忍者ブログ
個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
[22]  [23]  [24]  [25]  [26]  [27]  [28]  [29]  [30]  [31]  [32
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

    Triangle



(2009)イギリス・オーストラリア
出演…メリッサ・ジョージ
リアム・へムズワース
マイケル・ドーマン
監督…クリストファー・スミス
★★★☆


〔ストーリー〕
 ジェスは親しい友人のグレッグ、ヴィクター、サリーとドニーのカップル、サリーの女友だちのへザーの6人で、ヨット・クルージングに出かける。彼らがむかったのは、フロリダ半島先端にある、“魔の三角地帯” と呼ばれるバミューダ海域。ジェスは出発当初から気分がすぐれない様子。彼女の予感は的中してしまい、突然の嵐に見舞われてしまう。
 命からがら生き残ったジェス、グレッグ、ヴィクター、サリーとドニーの目の前に、豪華客船があらわれる。5人はこれで助かった! と安心して、その船に乗りうつるのだが…

 
 ホラー界の新星、クリストファー・スミスの最新作です!

 クリストファー・スミス監督というと、「Creep」「0:34/レイジ34フン」2004)、それから「Severance」「サヴァイヴ/殺戮の森」2006)。わたしこの監督さん、大好きなんです たしかに新星と呼ばれるだけのことはあります。この新作も、かなーり期待しながら鑑賞をはじめたのですが…

 こ、これって、ちょっとまえのお気に作品と、アイデアまんまじゃないですかっ!!
 なんですが、見せ方によって、こんなに雰囲気が変わるものなんだなーと、感心してしまいました。で、これがまた、けっこうおもしろい出来なんですよ。まずは内容紹介からはじめます。

 ヒロインのジェスを演じるのは、メリッサ・ジョージ。お好きな方も多いんじゃないかと思います。愛らしい顔立ちにナイスバディ。それで、この映画はまさしくメリッサによる、メリッサのための、メリッサ映画! 一応ほかにも存在感のある役者さんが出ていらっしゃるんですが、あんまり活躍しません(笑)。あ、活躍(?)してますけど、ほぼメリッサの独壇場になっていますね。

 ジェスは母子家庭でして、女手ひとつで息子のトミー(ジョシュア・マカイバー)を育てています。苦労も多いようで、ヒステリックにトミーを叱ってしまったり。
 そんなちょっとバランスの悪くなっている彼女が、親しい友人たちとヨット・クルージングに出かけます。ゆきさきは “魔の三角地帯” で有名な、バミューダ海域。飛行機が行方を絶ったり、船が行方不明になったりと、なにかと有名ですよね。これまたよくある海洋ホラー… かと思いましたら、ぜんぜんちがうんですもん、でもこれ、初見のひとだったらかなりおもしろいんじゃないですかね~

 突然の嵐から生還したグレッグ(マイケル・ドーマン)、ヴィク(リアム・へムズワース)、サリー(レイチェル・カーパニ)とドニー(ヘンリー・ニクソン)、メリッサの5人。そこに豪華客船があらわれ、彼らはこれで助かった!と、大喜びします。ですが、なぜかメリッサはその船に悪い予感をおぼえ、しかし、仲間たちにそれを伝えられないまま船に乗り移ってしまうのですが…

 かの有名な “バミューダ海域・トライアングル” が舞台ということでして、たぶん勘のいい方なら、もうそこで見当がついてしまうんじゃないかと思います。それに、下のキャプをご覧になって、「あっ! なんか見おぼえがある!」と思った方、そうでーす、そのとおりなんでーす(笑)。例のアレですよ、アレ。

 そんな映画ですので、ひとたびアイデアがばれてしまうと、おのずと結末まで見えてしまうんですが…
 
 そこはクリストファー・スミス監督、かなり飽きさせない作りになっています。元ネタ(ちょっとまえのお気にのことね)とくらべると、非情に丁寧なストーリー仕立て。あと、わかっていても、結末まで釘づけになるようにできていますね。あのですね、あんまり内容を書いてしまうと、すぐにわかっちゃう映画なんですけど、これは最後の最後まできっちり作られています。
 そのため、ラストでちょっとした部分が 「ああー!」、と氷解する瞬間がくるんですが、にしても、こういうお話ってほんと気持ち悪いですよね。すっごく気持ち悪いです。あ、もちろん褒めてます!!!

