個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、
小説のレビューなどをポツポツと…
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Babysitter Wanted
(2008)アメリカ
出演…サラ・トンプソン
マット・ダラス
クリステン・ダルトン
監督…ジョナス・バーンズ
マイケル・マナッセリ
★★☆
〔ストーリー〕
敬虔なクリスチャンのアンジーは、母親とふたり暮らし。大学で美術史を勉強するにあたって、はじめて親元を離れて友人と共同生活をはじめることに。しかし、友人のエリカは奔放な性格で昼間から酒を飲んだり、ドラッグを吸ったり… そのうえ、近隣ではおなじ年頃の女の子が行方不明になる事件が起きていた。ベビーシッターの仕事を得るアンジーだが、不気味な男にストーカーされるようになってしまう。怯えた彼女は警察に相談するのだが…
ベビーシッターの仕事をひきうけたばっかりに、恐怖の一夜を過ごすことになるヒロイン…!! と、聞いただけでも、ぜったい都市伝説をもとにした「When A Stranger Call」(「夕暮れにベルが鳴る」1981)のリメイク作品なのかなーと思っていたんですけど…
ぜんっぜんちがいました!!
脚本は監督のひとり、ジョナス・バーンズのまったくのオリジナルでして、アメリカのとある小さな農場でじっさいに起きた事件からインスパイアされた物語なんだそうです。これがですねー、なかなかおもしろいです!
まずはストーリー説明からさせていただきます。
ヒロインのアンジーには、サラ・トンプソン。アンジーは見るからにマジメな女の子、クリスチャンの母親に育てられた彼女は信心深く、礼儀正しく、『キャリー』のように性格が歪んだりしてなくて、すごくいい意味で宗教が十代の子供に影響を与えていますね~、といった雰囲気です。宗教画に興味がある彼女は美術史を専攻するのですが、ルームメイトのエリカ(ジリアン・シュミッツ)は対照的に堕落的。そして、彼女たちの周囲では行方不明事件が起きていました。
ベビーシッターのアルバイトの仕事を得るアンジーですが、なぜかその日から、不気味な男につきまとわれるようになってしまいます。この男、彼女のゆく先々に姿をあらわして、無言で圧力をかけてきます。こわいです。不明事件が気になって仕方ありません。そこで警察に相談するのですが、あら、署長のディネリはわりとイイ男…♪ と、思ったら、ビル・モーズリーじゃないですか! 最近いろんな映画でお見かけしますねー。ついでにアンジー、大学ではリック(マット・ダラス)という青年と仲よくなります。こっちは繊細系のかわいい感じです。恋の予感です。
アルバイト先の夫婦のジム(ブルース・トーマス)とバイオレット(クリステン・ダルトン)は、どちらも感じのいい人たちで、彼らが外出中に息子サム(カイ・キャスター)の面倒を見ることになるのですが…
はじめは簡単に思えた仕事だったのですが、無言電話がかかってきます。それも、何度も。不安を感じたアンジーは、家の戸締りを確認しにいくのですが…
たぶん、ホラー映画をよく観ている人には、すぐに結末が読めてしまうストーリーです。いったんある作品が話題になると、どうしてもそのショッキングさが印象深くなってしまうのか、後続の作品をよく見かけますよね。でも、どうせおなじアイデアを使うなら、まったくおなじことをしていても意味がなく、その “さき” をいかなくちゃいけないわけです。この作品にはそれがあります。そこが気に入った理由です。
はじめに実在の事件うんぬん… とか書きましたが、このさいそういうことはあんまり関係ありませんね~(笑)。
ストーリーが過激なわりに残酷描写はソフトですが、元ネタをさらに過大に表現したところが非常によいと思います。それから、ラストもよかったです。こういう結末はわたくし、大好きですー♪ 登場人物たちのその後の想像がふくらみます。思いもしない拾いものでした。
アンジー役のサラ・トンプソン。
母親役のナナ・ビジターもきれいな
人でした。
ジムとバイオレット。
「息子をよろしくね♪」
息子のサム。
やんちゃだけど
かわいい子です。
だれかに見張られている
ような気がする…??
…その数時間後。
なにをどうやったら
こんななっちゃうのか、
本編で
ご確認ください!!
(2008)アメリカ
出演…サラ・トンプソン
マット・ダラス
クリステン・ダルトン
監督…ジョナス・バーンズ
マイケル・マナッセリ
★★☆
〔ストーリー〕
敬虔なクリスチャンのアンジーは、母親とふたり暮らし。大学で美術史を勉強するにあたって、はじめて親元を離れて友人と共同生活をはじめることに。しかし、友人のエリカは奔放な性格で昼間から酒を飲んだり、ドラッグを吸ったり… そのうえ、近隣ではおなじ年頃の女の子が行方不明になる事件が起きていた。ベビーシッターの仕事を得るアンジーだが、不気味な男にストーカーされるようになってしまう。怯えた彼女は警察に相談するのだが…
ベビーシッターの仕事をひきうけたばっかりに、恐怖の一夜を過ごすことになるヒロイン…!! と、聞いただけでも、ぜったい都市伝説をもとにした「When A Stranger Call」(「夕暮れにベルが鳴る」1981)のリメイク作品なのかなーと思っていたんですけど…
ぜんっぜんちがいました!!
脚本は監督のひとり、ジョナス・バーンズのまったくのオリジナルでして、アメリカのとある小さな農場でじっさいに起きた事件からインスパイアされた物語なんだそうです。これがですねー、なかなかおもしろいです!
