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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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    American Psycho



2000)アメリカ
出演…クリスチャン・ベール
ウィレム・デフォー
ジャレッド・レト
監督…メアリー・ハロン
★★★


〔ストーリー〕
 八十年代のニューヨーク。二十七才のパトリック・ベイトマンは、ウォール街の一流企業に勤めるエリート・ビジネスマン。高級マンションに住み、エクササイズに励み、ブランド物を買い求めるという完璧な暮らしぶり。また、婚約者のイヴリンのほかにも、愛人にコート二ーという女性がいた。しかし、友人や恋人たちが知らないパトリックのもうひとつの顔があり…


 ブレット・イーストン・エリスのそれはそれは眠たくなる長編、『アメリカン・サイコ』 の映画化作品です。監督のメアリー・ハロンという人は、「I Shot Andy Warhol」 (1996)なんて問題作を撮ってます。でも、ウォホールは医療ミスで亡くなっちゃったんだけどね。

 イーストン・エリスというと、『レス・ザン・ゼロ』 なんて作品を思い出しますね。こちらも映画化されてまして(1987)、ロバート・ダウニー・Jr がホモ臭を振りまいてました。
…でも、こーゆーの、どうなんですかねえ…。 上流階級の倦怠っていうんですか? だからなんなのよと、一般人は突っこみたくなりますが(笑)。
 
 どうもイーストン・エリスという人は、少数の人間模様を描くのが好きなようですが、本作はいい意味で、そんな期待を裏切ってくれてます。
ベール演じるベイトマンが、無邪気なくらい現代社会に翻弄されるサイコパスになりきっていて、とにかくおかしい!
これはホラーというより、ギャグですね。もうギャグですよ、完全にギャグ!
 
 原作のエピソードの羅列を大真面目に、かつ律儀に演じていて、途中からそれがツボにはまってくるのか(?)終始笑えます。
「お肌の老化は二十代からはじまるの、だからしっかりケアしなくちゃね」 とか、
「エクササイズもかかせない。腹筋何十回、背筋何十回…」 とか、
「この鞄はどこどこのブランドもの、もちろん新作よ」 とか、
友人たちとの会話も、どこのレストランで食事したとか、予約したとか、Y談ばっかりですよ。

 そんで、エリート・ビジネスマーン?? と、訊きかえしたくなっちゃうんですが、まあ、一張羅のコートが似あってるんだから、いいじゃないですか

 自分より質のいい名刺を見せびらかされて、イラッとくる有名なシーンですが、薄目の三白眼になって、軽くワナワナ~ッ!…ここ、ベールファンとしてはたまらなかったです( だって、ベールってよくこの表情しますからね)。

 途中から 「それ、いくらなんでも…」 と、声に出してしまうんですが、結末であ~、なるほどと納得します。というか、むしろそのほうがすんなりしていて自然です。この解釈は、じつに正しい答えだと思います。

 ということで、原作よりもアメリカン・サイコしてる、「アメリカン・サイコ」 でした。







いかにも八十年代風ヤッピー。
ちょっと前なら、襲われるのはベール
だったのに、ここでは当然常識を
くつがえす展開に。






斧とベール。ベールと斧…
なかなか、イカす組みあわせ
じゃないですか!






秘書のジーンは、あからさまに
ベイトマンに恋心。
中学生じゃないんだから。





失踪したポールを捜す探偵・
キンボール(ウィレム・デフォー)
は、ベイトマンに疑惑を
持ちはじめますが…










名刺の見せびらかしっこで、
逆鱗に触れちゃうシーン。
かなりイラッときてるのがわかりますね。







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   Possession



1981)フランス
出演…イザベル・アジャー二
サム・ニール
ハインツ・ベネント
監督…アンジェイ・ズラウスキ
★★★☆


〔ストーリー〕
 数年間の単身赴任を終え、西ドイツの近郊都市にある自宅に帰ってきたマルク。妻のアンナの冷たい態度に愕然とする。やがてアンナは夜な夜な外出するようになり、結婚生活に疲れたこと、母親業から逃れたいこと、愛人の存在などをマルクに告げる。愛人の身元を突きとめたマルクはそこに押しかけるが、彼のほかにも愛人がいると聞かされて…


 「ポゼッション」 です。
イザベル・アジャー二という女優さんは、無邪気なのに悪魔的だったり、純真なのに奔放だったりと、複雑な二面性と謎めいた表情が魅力の人。白い陶器のような肌と澄んだ瞳が印象的です。「La Reine Margot」 「王妃マルゴ」 1994)では、尋常ではないその美貌とエロティックで一途な演技に、ひと目でファンになってしまいました。
そんなアジャー二を主演に迎えたこの作品、えーと…、ど~う書いたらいいのやら…
正直にいいます。

 だって、ぜんぜんわっかんないんだもーん!