 アイデア的にはSFなのですが、ストーリーは基本サイコ・ミステリな流れが強いです。どのへんがサイコなのかといいますと、最後の最後までご覧になればわかるかと思います… この事件の真犯人は、どす黒いエゴだったり…

 ボロボロになっても、ときどき健康的な色気がチラ見してしまうメリッサ・ジョージ、それもまたよし!
クリストファー・スミス監督って、ほんとに腕のたしかな方なんだなーと、ますますファンになってしまいました。みなさんにも、元ネタ映画の〇〇とあわせてご覧になっていただきたい作品です!











ジェス(メリッサ)と、
グレッグ(マイケル・
ドーマン)。










ひいぃぃ、うしろ!!






追いつめられた
メリッサ。
どうする??








メリッサが銃口をむける
さきには…!?!










クリストファー・
スミス監督。
脚本の書き方がまた、
絶妙なんですよ~。








 
PR
    Train


(2008)アメリカ
出演…ソーラ・バーチ
ギデオン・エメリー
ケイヴァン・リース
監督…ギデオン・ラフ
★★★


〔ストーリー〕
 東ヨーロッパで行われる国際レスリング大会のために、遠征にやってきた大学チーム 〈インディアナ・キラーズ〉。リトアニアで試合を終えたあと、チーム・キャプテンのトッド、恋人のアレックス、友人のシェルドンとクレア、マネージャーのウィリーの5人は、パーティーへ出かける。しかし、そこでケンカ騒ぎを起こしてしまい、気がつけば朝、怒り狂ったコーチを残してチームメイトたちは旅立ったあとだった。
 言葉の通じない場所で彼らが途方に暮れていると… 英語を話す親切な女性が近づいてくる。彼女は医者で、自分もおなじ場所にむかう予定だというので、勧められるままに切符を買うのだが…


 予想していた以上にグログログロ映画だったので、びっくりしてしまいました!!
「テラートレイン」でーす。

 さて、ジェイミー・リー・カーティスの「Terror Train」「テラートレイン」1980)のリメイクということで、以前から話題になっていましたが… わたしはオリジナルは未見なんですよ。どうもすいません。なんですけど、一応内容のほうはちょっと知ってまして、まあ、「動く列車内で殺人鬼に狙われる、美人女子大生!!」みたいな感じだったと思いますが。あっているでしょうか。

 それで、てっきりそんな内容かと思ってたんですけど、ぜんぜんちがいましたね。たぶん、あらゆるところで書かれているかと思いますけど、これはぶっちゃけ、「Hostel」「ホステル」2005)なんですね~~

 ストーリーは、東欧遠征に出かけたアメリカのレスリングチームの試合からはじまります。ヒロインのアレックスを演じるのは、ソーラ・バーチ。彼女の恋人はチーム・キャプテンのトッド(デレック・マギヤー)、トッドは大活躍なのに、アレックスは試合に負けてしまいます。落ちこむ彼女… 気分転換しようと、対戦相手に誘われたパーティーに友人たちと出かけるのですが… そのパーティーがまた、いかにも~ な東欧の乱れ具合なんですよ。暗がりのあっちこっちで〇〇や、〇〇なんかが行われているわけですよ!!
  
