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個人的にグッときたホラー映画(べつの意味でグッときたホラー映画も)なんかや、 小説のレビューなどをポツポツと…
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    Like Minds



(2006)オーストラリア・イギリス
出演…エディ・レッドメイン
トム・スターリッジ
トニ・コレット
監督…グレゴリー・J・リード
★★★


〔ストーリー〕
 富裕な子息ばかりを集めた全寮制学校で、ひとりの生徒が死亡する。その場に居合わせ、友人でもあったアレックスは学長の息子。黙秘をつづける彼の心をひらかせようと、心理学者のサリーが尋問することになるのだが… やがて、死んだ生徒ナイジェルとアレックスの異常な関係が浮かびあがってくる…


 こちらも、以前から気になっていた作品のひとつ。
もう、こういう題材って女子にはたまりませんよねー。無条件で気になってしまいますよ。だって、寄宿舎! 悩める美青年! 謎めいた転校生!! …ふう、ちょっと興奮してしまいました。天使な笑顔のエディくんと、ミステリアスなトムくんが共演した青春ホラーです。

 
 タイトルにもなっている 「ライク・マインド」 とは、あんまりいい意味で使われることがない言葉みたいです。たとえば、ネオナチとか白人至上主義とか、そういう偏った考えのひとにむかって使われるニュアンスがあるようです。
 ジャンル的にはクライム・サスペンスになってますけど、完全にホラーでした。まずは、ストーリー説明から。

 アレックス(エディ・レッドメイン)は全寮制学校の生徒、父は学長という筋金入りのお坊ちゃま。科学オタクのジョシュ(ジョン・オヴァートン)、アラブ系のラジ(アミ・シャア)とつるんで、ささいないたずらをくりかえしておりました。アレックスはそれなりに特権があるので、部屋もひとりで使っています。

 そこへ、季節はずれの転校生がやってきます。黒髪のナイジェル(トム・スターリッジ)は妙に落ち着いている雰囲気のへんなやつ、アレックスは食事中にぬけだして、部屋にもどってナイジェルの荷物を勝手にひらいちゃいます。するとそこには、動物の剥製が…!

 うげー、やっぱりへんなやつと、一度はひくのですが、ナイジェルの妙に落ち着いた態度、部屋にもどるたびに不気味な解剖や生物学の研究をしていたりして、どうしても気になってしまいます。研究内容をこっそり持ちだしてジョシュたちに見せると、彼が驚くほどの秀才だということもわかります。

 しかし、いくらちょっかいを出しても、面倒くさそうにあしらわれてしまうアレックス。よし、ここはいっちょう、あのおつにすました顔をひと泡吹かせてやるか! と、寝ているナイジェルにクロロホルムを嗅がせて、ジョシュたちと深夜の列車に連れていくのですが…

 あのですねー、エディくんもいいし、トムくんも不気味な雰囲気がよく出てるしで、非常に期待しながら観てしまったのですが、なんといいますか、肝心のふたりの関係がサラッとしか描かれないのが残・念!!
 あ、もちろん、ストーリー的にはちゃんと描かれてますよ。知的ミステリなホラーになっています。でも、全寮制、惹かれあう男子とくると、その方面を期待しないほうが無理でしょ、でしょ!!

 なのに、アブノーマルさはほんのさわり程度でして、ほのめかすくらいにしか描かれていません。そこまで上品にしなくても。この監督さん、いちばん大事なことがわかってないな~、観客だっていちばんそれを期待してるのにと、勝手に文句をいってみましたが。

 心理学者のサリーは、トニ・コレットが演じています。この女優さん、役柄によってガラリと変わるからすごいですよね。本作では美貌の心理学者を演じていて、物語に華をそえています。
 でも、いちばんの見どころはやはりエディくんでしょうね。うんうん、見てるだけで癒されちゃいますから。一方トムくんはというと、神秘的な顔立ちが魅力的。ナイジェル役にはまっています。まったくタイプのちがうふたりが、この後どんな感じにライク・マインドしちゃうのかというと…??

 個人的には非常にものたりなかったのですが、エディくんには癒されたので、今回は甘めの採点
 あと、イギリス映画ってドラマ作りが丁寧ですから、よほどのことがないかぎり外すことはありませんね。











癒されますー
エディ・レッドメインくん。










気品がある顔立ちの
トム・スターリッジくん。










殺人の嫌疑をかけられたア
レックスと、サリー。









すました態度が気にいらず、しょっちゅう
ナイジェルにちょっかいを出すアレックス
ですが…







アレックスの話を信じて、
秘密の研究室を訪れて
みると…?