 ストーリーはつまり、夫が単身赴任中に孤独な妻が狂気に冒されていくというものなんですが、それが妻の狂気によって生みだされたものなのか、狂気につけこんだ悪魔の仕業なのか、簡単には理解できない仕組みになっています。

 論理的な理解を拒む映画ってけっこうありますが、こちらは結末でほんとに 「ポカーン」 としてしまうすぐれもの( …と、呼ぶべきでしょうかね?)。
こういうの、監督の悪意っていうんでしょうが、観客への媚や歩みよりをいっさい無視した撮りかたってのも、ある意味潔くもあります。

 地下鉄の発狂シーンは、何度観てもすさまじいです。
女優さんてホントすごいですねえー、青いドレスは卵と牛乳でぐしゃぐしゃ、へヴィメタ少年みたいに頭を上下に振って、もう完全に悪魔つきといった体です。 「だれか、エクソシスト呼んでくれ!」 って感じです。リーガンよりも壊れまくってて不謹慎な感じがするのは、最後の堕胎にそんな意味がふくまれてるからでしょう。

 だって、自分の想像上の怪物をやっちゃうんだもんね、悪魔に魅入られちゃっても仕方ない!  

 針を振りきった演技ということにかけては、サム・ニールもけっこう負けてません。アンナに振りまわされる夫役がおかしくもあり、哀くもあり…
この人、どうしても 「カインとアベル」 のイメージが抜けないんですが、ホラーにもわりと出演してるんですね。カーペンターの 「In The Mouth Of Madness」 「マウス・オブ・マッドネス」1995)や、ポール・W・S・アンダーソンの
「Event Horizon」 「イベント・ホライゾン」1997)なんてのも。







嫉妬に狂ったマルクにDV
されちゃったアンナ。
それでもすたすた歩きつづけ
ます!





この後、アジャー二の針の
飛びまくった
演技がはじまります。





息子の先生のヘレン(アジャー二のふ
た役)。ここからえらくややこしくなるん
ですよ…






うわあ、なにコレ! 
うわあっっ!!!



拳銃をむけてるのはマルクです。
「エ? じゃあ、アンナのうしろの人
は…?」って、
あー、もう、
これだからややこしいの、
いったいなんなの!!!







   The Mangler



1995)アメリカ
出演…テッド・レヴィン
ロバート・イングランド
ヴァネッサ・パイク
ダニエル・マトマー
監督…トビー・フーパー
★★★☆


〔ストーリー〕
 ニューイングランドのライカーズバレー。この小さな町の主要産業は、時代遅れの巨大なマングル( 洗濯用プレス機 )が工場の中央に鎮座をます、〈ブルーリボン・ランドリー〉 のみ。町の実力者にして社長のウィリアム・ガートレーは独裁者として振る舞い、愛人まで囲っていた。そんなある日、作業員でガートレーの姪でもあるシェリーが、運搬中の製氷機にぶつかって怪我をする。マングルにしたたる血。ほどなくして、作業員がマングルに引きこまれて圧死するという、信じられない怪事件が起こるが…


 邦題 「マングラー」 です。
原作はスティーヴン・キングの短編、人間圧殺機』。すんごいタイトルですねー。このタイトルからも予想できるとおり、もろ、おバカ・ありえない・爆笑ホラーです。でも、トビー・フーパーの手にかかると、もしかしたら起こりうるかもしれない、世にもおそろしいホラー映画となっています。

 マングラーがとにかく、バカでかくてコワいです。
この古めかしい機械、蒸気と騒音を巻きちらして稼動してるんですが、どう見ても最初から、なにかやらかすとしか思えない風貌をしています。そんじょそこらの 「脅かし型モンスター」 なんかより、ずう~っと恐怖心をあおるインパクトです。