 そんな場所にのこのこ出かけていった当然の報いとして、アレックスたちは列車に乗りおくれてしまいます。ただひとり残っていたコーチ(トッド・ジェンセン)はカンカンです。つぎの目的地は 「オデッサ」。しかし、英語がまったく通じず、乗り換えの手段もわからず、お手上げ状態になっていると…

 金髪美人(コイナ・ルセヴァ)がやってきて、「なにかお困りかしら?」と、英語が通じるではありませんか!
 事情を話すと、「わたしもこれからオデッサにいくの。切符を買ってあげる」。こうして親切な美女に助けられて、無事列車に乗ることができたのですが…

 …とまあ、導入部がこんな感じです。
 最初にグロイグロイと書きましたが、えーと、とりあえず、やたら痛々しいことになってるんですよ。「ホステル」や「Turistas」「ブラッド・パラダイス」2006)なんかは、ストーリーのおもしろさでひっぱる感じでしたけど、こちらはまっとうに(?)痛がらせてます。
 かといって、それほどリアリティも感じられず…? あの、ホラーって、リアリティなんかべつになくてもいいんですけど(笑)、やっぱり 「襲われる側」 のリアリティはほしいですよね。

 「ホステル」も「ブラッド・パラダイス」も、そーんなバカな、と思いつつ、どっかにそんなことありそう…と、思わせてしまう設定がまた、すばらしかったんですけど。
正直、この作品は… あ、ありえないと思います!!!

「襲われる側のリアリティ」 が波に乗ってくるのは、女子の悲鳴があがる後半に入ってからなんですねー。いまいち? 緊張感が足りません。あと、閉塞感も。それから、せっかくの “動く列車” という舞台も、後半になってからやっといかされていくような。

 なんだかんだで、期待しすぎてしまったのでしょうかね…??
なんか、グログロイよくあるホラーという印象でした。
あ、でも、泥と血だらけになって戦うソーラ・バーチは非常によかったです! 彼女がレスリングをやっているということで、当然そういう場面も用意されています… ワクワクしますねー お楽しみに!!
結末のカタルシスは、ありきたりでも気持ちいいですよね。




 






OPからこんな感じ。
グロイっすね~!!







アレックス(ソーラ・
バーチ)と、友人の
シェルドン(ケイヴァン・
リース)。 


















左からアレックス、クレア(グロリア・ヴォトシス)、ウィリー(ギデオン・エメリー)、
シェルドン、トッド(デレック・マギヤー)。
みんなで楽しくパーティーにむかうはずが…















追いつめられたアレックス!! 勝算は?!?







    Pontypool



(2008)カナダ
出演…スティーヴン・マクハノティ
リサ・ホウル
ジョージアナ・レイリー
監督…ブルース・マクドナルド
★★★☆


〔ストーリー〕
 カナダの田舎町ポンティプールのラジオ局のDJグラントは、局にむかう途中、不思議な出来事に遭遇する。赤信号で車を停めていると、突然女性が窓を叩く。驚いた彼が、「どうしたんですか?」 と訊くと、女性は 「どうしたんですか? どうしたんですか?」 と、彼の言葉をくりかえし、吹雪のなかを見えなくなってしまう。「おい!どこにいったんだ!」 すると今度は男性の声が、「おい!どこにいったんだ、どこにいったんだ…」と、くりかえすだけ。
 不気味に思いながらも、ラジオ局に到着するグランド。女性アシスタントのシドニー、ローレルと一緒に番組をはじめることに。だが、おそろしい恐怖がすぐそこに迫っていた…!!

 
 事前にあまり情報が入ってこなくて、勝手にゾンビものだと思ってたんですが…
まあ、たしかにゾンビ亜流の内容なんですけど、今回はさきにネタバレしてしまいます。この作品、キングの 『セル』 みたいな感じなんですねー。

 なんだか最近?こんな集団狂人ものが流行ってるみたいなんですが、わたしこういうの、大好きなんです。大好きなんですけど、あまりにも似たような作品が多いと、ちょっと方向性を変えてみたり、新しいことが入ってこないと、さすがにきびしいかなと思いますよね。「The Signal」「地球最後の男たち/THE SIGNAL」2007)なんかは、コンセプトがよかったりしたんですが。 
 
 なんですが、この作品も非常におもしろいです!! どこがどうおもしろいのか、説明したいと思いまーす。

 監督のブルース・マクドナルドは、「ロードキル」(1989)「ピクチャークレア」(2001)あたりが有名なんでしょうか。ちなみに前者はホラーじゃありません。なんか、ハッピーなロードムービーのようです。あと、テレビ関係の仕事が圧倒的に多いです。