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    Paintball



(2009)スペイン
出演…ブレンダン・マッケイ
ジェニファー・マター
パトリック・レジス
監督…ダニエル・ベンモイアー
★★☆


〔ストーリー〕
 森のなかでサバイバル・ゲームを楽しんでいた男女8人。ゲーム主催者は彼らにそれぞれ無線で指示をだして、ときどきチェックポイントに立ちよったり、アイテムをゲットするという仕組み。最初に古ぼけたバスで手に入れたのは、防弾ジャケットひとつきり。これだけ? と、ほとんどの者は興味をしめさない。だが、その直後に突然ジャケットを着た男性が実弾で胸を撃たれて…!!


 きのうの「District 9」(2009)の破壊力がすごすぎまして、たぶん、いまなにを観ても負けちゃうんだろうな~ ということで、「サバイバル・フィールド」などを観てみましたー。

 ええっと、「Rec」「レック」2007)で調子づいたスペインホラーが、似たような手ブレ感ありあり映像でサスペンスを撮ったといった感じです。で、その手ブレ感ありありさを、宣伝部は “新感覚” とのたまっているようですが…

 今回は簡潔にいきましょう!

まず、ちっとも新感覚ではなく、ごくごくフツーのサスペンス映画です。
思っていたほど悪くもなく、そこそこ楽しめる内容でした。
物語が一直線だから、途中のトイレ休憩も余裕でOK!
いちばんのポイントは、い~ 感じにイラッとする映画ってことですかね。

 内容を簡単に説明しますと、能天気な男女8人(← 名前をおぼえる気もまるでなし!)がサバイバル・ゲームに参加してまして、そこに実弾ライフルを持った殺人鬼がやってきた!! ただそれだけのお話。

 この男女8人がまた、全員バカばっかりでして、適度にイライラしまくれますよー。なんにもないところで転ぶわ、仲間割ればっかするわ、大声で喋るわ、移動中も自分の銃器を構えながら行動するわ… って、それ実弾じゃないんだから、そんなことしたってしょーがないじゃん! と、つっこみたくなるのはけしてわたしだけではないはず。そんなですから、当然共感できるはずもなくて、さっさと全員撃たれちゃいなYO!! と、思ったところで、犯人もそれなりに不気味な行動をしてくれます。

 えーと、結末もよくある感じでして、ひねりもへったくれもなく、かといって、犯人像もサイコにしたかったのか? 殺人マシーンにしたかったのか? どっちつかずで残念でした。
 まあ、それなりに楽しめるんですけどね。そこそこ楽しめる作品なんですけど、「The Killing Room」「実験室KR-13」2009)といい、「Paranormal Activity」「パラノーマル・アクティビティ」2009)といい、最近の劇場公開の基準がよくわかりません!

 もっとおもしろい作品がたくさんあるはずなんだけどな~… そう思ってるのはわたしだけでしょうか…? 暇つぶしに観るぶんにはいいと思います。











サバイバル気分で森
を歩いていると…








あーっっ、
撃たれた!!!








はひはひ、
なんでこんな目に~!









ギャーギャー泣いてても、
しょうがないから!







← んで、やっと覚醒。
生き残るためならなん
だってするわよ!!







    District 9


(2009)アメリカ・ニュージーランド
出演…シャールト・カプレイ
ジェイソン・コープ
ナタリー・ボルト
監督…ニール・ブロムカンプ
製作総指揮…ピーター・ジャクソン
★★★★☆


〔ストーリー〕
 1982年、南アフリカ上空に巨大な円盤型UFOがあらわれる。しかし、UFOからは攻撃もなければ、友好のしるしもない。しびれをきらした人類が内部に潜入すると、そこには昆虫と甲殻類をあわせたような、エイリアンたちがいた…
 この宇宙船、制御不能になってエイリアンたちもどうすることもできず、すっかり衰弱していた。人類は寛大処置をしめそうと、“District 9” という居住地区をあてがい、隔離する。しかし、居住地区とは名ばかりで、食糧もとぼしく、しだいにスラム化してしまう。民間軍事請負企業でエイリアン対策本部の 〈MUE〉は、新たな居住地 “District 10” に彼らを移そうとするが… その任務をになうことになったのは、ウィッカスという男だった…