まずはストーリー説明からさせていただきます。
ヒロインのアンジーには、サラ・トンプソン。アンジーは見るからにマジメな女の子、クリスチャンの母親に育てられた彼女は信心深く、礼儀正しく、『キャリー』のように性格が歪んだりしてなくて、すごくいい意味で宗教が十代の子供に影響を与えていますね~、といった雰囲気です。宗教画に興味がある彼女は美術史を専攻するのですが、ルームメイトのエリカ(ジリアン・シュミッツ)は対照的に堕落的。そして、彼女たちの周囲では行方不明事件が起きていました。
ベビーシッターのアルバイトの仕事を得るアンジーですが、なぜかその日から、不気味な男につきまとわれるようになってしまいます。この男、彼女のゆく先々に姿をあらわして、無言で圧力をかけてきます。こわいです。不明事件が気になって仕方ありません。そこで警察に相談するのですが、あら、署長のディネリはわりとイイ男…♪ と、思ったら、ビル・モーズリーじゃないですか! 最近いろんな映画でお見かけしますねー。ついでにアンジー、大学ではリック(マット・ダラス)という青年と仲よくなります。こっちは繊細系のかわいい感じです。恋の予感です。
アルバイト先の夫婦のジム(ブルース・トーマス)とバイオレット(クリステン・ダルトン)は、どちらも感じのいい人たちで、彼らが外出中に息子サム(カイ・キャスター)の面倒を見ることになるのですが…
はじめは簡単に思えた仕事だったのですが、無言電話がかかってきます。それも、何度も。不安を感じたアンジーは、家の戸締りを確認しにいくのですが…
たぶん、ホラー映画をよく観ている人には、すぐに結末が読めてしまうストーリーです。いったんある作品が話題になると、どうしてもそのショッキングさが印象深くなってしまうのか、後続の作品をよく見かけますよね。でも、どうせおなじアイデアを使うなら、まったくおなじことをしていても意味がなく、その “さき” をいかなくちゃいけないわけです。この作品にはそれがあります。そこが気に入った理由です。
はじめに実在の事件うんぬん… とか書きましたが、このさいそういうことはあんまり関係ありませんね~(笑)。
ストーリーが過激なわりに残酷描写はソフトですが、元ネタをさらに過大に表現したところが非常によいと思います。それから、ラストもよかったです。こういう結末はわたくし、大好きですー♪ 登場人物たちのその後の想像がふくらみます。思いもしない拾いものでした。
アンジー役のサラ・トンプソン。
母親役のナナ・ビジターもきれいな
人でした。
ジムとバイオレット。
「息子をよろしくね♪」
息子のサム。
やんちゃだけど
かわいい子です。
だれかに見張られている
ような気がする…??
…その数時間後。
なにをどうやったら
こんななっちゃうのか、
本編で
ご確認ください!!
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Walled In
(2009)アメリカ/フランス/カナダ
出演…ミーシャ・バートン
デボラ・カーラ・アンガー
キャメロン・ブライト
監督…ジル・パケ・ブランネール
★★☆
〔ストーリー〕
大学を卒業したサムは25才の誕生日を迎えるとともに、ビル解体会社を経営する父の正式なパートナーとなる。はじめて任された仕事は、閑散とした場所にぽつんと建つ巨大アパートの取り壊しの指揮をとること。解体作業に先だって、アパートにひとり到着したサムは、管理人のメアリ、彼女の息子のジミーを紹介され、調査をはじめることに。だが、アパートにはまだ数名の入居者が残っていて、どことなくミステリアスで不気味な雰囲気がただよっていた。調査を進めながら一室に泊まるサムだが、壁越しに人の話し声が聞こえてきて…?
フランスの人気作家、セルジュ・ベラセロのベストセラー小説 『Les Emmures』 をもとにした、サイコ・スリラーです。ヒロインは、ご存知大人気女優のミーシャ・バートン。監督さんは、ポリス・アクションの「マルセイユ・ヴァイス」(2003)という作品を撮った方だそうです。
トレイラーやあらすじ紹介から、ミステリアスな謎解きホラーかと思っていたんですけどね… この作品をもとに、アメコミも作られているようです。わりと期待していたんですけど、蓋を開けてみたらドラマでした。でも、そんなに悪くもなかったです。
ストーリーをざっくばらんに紹介してしまいますと、サム(ミーシャ)が調査している建物というのが、以前サイコ殺人鬼の根城だったらしく、彼の被害者たちがたくさん壁に生き埋めにされていました! 警察が発見した遺体の数はなんと、16体…!!
ひい~、よくこんな場所に住んでいられますね。。。
オープニングもけっこう不気味ですし、建物自体も凄みがあって、バッチイ雰囲気で、屋上の壁なんかも赤錆や染みだらけでキョワイ。まず、でかすぎるし。なんにもない辺鄙な場所にぽつんと建ってる姿も、異様ですし。ぜったいなんか出できそう。そんな場所で、サムにじりじりと恐怖が迫ってきちゃう~… という、お話なんですが。
原作が訳出されていないので、じっさいどういうストーリーだったのか確かめようもないんですが、ええーと、微妙なところで外していくんですよね…
殺人鬼の部屋は頑丈に施錠されてまして、興味をもちはじめたサムのためにジミー(キャメロン・ブライト)があけてくれるんですが、あんまり迫力はありません。たいして、ジミーの屋上の部屋(部屋かな…?)のほうはすごく凝っていて、十代の屈折した少年心理が表現されていていいですね。サムはミーシャですから、だれが見ても超絶美人なわけでして、当然ジミーは彼女に惹かれてしまいます。でも、ママンのメアリ(デボラ・カーラ・アンガー)はすっごく専制的でした…!