 そんなマクドナルド監督が、トニー・バージェスのベストセラー小説を映画化しました。トレイラーを見ても、いまいちおもしろさが伝わってこず、ひどく地味な作品なん
じゃないのかな? と、思ってたんですが…

 主役のDJを演じるのは、スティーヴン・マクハノティ。女性アシスタントのシドニー役にリサ・ホウル、ローレル役にはジョージアナ・レイリー。この3人がカナダの田舎町のラジオ局にとじこもって、しだいに外の異変に気づき、その恐怖にとらわれていく… そんな内容なんですが…

 はっきり申しあげまして、たしかに内容は地味です。派手なことはいっさいなし。まず、登場人物がほとんどこの3人で、舞台もラジオ局がほとんど。そして外の異変を伝える手段が、音声のみ(当然、ラジオ局ですから!)なんですよ。なんですが、これがびっくりしちゃうくらい迫真の展開になっていまして、かなり入りこんで観れちゃう代物になっているんですよ!
  
 ホラー、それもレベルの高いホラーというのは、わかりやすいお化けが出てきたり、モンスターが大暴れする必要はないんです。日常の風景に、「一片の変事」 が起こればいい。それが徐々に、大きな恐怖を生みだしていけばいい… と、頭では理解していても、そんな高度は技は、当然だれもができるわけもないわけでして。

 ですが、マクドナルド監督は、それをじつに見事にやってのけちゃってます。わたしは途中で、「なんかこれ、〈ミステリー・ゾーン〉みたい!」 とか思いました。あとでインタビューを読んでわかったのですが、監督本人は、オーソン・ウェルズの 『宇宙戦争』 を念頭に置いて撮ったとのこと。なーるほど、どうりでむかし懐かしいホラーテイストが感じられるわけです。

 が、当然懐かしいだけじゃなくて、いま的なテイストもあります。狂気の感染方法がまずそれ。主人公がDJであることにも注目です。さあ、ラジオ局にとじこめられてしまった3人の運命は…??

 興奮のあまり得点を高くしてしまいましたが、たぶんこの作品、入りこんじゃうと、すんごくおもしろいんじゃないかと思います。まずは、高度な技をご堪能ください!!










グラント役のスティー
ブン・マクハノティ。






シドニー役のリサ・
ホウル。





ローレル役の
ジョージアナ・
レイリー。






外でなにかが起こって
いる…?!?







ひい~、
だずげて!!!







 
    Long khong


(2005)タイ
出演…ハタイワン・ナムスコンプシット
ナモ・トンクムナード
ナパクパハ・ナクプラシット
監督…パシス・ブラナヤン
コンキアット・コムスリ…
★★☆

〔ストーリー〕
 とある日、川で鯰を釣っていた男性が突然苦しみだした!! 家族があわてて連れていったさきは、呪術師の家。彼は呪いをかけられていたのだ。呪術師の老婆は男性を救おうとするが、身体中から釣り針が出てきて彼は絶命してしまう。
 そして、場所は変わって、大学の講堂で授業を受けるキム。彼女は高校時代の仲間たちとともに、以前つきあっていたタの暮らす村へ遊びにいくのだが… じつは、彼らには人にいえない暗い過去があった…


 最近観ている作品がことごとくハズレちゃいまして、なんかもう、半分ヤケクソ、鬱憤も溜まってきてしまいまして、そうだ、ゴアが足りないんだ! と、急遽思いたち、「アート・オブ・ザ・デビル2」 なんかをレビューしてみました。いやはや、この作品、ちゃんと観てみるとほんとにすさまじい内容ですよね~

 …なんて書いてみましたが、わたしはこれ、けっこう好きなんです。わりとおもしろいですよね…って、観ている方はあんまりいないですかね?