 やっと観ました。各種メディアから大絶賛されてまして、どれくらいすごいんだろうと思いながら観たのですが… ほんとにすごすぎて、椅子から転げ落ちそうになりました!! この世界観はヤヴァイです。しばらく抜けきれなくなります。

 たぶん、いろんな方がすぐれたレビューを書いていると思います。だから、わたしがいまさらくどくどいう必要もないんですが。まずは、監督さんの紹介でも書いておきますか。

 ニール・ブロムカンプは南アフリカ出身の若手新鋭です。ピーター・ジャクソン監督に見いだされ、大ヒットゲームの映画化 「Halo」 を撮る予定でした。ところが、これが見事に頓挫。ハリウッドに失望したジャクソン監督は、「じゃあ、おれたちでもっとおもしろいのを撮っちゃえばいいじゃん!」 と、企画したのがこの作品。

 そのため、お金もそんなにかかってないのです。役者さんたちもほとんど無名。いちばん驚いたことには、主演のシャールト・カプレイ、じつは完全な素人さん!! なんでも、ブロムカンプの友人なんだそうです。それであの演技力とアドリブ… もう、ほんとど~なっちゃってるのやら!

 驚きついでですが、この作品はモキュメンタリーにドラマが入れ子状態になっています。モキュメンタリーというと、「うさんくさい」 を合い言葉に批評してきたわたくしですが… こんなに硬派なリアリティが出せるものだとは、思いもしませんでした!!! とーっっっても反省しております!!

 ストーリーは、80年代の南アフリカに巨大宇宙船がやってきたというところからはじまります。この宇宙船、とんでもなく大きく、人類は脅威におののくんですが、宇宙船からはなんのアクションもありません。あれ? どうしたの? 宇宙戦争は? 親善大使は? と、人類のほうから宇宙船に乗りこんでみると…

 そこには、昆虫ぽいエイリアンたちが病気になりかけておりました。なんとエイリアンたち、宇宙船が動かなくなってしまい、仕方なく地球にやってきたのですね。

 で、その容姿からうかがうに、知性はなさそう、なんか、敵ではなさそう! などと、人類は勝手に思いこむわけです。ついでに、ここはおなじ宇宙人として友好的にならねばと、隔離地区を用意します。

 でもほんとは、あんなすごい宇宙船を持ってるんだし、武器も並外れてすごかったり。全部没収しちゃうんですけど(予備対策とかいう名目で)、ほんとは彼らがこわかったんです。彼らの知性がこわかったんですね。でも、その武器は人間には使えないものでした。

 エイリアンたちは最初はぎょっとする容姿ですが、見なれてくると、哀愁を帯びた目が同情をさそいます。“District 9” とは、アパルトヘイト時代にじっさいにケープタウンにつくられた “District 6” をモデルにしています。簡単にいってしまうと、政治で人種差別を合法にして、そこには白人の特権を守るというねらいがありました。ですから、痛烈な社会メッセージもこめられているのです。

 外国人監督というと、やはり表現するメタファーが圧倒的に強い。劣化コピーばかり生みだしちゃうハリウッドとはちがって、彼らにはどうしても表現したいメッセージがあるんでしょう。この作品はブロムカンプの才能もさることながら、環境に恵まれた幸運もあったのだろうなと思います。だってジャクソン監督だって、「Bad Taste」「バッド・テイスト」1987)で一部マニアを熱狂させて、「Braindead」「ブレインデッド」1992)のメジャー・デビューでハリウッドの度肝を抜いたんですから。

 なんだかんだで、こんなにくどくど書いちゃいましたが、わたしたちはこの才能の誕生を目撃できたことに感謝しましょう!! まだ29才だそうですよ、は~へ~、これからどんな作品を撮っちゃうのやら…

 あまりにクオリティが高すぎまして、ここ最近観たおもしろかった映画がみんな吹っ飛んじゃいました。あわわ…













巨大宇宙船の到来! これだけ見ると、ふつうのSF映画のようですが…












ウィックスを演じるのは、これがほんと
に最初の役者経験だというシャールト・
カプレイ。
いま、映画界がもっとも注目する男!









インチキくさい銅像が
立っておりますが。







あのー、すいません、
ここにサインをお願い
します。








悲しい顔のエイリアン…








ついには武力行使と
なってしまいます…!!