ミーシャ・バートンというと、わたしは勝手にアイドル女優というレッテルを貼りつけていたんですが、ちゃんと演技のできる人でした。すみません。
それから、管理人役のデボラ・カーラ・アンガーも、冷酷な美人という彼女の特色がよく出ていると思います。バラード原作&バーグ先生の「Crash」(「クラッシュ」1996)のときは、色っぽくて衝撃的でしたよね。
息子のキャメロン・ブライトは、どこかで見たことあるなーと思っていたら、「記憶の棘」(2004)でニコール・キッドマンを翻弄していた男の子でした。この作品ではわりと地味な役なんですが、もしかしたら、今後化ける可能性があるかもしれません。
途中、「おおっ」という展開があるかと見せかけて、なんだか屈折しすぎたドラマに流れこんでしまいます。こういってはなんですが、ステキな舞台が用意されているのに、あまりその魅力を生かしきれていないような…? 生かしきれていないといえば、ミーシャもそうなんですよね。だって、こんな超絶美人をヒロインにもってくるなら、もっといじめなくちゃ!! 個人的にはいじめ具合が足りなくて不満だったです。
ミーシャ・バートンがヒロインのわりには、わりとホラーしている内容ですが… ええっと、こんなこと思い出しちゃったんですが、そういえば、フランス発の話題のミステリとかホラー小説とか、つられて読んでみたら、あららという経験ばかりだったような…?
十代の女の子から絶大な支持をうける、
ミーシャ・バートン。
美人なのにかわいらしい!
お人形さんみたいですね。
メアリ役のデボラ・カーラ・アンガー。
「Silent Hill」(2006)の乞食役には
びっくりしました。
ジミー役のC・ブライト。
いろんな話題作に
ちょこちょこ出演して
いるようです。
サムは不気味な建物
の調査を開始する
のですが…
ジミー少年は彼女に
好意を抱いてしまい
ます。
…え? な、なに?
どしたの!!
(2009)アメリカ/フランス/カナダ
出演…ミーシャ・バートン
デボラ・カーラ・アンガー
キャメロン・ブライト
監督…ジル・パケ・ブランネール
★★☆
〔ストーリー〕
大学を卒業したサムは25才の誕生日を迎えるとともに、ビル解体会社を経営する父の正式なパートナーとなる。はじめて任された仕事は、閑散とした場所にぽつんと建つ巨大アパートの取り壊しの指揮をとること。解体作業に先だって、アパートにひとり到着したサムは、管理人のメアリ、彼女の息子のジミーを紹介され、調査をはじめることに。だが、アパートにはまだ数名の入居者が残っていて、どことなくミステリアスで不気味な雰囲気がただよっていた。調査を進めながら一室に泊まるサムだが、壁越しに人の話し声が聞こえてきて…?
フランスの人気作家、セルジュ・ベラセロのベストセラー小説 『Les Emmures』 をもとにした、サイコ・スリラーです。ヒロインは、ご存知大人気女優のミーシャ・バートン。監督さんは、ポリス・アクションの「マルセイユ・ヴァイス」(2003)という作品を撮った方だそうです。
トレイラーやあらすじ紹介から、ミステリアスな謎解きホラーかと思っていたんですけどね… この作品をもとに、アメコミも作られているようです。わりと期待していたんですけど、蓋を開けてみたらドラマでした。でも、そんなに悪くもなかったです。
ストーリーをざっくばらんに紹介してしまいますと、サム(ミーシャ)が調査している建物というのが、以前サイコ殺人鬼の根城だったらしく、彼の被害者たちがたくさん壁に生き埋めにされていました! 警察が発見した遺体の数はなんと、16体…!!
ひい~、よくこんな場所に住んでいられますね。。。
オープニングもけっこう不気味ですし、建物自体も凄みがあって、バッチイ雰囲気で、屋上の壁なんかも赤錆や染みだらけでキョワイ。まず、でかすぎるし。なんにもない辺鄙な場所にぽつんと建ってる姿も、異様ですし。ぜったいなんか出できそう。そんな場所で、サムにじりじりと恐怖が迫ってきちゃう~… という、お話なんですが。
原作が訳出されていないので、じっさいどういうストーリーだったのか確かめようもないんですが、ええーと、微妙なところで外していくんですよね…
殺人鬼の部屋は頑丈に施錠されてまして、興味をもちはじめたサムのためにジミー(キャメロン・ブライト)があけてくれるんですが、あんまり迫力はありません。たいして、ジミーの屋上の部屋(部屋かな…?)のほうはすごく凝っていて、十代の屈折した少年心理が表現されていていいですね。サムはミーシャですから、だれが見ても超絶美人なわけでして、当然ジミーは彼女に惹かれてしまいます。でも、ママンのメアリ(デボラ・カーラ・アンガー)はすっごく専制的でした…!
ミーシャ・バートンというと、わたしは勝手にアイドル女優というレッテルを貼りつけていたんですが、ちゃんと演技のできる人でした。すみません。
それから、管理人役のデボラ・カーラ・アンガーも、冷酷な美人という彼女の特色がよく出ていると思います。バラード原作&バーグ先生の「Crash」(「クラッシュ」1996)のときは、色っぽくて衝撃的でしたよね。
息子のキャメロン・ブライトは、どこかで見たことあるなーと思っていたら、「記憶の棘」(2004)でニコール・キッドマンを翻弄していた男の子でした。この作品ではわりと地味な役なんですが、もしかしたら、今後化ける可能性があるかもしれません。
途中、「おおっ」という展開があるかと見せかけて、なんだか屈折しすぎたドラマに流れこんでしまいます。こういってはなんですが、ステキな舞台が用意されているのに、あまりその魅力を生かしきれていないような…? 生かしきれていないといえば、ミーシャもそうなんですよね。だって、こんな超絶美人をヒロインにもってくるなら、もっといじめなくちゃ!! 個人的にはいじめ具合が足りなくて不満だったです。
ミーシャ・バートンがヒロインのわりには、わりとホラーしている内容ですが… ええっと、こんなこと思い出しちゃったんですが、そういえば、フランス発の話題のミステリとかホラー小説とか、つられて読んでみたら、あららという経験ばかりだったような…?
十代の女の子から絶大な支持をうける、
ミーシャ・バートン。
美人なのにかわいらしい!