 タイ・ホラーって、一歩外れちゃうと、かなり元気がよかったり、ハチャメチャだったりするんですけど、まあ、その背景にはお国柄なんてのもありまして… タイは 「死体
がごろごろしてる国」 という偏見がわたしにはあります。なんか、「今週の死体コー
ナー!」 みたいなTV番組もあるそうでして、いろんな事故や殺人現場の死体映像をえんえん流すらしいんですが、さすがにこれはダメだろうと、良識のある人から苦情がよせられて… で、いまは死体の目の部分が黒く隠されているそうです。めでたし、めでたし。

 そんな偏ったイメージがわたしにはあるので、タイ・ホラーというと、やはりガンガンいきます、強力なゴア押しですよ! という作品が、おー、タイだなと、思ってしまうわけです。その代表格みたいなのが、この 「アート・オブ・ザ・デビル」 シリーズなんですよ。

 1作目は、アジアン・ブラック・マジックをいい題材にとったかな、という印象だったんですけど、2作目のこの作品に入りまして、エンジンがかかってきております。ストーリーはもうめちゃくちゃでして、あっちで呪いかけたり、あ、こっちで呪いかけたり、みんなで呪い大合戦! みたいな感じなんですけど、疑問に思うまえにパワーでゴリ押ししちゃってます。えっと、一応内容を書いておきますか。

 大学生のキム(ハタイワン・ナムスコンプシット)は、高校の同級生たち男女5人で旅行に出かけます。彼らがむかったのは、かつての仲良しグループのひとり・タ(ナモ・トンクムナード)の暮らす村。じつは、キムとタは以前つきあっていたのですが、キムが大学入学と同時に別れてしまいました。そして、いまではポウ(アカリン・シオポーンピタック)といい仲に…

 タはキムのことがあきらめきれない様子。高校時代の甘い思い出がインサートされます。しかし、彼らの過去は甘い思い出だけではありませんでした。タにはパノア(ナパクパハ・ナクプラシット)という継母がいまして、えらいべっぴんさんなのですが、彼らの学校の教師でもありました。パノア先生は男子生徒たちの憧れの的、ですが、じつは彼女にはある秘密が…

 ストーリー展開が早く、サクサク進んじゃいまして、なんだかむかしのドロドロした愛憎劇みたいな現実離れしたお話です。なんですが、アダルトなシーンはほとんどなくて、ただもう、ゴア! 痛い! どこまでもやれるか!! そんな映画なんですよ。

 ヒロインのキムも、彼女を守ろうとするタも悪くないんですけど、ごくフツーの若者。インパクトに欠けます。それを補って余りあるのが、美人先生役のナパクパハ・ナクプラシット(← ほんとにこんな読み方であってるんでしょうか?) タイでは有名なモデルさんらしいです。あんまりおうつくしいので、何枚か写真を載せてしまいました。

 呪いに追いつめられていく若者たち、美人先生の壮絶な復讐、彼らの一風変わった(?)死に様がけっこうおもしろいんですけど… 後半に入って、あんまりねちねち拷問するのもなあ~、なんか、引いちゃいますよね。
 痛いのが平気、ゴア大歓迎! という方には、もってこいの作品かも。ラストであっと驚く展開も待ってまーす













どうですかっ、
こんな美人が先生で復讐で
呪いかけちゃって!!












調子に乗ってもう一枚
いやー、ほんとすばらしい肢体です。










若者たちを襲う恐怖
とは…?









美人先生の復讐開始!










あがががっっ!!!








バアさん、
なに食ってんの!!