最初の犠牲者が巻きこまれるまでの “焦らし” がまた、オーソロシイこと…!!悲鳴をあげるオバチャン! あわてふためく同僚たち。でも、非常レバーがなぜか効かない…!!!
はじめてこのシーンを観たとき、あまりの痛々しさとおぞましさに直視することができませんでした。。。

 だって、考えてもみてくださいよ。
(この作品は映画としてもちろん、誇張されてますが)、現場での不幸な事故って、しょっちゅう起こってるじゃありませんか。蒸気管が破裂して作業員××名死亡とか、クレーンの転倒で××名行方不明とか…。
そんな現実的恐怖を想起せずにはいられないこのシーン、下手な怪物よりずっとずっとリアルなのです。

 テッド・レヴィン演じるハントン刑事が捜査に乗りだすんですが、この人、「The Silence Of The Lambs」「羊たちの沈黙」1991)でバッファロー・ビルだった人ですよ。神経質で短気な性格が、けっこう似あっています。車のドアにコートが挟まって、もう一回開けて取りゃいいものなのに、イラッときたすえ何度も蹴りつけて、最後にはビリッ…
 義弟のジョンソンをオカルト狂( ついでに、ハントンにラブ)という設定にして、無理なく話をそちらのほうに進めていきます。

 しかしなんといっても、功労賞はロバート・イングランドでしょうね。
冷酷非道な権力者ぶり、もはやマンガのなかでしかお目にかかれないと思っていたすこぶるつきの悪役を好演しています。
一歩まちがえば滑稽にさえなりかねない内容を、映画にしちゃうココロイキ! 
こんな作品は大好きです。








これが年代もののマングル。濡れた
シーツを乾かしながらプレス、折り
たたんでいくというものなんですが、
引きこまれたらひとまりもない!







ね~、すっごい迫力でしょ?
機械モノって、とにかく無情で
冷酷な感じがしますよね。








ハントン刑事は、製氷機でも子供が
死んでいることを突きとめますが…






ガードナー(左・R・イングランド)
は不具者でもあります。従業員の
不満なんか、相手にするはず
ありません!







  Alice, Sweet Alice



1976)アメリカ
出演…ポーラ・シェパード
リンダ・ミラー
ミルドレッド・クリントン
ニールス・マクマスター
監督…アルフレッド・ソール
★★★☆


〔ストーリー〕
 聖餅式の最中に、教会内でひとりの少女・カレンが殺害された。カレンのベールを持っていたことから、十二才の姉・アリスに疑いの目がむけられる。カレンが無邪気で従順な娘だったのにたいして、アリスは屈折していて反抗的な子供。その後も残酷な殺傷事件が次々と起こるようになり、両親たちも、もはや娘の疑惑を無視できなくなり…


 オリジナルタイトルは 「Communion」 なんですが、殺害される美少女役にブルック・シールズが出てまして( …たぶん、スクリーン・デビューかな?)、再上映のときにタイトルを思いっきり甘めの、「アリス・スウィート・アリス」 に変更したようです。それで、結局こちらのほうが定着してしまったようです。
 
 以前から観たい、観たいと思っていたこの作品、噂にたぐわぬ出色の出来でありました。こんなクオリティの高い作品が、どうして埋もれてしまったんでしょうね…??
よくあるスラッシャーものかと思ってたんですが、どうしてどうして、これがタイトルにぴったりの雰囲気のある良作で、構成も複雑ながら、音楽もすばらしかったです。
 
 両親が離婚したために、精神が不安定になった少女・アリスをポーラ・シェパードが演じるんですが、カワイイ顔して、小憎らしい表情がじつにうまい。完全に大人をナメきってます。ずいぶんこなれているなーと思ってたら、なんと撮影当時は十九才(!)だったとか。 …すごい童顔ですね、でも、ローティーンの役にぜんぜん違和感ありませんでした。

 殺人鬼がプラスティックのお面に、黄色いレインコートというアイテムなんですが、「Don't Look Now」「赤い影」1983 )にそっくり。それもそのはず、「赤い影」 と 「The Bad Seed」 (1956)にインスパイアされて撮られた作品なんだそうです。でも、たんなる物真似にとどまらずに、独自の世界をミステリアスに描ききっているところが秀逸。