お人形さんみたいですね。
メアリ役のデボラ・カーラ・アンガー。
「Silent Hill」(2006)の乞食役には
びっくりしました。
ジミー役のC・ブライト。
いろんな話題作に
ちょこちょこ出演して
いるようです。
サムは不気味な建物
の調査を開始する
のですが…
ジミー少年は彼女に
好意を抱いてしまい
ます。
…え? な、なに?
どしたの!!
Hot Fuzz
(2007)イギリス/フランス
出演…サイモン・ペグ
ニック・フロスト
ティモシー・ダルトン
監督…エドガー・ライト
脚本…エドガー・ライト
サイモン・ペグ
★★★★
〔ストーリー〕
スコットランドヤードの超スーパー・エリート警官エンジェルは、そのあまりに優秀すぎる検挙率から組織内で嫉妬を買ってしまい、辺鄙な田舎町サンドフォードへと左遷されてしまう。落ちこむエンジェル。しかし、持ちまえの正義感と責任感はちゃんと健在、のどかで平和な町ながらも、ささやかな違反者をとりしまることに。そこで検挙した酔っ払い男は、翌朝署にもどってみると、なんと署長の息子・ダニーだった。こうして堅物男エンジェルと、都会の警官に憧れを抱くへっぽこ警官ダニーのでこぼこコンビが組まれるのだが…
最近あまりにもパッとしない作品ばかりつづいたので… またまた観ちゃいました♪ こんなおもしろくて優秀作なのに、しっかりホラーしている「ホット・ファズ/俺たち
スーパーポリスメン!」でーす。
あらためて書くのもなんですが、監督のエドガー・ライトとサイモン・ペグのコンビは、「Shaun of the Dead」(「ショーン・オブ・ザ・デッド」2004)でお馴染みの優秀コンビ。「ショーン~」もおもしろかったですよねー。イギリス映画って、オフビートな笑いの感覚と、ブラックな意地悪さが根底にあって、この手のコメディ映画を撮らせると右に出る国はいないようです。なかでも、いまのところこのふたりがトップを走っているんじゃないでしょうか。
サイモン・ペグが演じるのは、ロンドン警視庁の超エリートな熱血刑事エンジェル。でも、仕事のやり過ぎと熱血ぶりが周囲から不評を買ってしまい(…こういうの、日本にもありますよねん)、聞いたこともない田舎町に飛ばされてしまいます。そこは “イヤー・オブ・ザ・ビレッジ” を毎年受賞している(イギリスって、“イヤー・オブ・ザ~” が好きですよね?)という、「イギリス一平和な町」 という触れこみで、犯罪なんて皆無。相棒となったデブちん・ダニー(ニック・フロスト)はお菓子ばっかり食べてるし、同僚たちもみんなやる気ゼロ。というか、仕事してるの? と思うくらいな、だらけぶりであります。
はたしてこんな場所で、熱血警官エンジェルはやっていけるのでしょうか…??
導入部がこんな感じなんですが、ええと、たぶんほとんどのみなさんはご覧になったかと思います。わたしが最初に鑑賞したときにまず驚いたのは、「ショーン~」のときとくらべると、びっくりするくらい完成度が上がっていること!!
「ショーン~」は、そのゆるゆるさかげんが非常によくて、微妙な笑いを随所に誘ったんですけど、こちらの作品はマジでアクションしています。いろんな某・米国製アクション映画のパロディになってるんですが、聞けば、イギリスではアクション映画はほとんど作られないんだそうです。ふーん、いわれてみれば… と、ここに目をつけたのがエドガー・ライト。「じゃあ、思いっきりイギリスっぽいアクション映画を撮ってやろうぢゃないの!」ということで、出来上がったのがこの素晴らしい作品。
前半はいかにもイギリスらしいウィットに富んだキャラ紹介、中盤、きたよ、これだよ、ホラーだよ!! な、サスペンスで盛りあげて、後半からはいっきに息もつかせぬガン・アクションへ。
サイモン・ペグは頭脳明晰、体力もあるし、射撃の腕前も超一流のスーパー警官なんですが、この役を演じるにあたって体重を落としたようで、顔つきもキリッとひきしまっていて、かなりイイ感じ。
たいして、相棒のニックはというと… ま、まあ、この人は素材で勝負みたいなところがありますから!サイモンとの掛けあいが調子よければ、万事オーケイです!
ストーリーも細部まで手抜かりなし、役者さんの演技も絶妙なんですけど、前作が映画ファンむけの作品だったのにくらべると、だいぶ大衆的になった気がします。
…といっても、アメリカ映画に見られるような視覚にダイレクトにうったえてくる内容ではなく、そこらへんのひねり具合、隠れた知的さなんかが、日本人受けする理由なんでしょう。
まだ観たことがないという方がいたら、非常にもったいないですよ~!!
熱血警官エンジェル
(サイモン・ペグ)!
メタボ警官ダニー
(ニック・フロスト)!
白鳥を捕まえる
のも仕事!
クッキー食べる?
スーパー経営者
スキナー
(ティモシー・ダルトン)!
一致団結して、突撃だ~!!!