    Mutants


(2009)フランス
出演…エレーヌ・ド・フージュロル
フランシス・ルノー
ディダ・ディアファ
監督…デヴィット・モルレ
★★★


〔ストーリー〕
 脅威的なウィルスが蔓延する世界。感染した者は凶暴なモンスターのようになって、正常者たちに襲いかかる。救急救命士のソニアとマルコは怪我人を救おうとするが、噛みつかれた犠牲者は容赦なく射殺されていた。潜入した建物で、ウィルスに感染した少年を発見。だが、少年はまだ正気を保っていて、マルコは彼を撃つことができない。行動をともにしていた女性警官は怒り、発砲。少年の返り血を浴びてしまったマルコは…?!


 フレンチ・ゾンビの「フェーズ7」です~
 最近のフレンチ・スプラッタのエッジ効きまくりには、ほんと目を見張るものがありますが… 今回はそれらのスプラッタとくらべると、すこーしおとなしめ。ですが、かなりおもしろかったです。「28 Weeks Later」「28週後…」2007)をフランス版で、パーソナルな物語にリメイクしてみた! そんな感じの内容です。

 考えてみれば、ロメロとサヴィーニが80年代ホラーファンを狂喜乱舞させて、そういうものにどっぷり浸かって青春時代をすごしたひとが、〈バイオ〉なんかを作っちゃって、これまた世界的に大ウケ、とうとう走るゾンビが誕生したんですが。

 本作もそんな進化型ダッシュ・ゾンビ、スリリングにできてます。新生ゾンビはやはり、スピード感が命ですよね! 「28週後…」ほど悲壮感はないにしても、これが個人的な物語に掘り下げてまして、思いのほかよい出来でした。

 ソニア(エレーヌ・ド・フージュロル)とマルコ(フランシス・ルノー)は恋人同士、ふたりとも救命士なんですが、世界はひとをゾンビ化させちゃう “レイジ” のようなウィルスにさらされ、まさしく終末状態。感染者がなぜ “ミュータント” と呼ばれるのかというと… ラストでわかるようになっています。

 彼らは女性警官とともに行動をともにしているんですが、なかなか生存者にめぐり会うことはできません。やっと人気があったと思ったら、それもまた感染者。しかし、感染にも段階がありまして、最初のうちはちゃんと意識を保ってるんですね。で、自分でもコントロールが効かなくて、本人にもかなりこわいことなんだろうし、見ていてとってもかわいそう。

 マルコはとある少年に同情したばっかりに、とばっちりをくっちゃいます。警官が少年の頭を吹っ飛ばしたときに、返り血をもろにかぶっちゃいまして、ソニアがあわてて警官に逆発砲。マルコはなんとか命が助かりますが、もはや感染の疑いはないのでした…

 前半、しだいに正気を失い、身体を冒されていくマルコと、献身的につくすソニアの物語。これがじっくり描かれてまして、愛ですよね~、究極の愛。でも、これはウィルスというより、単純に癌患者とその近親者の物語のようでもあって、心苦しいです。ゾンビというと鬼ゴッコが基本ですが、感染者に焦点をあてたのははじめてかもしれないです。で、それほど重くならず、エンタメとしても高めに成功している。

 後半から登場人物が増えまして、基本ルールの鬼ごっこが入ってきますが、ヒロイン・ソニアの人間性が出ていてよかったです。愛のつぎはエゴですよ、エゴ! 人間、そううつくしいだけではいられないんです!!

 冒頭からもテンション高めでして、ハラハラさせる展開もうまいです。フランス、なんでも持ってっちゃうな~と、最近のアメリカ・ホラー業界は脅威を感じているかも?

 “ミュータント” と呼ばれるゆえんですが、その最終形態にありまして、“レイジ” なんかよりもおそろしいことになっちゃってます。それでも相手が愛するひとだと、なかなかとどめがさせないのですよ… 反対に、どーでもいい相手にたいしては、どーでもよかったり(笑)。そのへんの人間性がリアルかなと思いました。見ようによっては、ソニアはド悪女かもしれません。正気と狂気の境を曖昧に描いている点もよかったです。これはオススメな力作!!












無人の建物にとじこもる
ソニア。








感染者の血を浴びて
しまったマルコ!