 おなじアパートに住む人たちも個性豊かでおもしろいです。デブでネコ好きの小児性愛者(でも、なぜか憎めない?)、ヒステリックな伯母さんとか…
スラッシャー・ムービーというと、よほどの変化球だったり、新鮮味がないとどれも似たりよったりになってしまうんですが、そうした意味ではこの作品は一級品の品格を備えています。

 サスペンス要素のほうも、一瞬落ちついたかに見えて、結末まで気を抜くことができないカラクリ。ラストシーンで茫然、複雑怪奇な余韻を残します…

 思春期の闇を描いた傑作のひとつですね、再評価が望まれます。









当時十二才だったB・シールズ。
やけに美少女なので、
登場したらすぐにわかります。






この安っぽいお面の目の部分が、
ギョロリと動くと… 
ま~あ、コワいですね~!!







階段でいきなり襲われちゃった
伯母さん。襲われ方も、
すっごい痛そうです。





左から、P・シェパード、母のキャサ
リン役のR・ミラー、別居中の父ドミ
ニク役のニールス・マクマスター。  
リンダがうつくしすぎて、終始釘づけ。







ネコ好きロリ好きおデブさん
アルフォンゾ。一日中レコード
を聞いて過ごしてます。







       The Devil's Rejects


2005)アメリカ
出演…シド・へイグ
ビル・モーズリィ
ウィリアム・フォーサイス
シェリ・ムーン・ゾンビ
監督…ロブ・ゾンビ
★★★★


〔ストーリー〕
 残虐非道のかぎりをつくした殺人一家・ファイアフライ家についに捜査の手が入り、激しい銃撃戦がくりひろげられる。兄のオーティスと妹のベイビーは、無傷で脱出に成功。お尋ね者となった二人は田舎のモーテルに身をよせる父親キャプテン・スポールンディングと合流して、いく先々で残酷な殺人ゲームをくりかえす。一方、兄を殺された経験をもつワイデル保安官は、復讐の機会を耽々と狙っていた…


 ロブ・ゾンビ( 元ホワイト・ゾンビ)の 「デビルズ・リジェクト/マーダー・ライド・
ショー2」
です。この作品、好きすぎて客観的な見方ができません!

 ホラーなのに、こんなカッチョイイ映画がいままでかつてあったでしょうか…?
前作 「House Of 1000 Corpses」「マーダー・ライド・ショー」 2002 )では、アツい、アツいホラー魂が大炸裂、期待通りの出来とファンから大歓迎されたロブ・ゾンビ。

 でも、ホラー大好きなのはわかるけど、「The Texas Chainsaw Massacre」(1974)を何度も観てるのはわかるけど、一作品として観てみれば、んー、いまいちでしょうかね…? などと、生意気に思ってたのですが、二作目にしてこんな大躍進をとげちゃうなんてねー!! 
もう、うれしい悲鳴とはこのことですよ

 本作、キャラクター確立も際立っていることながら、映画全編に漂う生々しさ、暴力、圧倒的なスピード感にはおそれいります。
サム・ペキンパー(「ワイルド・バンチ」「ゲッタウェイ」)や、ウォルター・ヒル(「明日にむかって撃て!」)監督といった70年代ニューシネマの影響が色濃く出ているようですが、下品で悪趣味なエピソード、きわどいジョークをこれでもかと盛りこんだ逃避行劇は、完全にゾンビ印のオリジナルといってもよいようです。

 前作では物足りなかったキャプテン・スポールディングの出演も、今回では大放出しています。
 埃っぽいモーテルでの登場シーンでは、 まるでアホアホマン(?)のような染みつきパンツでウロウロ、一緒に住んでる女には完全に尻を敷かれてるわで、「えーと… このキャラでいくんですか…?」と、とまどってしまうのですが、怒るとめっぽうコワいのよ 一瞬牙が生えたかと思っちゃいました。
 
 コメディ要素も交えつつ、クールでへヴィなロードムービーに乗せられて、気がついたらガイキチ一家の虜に…( もちろん、音楽もいうことなし!)。
とどめのエンドロールにズキューン… これで、感動しないわけがない。