エドガー・ライト監督。
こんなフツーのお兄ちゃんが、
抜群にセンスのよい映画を
撮っちゃうんですよねー。
(2007)イギリス/フランス
出演…サイモン・ペグ
ニック・フロスト
ティモシー・ダルトン
監督…エドガー・ライト
脚本…エドガー・ライト
サイモン・ペグ
★★★★
〔ストーリー〕
スコットランドヤードの超スーパー・エリート警官エンジェルは、そのあまりに優秀すぎる検挙率から組織内で嫉妬を買ってしまい、辺鄙な田舎町サンドフォードへと左遷されてしまう。落ちこむエンジェル。しかし、持ちまえの正義感と責任感はちゃんと健在、のどかで平和な町ながらも、ささやかな違反者をとりしまることに。そこで検挙した酔っ払い男は、翌朝署にもどってみると、なんと署長の息子・ダニーだった。こうして堅物男エンジェルと、都会の警官に憧れを抱くへっぽこ警官ダニーのでこぼこコンビが組まれるのだが…
最近あまりにもパッとしない作品ばかりつづいたので… またまた観ちゃいました♪ こんなおもしろくて優秀作なのに、しっかりホラーしている「ホット・ファズ/俺たち
スーパーポリスメン!」でーす。
あらためて書くのもなんですが、監督のエドガー・ライトとサイモン・ペグのコンビは、「Shaun of the Dead」(「ショーン・オブ・ザ・デッド」2004)でお馴染みの優秀コンビ。「ショーン~」もおもしろかったですよねー。イギリス映画って、オフビートな笑いの感覚と、ブラックな意地悪さが根底にあって、この手のコメディ映画を撮らせると右に出る国はいないようです。なかでも、いまのところこのふたりがトップを走っているんじゃないでしょうか。
サイモン・ペグが演じるのは、ロンドン警視庁の超エリートな熱血刑事エンジェル。でも、仕事のやり過ぎと熱血ぶりが周囲から不評を買ってしまい(…こういうの、日本にもありますよねん)、聞いたこともない田舎町に飛ばされてしまいます。そこは “イヤー・オブ・ザ・ビレッジ” を毎年受賞している(イギリスって、“イヤー・オブ・ザ~” が好きですよね?)という、「イギリス一平和な町」 という触れこみで、犯罪なんて皆無。相棒となったデブちん・ダニー(ニック・フロスト)はお菓子ばっかり食べてるし、同僚たちもみんなやる気ゼロ。というか、仕事してるの? と思うくらいな、だらけぶりであります。
はたしてこんな場所で、熱血警官エンジェルはやっていけるのでしょうか…??
導入部がこんな感じなんですが、ええと、たぶんほとんどのみなさんはご覧になったかと思います。わたしが最初に鑑賞したときにまず驚いたのは、「ショーン~」のときとくらべると、びっくりするくらい完成度が上がっていること!!
「ショーン~」は、そのゆるゆるさかげんが非常によくて、微妙な笑いを随所に誘ったんですけど、こちらの作品はマジでアクションしています。いろんな某・米国製アクション映画のパロディになってるんですが、聞けば、イギリスではアクション映画はほとんど作られないんだそうです。ふーん、いわれてみれば… と、ここに目をつけたのがエドガー・ライト。「じゃあ、思いっきりイギリスっぽいアクション映画を撮ってやろうぢゃないの!」ということで、出来上がったのがこの素晴らしい作品。
前半はいかにもイギリスらしいウィットに富んだキャラ紹介、中盤、きたよ、これだよ、ホラーだよ!! な、サスペンスで盛りあげて、後半からはいっきに息もつかせぬガン・アクションへ。
サイモン・ペグは頭脳明晰、体力もあるし、射撃の腕前も超一流のスーパー警官なんですが、この役を演じるにあたって体重を落としたようで、顔つきもキリッとひきしまっていて、かなりイイ感じ。
たいして、相棒のニックはというと… ま、まあ、この人は素材で勝負みたいなところがありますから!サイモンとの掛けあいが調子よければ、万事オーケイです!
ストーリーも細部まで手抜かりなし、役者さんの演技も絶妙なんですけど、前作が映画ファンむけの作品だったのにくらべると、だいぶ大衆的になった気がします。
…といっても、アメリカ映画に見られるような視覚にダイレクトにうったえてくる内容ではなく、そこらへんのひねり具合、隠れた知的さなんかが、日本人受けする理由なんでしょう。
まだ観たことがないという方がいたら、非常にもったいないですよ~!!
熱血警官エンジェル
(サイモン・ペグ)!
メタボ警官ダニー
(ニック・フロスト)!
白鳥を捕まえる
のも仕事!
クッキー食べる?
スーパー経営者
スキナー
(ティモシー・ダルトン)!
一致団結して、突撃だ~!!!
エドガー・ライト監督。
こんなフツーのお兄ちゃんが、
抜群にセンスのよい映画を
撮っちゃうんですよねー。
The Lost
(2009)スペイン
出演…アーマンド・アサンテ
ディナ・メイヤー
レイシー・シャベール
監督…ブライアン・ゴーレス
★★☆
〔ストーリー〕
精神医学界の権威・ケヴィンは本の出版記念をかねて、バルセロナの大学図書館で公演を行っていた。公演会のあと、ひとりの美女が彼にサインを求めてくる。彼女の名前はミラ、妹が精神を病んで病院に長期入院していて、彼女の症例について相談されるのだが…
ミラとはその場で別れてしまうが、興味をおぼえたケヴィンは、その患者・ジェーンについて調べてみることにすると…
ややこしいタイトルが多すぎるんですよねー、もちろんこれ、ケッチャム原作の「The Lost」(2005)のほうじゃありません。監督さんの経歴を確認してみたところ、どうもアクション(それもB級?)に強い方らしいんですけど、たまにはこんなのも撮れるぞ、という、わりと穏やかなサスペンス・ミステリーです。
主人公の精神科医・ケヴィンを演じるのは、アーマンド・アサンテ。おっと、「Prophecy」(「プロフェシー/恐怖の予言」1979)にも出演していますね。この作品、公害問題を連想させるとかなんとかいって、不遇な扱いなんですよねー。
彼に近づく美女ミラ(ディナ・メイヤー)は、妹のジェーン(レイシー・シャベール、やはり美人)が精神病患者。ミラの話で興味をおぼえたケヴィンは、ジェーンに関する資料をとりよせ、治療中の様子を映したビデオテープを見るのですが…
そこに映っていたのはなんと、彼女の人格が入れ替わるシーンでした。そして人格が入れ替わった瞬間、不思議なことに、瞳の色まで変わっていたのです…
そしてそして、瞳の色まで変わるどころか、なぜか人格変換シーンになると、テープに不可解なノイズが入ります…
すっかり興味津々となったケヴィン、彼女が入院する病院を訪問してみることにするのですが…
ええーと、すっごくありきたりな内容なんですけど…(笑)、残酷描写もさっぱりなく、よくあるお話のひとつでして、それでも、なぜだか穏やかなストーリー展開が気に入ってしまいました。たぶん、主役の実力がひと役買っているんだと思います。
じつは、つい最近観た作品と内容が非常によく似通っているんですが、どの作品かは書きません。(こちらではなく、むしろ、そっちのほうが)興味がそがれるといけないので。
こういう作品も正直好きなんですけど、こんなのばっかり紹介していたら、サイトの趣旨が変わってきてしまうかなあ、ちょっと反省しています。
ケヴィン役のアーマンド・アサンテ。
イタリア系の顔はかっこいいです!
