遊ぶようになるシモーネ。やがて、ローラの周囲でも奇怪な出来事が起こりはじめて…
スペイン発のゴシック・ホラーです。
ギレルモ製作で、子供が物語の中心とくれば、(ああ)、傑作になりそうな予感…!と、多大な期待をよせながら鑑賞したのですが…
これがまた、「Changeling」(1980)や「The Innocents」(「回転」1961)を彷彿させるような、超正統派のゴースト・ストーリーになっていました。
欧州の映画って、アメリカにはない独特の雰囲気がありますよね。薄暗い、じめついた、湿っぽい感触や温度なんか…( 温度! この感覚は、アメリカ人にはなかなかわからないらしいです)、 これがロケーション、内容ともにぴったりで、なおかつ知的な味わいもあるというスグレモノ。
なにより、この映画の幽霊は非常~に、リアリティがあります。見事な演出と手際のよさに、ひさしぶりに背筋がゾクゾクしてしまいました。
想像上の友人と遊びはじめたシモーネ、はじめは微笑ましいくらいなんですが、だんだん不安になるようになっていきます。そして、パーティーでのある事件…!
ローラ役のぺレン・ルイーダの悲痛な演技は、見ているこちらまで胸が痛くなってしまいます。
彼女は数々の怪現象に直面するんですが、それでもシモーネを捜すことをあきらめません。ほんと、「母は強し!」 といった感じです。これには頭が下がる思いでした。
数々の謎がキレイに解けていく過程はじつにスリリングです。逆に、親切すぎるといってもいいくらいでしょうか。とくに、テープレコーダーやカメラを仕掛けて心霊調査する場面では、説得力がありすぎて目が離せません( …こういうところの描き方も、バカバカしい似非科学になってなくて、ホントにうまいんですよー!)。 それから、「だるまさんが転んだ」のシーンは、とんでもなくオソロシすぎます~!!
どうやら不可解な現象にたいする能動的な姿勢が、ゴーストの補強にもなっているようです。
そして、ラストで不覚にも涙、涙…
それにしても、この結末はどうなのよう!
「El laberinto del fauno」(「パンズ・ラビリンス」2006)では、子供にたいするギレルモの愛情が溢れていたのに、ちょっとばかり観衆サービスしすぎのような…
ストーリー自体は地味なものなんですが、かなりの優秀作でした。
ローラは孤児院を再建する
ために、故郷に帰ってくる
のですが…
海と空だけのなんにもない
風景。こんなところに
孤児院て、欝ですねー。
顔をマスクで隠した
少年の正体は…?
怪現象の謎を解こうとする
調査団のひとり、オーロラ
(ジェラルディン・チャプリン)。
このシーンはほんとうに痛々しくて苦しいです…
ゴースト・ストーリーもさることながら、子供が行方不明になるという
現実的恐怖に敏感な人もいるかも。
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無題
ギルレモ監督は押しも押されぬ大人物になって
しまいましたね。「狂気の山脈にて」も楽しみ。
今年の創元文庫の復刊は大当たりで欲しい本ばかり、「怪談の悦び」を早速ゲット!キプリングの「彼等」を読んで永遠の子供たちを思い出しました。
ジェントルゴーストストーリーだけど怖くて切ないという・・・。
しまいましたね。「狂気の山脈にて」も楽しみ。
今年の創元文庫の復刊は大当たりで欲しい本ばかり、「怪談の悦び」を早速ゲット!キプリングの「彼等」を読んで永遠の子供たちを思い出しました。
ジェントルゴーストストーリーだけど怖くて切ないという・・・。
『彼等』は傑作
>亀母さん
ギレルモ監督、ほんとにややこしい名前ですよねー、わたしもしょっちゅういろんな方の名前をまちがえてます、すいません~~
『狂気の山脈』は、うーん、すごい挑戦になりそうな予感がします。だって、あの原作を映像化することじたいが、だいぶ無茶なようなー!!コケなきゃいいんですけど…ギレルモ監督、がんばってくださいねー!!
キプリングの『彼等』は、わたしのオールタイム・ベストな短編です。未亡人の超能力を色にたとえるところとか、すごく好きなんです。キプリングはちょうどそのころ、幼子を病気で亡くしていたとか…『怪談の悦び』、ひさしぶりに読みかえしてみたくなりました…♪
亀母さん、傑作アンソロジーをゲットおめでとうございます!!復刊してたなんて知らなかったです。
ギレルモ監督、ほんとにややこしい名前ですよねー、わたしもしょっちゅういろんな方の名前をまちがえてます、すいません~~
『狂気の山脈』は、うーん、すごい挑戦になりそうな予感がします。だって、あの原作を映像化することじたいが、だいぶ無茶なようなー!!コケなきゃいいんですけど…ギレルモ監督、がんばってくださいねー!!
キプリングの『彼等』は、わたしのオールタイム・ベストな短編です。未亡人の超能力を色にたとえるところとか、すごく好きなんです。キプリングはちょうどそのころ、幼子を病気で亡くしていたとか…『怪談の悦び』、ひさしぶりに読みかえしてみたくなりました…♪
亀母さん、傑作アンソロジーをゲットおめでとうございます!!復刊してたなんて知らなかったです。
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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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