献身的に看病をつづけ
るのですが…








症状はどんどん進んで
しまいます…







ぎゃー!!
とうとうこんな
なっちゃった!








    Dead Air



(2009)アメリカ
出演…ビル・モーズリー
エル・トラヴィス
ジョシュア・フェインマン
監督…コービン・バーンセン
★★☆


〔ストーリー〕
 バスケットボールの試合が行われるスタジアムで、テロ行為が発生!!ボンベのなかから出てきた液体は、換気扇を通じて客席へと流れて…
 その夜、DJのローガンはいつものように仕事場へ。スタッフたちと和気あいあいと仕事をしていると、突然リスナーからおかしな電話をもらう。彼がいうには、いまたいへんな事態が起きているというのだが…??


 ビル・モーズリー主演ということで、どーうしても期待してしまったのですかねえ…
蓋をあけてみれば、ごくフツーな、よくある低予算のゾンビ映画でした。

 …というだけではまずいと思いますので、一応内容紹介を。
 モーズリーは今回はDJローガンの役です。DJ、ゾンビというと、去年観た「Pontypool」(2008)。これはすばらしい出来でした。なんだか、DJとゾンビって古きよきホラー魂をくすぐる組み合わせみたいでして、有名どころをあげたりしますと、「ZOMBIE」「サンゲリア」1979)なんて作品がありました。

 とあるスタジアムで、ナゾの男たちによるテロ行為から物語ははじまります。彼らはなにかを撒布しようとしてまして、うっかり仲間のひとりがスプレー缶を落としちゃったら… もうひとりがガスマスクをかぶって、NO~!!と、顔を拭きまくってるその仲間の頭をズドン。ここから悪夢がはじまっちゃうのです。

 場所は変わって、DJモーズリーの登場。スタッフはバート(ジョシュア・フェイルマン)、ギル(デヴィット・モスコー)、ナタリー(エル・トラヴィス)の3人。いつものように軽快に仕事を進めていると、リスナーからおかしな電話が入ります。相手はかなりパニくっていて、なんだか、外の世界ではたいへんなことが起きているようなのです。

 そして、それとはべつのところで、夜の闇にまぎれて逃げまどう3人組の男たちの影がありました。さて、彼らの正体は…??

 こういうのって、腕しだいかと思うんですけど、ええと、本作はあんまり緊張感はないです。うーん、モーズリーのゾンビ映画っていうから、やっぱり期待しすぎてしまったのですかね…?
 あの、それなりに緊張するシーンもあるんですけど、全体的に薄い印象です。ゾンビもそれほどゾンビしてません。ゾンビファンとしては、これでもかっ! という残酷描写がほしかったところですけど、なんか、妙に品よく仕上がっちゃってます。

 ひとつ気に入ったシーンは、エレベーターのなかで格闘するシーン。こんな狭いところで戦えるんだな~、と感心するくらいいい動きをしてました。戦っていたのはバートさんでしたね。モーズリーより活躍していたかもしれません。

 今回はあまりにフツーな内容すぎちゃいまして、書くことに苦労します、はあ…
結末も、ふーん、あっそう… って、感じで終わっちゃうんですよ~、えーん、悲しい。
 ゾンビとDJとモーズリーを出せば、いいってわけでもないんですよ!! と、一応愚痴ったところで、次回のゾンビ映画に期待を託すことにします。










モーズリー演じる
ローガン。
自宅には愛する妻と娘が…









お調子者のギル。








女性スタッフの
ナタリー。










銃を構える男の正体
は…??









    Forget Me Not



(2009)アメリカ
出演…カーリー・シュローダー
コーディ・ライネリー
ブリエ・ガブリエル
監督…タイラー・オリバー
★★☆


〔ストーリー〕
 高校を卒業したてのサンディは友人に恵まれ、大学進学までのあいだ、彼らと賑やかに過ごしている。ある晩、友人T・Jの家でパーティーをして騒ぎ、弟のイーライもふくめて、9人である遊びをすることに。それは墓場で行うゲームで、サンディはもちろん、友人たちも全員知っているルールだった。ゴースト役の友人と追いかけっこをし、最後にひとり残った女友だちを追いかけるサンディ。と、彼女は突然ふりかえって、「わたしをおぼえている?」 と、たずねる。直後、彼女は崖から飛びおりてしまい…!!