ケヴィンは精神医学
の権威。
本を出せば、たちまち
ベストセラーに。
多重人格少女ジェーン
(レイシー・シャベール)
と面会するのですが…
ジェーンの姉のミラ
(ディナ・メイヤー)。
刑事のモリナ
(セルジ・マテウ)と。
連続女性不明事件が
起きていることを
突きとめます。
(2009)スペイン
出演…アーマンド・アサンテ
ディナ・メイヤー
レイシー・シャベール
監督…ブライアン・ゴーレス
★★☆
〔ストーリー〕
精神医学界の権威・ケヴィンは本の出版記念をかねて、バルセロナの大学図書館で公演を行っていた。公演会のあと、ひとりの美女が彼にサインを求めてくる。彼女の名前はミラ、妹が精神を病んで病院に長期入院していて、彼女の症例について相談されるのだが…
ミラとはその場で別れてしまうが、興味をおぼえたケヴィンは、その患者・ジェーンについて調べてみることにすると…
ややこしいタイトルが多すぎるんですよねー、もちろんこれ、ケッチャム原作の「The Lost」(2005)のほうじゃありません。監督さんの経歴を確認してみたところ、どうもアクション(それもB級?)に強い方らしいんですけど、たまにはこんなのも撮れるぞ、という、わりと穏やかなサスペンス・ミステリーです。
主人公の精神科医・ケヴィンを演じるのは、アーマンド・アサンテ。おっと、「Prophecy」(「プロフェシー/恐怖の予言」1979)にも出演していますね。この作品、公害問題を連想させるとかなんとかいって、不遇な扱いなんですよねー。
彼に近づく美女ミラ(ディナ・メイヤー)は、妹のジェーン(レイシー・シャベール、やはり美人)が精神病患者。ミラの話で興味をおぼえたケヴィンは、ジェーンに関する資料をとりよせ、治療中の様子を映したビデオテープを見るのですが…
そこに映っていたのはなんと、彼女の人格が入れ替わるシーンでした。そして人格が入れ替わった瞬間、不思議なことに、瞳の色まで変わっていたのです…
そしてそして、瞳の色まで変わるどころか、なぜか人格変換シーンになると、テープに不可解なノイズが入ります…
すっかり興味津々となったケヴィン、彼女が入院する病院を訪問してみることにするのですが…
ええーと、すっごくありきたりな内容なんですけど…(笑)、残酷描写もさっぱりなく、よくあるお話のひとつでして、それでも、なぜだか穏やかなストーリー展開が気に入ってしまいました。たぶん、主役の実力がひと役買っているんだと思います。
じつは、つい最近観た作品と内容が非常によく似通っているんですが、どの作品かは書きません。(こちらではなく、むしろ、そっちのほうが)興味がそがれるといけないので。
こういう作品も正直好きなんですけど、こんなのばっかり紹介していたら、サイトの趣旨が変わってきてしまうかなあ、ちょっと反省しています。
ケヴィン役のアーマンド・アサンテ。
イタリア系の顔はかっこいいです!
ケヴィンは精神医学
の権威。
本を出せば、たちまち
ベストセラーに。
多重人格少女ジェーン
(レイシー・シャベール)
と面会するのですが…
ジェーンの姉のミラ
(ディナ・メイヤー)。
刑事のモリナ
(セルジ・マテウ)と。
連続女性不明事件が
起きていることを
突きとめます。
『殺戮のキャンパス』
原題 『Flesh』
(1987)
リチャード・レイモン:著
山口緑:訳
扶桑文庫
〔ストーリー〕
サイクリング中の女子学生をつけ狙う、不気味な一台の車。これは無差別殺人なのか、それとも…? 担当刑事のジェイクは、事故現場にそう遠くない場所で老夫婦が無惨に殺害されたことを知る。事件のあまりの異常さから、ジェイクは犯人の精神状態を疑うが…
一方、魅力的な女子大生のアリソンは、恋人の教授エヴァンとの関係に悩んでいた…
リチャード・レイモンの登場です。
どうせレイモンをとりあげるなら、なぜ『殺戮の野獣館』(&『逆襲の野獣館』)にしないっ!! というお叱りの声をいただきそうですが、好きなんです、こういうテイスト。これが訳出された当時、「うわーい、これからどんどんレイモンが読める♪」と、期待にワクワクしていたんですけどねー…
リチャード・レイモンというと、軽妙なノリ、お下品、お下劣の三拍子がそろった、B級テイスト満載のホラー作家です。“スプラッタ・パンク” を語るうえでも、欠かせない作家のひとりとなっています。まだ長編の邦訳が出ていなかったころ、ちらほらといろんなアンソロジーで短編を見かけるたび、「この人、すごくセンスいい!大好きかも…」と、思ってました。レイ・ガートンとおなじくらい、期待しちゃっていたかなあ。
レイモンはもともと小学校教師だったのですが、娘の友だちにせがまれてコワいお話を即興でつくったところ、これが大好評。その気になって小説にしてみたところ、あっという間に人気が出ちゃって、作家としても大成してしまいました。きっと、お話好きのオチャメなパパだったんでしょうね。