    Reazione a catena


(1971)イギリス/イタリア
出演…クローディーヌ・オージェ
ルイジ・ピスティリ
クラウディオ・カマソ
監督…マリオ・バーヴァ
★★☆


〔ストーリー〕
 ある嵐の晩、海辺の屋敷に暮らす資産家のドナーティ夫人が、夫のフィリッポに自殺に見せかけて殺害されてしまい… と思ったら、今度はフィリッポが何者かに殺されてしまう!! その後フィリッポは行方不明に、人々は彼が妻を殺害したのではないかと噂するが…
 フィリッポの娘で遺産相続人のレナータと夫のアルバートが屋敷にやってくると、隣人夫婦のパウロとアナ、ドナーティ夫人の私生児のサイモンと、なにやらみんなあやしく、隠しごとがある様子…? そして、土地開発をもくろむ建築家のフランクという、招かれざる客もやってくるのだが…


 とうとう観ちゃいました!! バーヴァ後期の作品、「血みどろの入江」です。英題では、「A Bay of Blood」になっていまーす。
 
 「血みどろの入り江」というと、すごく有名なお話ですが、「13金」の元ネタだったりします。ふーん、海辺でつぎつぎ殺人が起こる… まあ、そういう設定、たしかに似てますよね~ なんて、わたしなんか思ってましたが… じっさいに鑑賞してみますと、あらー!! まんまコピーじゃないですかっ! 驚いちゃいます。これはホント、ショッキング・シーンがそのまんまアメリカナイズされているわけですよ。

 わたしはバーヴァにそれほどくわしくないので、あれこれ書くことはできないのですが… 「La Maschera del demonio」「血ぬられた墓標」1960)を観ていただけたらわかるかと思いますが、超正当派のゴシックホラーを撮る方なんですよ。
 で、「Sei donne per l'assassino」「モデル連続殺人!」1964)なんかもそうですけど、アルジェントに影響を与えたのもよくわかる。アルジェントは世界的に大成功したけれど、師匠だったバーヴァのほうはというと、アルジェントのような華々しいハリウッド・デビューすることはできませんでした…

 でも、マカロニ・ホラーといって、日本人にはたいへんたいへん、人気のある大御所監督さんです。アルジェント、バーヴァ、フルチ、この3人はぜったい押さえておきましょうね。はい、これ必修です。

 話はもとにもどりますが、バーヴァというと超ゴシックホラーというイメージが強かったのですが… この作品を観て、だいぶ印象が変わりました。といいますか、もしかしてこれ、コメディじゃないですか…??

 物語は、海辺の屋敷に暮らす車椅子の老婦人、フェデリカ(イザ・ミランダ)の登場からはじまります。彼女は美人さんでして、若いころはきっと… という感じの、品のよい老婦人です。広い屋敷のなかを移動する彼女… 鏡に映った自分に失望して、明かりを消したり、溜息をついたり。そしてバックには、しんみりしたピアノ曲が流れています。

 なんだかうつくしくて悲しい場面ですね~… と思っていましたら、突然フェデリカ、首吊り自殺に見せかけて殺されちゃうじゃないですかー!!
 犯人はお約束の黒手袋をしていまして… と思ったら、顔がハッキリ映っちゃいます。老婦人より若いです。のちに、これが夫のフィリッポ(ジョバンニ・ヌボルッティ)と判明するのですが、ははーん、財産目当てに結婚したんだなと想像できます。

 フィリッポはご丁寧に遺書まで偽造して、まんまと完全犯罪をやってのけた! …と思っていましたら、今度はフィリッポが、何者かにグサグサ刺されて殺されちゃうじゃないですかー!! ひえーっ、いったいだれに??

 そして、真相は闇のなかに… 数日後、おそろしい二重殺人事件があったとは知らない男女4人の若者たちが、能天気にバカ騒ぎにやってくるのですが… それが恐怖の惨劇のはじまりだったのです…!!

 たぶん、あちこちの評なんかでネタバレしていると思われます。これは変則的なサスペンス… といっても、ジャーロではありません。といっても、「13金」のような、ひたすら殺戮場面をくりかえす! という創造性のかけらもないドライブイン・ホラーでも当然なし。(← あ、1作目はなかなかおもしろいと思いましたよ

 人がバッタバタ死んでいくのって、それだけでもなんかマンガっぽいし、欲に駆られた人間たちの愚かしさと悲しさをこれでもかと強調しているところがまた、おかしい。やっぱりこれはコメディですね。小説で申しわけないんですが、マイケル・マクダウェルの『アムレット』 みたいなお話です。

 このように、ストーリーはとってもおもしろいんですが、76分とかなり短い。わたしが観たのはカット・バージョンなんでしょうか? それゆえに編集も荒かったです。もうちょっと丁寧な構成だったら、すんごい傑作になったと思うんですけどねー。

 でも、変種ホラー? として名を残す、バーヴァの傑作だと思います。「13金」のスタッフがインスパイアされただけあって、殺害シーンはかなり残酷です。わたしはタコのシーンが好きですねえ…  何度も書いちゃいますが、これは必修ですよ!