 Jホラーの影響をうけまくった怨霊ホラーとして、話題になっているようです。
でも、結果としてアメリカ人がJホラーを撮ると、Jホラーとモンスターのミックスみたいなのが生まれちゃうんですけどね。

 ストーリーは、高校を卒業したばかりの裕福な若者たちの日常から。
サンディ(カーリー・シュローダー)は恋人のジェイク(ミカ・アルバート)、多くの友人たちに囲まれた人気者、家も金持ちだし、弟のイーライ(コーディ・ライネリー)はかわいいし。あ~、弟。わたし、弟萌えでもあるんです。いいなー、かわいい弟。わたしもほしいよう。
 友人たちも甘ったれた中流階級の坊ちゃん、嬢ちゃんばかりでして、ある晩友人のひとりT・J(ショーン・ウィング)の家でパーティーをします。

 アメリカの中流階級の若者たちのパーティーといったら~、
 プールサイド、アルコール、踊りまくって、エッチな気分になって!!
まあ、そんなステレオタイプですよ。世間舐めんなよといいたくなりますが、そこで彼ら、やたらと子供っぽいゲームを思いつきます。

 このゲーム、墓場でゴースト役の子がほかの仲間をつかまえて、つかまったらその子もゴーストになっちゃう。たあいもない鬼ごっこなんですが、なぜか彼らはノリノリに。
 で、その途中、ひとりの女の子がサンディとふたりきりになったときに、突然 「わたしのこと、おぼえてる?」なんて、訊きます。「え、どういこと?」 つぎの瞬間、彼女は崖を飛びおりてしまって、キャー!!

 ゲームどころではなくなって、警察も出動するのですが、飛び降りた女の子は見つからず。おまけに、彼女はいったいだれだったのか、名前はなんといったのか? まるで思い出せない始末です。仲のいい友人のひとりだったはずなのに…?

 と、ここから怨霊の復讐ゲームがスタート。ひとり、またひとりと、友人たちが襲われていってしまいます。そして、友人たちの存在そのものが、この世から消滅してしまうのです。

 「Paranormal Activity」「パラノーマル・アクティビティ」2009)を観ていたときも思ったんですが、Jホラーがハリウッドに与えたショックって大きかったんだと思います。だって、銃で退治できないんですもん! これはアメリカ人をふるえあがらせちゃうわけで~

 それで、彼らがおなじようにゴースト映画を撮ろうとすると、スピリット(霊魂)の概念がないものですから、どうも具体的に、即物的になってしまう。
 その証拠に、本作のゴースト登場シーンなんですが、人気のない道路の路肩だったり、モーテルだったり、これはゴーストというより、殺人鬼が出没しそうな場所ですし、最後のほうには〇〇シーンもあったりします… 悪魔かいな!

 モンスターとゴーストのハイブリット的な怪物ですけど、いかにもなデザインされた雰囲気で、ちっともこわくありません。ええ、笑えます。へんな動きでカクカク踊ってるし。そういえば、伽耶子さんも笑えました。まあ、ホラーって、悪趣味な笑いと恐怖が隣あわせになっているようなものですから。

 要所要所で的確なポイントをついていて、ティーン・ホラーとしてそれなりに楽しめると思います。
 ラストはなぜか、ハッピーエンドになっています(← …あ、ネタバレしてしまいました、すいません~) とりあえず、めでたし、めでたしと!!










サンディ役のカーリー・
シュローダー。








かわいい弟
こんな弟ほしいよう!








友人たちとパーティーで
盛りあがっていると…








Yes,
We love bitch!!
 





どう見ても森の妖精です。
いたずら好きな森の妖精
さんなんです!






 
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(いちおう)プロフィールです
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ななみといいます
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女性
自己紹介:

 独断と偏見で、ホラー関係(広い意味でのホラーですので、SFやファンタジーなんかもやってます)のレビューを書いてます。コメント大歓迎です。新情報や、こんなのもあるよ!って情報などなど、寄せてくれるとありがたいです。

〈好きかも♪〉
 おにぎり、猫たん、ジャック・ホワイト、ブクオフ、固いパン、高いところ、広いところ、すっげー大きな建造物、ダムとか工場とか、毛玉とり、いい匂い…

〈苦手かも…〉
 かます、説明書、道案内、カマドウマ、狭いところ、壁がすんごい目の前とか、渋滞、数字の暗記、人ごみを横切る、魚の三枚おろし…
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