レイモンのおもしろさは、映画やコミックスや雑誌なんかのサブカル一般、それと伝承(…デート中のカップルが片手がフックの殺人鬼に襲われかける話とか)のいいとこどりをして、非常に軽いノリですいすい読めてしまう作品に仕上げたところ。この軽さが、キングの重厚感にちょっと飽きてきた読者層の心を一気につかんでしまったようなのです。
本作品も美人の女子学生アリソンを中心に、お下品・お下劣きわまりない殺戮がくりひろげられます。レイモンの登場人物というと、女性は必ずセクシーな美人! セクシー場面も多数あり! それから、青春! バッググラウンドなんて関係ないさー、どんどんいきます! という、テンションのよさ。でも、このお約束な展開が、お約束なホラー映画を観ているみたいで非常にワクワクしてしまうんですよね。
『殺戮の野獣館』は、その異常な(…珍奇な?)結末にかなり注目が集まったようですが、(もちろん、〈野獣館〉シリーズも大好きなんですけど)、こういう単品も捨てがたいです。捨てがたいといえば、まだまだ訳出されてもいいような作品がたくさんあるんですよね。
たとえば、遊園地ものの 『Funland』、変わり種吸血鬼ものの 『The Stake』、地震後の人々の争いを描いた『Quake』、もちろん、忘れちゃいけないのが〈野獣館〉シリーズの続編 『The Midnight tour』…
こんなに期待していたのに、これからレイモン人気がいっきに高まる! と思っていた矢先だったのに… 2001年2月14日、心筋梗塞で亡くなってしまいました。享年54才。あまりに早すぎる死です。わたしはショックのあまり、20日間ほどチョコ断ちしてしまいましたほど。結局長編訳出はいまのところ、上記にあげた三作のみです。埋もれさせるには、あまりに惜しい才能です…!!
原題 『Flesh』
(1987)
リチャード・レイモン:著
山口緑:訳
扶桑文庫
〔ストーリー〕
サイクリング中の女子学生をつけ狙う、不気味な一台の車。これは無差別殺人なのか、それとも…? 担当刑事のジェイクは、事故現場にそう遠くない場所で老夫婦が無惨に殺害されたことを知る。事件のあまりの異常さから、ジェイクは犯人の精神状態を疑うが…
一方、魅力的な女子大生のアリソンは、恋人の教授エヴァンとの関係に悩んでいた…
リチャード・レイモンの登場です。
どうせレイモンをとりあげるなら、なぜ『殺戮の野獣館』(&『逆襲の野獣館』)にしないっ!! というお叱りの声をいただきそうですが、好きなんです、こういうテイスト。これが訳出された当時、「うわーい、これからどんどんレイモンが読める♪」と、期待にワクワクしていたんですけどねー…
リチャード・レイモンというと、軽妙なノリ、お下品、お下劣の三拍子がそろった、B級テイスト満載のホラー作家です。“スプラッタ・パンク” を語るうえでも、欠かせない作家のひとりとなっています。まだ長編の邦訳が出ていなかったころ、ちらほらといろんなアンソロジーで短編を見かけるたび、「この人、すごくセンスいい!大好きかも…」と、思ってました。レイ・ガートンとおなじくらい、期待しちゃっていたかなあ。
レイモンはもともと小学校教師だったのですが、娘の友だちにせがまれてコワいお話を即興でつくったところ、これが大好評。その気になって小説にしてみたところ、あっという間に人気が出ちゃって、作家としても大成してしまいました。きっと、お話好きのオチャメなパパだったんでしょうね。
レイモンのおもしろさは、映画やコミックスや雑誌なんかのサブカル一般、それと伝承(…デート中のカップルが片手がフックの殺人鬼に襲われかける話とか)のいいとこどりをして、非常に軽いノリですいすい読めてしまう作品に仕上げたところ。この軽さが、キングの重厚感にちょっと飽きてきた読者層の心を一気につかんでしまったようなのです。
本作品も美人の女子学生アリソンを中心に、お下品・お下劣きわまりない殺戮がくりひろげられます。レイモンの登場人物というと、女性は必ずセクシーな美人! セクシー場面も多数あり! それから、青春! バッググラウンドなんて関係ないさー、どんどんいきます! という、テンションのよさ。でも、このお約束な展開が、お約束なホラー映画を観ているみたいで非常にワクワクしてしまうんですよね。
『殺戮の野獣館』は、その異常な(…珍奇な?)結末にかなり注目が集まったようですが、(もちろん、〈野獣館〉シリーズも大好きなんですけど)、こういう単品も捨てがたいです。捨てがたいといえば、まだまだ訳出されてもいいような作品がたくさんあるんですよね。
たとえば、遊園地ものの 『Funland』、変わり種吸血鬼ものの 『The Stake』、地震後の人々の争いを描いた『Quake』、もちろん、忘れちゃいけないのが〈野獣館〉シリーズの続編 『The Midnight tour』…
こんなに期待していたのに、これからレイモン人気がいっきに高まる! と思っていた矢先だったのに… 2001年2月14日、心筋梗塞で亡くなってしまいました。享年54才。あまりに早すぎる死です。わたしはショックのあまり、20日間ほどチョコ断ちしてしまいましたほど。結局長編訳出はいまのところ、上記にあげた三作のみです。埋もれさせるには、あまりに惜しい才能です…!!