建築家のフランク
(C・アブラム)、
愛人のローラ
(A・M・ロザーティ)。





フェデリカの私生児
というサイモン
(右C・カマソ)
と、隣人のパオロ
(R・トリエステ)。








パオロの妻のアナ
(ローラ・ベッティ)。







バカ騒ぎにきた若者は、
桟橋で見てはいけない
ものを見てしまい…!!





遺産目当てにやってきた
夫婦、レオーナ(クロー
ディーヌ・オージェ)、
アルバート(ルイジ・
ピスティリ)。







    Mon seung




(2006)香港
出演…シャーリーン・チョイ
ショーン・ユー
イザベラ・リョン
監督…オキサイド・パン・チュン
★★☆



〔ストーリー〕
 ロン・ウィンナは孤独な女の子、以前は恋人のセンクワンがいたが、最近は連絡もとってくれない。食事を作って彼を待っても結局きてくれず、落ちこむウィンナ。友人のイーは、「彼のことは忘れて前進するべき」と慰めてくれるが、彼女はどうしてもあきらめきれない。そんなある日、センクワンの会社に押しかけて彼を待ち伏せしていると…人ちがいで、別の男性に声をかけてしまう。会社の受付に尋ねると、センクワンという社員はいないとのこと。彼はうそをついていたのだろうか? 途方に暮れるウィンナは、今度はセンクワンそっくりな男性目当てにその会社を訪れるが…

 
 オキサイド・パン・チュン監督といいますと、そうでーす、「パン兄弟」 でその名が通っていますよね。双子の弟さんのダニー・パンと組んで、いろいろな話題作をガンガン撮っていました… ええーと、わたしは「The Eye」「the EYE/アイ」2002)と、「Re-Cycl」「リサイクル/死界」2006)と、「The Messengers」「ゴースト・ハウス」2007)は観たんですよね。どれもけっこうな話題作になっていましたよね。

 で、話題作は一応、ちゃんと観ているんですけど… いまいち、まだ彼らの作風がわかっていないような…??

 …なんというんでしょう、わたしがちゃんと観ていなかっただけかもしれませんけど、いまいち味が薄いですよね? こういっちゃーなんですけど、時間がたっちゃうと、あれれ? ストーリーはしっかりおぼえてるんですけど、なんかどんな映画だったのか、すっかり感触がなくなっちゃうような…?

 いえ、たぶん、わたしが彼らの作品とあわなかっただけだと思うんですけど!!!!(← すっごく強調!!!)
 ですが、めげずにまたまた挑戦してみました。今回は未公開作品をチョイスしました。邦題では、「妄想/diary」になっています。

 出演者のところを見ればわかるかと思いますが、これだけかぎられたキャラクターと、心理劇なホラーとくると… いろいろ想像してしまうかと思いますが…
 な、なんと! ほんとに想像したとおりの結末になっていました。とほほ~、ですが、随所でおしい!といった作品なんですよ。まず、題材がステキなんです。みなさんも大好きなヤンデレなんですね~。

 ヒロインのウィンナ役には、なんか香港で有名なアイドルらしい、シャーリーン・チョイという女の子。小柄でキュートなタイプですね。こんな娘がヤンデレを演じてくれるのかと思うと、わくわくしますねー

 ウィンナは孤独な女の子、料理が得意で、日記と人形作りが趣味です。(← さっそくヤンデレしてますよね)。すこし前までセンクワンという恋人がいたのですが、なぜか最近避けられているよう。一生懸命食事を作って待っていても、きてくれません。
連絡もありません。