 この人は信頼できる才能の持ち主だと、ホント実感いたしました。





物騒なオープニングから幕をあけます。
マザー・ファイアフライのキャラもイカしてるんですよ。




悪の事情については、ワイデル
(ウィリアム・フォーサイス)も
負けてません。鏡にむかって
話しかけるシーンは、
かなり力入ってます。





ファイアフライ一家が通りすぎた
あとには、血なまぐさい惨劇の
跡が残ります。





ベイビー、ほんとカワイすぎ! べいビー♪♪
「チャイニーズ、ジャパニーズ、ダーティー・
ニーズ、ルック・アット・ディーズ」のヘン歌も
イイです。





ホラーでこんな熱くなっちゃうって、
なかなかないですよね~。 
もう、このショット見てるだけでダメ。



こんなお茶目なショットもあったりなんかして。
キャプテン・スポールンディングは、ひとりでインパクトありすぎ。
「イット」(1990) のピエロみたい…)







    Braindead



1992)ニュージーランド
出演…ティモシー・バルム
ダイアナ・べニャルヴァール
エリザベス・ムーディ
監督…ピーター・ジャクソン
★★★★


〔ストーリー〕
 心やさしい青年ライオネルは、母親のベラとふたり暮らし。雑貨屋の陽気なスペイン娘・パキータと恋に落ちたことから、独占欲の強いベラの怒りを買ってしまう。楽しそうに動物園にデートにむかうふたりのあとをこっそりつけるベラ。そのとき、スマトラ群島の小島に生息する毒牙の混血種〈 ラットモンキー〉に腕を噛まれてしまい…


 「ブレインデッド」です。
そのむかし、DVDが普及してなくてソフトがビデオテープのみだったころ、サム・ライミの 「Evil Dead」「死霊のはらわた」1981)にはじめて出会った人というのは、そうとうな衝撃だったと聞きます。あまりのパワーに、文字通り身体が震えちゃったんだとか。
本作は、その衝撃がまさに甦ったようなピーター・ジャクソンの怪作、お下劣全開スプラッタ・ホラーです!!

 ライオネルとベラ・ママの関係が、マザコンもかくやという描きっぷりでおもしろいです。つい昨日まで従順だった愛する息子が、いつの間にやらどこの馬の骨ともしれない女と、イチャイチャ…
これでベラ・ママン、ムカつかないわけがありません!

 変装してデート現場までむかうんですが、変装しているのか、目立とうとしているのか(?)よくわからない格好で恐怖の猛毒猿、〈 ラットモンキー〉に腕を噛まれてしまいます。哀れ、ベラ・ママ… 彼女の運命や、いかに…??

 ピーター・ジャクソンという人は反逆精神旺盛な人なようで、とにかく「やったれ」精神がお見事としかいいようがありません。
オープニングでググッとくる物語も、序盤から飛ばしていきます。ベラ・ママの頬の皮が、びろーんと剥がれちゃったり、そのあと接着剤でくっつけてみたり、腐った肉汁がポタポタ垂れたプディングをスプーンですくって、パク… (オエ…!!」)。

 この作品がシチェス映画祭で上映されたとき、スチュアート・ゴードン監督が、「あれには負けた」 と、舌を巻いたのも有名なお話です。あまりのド派手な展開に途中から感覚が吹っ切れちゃうのか、もうグロいんだが、潔いんだか、心地いいのかわかりません!

 こう書くと、ベラ・ママの活躍ばかりが前面に押しだされてるようですが、パキータ演じるダイアナ・べニャルヴァールがキャピキャピしていて楽しい。ライオネルもマザコン息子役ばかりではありません。途中でキモグロカワイイ(?)ベイビーも登場しますので、その手のグロ・フリーク・ファンは、お見逃しなく

 これを観ずして、ホラーは語れない!







はじめての恋にウキウキの
ライオネル。五十年代の
雰囲気もあって、けっこう
ホンワカしてますね~。









「あきゃーっっ!!」と、
噛まれちゃったベラ・ママ。
ここから恐怖の変身がはじまります!







徐々にルックスがヤヴァくなってく
ベラママ。それでも孝行息子の
ライオネルは、かいがいしく面倒見ます。







ついにラスボス登場!
ライオネルとパキータの恋
のゆくえは…??










       

                  
                                 人がよさそうに見えて、けっこうなツワモノちゃんの
                   ピーター・ジャクソン監督







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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

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〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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