2009 Movie
13B
5150, Rue Des Ormes
After Life
「アフター・ライフ」
Amer
A Perfect Getaway
「パーフェクト・ゲッタウェイ」
Antichrist
「アンチクライスト」
Bakjwi
「Thirst/渇き」
Blood Night
「ブラッド・ナイト」
Blood River
「ネバダ・バイオレンス」
Butterfly Effect 3: Revelation
「バタフライ・エフェクト/最後の選択」
Carriers
「フェーズ6」
Case 39
「ケース39」
Coffin Rock
「コフィン・ロック」
Cropsey
Crushed
「シーズ・クラッシュド」
Damned By Dawn
Dark Country
「ダーク・カントリー」
Dark House
「ダーク・ハウス/戦慄迷宮」
Daybreakers
「デイブレイカー」
Dead Air
「レディオ・オブ・ザ・デッド」
District 9
「第9地区」
Doghouse
「ドッグハウス」
Dorian Gray
「ドリアン・グレイ」
Drag Me To Hell
「スペル」
Dread
「クライヴ・バーカーのドレッド/恐怖」
El traspatio
「バックヤード」
Forget Me Not
Gamer
「GAMER/ゲーマー」
Giallo
「ジャーロ」
Grace
「グレイス」
Ha phraeng
「フォビア 2」
Heartless
「ハートレス」
Hierro
Hunger
「ハンガー」
Imago Mortis
Infestation
「ビッグ・バグス・パニック」
Jennifer's Body
「ジェニファーズ・ボディ」
Jue ming pai dui
Kill Theory
「JIGSAW/第10ゲーム」
Knowing
「ノウイング」
La Horde
「ザ・ホード/死霊の大群」
Laid To Rest
「レイド・トゥー・レスト」
Lake Mungo
「レイク・マンゴー」
Lesbian Vampire Killers
「レズビアン・ヴァンパイア・キラーズ」
Macabre
Man som hatar kvinnor
「ミレニアム/ドラゴン・タトゥーの女」
Moon
「月に囚われた男」
Must Love Death
「マスト・ラブ・デス」
Mutants
「フェーズ7」
Necromentia
「SAWレイザー」
Night of The Demons
「ナイト・オブ・ザ・デーモンズ」
Offspring
「オフスプリング」
Paintball
「サバイバル・フィールド」
Pandorum
「パンドラム」
Paranormal Activity
「パラノーマル・アクティビティ」
Perkins' 14
「JIGSAW/デッド・ゾーン」
Sauna
「フィルス」
Seventh Moon
「ムーン・オブ・ザ・デッド」
Shadow
Skjult
「Hidden/ヒドゥン」
Slaughter
「豚小屋」
Splice
「スプライス」
Survival of the Dead
「サバイバル・オブ・ザ・デッド」
Sweatshop
Takut: Face of Fear
Tell Tale
「テル・テイル」
The Box
「運命のボタン」
The Collector
「ワナオトコ」
The Descent: Part 2
「ディセント2」
The Disappearance of Alice Creed
「アリス・クリードの失踪」
The Haunting in Connecticut
「エクトプラズム/怨霊の棲む家」
The Horsemen
「ザ・ホースメン」
The Human Centipede (First Sequence)
「ムカデ人間」
The Last House on the Left
「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学」
The Lost
「THE LOST/失われた黒い夏」
The New Daughter
「ネスト」
Town Creek
「ブラッド・クリーク」
Triangle
「トライアングル」
Trick 'r Treat
「ブライアン・シンガーのトリック・オア・トリート」
Vertige
「デッドクリフ」
Walled In
「ザ・ウォール」
Yi ngoi
「意外」
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「アンチクライスト」
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「Thirst/渇き」
Blood Night
「ブラッド・ナイト」
Blood River
「ネバダ・バイオレンス」
Butterfly Effect 3: Revelation
「バタフライ・エフェクト/最後の選択」
Carriers
「フェーズ6」
Case 39
「ケース39」
Coffin Rock
「コフィン・ロック」
Cropsey
Crushed
「シーズ・クラッシュド」
Damned By Dawn
Dark Country
「ダーク・カントリー」
Dark House
「ダーク・ハウス/戦慄迷宮」
Daybreakers
「デイブレイカー」
Dead Air
「レディオ・オブ・ザ・デッド」
District 9
「第9地区」
Doghouse
「ドッグハウス」
Dorian Gray
「ドリアン・グレイ」
Drag Me To Hell
「スペル」
Dread
「クライヴ・バーカーのドレッド/恐怖」
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Gamer
「GAMER/ゲーマー」
Giallo
「ジャーロ」
Grace
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Laid To Rest
「レイド・トゥー・レスト」
Lake Mungo
「レイク・マンゴー」
Lesbian Vampire Killers
「レズビアン・ヴァンパイア・キラーズ」
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Man som hatar kvinnor
「ミレニアム/ドラゴン・タトゥーの女」
Moon
「月に囚われた男」
Must Love Death
「マスト・ラブ・デス」
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Night of The Demons
「ナイト・オブ・ザ・デーモンズ」
Offspring
「オフスプリング」
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「サバイバル・フィールド」
Pandorum
「パンドラム」
Paranormal Activity
「パラノーマル・アクティビティ」
Perkins' 14
「JIGSAW/デッド・ゾーン」
Sauna
「フィルス」
Seventh Moon
「ムーン・オブ・ザ・デッド」
Shadow
Skjult
「Hidden/ヒドゥン」
Slaughter
「豚小屋」
Splice
「スプライス」
Survival of the Dead
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Tell Tale
「テル・テイル」
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The Collector
「ワナオトコ」
The Descent: Part 2
「ディセント2」
The Disappearance of Alice Creed
「アリス・クリードの失踪」
The Haunting in Connecticut
「エクトプラズム/怨霊の棲む家」
The Horsemen
「ザ・ホースメン」
The Human Centipede (First Sequence)
「ムカデ人間」
The Last House on the Left
「ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学」
The Lost
「THE LOST/失われた黒い夏」
The New Daughter
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「ブラッド・クリーク」
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(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
〈苦手かも…〉
かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。
〈好きかも♪〉
おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…
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