 すっかり落ちこみ、ストーカーと化していくウィンナ。彼の仕事先を訪れて待ち伏せしていると… センクワンそっくりな男性に声をかけてしまいます。おまけに、センクワンはその会社には勤めていなかったことが判明します。

 悩むウィンナに、親切な女友だちのイー(イザベラ・リョン)は、「なにか新しいことをはじめたら?」と、提案するのですが… どうしても前進できないウィンナは、ふたたびおなじ会社を訪問。今度は、センクワンそっくりの青年ワイホウ(ショーン・ユー)に声をかけ、彼と一緒に喫茶店に入ることになるのですが… 

 ある程度映画や本に接している人には、簡単に結末が読めてしまうお話… なんですが、途中、病んでるウィンナの世界が再現されたときには、「おおっ!」 とした興奮があります。この病んでる世界観、もっともっと再現してくれていたら、たぶんすんごくおもしろい感じになったと思うんですが。
 
 パン兄弟、じつに悪くないんですけど、ある意味王道なんですけど、この、あと一歩の踏みこみがいつも足りないのよね… なんて、生意気な感想を書いてみました。非常に非常に非常に、すみません。。。
 
 でも、おもしろい作品だと思います。ミステリ好きにはたまらない? 内容でしょうか、わたしも好きです。欲をいえば、もっとシャーリーン・チョイちゃんに壊れてほしかったですね。こういう映画はおおげさなほうがおもしろいですよね?









ウィンナ役のシャーリーン・チョイ。
こんな娘がストーカーで病的で
ヤンデレで!!









友人のイー役のイザベラ・リョン。
えらいべっぴんさんですね~、
この人がストーカーでもいいですね。












ワイホウ役のショーン・ユー。
パン兄弟作品ではお馴染みですね。






人形作りが趣味の
ウィンナ。
この人形、ぜんぜん
かわいくありません!












ひとりで食事しても、
楽しくないよね…











元彼そっくりの
ワイホウと、だんだん
親しくなるのですが…







カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
(いちおう)プロフィールです
HN:
ななみといいます
性別:
女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
ねこじかんです

ホームページ制作浮気調査ホームページ制作会社 東京浮気調査ホームページ制作 千葉ホームページ制作ブログパーツ 動物

最新CM

[03/28 PatlealaRag]
[02/29 あぐもん]
[02/29 あぐまn]
[01/11 わかりません]
[01/01 クロケット]
[10/23 ナマニク]
[10/23 ナマニク]
[10/20 nasu]
[10/17 奈良の亀母]
[10/16 ななみ]
気になる新作!

*A Lonely Place to Die

*Super 8

*Insidious

*The Woman

*Rammbock

*Season of the Wich

*Red Rising

*The Violent Kind

*Red White & Blue

*11-11-11

*The Feed

*Nang Phee

*Scream of the Banshee

*Dylan Dog: Dead of the Night

*Misteri Hantu Selular

*The Silent House

*Who Are You

*I Didn't Come Here to Die

*Famine

*I'm not Jesus Mommy

*Monster Brawl

*Some Guy Who kills People

*Falling Skies

*The Wicker Tree

*Hisss

*ChromSkull: Laid to RestⅡ

*Father's Day

*Drive Angry

*Fertile Ground

*Wake Wood

*Mientras Duermes

*Hobo with a Shotgun

*Atrocious

*KaraK

*Penunggu Istana

*Borre

*The Broken Imago

*Madison Country

*Viy

*Jenglot Pantai Selatan/Beach Creature

*Urban Explorer

*Los Infectados

*Isolation

*2002 Unborn Child

*The Pack

*El Incidente

*Rat Scratch Fever

*4bia
最新記事

(10/16)
(10/11)
(10/07)
(10/04)
(10/01)
(09/30)
(09/29)
(07/17)
(06/29)
(06/19)
ブログ内検索

最新TB

みなさまの足跡
アクセス解析
バーコード
忍者ブログ [PR]

Graphics by Lame Tea / designed by 26℃